| 2004年05月19日(水) |
もう、どんどんキナ臭くなるな |
またまたWinny。逮捕に関してJASRACからコメントが出た。なお、以下の引用は http://www.mainichi-msn.co.jp/it/jiken/news/20040519org00m300096000c.html からのもの。
とりあえずまあ、「ウィニーそのものが良いか悪いかでなく、今回の逮捕は著作権法違反のほう助罪。不法行為があったとの前提で京都府警を支持する」という部分は妥当ですな。不法行為があったとの前提で、というのが容疑者への配慮なのか弱気の表れなのかはわからないが、前者であると好意的に判断したい。これだけなら協会として、やるべき事をやっているんだなあという気にもなるのだが、この後がイカンよね。
「中には確信犯的な人がいるが、挑戦状を叩きつけられたようなもの。売られたけんかは買う」
何ですか、これは?いまどき893方面の人でもおおっぴらには言わないんじゃないですかね?頭の悪い中学生のグループとかじゃないんだからさあ。「通信インフラが整備されてきたこの時代に相応しい、新しい著作権のあり方がまもなく確立する。音楽メディアの流通に日本から革命を起こす」くらいの事は言って欲しいもんだが、DATが登場してデジタルコピーの危険性が問われてからはや20年、何の手も打てなかった(まさかCCCDが案ですってか?)音楽著作権協会にそんな知恵も行動意思もあるワケがなかろうねえ。ハッタリでもいいからせめて「こちらにも人材がいる、不正コピーには技術で対抗する」とか言えないのかねえ。時代に取り残された自分たちにあわせて、技術の進歩を遅らせてくれるとでも思っているのかしらん。自らを省みて改善することなく、法と規制で押さえつけるのではどっかの半島の北のほうの国と変わらんのだぞ。頭が固く、著作権より保身が大事な人が万事に裁量権を握っている、協会維持のための協会だと思われてもしかたがないんじゃないのかね。
しかしまあ、この発言で一番影響を受けたのは、仕事に熱意と誇りを持っている若手〜中堅の社員(でいいのかな?)でしょうね。旧態依然のシステムを変える気がないと知ってしまったわけだし、たとえアイディアがあっても実現に向けて改革を行うより売られたけんかを買うほうが先だと言われちまったわけだし。お気の毒としか言いようがないですな。
それに引き換え、最後の部分のNTTコミュニケーションズのコメントの、なんとオトナな事か。人材の豊かさと組織の柔軟さの違いなんでしょうかね。
ううん、何とも皮肉っぽいイヤラシイ文章。書いてる本人にそんな気持ちは毛頭・・・くらいはあるか。(笑
批准した(知ってた?)サイバー犯罪条約にむけて法改正を行うという。検閲を禁ずるという憲法の精神は、どうやらサイバースペースには及ばないらしい。コンテンツ健全化法案などという冗談のような法案もすでに可決しており、表現や言論の自由までついでに剥奪するつもりらしい。しかしまあ、「一切の教養・娯楽は健全でなければならない」っていったいなにをさせたいのかねえ。娯楽にまで司法の干渉を受けなきゃならんのかい。犬の飼い方の本に書いてあるならともかく、仮にも民主主義を標榜する国の法律に書くことじゃないと思うんだけどねえ・・・ キナ臭さは日々、増すばかり。気が重いですなあ。
今年初のゴキ登場。しかも逃げられた。くそ。殺虫剤が効いてりゃいいんだが。
| 2004年05月18日(火) |
裁判官閣下、マジっすか?(w |
金曜日に続いてWinny関連。今日は金子氏の勾留理由開示請求があり、閉廷数十分後には速報が出ていた。2ちゃんねらの行動力はすごいですな。勾留理由の正当性・不当性をそれぞれ証言し、証拠隠滅の恐れ云々という事で拘留が妥当という判断になってしまったようだが、支援者の姿を見る事ができただけでも金子氏には励みになっただろうと思いたい。日がな一日「サインしろやオラッ」とか言われてたら精神的に参っちまうでしょうからねえ。冤罪に屈せず頑張っていただきたいものである。
しかしまあ、バージョンアップが証拠隠滅の意思の表れとは片腹痛い限りですなあ。もうちょっと勉強してもらわないと国民の信用を失うのは勿論、世界中の笑いものになりますぜ>裁判官各位 はやいとこ陪審員制度を導入した方がいいのかもね・・・
久しぶりに芝居見物で中野の光座へ。萬國四季協會公演の「鬼沢」。脚本家さんが変わったせいか、私のような素人でも分かりやすい。物足らん、という人もいるのかもしれないけどね。雨が降ってジメジメムシムシとしていたが、それを忘れさせてくれた。是非お運びを、と言いたいところだが残念ながらこの日が楽日。次は7月末の公演予定だそうですので是非そちらを。
ずいぶんダラダラと書いてしまったなあ、昨日の分は。間違って飛んできた人でも最後まで読んでくれた人なんでいないんだろうなあ。まあいいか。ちなみに興味のある方は以下のリンクをたどって下さい。
http://help47.net/ http://www.moodindigo.org/blog/
しかし、イラク派兵といい(実はあれには全く反対というわけでもないんだが)、今回の不当逮捕といい、輸入CDの規制法案といい、魚釣島の仮想敵国発言といい、なんだかどんどんキナ臭くなってきますなあ。100年前もきっとこんな風が吹いていたんじゃないのかなあ、などと思う今日この頃。ワガママ言いまくって日本が世界のハナツマミ者になった時に、いったいどうなるのかしらん。その前に逃げるかな。どこか技術者を必要としている国はないですかね。できれば、暖かくて釣りのできる国がいいな。引越し費用と住むところだけ保証してくれれば、あとは格安でいいですぜ。
| 2004年05月14日(金) |
Winnyに関する私見(珍しくマジメだぞ) |
どこかのアンケートのコメントの修正版。書ききれんかったので。あっ、でもこれだと身元が特定できてしまうぞ。(笑 まあよい。ワシは何も悪い事はしておらんのだ。来るなら来なさい>京都府警
Winnyは確かに既存の著作権構造を破壊できるだけの環境を創れるツールだし、金子氏もそれを知っていて作ったのだろう。その事は自分の考えとして2ch上で公表もしていたらしい。
では金子氏は「さあ皆さん、できましたのでその(私の考えの)ために使ってみてください」と言ったのだろうか?そういうコメントは、少なくとも私は見た事がない。彼のコメントとされるものはあくまでも自分の考えを述べたに過ぎないものであり、犯罪予告や扇動と読み取れるものには全くお目にかかった事がない。いや、それはお前が無知なだけだ、ここにこうしてあるではないか、という方がいらしたら是非メールを頂きたい。事実には素直に耳を傾ける用意がある。
Winnyのアーカイブには違法なファイルの遣り取りに注意を促す文章が添付されていたはずだ。注意を促す文章は、PL法の出現以来、肥大・氾濫していると言って良い状態になった。不注意を他人のせいにするという非常識を権利に押し上げてしまったこの、ちり紙ですら危険物に仕立て上げてしまおうという愚法のおかげでかえって注意書きに目を通さなくなったという人も多いのではないだろうか。そのせいもあるのかどうかは分からないが、残念ながら金子氏の意に反して著作権法に抵触する利用者が現れてしまった。理想や欲望のために新しい技術を誤って利用してしまったわけだ。これは歴史上の新しい科学技術の開発においては珍しい事ではない。ちょっと検索をかければ化学や原子力の分野でいくつもの実例が見つかるはずだ。などというと大袈裟な表現に聞こえるかもしれない。初めて見たコーラのビンに驚愕したブッシュマンがトンチンカンな行動をするという映画があったが、それに例えても良い。P2Pというのはそれくらい新しく、インパクトのある技術であり、また同時にそれくらい真価を理解し難い高度な技術でもある。IPv6の実用化が目前に来ている現在、P2P技術はこれからの生活を大きく変える事になる。金子氏はその技術を理解し実用化への道筋をつけられる技術者であり、そのテストモデルのひとつとして発表されたのがWinnyだったのだ。
しかし、Winnyは完成には至らなかった。最後にリリースされた時点で、Winnyというものは金子氏の思想をある程度具現化する事ができるテストツールに過ぎなかった。そういう意識があったからこそベータ版としてリリースされていたのではないか、と同じ技術者(といっても残念ながらスキルでは遠く及ばないが)としては思えてならない。236回にわたる頻繁な改修作業も未完成の証であろう。中にはこれを匿名化向上の為のみのように行っていたかのような報道も見られるが、技術的な知識が少しでもある者ならば、匿名化及び暗号化がそのような頻繁な論理改修を行えるほど底の浅い技術ではない事はすぐに分かるはずだ。でなければ百単位で互換性のないバージョンが登場していたはずであり、そうなっていたらその時点でWinnyネットワークは自壊していただろう。では何をやっていたのかというと、改修履歴を見る限りではほぼすべてが掲示板機能の改修と使い勝手の向上、要するにプログラマならば誰でも行う改良とデバッグに過ぎない。これをさも違法要素の増長の様に報道する各社の記事を見ていると、「当社の人材はかくも貧しい限りなのです。記事を書く者で技術的理解のある者はひとりもおりません」と宣伝しているかのようにすら思えてくる。誤った報道で何ら落ち度のない技術者を犯罪者であるかのように喧伝するのは、いい加減に止めていただきたい。マスコミの使命は事実と良心を守る事であり、無知を武器に司法の肩代わりをする事ではないはずだ。
最近のツールやアプリケーションは非常に高機能だ。少々知識があれば悪用できないものの方が珍しいのではないか。開発時点で、悪用できる事を開発者が知っていた事が犯罪に当たるとしたら開発を中止する以外に途はない。はっきりと意識していなくても、警察の取調室で刑事に睨まれながら「本当は知っていたんだろう」と聞かれてNoと言えるものなのだろうか?私には自信がない。もちろん、冤罪であれば裁判が覆して名誉を回復してくれるだろう。しかし、そのために失われた時間が戻ってくる事はない。そして、御存知の通り、人生というのはそんなに長いものではない。人権の価格が非常に安価な日本において、納得の行く賠償はまず得られない。開発を中止するか、人生を無に帰するか。情けない話だが、私なら迷わず前者を選ぶ。
もし今回の逮捕で有罪の結論が出れば、警察は技術者に対してフリーハンドで逮捕する理由を得る事になる。馬鹿な、そんな大袈裟な、そんな事になるはずがない、と思うかもしれない。だが、金子氏は「開発者が逮捕される事はないだろう」とも発言していたという。それを知って「考えが甘いんだよ」と思った人もいるのではないだろうか。さて、現実に起きたのはどちらだったのだろうか。事はWinnyのみ、金子氏のみの問題ではない。
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