天上天下唯我独尊

2012年02月17日(金) 学習しない知命

主人が可哀相な事になっている。

持病で、もうずっと薬を欠かせない生活を送っているのだが、医者がまた薬を減らそうと言い出したそうで。
この医者、1年半前にも薬を変えようと言い、結果主人が体調不良に陥り大変な目に遭ったのである。
そして今回、薬の種類を減らされた結果、主人はまた体調不良に陥ったのであった。
くそーあのジジイめ……と苦しい息の下から呪いの言葉を吐く主人に、
「ヨシヨシ可哀相に。でもね、お薬減らしますねーと言われてハイそうですかと言う事聞いちゃう貴方もどうかと思うの。以前もお薬変えられて痛い目を見たのだから、もしまた具合が悪くなったら困るから、念のためにいつものお薬も出して下さいって言えば良かったのよ」
と言ったら、彼は吃驚したような顔をした。
「シオン、賢いな……」
えっ、今頃判ったんですか。

医者にとっては、患者の痛みなど他人事。だから平気で同じ事を繰り返すのである。
しかし痛い目に遭った患者本人も何故繰り返して唯々諾々と従うのか、主人に対しても馬鹿かと言いたくなった妻であった。
病人相手にそんな判り切った事を言って追い討ちかけるのも憚られたので、そこで口は噤んでおいたが。
シオンがお薬貰って来てよと頼まれたが、減らされた前回とは違う処方になる訳だから自分で行って来いやという訳で、主人は忙しい仕事の合間を縫って、ふらふらになりながらも自力で行って来た様子。
薬が戻ってすぐに体調が戻る訳でもないので、この週末は自宅療養になるであろう。
またどこにも連れて行って貰えないのねー。



2012年02月16日(木) プライバシーの侵害

うちの主人は、超能力者だ。

寝る頃になってふと気になって、パヤパヤ♪って何の歌だっけ?という話になり、主人が歌い出した。

やめてけれ やめてけれ やめてけーれ ゲバゲバ
 やめてけれ やめてけれ ゲバゲバパパーヤ
 ラララランランランラララゲバゲバ ランランランラララゲバゲバ
 どうして どうして ゲバゲバパパーヤ
 おお神様 神様 助けてパパーヤ


違う、その歌じゃない!
パヤパヤ違いだよ!と布団の中で笑い転げる私。
「知らない? 左卜全だよ」
「歌は知ってる。一緒に観た『山形スクリーム』(映画。しょうもなかった)に出ていたよね。でも左卜全って……」
こないだNHKのドラマでやっていたよなあ、と主人に背中を向けたまま考え込む私に、主人が言った。
「違う、それは塚原卜伝。剣豪でしょ」

「また! 貴方、また私の頭の中を覗いたでしょ!!」
「そんな事出来る訳無いじゃん。今シオンがそういう顔をしたんだよう」
いやいや、していても見えないから。
部屋の中は真っ暗で、私は壁を向いていたのだから、ただでさえ目が悪い主人に私の表情が見える訳が無いのだ。
(因みに私が探していたパヤパヤは、ザ・ピーナッツの歌だった)

今日は今日で、私がストーブに給油する間に主人にお米を研いでくれるように頼んでおいたのだが、部屋に戻って来ても台所はそのままになっていた。
「まあ仕方ないか。貴方はお仕事なさっているんだし」
と諦めてお米を測って研ぎ始めると、主人はPCに向かったまま、こう言った。
「いやいや、そういう訳には。シオンにばかりやらせちゃ悪いから、僕も何かするよ。何でもするから言って」
何でもする、か。
「じゃあねえ……」
と言って、よからぬ事に考えが及ぼうとしたその時。
主人が口を開いた。私に背中を向けたままで。
「駄目。それは駄目」
「何よ! 私まだ何も言っていないじゃないの」
「いや、言った」
「『じゃあねえ』しか言っていないよ! また勝手に人の頭の中を覗いたわね!」
「そんな事出来る訳無いじゃん〜」
「じゃあ私が直接貴方の頭の中に語りかけたとでも?」
「そんな気狂いみたいな事、言えないよう」
じゃあ何なのよ!


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