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| 2006年04月06日(木) |
鞭 -1- おととしの1月 |
これは、先日書いた『ココロのsex』に繋がる日記です。
もう絶対大丈夫って思ってたのに。
……今年の1月5日だったかな? 私は、前のパートナーである男友達と寝てしまいました。
何故今更そのことを? なんでタイトルが『鞭』?
その理由は、おいおい分かってゆくと思います。
しばし、おつきあい下さい。
sexというと、なんとなく私の中では
合意の上で互いが楽しむという言葉のイメージがあります。
今回は、合意というより、しぶしぶ。
なので、「寝てしまった」というのが一番適切な言葉かな、と。
奴隷という立場としては、いけないことです。
特に「前の」とつく関係は、当事者にとっては今までの繋がりがあるから
べつにどうのこうのと思わないのだけれど
当事者の現パートナーから見れば、最悪な関係であって。
……というのは私にもわかります。
でもひとつ「寝てみて良かった」と思うとすれば、
(なにかを「よかった結果」と思わなきゃやってられないというのもあるけれど)
それは、彼の真意というか
彼の女扱いがより良く分かったことかな?

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さて、話はさらにさかのぼります。
3年前の春、彼(男友達)が関西に行くことを機に、関係が終わりました。
付き合ってたわけじゃない……たぶん。
ただお互いに好きだったということは確かなこと。
でも、彼の状況が変わった。
彼に香港行きの話がでていた1年間は、関係も状態もよかったけれど
それが結局は良い話ではないとわかった一年後、彼は転職。
東京から関西に勤務地をが変わる。
それに対して不安もいっぱいだったと思う。
それはわかるのだけれど……それで全てのことがいっぱいいっぱいになってしまっていたようでした。
私はその時、病気の治療中。
生死に別状ない病気だったけど、手術をすることになり……
子宮を全て取り去らないとダメだと言われました。
結婚もしてないし、もう子どもを産む可能性だって低い。だけどやっぱり、女性にとって乳房と子宮は特別な意味合いを持つもの。残せるなら、残したい。
でもドクターに、そのことを凄く怒られた。
「子どもを産むかどうかわからない人に、そんな手術はできない!
大量に出血する、出血したら輸血をして肝炎で死ぬかもしれない!」
それがいわゆる「ドクターハラスメント」のひとつだってことに
気づいたのは、サードオピニオンを求めた時でした。
ちなみにそこの病院、結構有名らしく、マスコミにも出たりしているようです。
わらっちゃうよね〜(笑)
ということで、私はかなり落ち込んでいました。
彼と関係が繋がっていたとしても、彼はそういうことに凄く弱い人。
お腹なんて切った私とは、ましてや子宮が無くなったりしたら
絶対に怖がって私の身体なんかさわらないだろうな、ということも分かっていたし。
それ故に、今までのようにへらへらと彼を(精神的に)バックアップできませんでした。
関西行き直前。
最後に会った時。
彼は多分、私に今までと同じ精神的なフォロー(ニッコリ笑って、「大丈夫よ!」と言う)を求めていたのだと思います。
でもそこに来た私は、落ち込み、救いを求めていた私でした。
互いにボロボロならば、ボロボロなりに抱きしめ合ったり
手を握ったりして
互いが相手の温もりを感じ「ああ、一人じゃないんだな……」って
思えば済むこと。それで癒やされることも多々あります。
……でも彼は、それが出来ない人でした。
彼は、与えるよりも、与えられたい人。
それは承知していたはずだったのに。
そしてその1週間後、ご主人様と初めてお逢いしました。
仕組んだことではなく、たまたまそういう巡り合わせの
日程になっただけでした。
でも、あらかじめこのことが決まっていたのではないかな?と思うくらい、自然でした。
この時「物事って、偶然じゃなくて、必然なんだな……」って思っちゃいました。
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二年前、つまり別離から1年後、
それまでメールすらあまり送ってこなかった彼から、
いきなり電話が入りました。
「東京に行くのでご飯でもどう?」というお誘い。
「月曜ならいいけど……え?帰る日?急ぐの?
夜でいいの? じゃあ、最終の新幹線で帰りなよ〜(笑)」
そんなことまで言えるようになっていた私。
それまでだったら、絶対に彼の都合に合わせてたのに。
何がそこまで私を変えたか、私に余裕をもたせたかといえば、
今のパートナーであるご主人様の存在です。
私にはご主人様という大きなバックボーンがついてしまった。だから、彼に無理したりあわせてあげたり、なんていうことが
なくなり、自分の主張も出来るようになっていました。
当日、ご飯だけのつもりでした。
「新幹線の時間まで少し時間があるから、
ちょっとだけ休んでいかない?」
というぞんざいな言葉で誘われました。
『……不器用な人だなぁ』と、心の中で思う。
私と寝たいっていう欲望があるのに、きちんとそれを表現して誘えないんだもん。
長年のつきあいなので、その辺はわかっちゃってるんだけど。
悩んだ末、彼と少しだけ休憩しました。
本当にちょっとだけ。
ホテルにいたのは1時間弱。
なのに、行為後にいっぱい話をしました(笑)←彼は早いので
この時の会話は、とても実りあるものでした。
実りあるというか……あのころの、互いの気持ちが今理解しあえた、というかな。
でもその時、彼と寝てわかってしまった「現在のこと」がありました。
恐ろしいぐらいに、彼と肌が合いませんでした。
とにかくこの肌の違和感は、驚くほどでした。
そしていやなこともひとつ。
彼は今までのように、コンドームを装着せず私の中に入り
お腹の上で射精をしました。
それから数日後、ご主人様との逢瀬がありました。
私の肌や身体は、前のパートナーと寝たことがもとなのか、
ご主人様を渇望していました。
そして、後日襲ってきた嫌悪感……生挿入された、というコトに対しての嫌悪感。
ご主人様は絶対コンドームをつけるのに。
ご主人様でさえ、生では入れて下さらないのに。
なんでこの人が、今、私の中に生ではいってきたのだろう?
なんで私はそれを断りたい気持ちでいっぱいだったのに、
言葉に出せず、受け入れてしまったのだろう?
ご主人様に……入れて欲しい。そのままで入れて欲しい。
そして私は、逢瀬でご主人様にワガママを言いました。
この日、私は初めて、sexで理性を失いました。
ご主人様にに抱かれて身体が大喜びしてしまい、気持ちよくてやめられない。
でも心は、sexで自分がそんな状態になったのは初めてだったので、どうしていいかわからない。
……私はパニックを起こしていました。
その結果、「ごめんなさい、ごめんなさい」と
泣いてお詫びの言葉を言い続けながらも、
身体はご主人様を求めまくるという状況になっていました。
泣きながら腰を振り続ける私を、
ご主人様はどう感じ、捉えていたことでしょう。
後日、
私が謝りながらも身体が求め続けていた、というあの状態が
かなりツボだったとご主人様に言われました
そう、
今のパートナーであるご主人様は、
前のパートナーであった彼(男友達)とは違い、
私が恥じらいながらも本音をさらけ出したり、
欲望のままに行動することを、凄く喜んで受け入れてくれるようです。
sexに限らず、何でもきちんと言葉にして言うようにと言う。
でも私はあまりそういうことに慣れていないので、
どうしても相手の反応を見て、無理そうなことは引き下がって
心にしまいこんでしまうのだけれど。
(続く)
《 2006.04.09 13:00 記》
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mixiで「sexは好きですか?」という問いかけを見かけました。
もちろん中身はちゃんとしたもので、興味本位の質問ではなかったのですが。
そのタイトルを見て、私も「??」と……いろいろと思うところあり。
「sex……はたして私は、本当にsexが好きなのだろうか?」
答えは非常に難しい。
エロをやっている立場上、絶対に「もちろんでしょ、大好きよ」と答えなきゃイケナイのだけれど。
周りもソレを望んでいるのだけれど。
自分ではよくわからない。
未だに、sexは恐い……と思う。
様々な理由の怖さとともに
(男性が恐いとか、sexという行為そのものに恐怖を覚えるということではない)、
行為中に気持ちが冷めてしまうかも、という恐れもある。
sexは嫌いじゃない、むしろ好きかも知れない。
でも、「sexは好き」というには、条件を満たしていないと断言できない。
私は、身体だけの、プレイ的なsexが出来ない。
一応することはできる。
でも、しても気持ちが良くないだけではなく、嫌悪感や罪悪感で一杯になる。
あ、でも「Sの立場」だったら、気持ちなんてなくたって、
生理的に嫌悪感を抱く人じゃなきゃ、責めてあげられるけどね。ただ挿入は一切ナシ。
Sモードの時は、入れられたくないのだもの。
エロをやっていると、この「身体だけのsexができない」ということが
なかなか理解してもらえない。
誘えば、ホテルまでいけちゃうだろうな〜って思われてる。
楽しく遊べる女だ、って思われちゃってる。勘違いされている。
日記やメールやもろもろで、彼女や奥様への愛を語る。片思いの相手へのせつない思いを語る。
その語ってる反対側で、「今度デートしようね。楽しいことしようね」とか……口説く。
これってどうなんだろう? 口説いた相手に凄く失礼だってこと、思わないのかな。
私は失礼だと思うよ。そういうこと、ちょくちょくされる側の立場として、ね。
私は綺麗でも可愛くもない。スタイルだって良くない。若くもない。
だから、自分でだって、ちやほやされたり、大切にされたりする
「価値のある女」ではないってこと、分かってる。
分かってるけど……遊びでは口説かないで欲しい。
口説くのなら、誰かを好きな分と同じ分量で、私のことも口説いて欲しいと思ってる。
それって、わがままなのかな。
だってね。
sexって、肌と肌を重ね合うことなんだもん。
身体の凹凸を使って、繋げて、ひとつになることなんだもん。
……繋がっちゃうのよ。ココロに向かう配線も。
わかっちゃうんだもん。大まかだけど……その人がどういう思いで、私を抱いているのかとか。
身体を気持ちよくさせるだけがsexじゃないと、私は思ってる。
特に私は、イケないし、身体の感度も人より低いから、
まず身体よりも心を開かせてほしいと、切に願う。
持ち前技術の上手い下手の前に。
sexが上手いとされている人と、その人の望まれて抱かれたことがありました。
確かに、お上手だったと思います。
キスの段階までは、私もほにゃほにゃでした。
でも……そこからが。ずーっとクンニをされちゃったんですよね、お風呂に入れさせてもらえないまま。
凄くイヤで、ずっとイヤイヤっていってたんだけど、ダメで。放してもらえなくて。
そのうちどんどん冷めて来ちゃって。
感じ方が鈍くなる上に、冷静にいろんなことを思うようになってしまった。
「確かにクンニができるってことは重要だと思うのだけれど、
その前に、もっともっと、抱きしめられたり、身体を触られたり、
耳元で息づかいや言葉を聞いたり……そういうことがされたいのに」
結局、途中で私の身体は根を上げてしまったのだけれど。
最後まで致すことは致したけど、良い結果にはならなかった。
そのお話は、機会があったら、また。
ほかもろもろ、
私がどうして、男性の方からのお誘いメールに絶対なびかないか、など
色々あるけど……。まぁ、今回は省略。
とにかく、こういうコトを書いたり発表したりしていると、
身体だけのお遊びsex、楽しいプレイが出来ると思われてしまっていることが、
とても自分では悲しい。
いや、エロやってるからそう見えなきゃイケナイって、無理して演じてた時期もあったけど。
こんな私だけれど、sexに対してだけはワガママ言わせて欲しい。
「他に愛する人がいてもいい。だけどそれと同等以上の愛情と感情を持って
抱いてくれる人じゃなきゃ、私はsexしたくない」
のだ。
それと。
私は情の安売りもやめた。
今年のはじめ、苦い思いを経験してしまったから。
ある人に会った。ご飯だけのつもりだった。
だからご主人様にも「会ってきます」って連絡してた。
何もしないって、もの凄く自信があった。
なのに。
その人の誘いが断り切れず、ホテルに行ってしまった。
その人があまりに元気がなかったので、私がして上げることで元気になれれば
という情だったのよね。
「私が責めて上げるだけならいい」って私は言っていたのだけれど、
男と女、そして前に関係があった仲、密室に入ってしまえばそんなことだけでは済まない。
結局は、許した。
だって……許さないと……コンドームを装着せずに、無理矢理挿入されそうだったから。
いや、前ならいい。なにもせず、なにもつけず、アナルに入れられそうだったから。
最悪だ。
彼は満足そうだった。
私は最低だった。
このことも、また語る機会がありましたら、その時にということで今日は以下略。
私は、残りの人生で、あと何回sex出来るのだろう?
折角感じるようになってきたこの身体だから、いまのうちもっともっと使わなきゃ
と思うこともあったけど、今年の初めのあの最悪なsexで、そんな考えは今は消えた。
私の身体は、心がリラックスしなきゃ、心が開かなきゃ、感じないんだもん。
sexはいつまで経っても恐いと感じるものだもん。
「これから、今日はどうなるのだろう?」と思うと恐い。
「あまり感じなかったらどうしよう?」と思うと恐い。
「予想以上に乱れてしまって、ご主人様が気味悪がってしまったらどうしよう」と思うと恐い。
「私はイケない。イケない故に、終わりのない快感がずっと訪れて続け
どいしていいのか分からない混乱状況と、快感が苦しくて辛い状況とが
入り交じって号泣するまで……またあの快感の恐怖を味わうのか」と思うと恐い。
「ご主人様の肌と重なったときに、今日はそこに愛情を感じられなかったら」と思うと恐い。
ご主人様とのsexは、始まるまで恐いことだらけだ。
しかしそれよりも、見知らぬ人とのsexはもっと恐い。
だから、それらを全て許し、
そして私に「大丈夫だよ。どうなっても包み込んであげるから。気にせず自然にしていればいいから」
と心を開かせる方向に向かってくれる人とでなければ、これからはsexしないでしょう。
そういう人が現れなければ、もう今後ずっとしなくてもいいや。……と今は思ったり。今はね(笑)
理解してほしい。
sexはココロでするもの、としか捉えられないエロ女がいるってことも。
でもね、本当に……重なった肌や、息づかいや、触れる手や抱きしめる腕の感触や力加減から
その人がどう思って、何を望んで、今私とsexをしているのか……というのが、漠然と分かっちゃうのよ。
たぶん、そう感じるのは私だけではないと思う。
「sexにはココロも重要だ」って感じる人なら、みんなそう感じ取れると思う。
感じ取ったものが負の感情だった場合、本当に愕然とするのだからして。
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す、すみません。
後で読み直したら、文章ぐたぐたで、なんかくどい〜。
でも書き直さず、このままにしておきます(面倒!?いやいやいや、苦笑)
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