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『スリープ』乾くるみ
2010年10月02日(土)
「科学のちから」というテレビ番組で、中学生レポーターとして人気を博していた亜里沙。
番組の終盤、未来科学研究所という冷凍睡眠についての研究を行っている研究所の取材を行った後に突然姿を消した彼女は、三十年後の2036年、中学生の身体で目を覚ました…。

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この小説は近未来がどのようになっているかの未来予想を描くのが主題のひとつだと思いますが、そこらへんはかなり楽しかったですね。あるところはたいして変わっていないのに、あるところは思いもかけない進化をとげていたりしますよね。たとえば携帯とか…。そこらへんの描き方は、結構リアルだなあと思いました。ほんとにありそう、って思えることがいくつもあって楽しかった。個人的には、雨具がもっと進歩しないかなと常々思っているので、雨具ではなくてそのあと一瞬で乾燥させるという手段には驚きました。でもそれだと髪型が崩れないですかね(笑)
あと、いちばん実現して欲しいのは、カフェの個室が透明な壁で区切られていて完全防音になってるってやつですね。友だちと話してるとよく周囲の声に負けてしまって会話が大変なんですよ(笑)

…と、小説の筋とは違うところでさんざん盛り上がりましたが…。
小説自体もおもしろかったです。後半思いがけない展開になりましたが。この人の小説は、読み終わった後に、もう一度遡って読みたくなりますね。
好みとしては、イマイチな終わり方でしたけどねー(笑)
でも、仕掛けは楽しみました。私は特に考えずに読んだので。でも、あれ、と思う箇所はあったので、疑って読む人はわかるかも。
★★★☆
『エ/ン/ジ/ン』中島京子
2010年09月26日(日)
仕事を失ったばかりの隆一は、幼稚園の同窓会の招待状を受け取った。通った覚えはなかったが、ほんとに短い間通ったことがあったらしい。軽い気持ちで出向いていったその同窓会で出会った女性ミライは、会ったことのない父親の行方を捜しているという。人嫌いだったというその父親のあだ名は、「厭人」「ゴリ」。隆一はなぜか一緒に捜すことになるのだが…。

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ちょっと不思議な感覚のある小説でした。
淡々として、ドラマチックだったりスリリングだったりということはないのだけど、なんだか気持ちのいい世界が広がっているというか。
「宇宙猿人ゴリ」も「スペクトルマン」も知らなかったけど、すごくうまく物語に絡めてあって。
読後感もよかった。
★★★☆


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