天上天下唯我独尊

2018年05月26日(土) 3歳半ちょい

今月の子守り終了。
前回からゴールデンウィークを挟んだ事により、義弟と義弟の親がうまい事交代で見てくれたお蔭で、私はこの1箇月を自宅でゆっくり過ごす事が出来た。
ゆっくり休んだ後なので、甥っ子にも心の余裕を持って接せられる。
今回は妹の仕事が立て込んでいて、甥っ子を実家に連れて行って欲しいとの事だったので、妹宅での家事は一切やらずに済んだ。
まずは甥っ子を保育園で拾ったのだが、1箇月振りの再会にも拘らず、甥っ子はちゃんと私を認識出来た。
そればかりか、保育園の大部屋から出て2人きりになった途端、
「おばさま、こないだはごめんね」と。
何? 何かあったっけ?と訊き返すと、「あのね、でんわで、いつおかあさんにかわるのって」と。
前回の子守りで叩き合いに発展した時の事を謝って来たので驚いた。
私ゃそんな事すっかり忘れていたというのに、1箇月も前の事を自分から謝罪するとは。
こういう所は完全に義弟の血だな、と思った。私にも妹にも無い属性である。
さて甥っ子を回収したら、次は妹宅に寄って甥っ子の荷物を詰め、甥っ子と荷物を連れて、公共交通機関で実家へ。
トイレの無い乗り物だったので甥っ子のおしっこが心配だったが、甥っ子は飲み物を自粛してくれた。
普段はジュース等を殆ど飲ませない家庭のため、偶のお出かけで許されるポカリが大好きな甥っ子だが、今日乗るやつにはトイレ無いからね、途中でおしっこに行きたくなったら困るから少しずつ飲んでね、と言い聞かせたら本当に少ししか飲まなかった。
1年前には500mlをガブガブ飲み干して、到着前に「おしっこ」と言って泣きそうになっていたのに、聞き分けの良いお利口さんになったなあ。
用心のために空の2リットルペットボトルを持って来ようか迷ったが、この分なら帰りも持たずに済みそうである。
実家への道中、楽しそうに話していた。
「まも(仮名)ね、じいちゃんちいったら、おっきいブーブーにのるの」
てっきり父のセダンの事かと思いきや、乗って蹴り進む玩具の室内用甥っ子専用車の事であった。
ミニカーと区別して、大きい車という事らしい。

実家には、甥っ子の自転車があった。
私の幼馴染の子供が使っていたお下がりで、先の連休に里帰りした妹が整備に出しておいて、補助輪付きですぐに乗れるようになっていたが、これに付き合うのが大変。
じてんしゃのる!と言うので、家の周囲をぐるりと回ったが、一周しただけで腰が……車の往来に注意しながら、明後日の方向に行ってしまわぬように、中腰でサポートするのはきつ過ぎる。
甥っ子はもっと乗りたそうだったが、理由を付けて引き揚げた。
1日1回が限度である。

「これよんで」と自分で持って来るので、寝る前には毎晩絵本を読んだ。
最近のお気に入りは「11ぴきのねこ」。
ねこ達が最後に満腹になる場面で、「11ぴき みんな みんな たぬきのおなか」というところを、
「11ぴき みんな みんな ケンタおじさんのおなか」と、信楽焼の狸のような腹をしたうちの主人に置き換えて読んでいたところ、最終日の晩にとうとう、
「きょうは、『たぬきのおなか』っていってね」と釘を刺されてしまった。不満だったのか。
後で主人にその話をしたら、
「まもる(仮名)はちゃんとわかってるんだなあ、おじさんをディスらない良い子だ」
と感心していたが、甥っ子は甥っ子で、袋入りのじゅんさいを指して、
「ケンタおじさんのおなかみたい〜」と表現していたのだ。
「はち切れんばかりに中身が詰まった状態=おじさんのおなか」という事をちゃんと理解している様子。


☆おまけ☆
甥っ子が描いた私。
誰を描いてもこんな感じになるのだが。



2018年04月21日(土) 3歳半

今週は、甥っ子を連れて実家に行って来た。
元々妹のアパートで過ごすつもりだったのだが、初日の夜に、連休はどう過ごすのかと言う話をしていて、
「まもる(仮名)は、ゴールデンウィークには祖父ちゃん家に行くんだよね〜」
と妹が言ったところ、ゴールデンウィークが何なのかわからないのは仕方ないとしても、何故か甥っ子の中では今すぐ行く!と変換されたようで、
「まも(仮名)ね、(きかんしゃ)トーマスとパーシーもってくの!」
と、その場でお出かけ用のリュックに玩具を詰め込み始めてしまった。
いや流石に今日は遅いし今からは無理だから……まずは祖父ちゃん祖母ちゃんに訊いてみような、と実家に電話したところ、来ていいよとの事だったので、翌日私が甥っ子を連れて実家に行く羽目になったのだった。
「髪の毛伸びて来たからお願い」と妹に言われて、床屋にも連れて行った。
最初は嫌がるものの、3歳を過ぎてからは1人でお座り出来るようになり、私まで髪の毛塗れにならずに済むので実に助かる。
おしめが取れた時も思ったが、大きくなって手がかからなくなるって素晴らしい。
でも同時に、赤ん坊らしさが無くなって、寂しい気持ちにもなる。
赤ん坊の何がいいって、あの生殺与奪をこっちが握っている感がいいんだよなあ。

とっくにミルクは卒業した甥っ子だが、残念な事に、おっぱいはまだ卒業出来ない。
前回の子守りでも、朝起こしに行った時に、まだ寝ている妹の胸元に吸い付く姿を見て、
「あっまたおっぱいしゃぶってる。保育園の連絡帳に書いちゃおうかな〜」と言うと、
「だめ! きょうはおっぱいしゃぶりません、ってかいてね」と言って来るので、恥ずかしい事だという自覚はあるようだが、なかなか有言実行には至らない。
「これだけおっぱい大好きならホモにはならないよね、良かった」と私が安堵するも、
「いや、これだけおっぱい好きだから、自分の胸にも付けたいと言い出さないか不安」と妹……それは勘弁。
2歳を過ぎた頃に断乳させようと、妹はあれこれ手を変え品を変えやってみたのだが、悉く失敗して今に至る。
母親から引き離されれば卒乳出来るかと言ったらそうでも無いようで、今回も、朝目が覚めると眠っている私の布団に潜り込んで胸をまさぐるので、
「祖母ちゃんに触らせて貰いな」と追い出したところ、素直に階下に下りて行った。
玩具を目にしたらおっぱいの事なんて忘れて遊ぶのに夢中になるのはわかっていたが、母は朝食の支度で忙しくて甥っ子の着替えなんてやってくれないだろうな……パジャマのままで放置してたら寒くて風邪を引くだろうなと思ったので、眠り足りなかったが仕方なく私も起きて、甥っ子と自分の着替えを済ませた。
今回から甥っ子は何故か私と一緒に寝ると言い出したため、私はぐっすり眠れない。
まだ朝は冷え込むというのに、甥っ子は布団をはねる。
そのまま放置すれば風邪を引く、そうしたら病院に連れて行かなければならないので、私は自分の仕事を増やさないためにも、様子を見ながら布団をかけてやらねばならない。
暑いのかと思ってタオルケットだけをかけてみても、すぐ蹴飛ばす。
首を絞めないように注意しながらタオルケットで抑え付けたら、
「ジャマしないで!」
と叫ばれた。別に邪魔したつもりは無かったのだが。
結構な大声を上げたのに本人は起きず、寧ろすっきりしたように大人しく眠りに落ちた。
何の夢を見ていたのだろう。

最後の晩に、妹から電話があったので、甥っ子に代わってやった。
母親の声を聞いて嬉しそうな甥っ子が、「かわってって」と受話器を寄越したので翌日の移動の予定を伝えて電話を切ったのだが、甥っ子はずっと嬉しそうに、
「ね、いつおかあさんにかわるの? はやくかわって」
と言って来る。
何の事かと思ったら、母が、
「この子、シオンがお母さんに変わると勘違いしてるんじゃないかしら」と。
どうやらその通りだったようで、自分の勘違いに気付いた甥っ子は悔しいやら恥ずかしいやらで、思わず笑ってしまった私を攻撃して来た。
泣きながら叩く叩く。そして応戦する大人げない私。
父が仲裁に入ってくれて漸く収まったが、甥っ子は暫く泣き続けていた。
面倒臭いなあ……。


 < 過去  INDEX  未来 >


春 紫苑 [MAIL]

My追加