あなたの歳の十の位が 今日で私と同じになった
誘いを受けた時 誕生日が絡んでいるのかどうかが気になったけれど あえて聞かず この日を迎える
深い話になった いつものように責められた
それに続けて今日は珍しく
『すみれはとても大切な人なんだよ』 『いつも想っている』 『自信のない自分を好きでいてくれることがうれしいんだ』 『何があってもこの飲みだけは続けたいんだよ パワーをもらえるから』
他にもたくさんの言葉が続く いつもなら尋ねても絶対と言っていいほど はぐらかされてしまうのに
でも葛藤しているんだと 苦しい胸の内も垣間見せる
会うとしちゃうんだから電話だけにする?
『うーん 電話だけではちょっと・・・』
じゃあもう何もなし お互いに同じ想いなら一緒に我慢しようと 心からの気持ちを伝えたのに
いきなりの唇
私が言い終わらないうちにまたふさがれる
主導権は完璧に向こうにある それが悔しいのと また重ねられたうれしさに 自然と涙が出た
しまった 涙は見せてはいけないのだ
あの人が離れるきっかけが涙だったから
『すみれを泣かせたくはない』
そう言ってくれた
悪い方向に行かなければいいのだけれど
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