日記でもなく、手紙でもなく
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2001年11月22日(木) 高校卒業論文?


 高校時代に論理的に考える力をつけてもらおうと、中央教育審議会は答申案の中に、ディベートと卒業論文、古典などを中心とした必読書30冊の読破義務付けなどが含まれているそうです。
 ディベートは、やらないよりやったほうが良いし、そのために様々な情報をどのように集め、論理化していくか、というプロセスが必ず必要になるでしょう。場合によりグループ単位でそれを行うことで、情報を共有化することの意味なども、一層理解してもらえるのではないかと考えます。

 問題は、卒業論文を書くということと、必読書30冊の読破という点です。
 それぞれいくつかの問題があるように思いますが、一つづつ考えてみたいと思います。

 卒業論文を書くということ、それにチャレンジしてみるということは、決して悪くはないような気がします。しかし、チャレンジしても書ききれない、まとめきれないという問題が山ほど出てくるのではないかとも考えます。自分の高校時代、果たして卒業論文などをまとめきれただろうか、それを考えると、かなり暗くなったりする自分がいます。

 その大きな要因となるものに、問題を集約化し、それをまとめていくこと、更に自分の考え方を検証してみること、などの方法論が、どの程度高校の教育プロセスの中に組み込まれるのだろうか、その部分に関して少しどころか大いに疑問が残ります。
 今の大学ですら、そのあたりのことが(特に文系学部で)どの程度できているのか、卒論すらない大学があることを考えると、そんなことが可能なのだろうか、みたいな気がしてきます。

 書く力を高めたい、それによって、論理的思考を向上させる、というようなことを考えるのであれば、卒論ということよりも、4000字程度の作文を夏休みに必ず5本程度書いてきてもらう、みたいなことでも、ひょっとしたら十分なのではないか、とも――。
 それを自力でやった人とやらなかった人では、かなり差がついてくる、これが実力の差になるでしょうし、書く、表現する、ということのためのプロセスや技術の洗練度の差になってくるのではないでしょうか。

 もう一つは、必読書30冊の設定とも絡みます。
 必読書30冊の中に、自分自身の卒論のために読んだ本が半数ほど入ってくるのであれば、そのテーマに係わる問題意識を整理したり、そのような問題の解決の糸口がどのあたりにあるのかを探索する情報として活用できるようには思うのです。しかし、新聞記事を見ると、各高校でその30冊を設定する、というようなことが記されているわけです。
 つまり、30冊というのは、古典や外国文化の理解を促進していくことに使おうとしていて、卒論とは直接関係がないような構造に見えることです。

 これで、どうやって、高校生に卒論を書けというのでしょうか。
 高校時代に、自分の研究テーマを持ち、様々な情報収集の仕方や調査、実験の方法論まで教育しようとするのでしょうか?もしそこまでやるという決意なら、他の学科などは結構はしょって、そちらの教育のための時間にあてていかない限り、短い3年間では、かなり難しそうな気がします。

 30冊の問題はまだ別なところにもあります。一つは各高校で30冊を選ぶ、というようなところにも、一見各学校の自主性を貴んでいるようで、実はそこに明快な哲学がないような気もします。
 学校の自主性ということよりも、それをもっと個人の自主性のほうに振れないのでしょうか?
 良い本を読んで欲しいと願う気持ちは、わからないでもないのですが、なぜその本が素晴らしいかは、つまらない本と比較することで、よくわかったりもします。
30冊の選定ということよりも、3000冊くらいを100〜150ぐらいのグループやコースにして、各グループ内でのオススメを2〜3点設定し、1コース/グループの20〜30冊全部を読むのでも、オススメ(とその周辺)だけをピックアップしながら、いくつかのコースにまたがって読む――などのこと。

 それくらいの指針を出しておかないと、果たしてこんなことがうまくいくのだろうか、そんなふうに思えてしょうがない、中教審の(新聞記事だけから見た)答申案でしたね。
 記事の内容よりも、もっと具体的にそのプランが描けているのであれば、まだ救われるのですが、果たしてどうでしょうか?


2001年11月21日(水) 二題


 明日発売予定だった世界遺産シリーズ切手(10種が連印シート)に、写真の裏焼きが発見されたそうです。高山寺の表参道の写真がそれ。
 総務省のHPを見ていた人が、自分が撮影した写真と違う、ということで発見。
ところが、既に発売日を間違えた郵便局があり、8シートは販売されてしまったそうです。

 回収するとはいえ、既に買った人は、絶対手放さないでしょうね。
 万が一、その印刷ミスをした切手が使われていて、消印などが押されていると、これはもっと大変なことになります。凄まじい価値ある切手になるということです。
 これこそ、すぐ数万円の価値が出てくるのではないかとも思います。

この話を取り上げたのは、昨日の作為による買占めとは異なり、偶然の所産によって出た価値というのは、ほとんど誰の迷惑にもならないどころか、まさに無から有、ある意味で超有の価値を生み出すと同時に、なかなか面白い話題になっていくことになります。

 郵政省は、送付回収・廃棄コストと、当初の印刷費・紙代がパァになってしまうわけですが、そのあたりは、話題価値とトントンにできそうな気もします。

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 話変わって、ディズニー・シーの提携先主要13ホテルの客室平均稼働率は、10月92%とかなり良好だったといいます(日経)。
 92%ということは、ほとんど稼働率が100%に近い、あるいは週末だけではなく、平日でも100%近くに達しているホテルが多いということでしょう。
 USJの提携ホテルも好調と付記されていました。

 海外旅行を国内旅行に変更し、行き先がアミューズメント・パークになっている.....
 そこで楽しむというのがコアとしてあるのでしょうが、2泊、3泊するような人が、そのような施設だけを楽しんでいるとは思えません。
 大都市の繁華街にも近い、そのような要素から、ショッピングや食べ歩きなどを含む、都市型消費などを併せて含んでいるようにも感じますが、都心部のホテルは米国の同時テロの影響で稼働率が悪化、多くが6〜7割。

 まさに対照的です。

 都心部の利便性を選択するのではなく、むしろその施設を中心に見て、朝早くからすぐ施設にいける、夜遅くまでその施設で楽しむ、みたいなことがコアになるからこそ、選択されるホテルが変わってきている、そのようなことかもしれません。


2001年11月20日(火) ジブリ美術館・その後(チケット騒動)


 ジブリ美術館が好評とのことです。
 新しいアプローチがうまくいっているのは、喜ばしい限りです。
 みんながみんな、ディズニーランドや、USJの方向だけを目指してしまうと悲しいものがあります。

 ところで、10/1オープンのこの美術館ですが、入場券が完全予約制(1日限定2400名)というところ、これは、その内容からすればものすごくよくわかるのですが、年内の12月末までは、入場券が完売状態とのこと。
 素晴らしい企画だったことがよくわかります。

 ところが、定価千円の大人入場券が、インターネットのオークションサイトに出回っている、しかも、そのプレミアムがついた価格が、何と1万円になったこともあるそうですし、しかも、そのチケットを大量にオークションサイトに出品するヤツまでいるとのこと。
 これは、意図的にチケットを買い占めて高く売ろうとしているということに他ありません。

 三鷹市のほうでは、そのオークションサイト運営会社に、ジブリ美術館入場券出品の削除を要請したそうです。
 当然の要請だと思いますが、現行法では警察もそれを取り締まることができないとも。ちょっと頭を抱えてしまいます。


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