先日、主人と某オケの地方公演を聴きに行った。
随分オーソドックスな指揮だなと思ったら、「この人じゃあ客は集まらんだろ」という感じの指揮者なのだそうで。 生前のカラヤンも棒の振り方はオーソドックスだったし……と希望を持っていたのに、それを聞いて一寸がっかりした。 ううむ、残念ながら、一流の指揮者はこんな田舎くんだりに振りに来てはくれないか。
プログラムは、地方初心者向けの、誰でも知っている名曲を集めていたが、これがまた眠りを誘う曲ばかり。 とは言え、90分ぶっ続けマーラーに比べたら、どうって事無いのだが。 どんな演奏会でも1回は眠ってしまう私でも、今回は何故か大丈夫だった。 ベートーベンの「田園」はとても心地よい曲だ。高校の音楽の授業で習ったけれど、私も含めて殆どの生徒が爆睡していたっけ。 2楽章なんて起きていろという方が無理だよなあと思いつつ、客席の聴衆の多くが舟を漕いでいるのを横目に聴いていたが、ステージ上を見ると、なんと 2楽章では出番の無いトランペットとトロンボーン奏者までが気持ち良さそうに目を閉じているではないか。 第2トランペット奏者だけが時々、心配そうにちらちらと隣に目をやっていたが、後の3人は絶対寝ていたと思う。 3楽章ではちゃんと起きて吹いていたけれど、舞台上でも寝ちゃうものなのかと面白かった。
オケは悪くないんだけれど、指揮者がなあ……と残念そうな主人に、じゃあ今度は東京に聴きに行こうよ!と言っておいた。 お金が貯まって休みが取れたらだけどね。
今週の初め、何の気なしにBSにチャンネルを合わせてみたら、「東京ラブストーリー」の第1回を放送していた。 丁度、有森成美が江口洋介に 「○×君(名前忘れた)にアタシは相応しくない!」 とか何とか言って走り去るシーンをやっていた。 織田裕二演じるカンチは、こんな台詞を聞いていながらも、この女とくっついて嬉しいのかね……。 私ってば思わずTVの前で、うわああこの女うぜええええ〜と口走ってしまった。 「アタシはナントカ君に相応しくないって何なの? どんだけ自己評価低いの、この女。馬鹿じゃないの?」 たかがTVドラマ相手に、私の毒は更に続く。 「あり得ないよね。私だったら絶対言わない台詞だわ。だって私に相応しい男なんて滅多にいないもん」 と言ったところで、主人が目を剥いて振り返った。 「何よその目は。今、シオンは自己評価高過ぎ!って思ったでしょアナタ」 「う、うん。凄いねシオン。シオンも読心術が遣えるようになったか」 「大丈夫、怒らないから。貴方はね、そんな私に選ばれたんだから、もっと誇りを持っていいのよ。さあ胸を張って!」 折角私が元気付けたのに、何故か複雑な表情の主人であった。
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