サッカー観戦日記

2019年11月24日(日) プリンス参入戦 V神戸B−大産大附 一条−履正社

プリンス参入戦について。高校生のリーグ戦は頂点となる全国リーグ(東西)のプレミアリーグ、その下に関西など9地域のプリンスリーグがあって、その下に都道府県リーグ(北海道はブロックリーグ)という仕組みになっている。関西の府県リーグからプリンスリーグへの参入戦は昨年まで府県リーグ優勝チーム6チームが1発勝負で勝者の3チームが昇格することになっていたが、今年から2位までの12チームがトーナメントで2勝した3チームが昇格という方式に変わった。本来なら10月上旬の3連休で2試合をこなし終わっていたはずだが、東日本に甚大な災害をもたらした台風19号のため、高校選手権予選の都合上、決勝がこの時期まで延期されていたのだ。

さて第1試合は2試合同時開催である。場所は堺のS2とS3。観やすいのは圧倒的にS2だ。だからそちらを観戦した。ヴィッセル神戸B対大産大附だ。前者はBチームなので激戦区の関西では昇格すればむろん初の例となる。対する大産大附は高校選手権大阪大会敗退から間があり、3年生のゲーム感、モチベーションなどが気になった。以前東山がプレミアに昇格した時には2年生以下チームに切り替えて勝ったこともあるが、それではあまりにも不利だ。ヴィッセル神戸Bは無論下級生主体だろうが、Jユースの下級生は並大抵のレベルではない。

プリンス参入戦
ヴィッセル神戸B−大阪産業大学附属高校
11月24日 11時 堺S2 ピッチ良 曇


V神戸B         大産大附
−−−−−二四−−−−− −−−十番−−九番−−−
−二二−−二三−−十九− −−−−−−−−−−−−
−−二九−三三−三八−− 八番−七番−−六番−十一
−三二−−二七−−三七− 二番−四番−−五番−六番
−−−−−四一−−−−− −−−−−一番−−−−−

神戸Bは超攻撃的布陣で自陣から徹底的にパスを回し振り回してくる。しかしAチームほど技術・判断は良くなく、しばしばミスをする。対する大産大附は前から懸命に追いかけ神戸Bに自由に回させない。大産大附は右センターバック5番が高さでは神戸B24に勝てないまでも自由を奪い、右ハーフ11番は素晴らしいスピードとアップダウンを見せる。ただしサイドハーフの負担が大きそうだ。小柄なファンタジスタ10番が変化をつけ、9番が点取り屋である。神戸B24番はポストが確実に納まり動き出しもよく裏も狙える。大産大附11番の右クロスが9番に届くが撃てない。超決定機。16分、神戸B24番がファウルを受け、クイックリスタート、右に出しペナ内左にパス、左足シュートが決まる。1−0.サポーターの声では佐伯と聞こえるが、佐伯はAチームの10番だし、Bチームでプレーするはずは……と思ってしまう。確かに佐伯はレフティーだが。(情報いただきました。泉彩稀(さいき)とのこと。やはり佐伯ではなかった)以降も25分、大産大附はプレッシャーをかけ11番のキープから中に落とし10番左足右シュート、左に外れる。26分、神戸B、スルーパスにいい動き出しの24番が大産大附キーパーと1対1を当ててしまう。超決定機。徐々に大産大附はフォアチェックを緩めペース配分を落とすが、それでもオーバーペースに見える。36分、大産大附11番の右クロスが神戸BのDFに当たり浮いて9番オーバーヘッドは上に外れる。結局前半は1−0で終了。ペース配分から言ってヴィッセル神戸Bの勝算が相当高くなったと感じた。

後半開始。9分、大産大附6番から7番に繋ぎオウンゴールを誘発し、1−1。ここでTwitterでこの後15分がカギになる、という趣旨の呟きをした。13分、大産大附ロングフィードに9番抜け出し左足ミドルが右隅に決まり1−2。15分、大産大附右から崩し左で折り返し押し込んで1−3。勝負所で大産大附のメンタルが上回った。というか神戸Bが崩れた。高校生はいくら観ても分からない。難しい。18分、神戸B37番→4番。明らかにメンタル的理由からの交代だろう。以降両者選手交代を交え、大産大附はペースを落とし、神戸Bがパスを回すが、サイドチェンジが決まらないなどミスが目立ち、あと一歩崩せない。そして89分、神戸Bのビルドアップミスから大産大附9番に渡り、キーパーとぶつかりながら決めて1−4。結局、大産大附はプリンス昇格を決めた。

もうこの結果はメンタルの差としか言いようがない。大産大附の中盤はスタミナの消耗が激しく、勝負どころの後半15分までに追いつけなければ、パスで振り回されて足が止まって相手スペースにドリブルで突っかけられるだろうが、逆転して完全に大産大附の流れになった。




なお隣のピッチでは初芝橋本と関学高が0−0で引き分けてPK戦に。その結果初橋がプリンス昇格を決めた。今年の初橋は強かったし全国ベスト8クラスの力はあったので納得だ。




プリンス参入戦
一条高校−履正社高校
11月24日 13時30分 堺S3 ピッチ良 曇


一条           履正社
−−−二番−−十番−−− −−−十三−−七番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
十一−六番−−八番−九番 十一−八番−−五番−九番
二二−四番−−三番−十三 二番−三番−−四番−六番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

立ち上がり後方で広く回す一条に対し履正社は前から追い、3番が左足で大きく出す。安全第一だが、やがて履正社も後方で回し始める。プレッシング合戦である。セットプレーでは高い4番がファーでターゲットになるが一条は何とか守る。パス回しは似たようなものだがサイド突破力で上回る履正社が次々にチャンスを作るがゴール前で一条がはね返し、前半は0−0で折り返し。

ハーフタイムで履正社右ハーフを代えた。そして11番を右ハーフに回した。一条のストロングポイント22番対策か。後半もやや履正社がサイドで上回るが、徐々に一条がロングボールから流れをつかみ、右カウンターから10番仕掛け、無心のゴールに8番押し込むだけというシーンもあったがバーに当てる。一条の流れが来るが、決め切れずPK戦の気配が漂う後半44分、履正社2番の左足右コーナーに4番が高いヘッドで先制0−1。これで崩れた一条はロスタイムに3失点し0−4で履正社が勝利。プリンス参入を決めた。

履正社はプレミア経験があるが、こういうチームは必ず守備意識が高くなるものだ。以前は3トップで両サイドが奔放なドリブルを見せていたものだが、現実的なスタイルにシフトした。前週も高校選手権予選決勝を戦った一条がコンディション的に有利か?とも思ったが、戦力的には履正社の守備が一枚上だった。サイドから仕掛けられたのでコーナーも取れ、それが決勝点につながった。


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