サッカー観戦日記

2020年02月23日(日) 京都府高校新人戦女男決勝 京都精華−向陽 京都橘−京都共栄

サンガスタジアムのこけら落としはプレシーズンマッチの京都対C大阪だ。共産党などの抵抗があったが、ついに京都にもJ1規格のサッカースタジアム(球技場)が出来た。行政が税金の力でサッカースタジアムを建設するのは野球場や陸上競技場を建設するのと同等、あるいはそれ以上に責任があり、公益にかなうことである。野球場や陸上競技場は巨大なスタンドを作っても本来の目的では観客が入らない。入場料収入もない。にもかかわらずいまだに建設の動きがあり、政治の腐敗を感じさせる。全国がまだまだなのは悲しいことであるが、とにかく京都スタジアムは完成した。

コロナウィルスによる新型肺炎の流行で開催が危ぶまれたが、観客はマスク着用、手洗いうがい励行などの注意喚起されて開催された。実際には周知の不徹底でマスクしていない人も多かったが……。

京都府高校新人戦は昨年まで西京極開催だった。それが今年からサンガスタジアムとなった。いくつかポイントを。まずサンガスタジアムだが、プロの試合にのみ使用されるわけではないということが分かった。高校サッカーだと例年西京極は新人戦男女決勝、総体男子京都府予選決勝、選手権男子準決勝・決勝に使用される。それが今年からもしサンガスタジアム開催となると高校生にとって夢がまた一つ広がることになる。新人戦男子準決勝の際、会場が良くなかったことについて、高校生に良い会場を用意できない我々大人の責任という趣旨のことを書いた。だが、サンガスタジアムは我々大人の功績でもある。これからも政治に働きかけて高校生の試合環境を改善していかなければならない。なお京都府の大学生の3決・決勝もサンガスタジアム開催が発表され、極めて公共性が高いスタジアムであることが判明した。高校ラグビーはどうなるのだろう。予選決勝でも西京極を使う必要はなく、小さな宝ヶ池開催だったが、今年からサンガスタジアムを使うのだろうか?大学アメフトは?もちろんサッカーの関西学生リーグは?使用方法について色々夢が広がる。

さてサンガスタジアムの初の公式戦、新人戦女子決勝は例年通り京都精華対向陽である。京都精華は全国高校総体準優勝歴がある技巧派集団。対する向陽はプレッシングに特徴がある。準決勝は京都橘(全国歴あり)にPK戦だったし、向陽は昨年の新人戦のグループリーグで京都精華と引き分けたこともある。差は年々縮まっている。

京都府高校新人戦女子決勝
京都精華学園高校−向陽高校
2月23日 京都スタジアム 10時30分 晴 良芝


京都精華         向陽
−−−−−二二−−−−− −−−十番−−九番−−−
−誰々−−十番−−二十− −−−−−−−−−−−−
−−−十四−−二四−−− 十一−十九−−八番−六番
十八−七番−−十七−十六 七番−十八−−十四−三番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

今年の京都精華はドリブルで相手を複数かわす力はないのか、あるいは向陽のプレッシングが想像以上なのか、とにかくドリブルが少ない。自陣から細かくつなぎ一人くらいなら外して隣りへつなぐ。それだけなら向陽の思うつぼなのだが、時折大きな展開があるのが京都精華の特徴だ。17番から左ハーフに展開したり、7番から20番へ展開したりと一気のサイドチェンジがある。10番も下がってきて左足で大きく展開する。これに対し向陽は8−2のブロックを作り、プレッシングを外されると引いて密集し、京都精華のシュートには行かせない。攻撃は2トップ頼りだが、ポスト得意の9番と仕掛けられる10番は能力が高い。京都精華22番は裏を取りたいタイプなのだろうが、パスコースを寸断され、自ら仕掛ける力もあるが、最後にはカットされる。やはりこのカード、年々差が縮まっている。向陽はサイドハーフに仕掛ける力がなく、タテ一本のカウンターとなっている。12分、京都精華右コーナー、10番の左足に最後バー。14分、京都精華10番が飛び込んで先制。1−0。向陽は右センターバック14番の能力が高いが、後世に晒されて耐えきれなかった。しかし以降18番との連携もよく耐えきる。前半は1−0。

後半も戦況に変化はない。いきなり向陽がタテ一本から10番が抜け出し京都精華ゴールキーパー1番と1対1も好セーブ。京都精華はゴールキーパー1番とシャドー10番が特別な選手だと思いました。更に19番が飛び出し左裏を取るが、京都精華ゴールキーパー1番素晴らしい飛び出しでシュートコースをブロックする。しかし58分(後半23分)、向陽カウンター、6番がフィード、右に流れた9番が半身でポスト、右アウトサイドで落とし10番が鮮やかなループを決めて1−1と同点に追いつく。本当に2トップだけで決めてしまった。しかし65分、京都精華、10番の右コーナーキックに誰かが合わせ2−1と勝ち越し、そのまま逃げ切った。サンガスタジアム初の公式戦勝者は京都精華に。

勝った京都精華だが1対1でサイドを突破できず。中に中にと入ってしまう。ボランチも仕掛けられず。以前あった向陽に対する圧倒的アドバンテージはなくなり、もはや必勝のカードではなくなった。向陽のプレッシングも見事。自陣に引いての粘り強い守備もあり。高校総体予選が楽しみだ。




男子決勝は京都橘対京都共栄である。準決勝を観た限り京都橘が完成度で優位と思った。体格があるので、京都共栄はプレッシングに行きづらい。となると特殊な策が必要だと思った。具体的には深く引いて守ること。実際そういう策に出た。京都橘は準決勝とまるで背番号が異なるが、たぶん出ている選手は同じだ。


京都府高校新人戦男子決勝
京都橘高校−京都共栄高校
2月23日 京都スタジアム 13時 晴 良芝


京都橘          京都共栄
−−−−−十三−−−−− −−−十五−−九番−−−
−−−十番−−十五−−− −−−−−−−−−−−−
十四−七番−−十七−十八 −−十番−四番−二番−−
−−四番−三番−二番−− 十四−三番五番六番−十一
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

京都共栄の策は流動的な京都橘の前線に対しマンマーク気味で守りスペースを完全に消す、というものだ。奪ったら9番に預けカウンター。2番のボール狩りやアフリカ系の10番のミドルパス、ドリブルなどで勝負をかける。15番にはドリブルあり。しかし京都橘は14番の正確な左足クロスやセットプレー。インサイドのパワフルさなどフィジカルコンタクトで優り、支配し続ける。京都共栄も果敢に当たりには行っているが競り負けてしまう。そしてもう一点。京都共栄は新スタジアムに圧倒されたか、決勝という舞台に圧倒されたか、京都橘という名前に圧倒されたか、とにかく精神的に劣勢に。戦術は的確だったがメンタルが的確でなかった。9分、京都橘、10番が左から切れ込み1−0。14分、京都橘、中盤でカット、すぐ13番に出し、京都共栄DFと1対1、カバーが入る前に仕掛け左足で右隅に。2−0。京都共栄も個々ではいいところを見せてはいるが、全体として飲まれた感は否めない。前半は京都橘がデュエルで勝ち、優位なまま終了。

後半5分で京都共栄は15番→7番。変化をつけられる選手。9番が強靭なのでトップ脇で使い変化をつけたり単独突破が期待されたの起用か?しかし44分(35分ハーフ)、京都橘13番がロングカウンター左カットイン、倒れ込みながら決めて3−0。62分、京都共栄10番がドリブルで仕掛けるが京都橘3番が3メートルくらい吹っ飛ばす強烈なファウルで警告。そして京都橘、右コーナーからその3番?がヘッドで4−0。ロスタイムには11番が左を突破、角度のないところから流し込み5−0。京都橘が圧勝で優勝した。

京都橘について。圧勝したから今年の京都の大本命とは決めつけられないと思っている。まず昨年ほどポテンシャルを感じない。フィジカルスピードやパススピードがない。しかしコンタクトに強いので全国大会向きであるとは思う。昨年は全国高校総体ベスト4。勿論新年度も全国制覇を狙えるだろう。ただしライバル校は完成度が低いし、今年の京都橘相手なら戦い方はありそうだ。引いて守れば京都橘には昨年ほど打開力はない。京都共栄だって力を発揮すれば戦えたはず。現時点では何とも言えない。京都府は層の厚い地区である。2部リーグにもチャンスが十分ある地区だ。公立校も強いし、展望なんて大それて誰にも書けないのではないか?少なくとも長年みているファンなら新人戦で判断できないことくらい分かっているはずだ。


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