恩納村から国道58号線を北に進み、沖縄自動車道との合流点を過ぎ、かつては交通の難所として知られた名護の七曲を抜けると、こじんまりとした名護の市街地が出現する。
左手に広がる青い海と、右手に聳える崖の合間を縫うように走る58号線の向こう側に見える名護市街は、始めてみたときはまるで蜃気楼のようだった。
その蜃気楼に向かって、買ったばかりの原付を走らせた。南風原を発ってから約3時間の旅に、この中古の原付バイクはよく耐えた。割れたボディをガムテープで無理やり補強した、頼りのない見た目とは違って、このホンダのバイクのエンジンはすこぶる快調だった。一度も不調を訴えなかったこのエンジンに、おい、目的地はもう少しだからな、と私は心の中で呟いた。
目的とした民宿は、名護市役所のすぐそばにあった。前衛的な建築物である名護市庁舎は遠目にもすぐわかったので、民宿まではほとんど迷うことがなかった。
目的とする民宿の前で、原付のエンジンを止めた。民宿自体は道路から少し入りこんだ路地の奥にあったので、バイクを押して歩いていく。焼けるような沖縄の太陽が身に刺さり、海からの潮風が体を包む。バイクを押した距離はほんの10m程だったが、暑さと湿気でたちまち体中から汗が噴き出した。
民宿の前にバイクを止めようとすると、中から出てきた男と目が合った。おそらく宿の主人だろうと私は思った。
「すみません、今晩の宿を予約していたものですが…」
「あい、電話くれた人ね。兄さんごめんね、申し訳ないけど、予約の人がたくさんいてね。なので相部屋になるけどいいかな。その代わりと言ってはなんだけど、料金は半額でいいさぁ」
と、奥の方からのっそりと出てきた宿の主人は全く申し訳なさそうな素振りを見せずに言った。
| 2014年03月02日(日) |
後輩と飲みに行くということ。弾丸福岡。 |
てめえが研修医を誘って飲みに行くことがほとんどないのは、自分が研修医だったときに飲みに誘われるのがとても嫌だったからだ。
研修医の朝は早い。完全に覚めていない瞼を擦り、まだ夜が明けて間もない時間に病棟に向かう。深夜帯の看護婦さんが予め病室ごとに準備してくれた採血用のスピッツを持って病室に向かう。この時間だとまだ寝ている患者さんもいるので、そういう場合はそっと起こして許可を得て、採血を行う。
朝7時半からはカンファレンスが始まるので、それまでに採血を終わらせなければならない。うまく仕事が進んで採血が早く終わると、短い朝食にありつける。カンファレンスに遅れると「おお、ええ身分になったな」と怒られるので急いで採血を済ませなければならない。
カンファレンスは貴重な勉強の場でもあるのだが、これがまた眠くて仕方がない。
カンファレンスが終わると、一日の仕事が始まる。上級医は外来に向かったり胃カメラなどの検査に向かう。研修医はひたすら病棟を走り回る。
夕方になれば、回診が始まる。上級医の外来が終わらないと回診は始まらないので、だいたい開始時間は午後7時ごろである。上級医の前で、担当している患者の状態を一人ずつプレゼンテーションする。そして今後の方針を議論し、検査や治療方針を決めていく。
プレゼンテーションが終われば患者さんのもとに回診。それがすべて終わるのが、だいたい9時くらい。それから決まった方針をカルテに記入する。
これらがすべて終わるのが、11時から遅い日は12時を超えることもある。
そこから飲みに行くのは苦痛以外の何物でもなかった。次の日はまた早くから採血がある。こっちは一刻も早く帰って寝たい。ていうか、仕事から解放されたい。けど、断ることはできない。そんなわけで、連日オリオンビールと泡盛を呷りながら、てめえが指導医になったら研修医を連れまわすことだけはやめようと心に決めた。
今日は朝から弾丸福岡出張。5時半に家を出て、京都駅から新幹線に乗る。早朝の京都市内は車も殆ど走っておらず、予定より早く京都駅に着いたので、思わずふらふらとたかばしに向かい、気がつくと第一旭の「肉なしネギ多め」を頂いていた。笑 6時過ぎだというのに行列ができていたのには驚いたが、店を出た時には行列がさらに長くなっていたのにはもっと驚いた。
そして福岡でせっせと仕事。仕事が終わった後に、自分へのご褒美として長浜ラーメンを頂いた。本当は、同行した研修医から博多での夕食を誘われていたのだが、丁重に断った。
決してラーメンを食べたかったからではなく、何となく憚られるのですよ。気を使う人は外して、仲間同士で楽しく食事してくださいね。彼らがてめえに気を使うのは目に見えている。また京都で、いつか仕事も早く終わったら飲みに行こうや。
爆臭豚骨を覚悟して向かったのだが、まったく獣臭なかったのには驚いた。本場は獣臭ないのだったら、あのくっさい店はどないやねんと心の中で突っ込みを入れる。獣臭がないとわかっただけでも今日は大きな収穫だった。
帰りの新幹線では、仕事終わりの晩酌をしたら終点の名古屋まで爆睡するのは目に見えていたので笑、コーヒーで我慢。その分たくさん本を読んだ。
新幹線の車内ニュースで、三重県の事件で高校生が逮捕されたことと、クリミア半島がロシアに占拠されたニュースを見る。どちらもとてもやりきれない気持ちになった。パラリンピックが控えているのに、開催国ロシアが決断したのは、なんだかとてもとんでもないことが待っているような気がしてならない。五輪の開催国が軍事侵攻(まあ少し違うような気もするが)するなんて前代未聞だが、人的被害がほとんど出ていないことがまた不気味だ。
そして今。疲れ過ぎて逆に眠れないので、アルコールを入れながらこんな駄文を書いている。
| 2014年02月28日(金) |
どうなる台湾旅行。いかれたパソコン。そして読んだ本とか。 |
娘から「台湾旅行の初日と、高校のオリエンテーションが重なってしまった」との連絡が来た。ええっ、そんなことありですか。こっちは前から仕事も調整し親のショートステイも取り、ようやっとチケットも確保したというのに。
「学校を優先したい」ということで、それはまあ当然の思いですが…。何とかならんかな。娘が不参加だったら、弟と二人旅という当初の趣旨から外れまくったとても不毛な旅になってしまうのだが。
今日仕事から帰って、パソコンを立ち上げようとしたらなんとログインできなかった。パスワードを変えてもいないし、これは困った。というわけで、いろいろ調べてセーフモードから何とかログインに成功したが、なぜか一部のデータが消えていた。涙。
まあ、大事なデータは全てクラウドに入れているので実害はあまりないのだが、なんとも消化し切らない気持ちだけが残った。消えたデータを復旧する気にもならず、てめえはこんな駄文を書いている。もうウィンドウズ嫌いじゃ。
そんなわけで、さっさとやけ酒でも飲んだろかと思ったが、思い直して昨日届いた医学書を読み始めたら、すっかりはまってしまった。久しぶりに勉強する楽しさを感じたが、同時にやっぱり自分は臨床が好きなんだということを実感した。問題なのは環境のみだね。
それとは矛盾するようだが、昨日読んだ「研修医山田(じゃまだ)君・トリロジー」も衝撃だった。
研修医や今の医師の置かれている立場がいかに悲惨かということを描いているのだが、これが猛毒。あまりに黒い内容に、初めに連載していた医学雑誌で連載が中止されたくらい。しかし現場を知っている人は、正直涙なしでは読めないレベル。ほんまに現場は悲惨なのです。
目取真俊の「風音」読了。一部わかりにくい点があると思うが、この人の構成力と表現力は面白いと思う。いろいろ思うところはあるが、なんだか今日は娘のこととパソコンのことで疲れてしまったのでこの辺で。ビットコインとかウクライナ情勢とかてめえの花粉症が再燃してきたこととかいろいろあるけどね。
| 2014年02月26日(水) |
ある研修病院の一頁 其の弐 |
て「で、結果は? 陰性やったやろ」
A「はい、陰性でした…。」
て「よし、もうインフルエンザのことは忘れよう。2回も検査しているので、まず否定できるわな。じゃあもう一度、考えられる疾患と、今後のプランについて議論しようか」
A「考えられる疾患としては、咽頭炎ですね。細菌性とウィルス性があって、後者の場合は伝染性単核球症の可能性もあります」
て「そうやね。細菌性やとまずは溶連菌やね。昔はジフテリアもあったらしいけど、今やほとんど見ないし頭の片隅にとどめておくくらいでいいと思う。溶連菌やったら、繰り返している人も多いし、過去に溶連菌感染がなかったかどうか確認した方がいいね。あまりに感染を繰り返すようなら扁桃摘出術の適応にもなるしね。ちなみに手術適応はどうなっている?」
A「ええと、年に1回は罹る場合でしたっけ?」
て「それやとかなり対象者が多くなるね。Bさんは?」
B「年に3-4回だったと思います」
て「そうやね。それくらいになるともう日常生活に支障を来すレベルやし、手術した方がメリットがあるよね。さて話を戻して、ウィルス性の場合は伝染性単核球症もあるけど、多いのはアデノウィルスやね。他に忘れたらあかんのがヘルペス。ヘルペスは他のウィルスと違って治療薬があるので、忘れたらあかん。他は?」
A「ええと、真菌もありますかね」
て「免疫不全状態とか、免疫抑制剤を飲んでいる場合などは考えた方がいいやろね。この方の場合はどうやろ」
A「若いし既往歴もなく、免疫抑制剤も飲んでいないとのことであまり考えなくていいと思います。」
て「せやね。まあ可能性としてはだいぶ下の方やな。他は?」
C「癌の転移とかはありますか?」
て「ないことはないやろうけど、それこそ可能性としてはだいぶ下の方やな。そもそも転移やったら原発の症状があるやろうし、25才で癌はかなり考えにくいんちゃうかな。転移考えるんやったら、むしろ原発性の咽頭癌などをまず考えた方がいいと思うけど、これまた年齢的に考えにくいね。他は?」
B「稀な病気でもいいですか? 菊池病とかも考えられるかと思います」
て「おっ、いい意見が出たね。菊池病は知られていないだけで、意外と稀じゃない。若い人にも多いので、頭の片隅に入れておいた方がいいね。よく知ってたね。今は学校で習うの?」
B「いえ、以前にリンパ節の腫れた患者さんの鑑別に上がっていたことがあったので、その時に勉強しました。」
て「ぜひ覚えておいてね。知らんとそもそも診断できないからね。まあとりあえずはこんなものかな。で、プランは?」
A「溶連菌かどうかですね。」
て「その通り。溶連菌だったら、溶連菌の治療を行う。溶連菌検査が陰性だったら、他の原因を探しに行かないといけないね。で、溶連菌の検査はどうだった?」
A「それが検査しなかったんです…」
て「あきさみよー! 2回目の来院時も検査しなかったのね。で、どうしたの」
A「採血をとりました。」
て「なるほど、まあいいけど、今度からは溶連菌の検査してね。喉こするだけや市、結果は10分くらいで出るし。で、結果は?」
A「炎症反応は余り上がっておらず、白血球も軽度上昇くらいで左方移動は認めませんでした。異型リンパ球は認めませんでした。肝機能障害がありました。その他大きな異常を認めませんでした。」
て「どう解釈しようか」
A「ちょっと判断に困りました。典型的には細菌性ではないし、伝染性単核球症も否定できないし…」
B「炎症反応はタイムラグがあるときがありますよね。だから細菌性ではないとは考えないです。でも、肝機能障害があるのなら、まずは伝染性単核球症から考えたいですね」
C「私は普通にウィルス性で良いと思います。伝染性単核球症だと典型的には異型リンパ球出ますよね。肝障害はまた別で調べて行った方が良いのではないかと思います」
て「ふむ。いろんな意見が出たね。さて、この採血が2回目の来院時ということを考えると、タイムラグは考えなくていいと思うよ。症状が出てすぐだったらまだしもね。しつこいけど、溶連菌の検査をしていればはっきりするんだけど、していないのだからしょうがないよね。しかしこの結果からは細菌性の香りがしないね。なので、ウィルス性を考えたいね。伝染性単核球症の場合、異型リンパ球が出ることが多いけど、後から出てくることもあるので否定はできないね。ちょっと時間はかかるけど、ウィルスの抗体検査をするとはっきりするので検査は出しておいた方がいいな。で、どうしたの?」
A「咽頭痛と嚥下痛がつよく、食事もとれないと言うことで入院としました。追加でウィルス抗体も提出しました。」
て「そうだね。ウィルス性だと治療もないけど、咽頭痛が強かったら水も飲めないし入院して補液する必要があるよね。」
A「で、細菌性も否定できないと考えて、ペニシリン系の抗生剤も念のために投与を開始しました」
て「な、な、なんだってー! あきさみよー!」
てめえ(以下て)「じゃ、はじめよか。」
A「宜しくお願いします。喉の痛みと発熱を訴えて来られた方ですが…」
て「はい、いったんストップ。そんなプレゼンテーション教えた記憶はないで。何度も言うけど、症例提示するときはまずは年齢。次に性別。そして主訴。その後に現症。ええ加減覚えようね。これは世界共通やで。どの医学雑誌見ても、そうなってるんや。理想的にはNew England Journal of Medicineのプレゼンが理想的なので参考にしてね。はいやり直し。」
A「すみません…。患者さんは25歳女性、咽頭痛と発熱を主訴に来院されました」
て「うん、それでいいんやで。…で、ここでいったん止めようか。ここまでで何考える?」
B「答えていいですか? 発熱は何度か知りませんが、発熱と咽頭痛と言えば、まずは溶連菌ですよね。なので、Centor's criteriaに基づいて発熱の有無、咽頭所見、頚部リンパ節所見、咳があるのかどうかを知りたいですね」
て「うん、いいね。よく勉強してるね。Centor's criteriaは"FACT"で覚えると忘れないからいいよ。
F Fever(38.3℃以上) A Absence of cough(咳がない) C Cervical lymphadenopathy(頚部リンパ節腫脹) T Tonsillar exudate(咽頭の滲出物)
4つそろったら、検査は不要で溶連菌確定。2-3だったら溶連菌の検査。1以下だったら溶連菌はまずないので経過観察だったね。実際はどうだったの?」
A「発熱は39℃でした。咳はあったようです。頚部リンパ節の腫脹はありました。咽頭の滲出物は認めませんでした」
て「他の症状は?」
A「気道症状としては、咳は少量で痰も出ていませんでした。鼻水もなし。腹部症状はなく、下痢嘔吐も認めていません。悪寒はあり、全身の関節痛は認めませんでした。膀胱炎の症状も認めませんでした。」
て「オッケー。続けよか」
A「既往歴は特になし。入院や手術歴なしでした。内服中の薬もありません。喫煙もせず、アルコールは機会飲酒です」
て「診察の結果はどうだったやろ」
A「眼瞼結膜に貧血を認めず、眼球結膜に黄疸を認めませんでした。項部硬直はなく、咽頭は発赤しており頚部リンパ節の腫脹と圧痛を認めました。咽頭や扁桃に浸出物を認めませんでした。胸部所見ですが、心音は清、�飢撒擇哭恐擦論犠錣如↓群擦鉢顕擦惑Г瓩泙擦鵑任靴拭�心雑音は認めませんでした。肺野は清で呼吸音に左右差はなく、肺雑音は認めませんでした。腹部ですが平坦軟で圧痛はなく、腹音は正常でした。Murphy徴候は陰性でした。CVAの叩打痛は認めませんでした。その他皮疹等も認めませんでした」
て「おっいいね! 良いプレゼンテーションやで。診察結果は体の上から下へと言うんだったね。ちゃんとできてるやん、今後もその調子でね。」
て「とすると、上記のcriteriaは二つ満たすのみやな。咽頭痛と発熱やったらまずは咽頭炎として考えて行きたいところやね。とすると次は溶連菌の検査やけど、どうしたの?」
A「溶連菌の検査はしていません…」
て「あれ、なんで?」
A「ご本人がインフルエンザを心配しておられたので、インフルエンザの迅速検査をしました。」
て「…なるほど。でもそれ、医学的適応としてはどうやろ。その時点でインフルエンザを君はどれくらい疑ってたのか、という話や。インフルエンザで頚部リンパ節が腫れるのは一般的やろか?」
A「実は正直な話、溶連菌は全く考えていませんでした。まだ流行している時期やし、インフルエンザをまず考えました。頚部リンパ節の腫脹も、まああってもおかしくないかなあと。」
て「じゃあ、他の人の考えを聞いてみようか。Bさんは、溶連菌を考えていたのだよね」
B「まあ、あとだしじゃんけんですけどね。私もその場にいたらインフルエンザ調べてたかもですね」
て「まあそれはそうかも知れんけどね。他には何考える?」
B「溶連菌かどうかですが、あとはウィルス性の咽頭炎ですかね」
て「他の人は?」
C「…そうですね、私もまずは溶連菌ですが、あとは伝染性単核球症を考えたいですね。」
て「おっ、いい意見が出たね。まあウィルス性やけど、伝染性単核球症は考えないといかんよね。じゃあ、溶連菌か伝染性単核球症か、君ならどう診断するの?」
C「まずはよく話を聞きますね。そして、伝染性単核球症なら肝障害が多いので血液検査します」
て「よく話を聞くって、どういう話を聞くの? あと、肝障害は血液検査も必要やけど、そのまえにすることあるんとちゃうの?」
C「話は…聞きにくいけど性的接触ですね。初めてのキスでうつるんですよね? 血液検査の前にすることって…分かりません」
て「伝染性単核球症の原因はなんや? あと、肝障害がひどいと白い便が出るのやけど、そう言うことも聞かんといかんよな。ええか、患者さんの話をよく聞くことで9割の病気は診断できるのやで。話をよく聞かへんかったら検査費用は患者さん持ちやで。」
C「原因は…EBウィルスですよね。たまにサイトメガロウィルスと習いました」
て「そんだけか? 忘れたらいかんのがあるやろ」
C「…なんでしたっけ?」
て「HIVやんけ。ええか、伝染性単核球症疑ったら絶対にHIV調べろよ。そういう話もきけ。でも、性的な話は信頼関係がないとなかなか言ってくれないから、本人が絶対ない、って言っても、念のため調べましょうと説得して調べる。話を聞く時は、「異性と付き合い始めた時に伝染ってしまうことがあるのですが、最近お付き合いを始めた方はいますか?」って聞くとうまく聞けるかもしれんよ。」
C「なるほど…!」
て「身体診察としては肝障害と脾腫だよな。脾腫は体触ればわかるやろ。最近はろくに診察もしないですぐに検査に走るきらいがあるけど、そうなる前に患者の体は怪しいところはしっかり触る。「手当て」って言葉があるやろ? 医師が手をあてることで、患者は快癒するねんで。触りもしない医者はそもそも信頼されへんからな。かといって、変なところ触るなよ! で話戻るけどA君、脾腫はあったの?」
A「診てません…」
て「診ないとね。これは後から検証しようね。さて、話は元に戻ろうか。インフルエンザ調べてどうやった」
A「陰性でした」
て「だろうね。今までの話でインフルエンザらしい話ないもんな。正直無駄な検査やったかもな。で、どうしたの?」
A「その時は、インフルエンザは陰性なので様子見ましょうとお話しして解熱剤だけ出して帰宅させました」
て「溶連菌は調べなかったわけね。」
A「はい…。まずかったですかね」
て「まずいで。溶連菌やったらどうすんの。リウマチ熱、急性糸球体腎炎のような合併症あるで? あと、他の病気を考えなかったのはまずいんちゃうか? 自然治癒したらいいけどな。ほんで、どうなったの?」
A「翌日に、発熱も下がらない、喉の痛みも強くなるということで再度来院されました。」
て「だろうね。で? どうしたの?」
A「もう一回インフルエンザを調べました…」
て「あきさみよー!」
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