| 2023年09月28日(木) |
後期高齢女子用衣類の謎。 |
なんで後期高齢女子が楽に着られるウエストがゆったりしたデザインの服って、変な柄とか色の服しかないんだろう。 なんで体型カバーできてデザインもただの寸胴じゃなくておしゃれで、普通にオフホワイトだの生成りベージュ淡いきれいめカラーとかの服がないんだろう。
こんなに耳タコなほど高齢化社会高齢化社会と騒いでるくせに、テレビCMではさんざん年寄り相手にぼったくる気マンマンのサプリとか保険とかはアホほど売りつけようとしてるくせに、服に関してはガン無視決めてんだろう。
若い子のペランペランの流行ってるのか廃ってるのかわからんデザインの服ばかり大量に作っては売れ残ってを繰り返す業界の不毛さよ。
いつになったら一般的後期高齢女子の体型統計とって、股上深めのゆったり優しいゴムでウエストらくなお出かけ用パンツやスカート、またはワンピースとかチュニックとかデザインしてくれるんだろう。
で、今私が迷宮入り一歩手前になってるのが後期高齢女子用フォーマルウエア。 姪っ子の結婚式までに見つけなければならないが、どこをどう探しても探してもウエストゆったり楽々おしゃれフォーマルがない!
エリザベス女王が着てたみたいなぽっちゃり高齢者用フォーマルってオーダーしなきゃないのかよ〜……
着物は大変なんだよぅ〜本人もお手洗いとかで困るからワンピースがいいって言ってんだよぅ〜……
なんでないのー(ノД`)どこさがしてもないよー(T_T) 金に糸目付けないからとか言いたいけど、予算5万以内で探してんだよぉぉ(T^T)
普段着ですら探しあぐねているところにフォーマル探さなきゃいけないミッションまで請け負って、すぐ見つかるとおもったらぜんっぜん見つからないという迷宮のような脱出ゲームのラストミッションのようなところにいま居る。
この土日で発見できなかった場合、一か八かのネットショップとなる。 試着してあわなかったらもう詰み。 サイズは確認するけど所詮ネットショップだから届いてみないとわからない。 こんなデザインいや〜んとかゴネたら、そんなことないよキレイよかわいいよ若いよ素敵よとエンドレス褒めちぎり作戦を頑張るしかない。 私の気はまだ休まらない休まらない休まらないのでーす。 てか結婚おめでとうだよ‼わたしにくりそつの姪っ子♡♡♡
数年ぶりに路線バスに乗った。 最寄りのバス停で待っていると、よちよち歩きの幼児がママと来た。 幼児は楽しそうにずっと何か言っている。 覚えたばかりの単語をひたすら繰り返しているのかと、微笑ましくて彼を見た。
「はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー」
女々しくてでもせいぜい3回だというのに、この「はやくして」はとどまるところを知らない。
「はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー? はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー、はやくしてー」
たまに疑問形をはさみつつひたすら続く。
ふとジグザグの「顔が好き」を思い出し脳内でメロディーをあててみる。
(だけどはやくしてーはやくしてーはやくしてーはやくしてーはやくしてー? はやくしてーはやくしてーはやくーしてなの〜♪)
命様の声に変換すると延々聞いていられる不思議。
しかしながら、 幼児は保育園か家で年がら年中「はやくしてー」と言われ続けているのだろうか。 それともその響きが面白くて、覚えたてのその言葉をリピートして楽しんでいるのだろうか。
知るよしもないが、まあ幼児が楽しそうだったからそれでいい。
もうずっと昔から私たちは葬儀やその後のことを話し合っていた。 息子が小学生の頃には既に「葬儀は家族だけで」と決めていた。 家族に互いの兄弟姉妹は入らない。 夫婦と子のみという設定である。
夫がこだわったのは死に顔だった。 死に顔を他人に見られたくない。 腹で自分のことをどう思っているのかわからない者に晒したくない。 死んだ後とはいえ最後のときを、お前たち以外と過ごしたくない。
それは理想だけでなく具体的に二人で話し合っていた。 とはいえいざとなったら気が動転して葬儀屋さんの「みなさんこうなさいますよ」トークの言いなりになるのだろうが、私はきちんと要望を伝え自宅で息子と共に最後の時間を過ごした。
寝ているように、いやそれ以上に穏やかで笑みさえ浮かべたような表情だった。 寝ずの番では息子にこれまで話したことのなかった、私たちの出会い話を初披露して盛り上がった。 思い出話など尽きるわけもなかった。
翌日、納棺後に息子が言った。 「とーちゃんが死に顔にこだわっとったのは分かるけど、でもめちゃくちゃ顔穏やかで綺麗やしカッコいいまんまやん?やけんさ、○○さんたちには連絡せん?とーちゃんもコロナやらなかったらさ、一緒に酒飲みたかったっちゃない?」
しばらく考えたが、夫の顔は口角があがっていて「おお、呼べ呼べ」と言わんばかりのご機嫌な様子に見えた。 そこで数人にだけ連絡をとった。 皆泣いてくれて共に飲んでくれて笑ってくれて牛タン食ってくれて(←ジャパネットのやつw)思い出話が尽きることはなかった。
次の日、皆に見守られながら彼はさっくりと骨になった。 最後、みんなと飲めて良かったねと息子が言った。 嗚呼、やっぱり君がいちばんとーちゃんのことをわかっているんだなとしみじみと思った。親子だね。血には負けるわ。
読経もない。 戒名もない。 ただただ愛と酒と涙と笑いと牛タンだけの最高の送りでした。 めでたしめでたし。
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