moonshine  エミ




2003年04月11日(金)  『道頓堀川』 泥の川のほとりの人々

 いま、25時40分。
 テレビで映画『道頓堀川』をやっている。
 調べてみると、20年以上も前の作品だった。しかも深作監督だった。
 
 宮本輝の原作。
 せんだっても書いたのだが、大学のときに鬱屈とした環境にいた時期があった。
 宮本輝はそのころによく読んだ作家の一人だ。
 『優駿』『春の夢』『海岸列車』など、繰り返し読んだし、今でも時々読む。
 『道頓堀川』も、そういった本の一冊。

 映画版は初めて見る。
 小説を何度も読んでいたので、自分の中でできあがっていたイメージと映画とは、もちろんけっこう違う。
 長編小説を2時間の映画にすると、どうしてもハショる部分も多く出てくる。
 でも、私はだいたいの場合、好きな小説が原作になって作られた映画は好きだったりする。小説のほうを先に読んでいても全然平気。
 この映画『道頓堀川』もいい感じだ。
 大阪の下町、それも夜の街に住む、いろんなものを失ったり始めから持っていなかったりする人々の生活。
 生きていくことの悲しさ、そしていとおしさよ。

 キャストは、若き日の真田広之。純粋無垢な少年の顔をしている。
 ほかにも、佐藤浩市、山崎努、松坂慶子など、なんと豪華ではないか。

 一週間、毎日10時くらいまで会社にいた。
 今日はぜひとも早く退社しようと思ったけど、結局、帰れずじまいでまた10時。
 めがねうらライブ見たかったのにな。





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2003年04月10日(木)  愛してる

 午後、(このクソ忙しいのに)セミナーに出席。
 1時間半の講師の説明、先輩の横で1時間はうつらうつら。
「次は○○ページ・・・」と言われるたびにそのページをきちんと開くのだが、乱発される難しい会計用語からはアルファ波かなんかが出ていたに違いなく、すぐに瞼が落ちてくる。
「先生の話によーく頷いてたね〜」と、先輩、苦笑い。
 行き帰りは二人で興味深い話、ひと回り以上も年下の人間ああいう話をしてくれるから好きだ。
 それに、あの人は羞恥心というものをきちんと持っている。

 会社に戻ると、追加の人事異動が発表になっていた。
 私たちにはこっちが本命。
 おおかたの良そうにたがわず、うちの部は38度線を境に南北分断、まっぷたつに分かれることになった。
 さみしいなあ。
 来週、解散式(という名の、もちろん飲み会)の開催決定か。

 そして今日は10時半まで仕事。
 頭を使いすぎて、今にもハゲそう!
 
 しかし、家に帰ってメシ炊きフロ炊きをしなくていいので、こういうとき、実家は楽だ。
 気楽ではないけど。
 煮詰まって昨日より断然おいしいカレーライスを食べながら、ぼんやりニュースを見る。

母親「今日も遅かったねぇ」
エミ「ねー」
母親「明日も遅いと?」
エミ「うん」
母親「土曜日も会社行くと?」
エミ「行くよん」
母親「いつまでこんなに忙しいとかね」
エミ「今月はこうやね」
母親「・・・・・」

エミ「腕まだ痛い?」
母親「うん。自転車に乗ると特に痛いっちゃんね」
エミ「そっかー。でも、自転車に乗らんかったら、
   買い物した荷物も歩いて持って帰らないかんけん、
   結局同じやもんね」
母親「そうやもんねー」

 数日前から腕のスジを痛めているようだ。
 帰りが遅いと何の手伝いもできない、それもつらい。
 なにしろ、私の母親は年齢も同世代のお母さんよりけっこう上だし、なかなかの苦労人であちこち体にもガタがきてると思うので、心配だ。

母親「あんたはこういう毎日でも、なんの仕事の愚痴も言わんけど、
   あんまり何でも胸におさめすぎたらいかんよ。
   お母さんには話せんでも、誰かに話して発散して、窒息せんように」

 まあ、疲れてしゃべるのもダルイってのもあるけど、私にはもともと、
「ねーねー聞いて、今日さー」
 と“今日の出来事”を逐一、人に報告して共感を得たいという欲望が少ない。
 家族はとても大事だけれど無償の愛情でつながっているだけに、 
 それに浸かりきって生きていると、他人の価値観や他者の置かれている環境を理解するのに鈍い人間になってしまうという気持ちもある。
 なんでもお母さんに報告して味方の意見を聞いて、満足安心しようなんて思わない。

 どっちかというと、ちょっとした愚痴とか日々の心の葛藤(笑)とかは、友だちとか、まあ相方とかに話すかなあ。
 仲良しだけど、違う環境で違う育ち方をしてきた、もともとは他人である、友だちや彼氏に。
 そう、今日も愛媛のダンノ氏と互いに残業漬け、仕事疲れの身をいたわり合うメールをかわした。

 でも、それじゃあ、母親としては物足りなかったり心配したりもするんだろう。
 私がこんなだから、うちの家族ときたら、私の所属している部署の名前だっておぼつか無いくらいだ。申し訳ない。
 
 でも母親は、うなずいた私に向かって、次にこう言った。
「ま、あんたはお母さんと一緒で、呑める口をもっとるけん、大丈夫やろうけどね」
 お母さんも若い頃は、いやなことがあっても楽しく飲んで、
 そしたら次の日にはケロリとしてたもんよ。
 ・・・ですって。

 お母さんいつまでも元気でいてね。お願いだから。





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2003年04月09日(水)  アクセスラブ

 毎日毎日こうやって書いて私生活を垂れ流して、ほんとに恥ずかしいことしてるなあと思うときがある。
 面白がってやっていることではあるけど、たいして推敲もしていない自己満足な内容を世間様にさらけだしているのだ。
 世間さまなんていっても、ここ程度では小さな窓を開いているに過ぎないわけだが、一応は誰でも閲覧できる仕組みになっている以上、こちらがわもどなたが見ているのか知りたいのは当然のこと、無料ゆえ性能は高くないが一部のアクセス記録のわかるツールなどを使用している。

 もちろん完全にお客様を特定することは難しいのだが、今日のこと、いつものようにつらつらとアクセス記録を眺めていると、

「あっ、しんちゃんだ!!」

『○○○○(←しん氏の会社名).co.jp』というホストを発見。
 これはしん氏以外にありえない!
 それを見ただけで、俄然、うれしくなった。 
 確認したところ、会社の寮の近くにある福利厚生施設(?)にて、愛知での初乗りに成功したらしい。
「10日分くらい一気に見て、疲れた」
 なんて言いつつも、やはりそれなりにこちらの動向も気になるらしく、
「リョーマの快進撃って? 片思いって?」
 などと質問を受ける。
 
 新生活のしん氏、会社の寮に住まっている。知り合ったばかりの人と狭い二人部屋暮らしなので、ネット環境もなく、それなりに気も使いあっているだろうし、私は私で4月に入ってから会社からの帰宅時間はだいたい10時半、電話で話すこともままならない。
 仕事に浸かりきって疲れきっているので、寂しさに泣き暮らすようなことはまったくないのだが、やっぱりネットが使えるのと使えないのとでは「つながり気分」がだいぶ違う。
 ただ、いかんせん、しん氏はHPを見ても書き込んだりしないので、こちらの情報を流すのみ・・・
 それほど詮索癖があるとは思わない私だが、そりゃ今は話を聞きたいこともいろいろあるさ。しん氏も情報提供するように。いいね。

◆ 
 残業中、いいかげん静まり返った社内に残っていた人たちで、4月の大幅な人事異動・組織変更に伴う席替えについての予定資料を見る。
 物議物議物議。
 私の感想は、権力を一手に集中させつつある役員に対して、
「よくもまあ、ここまで自分の思い通りにしやがったよなぁ・・・」
 ということ。うーん。経営戦略なのか、派閥争いなのか。
 うちの会社くらいの規模だったら、まあ、こういうもんでしょう。

 珍しくうちの部長がランチに誘ってきたので、同期と二人でおいしくごちそうになった今日だったのだが、現況に対しての彼の心中もいかなるものだろう。
 ものすごく、いろんな可能性を推理してしまう私である。
 こういうのって、好奇心だと言ってしまえばそうだけど、想像することって大事だと思う。
 そして、想像はあくまで想像だと認識しておくことも。
 会社に入ってからというもの、どうにも想像力に欠けてるんじゃないか?
と思う場面がしばしば。
 

 朝、起きたら、松井の満塁ホームランが高らかに称えられていた。
「よかった、ほんとに良かった。」
 みんなが喜んでる。
 人の心を揺さぶることができる人生。こういうのってすごいと思う。
 当然、私も朝から「ええいああ」であった。(もらい泣き。)





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