快賊日記「funnyface」

2005年06月30日(木) ささくれ

ほんの些細な事で生じる誤解は、
ほんの一瞬で片がつく。
そんなのは、割と距離のある人との関係だけだ。
近くなればなる程、互いを知ってるからこそ
知恵の輪のようにもがいてもがいて
あげく、深みにはまって行く事もある。
言葉で言葉を切りつけるように、ささくれだった
気持ちに歯止めは利かない。
吐き出される言葉の全てが苛立ちに変わる。
例えば身内ならば、言いたい事の全てをさらけ出していいの
だろうか。それが相手を傷つけるだけの言葉だとして。
それが自分の本心ならばいいのだろうか。
それが相手と裸になってつき合ってるという
事の証明になるのだろうか。
そしてそれが言いたい事なのだろうか。伝えたい事なのか。
そうじゃないと分かって止められないこの口は、
大切な人を傷つける事を厭わない程愚かで、
言っていい事と悪い事の区別もつかない程子供なのだろうか。
本心ではないと互いに分かっても。どこかでそう思ってるのも
きっと確か。だからそんな自分に嫌悪する。
どの口が痛みしか生まない言葉を吐いた後に愛を語れるのか。
一日二日では癒せない程、傷ついた顔は自分を追い詰める。
泣く事だけが浄化する方法なんて何て幼いのだろう。
大切な人がいる事をもっと誇れるようになりたい。
守りたい人がいる事をもっと自分自身で分かりたい。
自分を見失う程に深く思う。それは間違っていないはずだから。



2005年06月27日(月) 夏の日

暑い日が続きます。梅雨はどこへ行きましたか?
雨降らないと嫌ですね。梅雨は好きではありませんが、
思いっきり降ってくれないと、快晴サマーが来る感じが
しませんからね。真夏はとても好きなので。
是非ともうだるくらい暑くなって頂きたいです。
何せ夏ですから。本当はとても悲しい出来事が
多いのも夏だったりするんですが。
夏を感じるのは肌だったり目だったりもするのですが、
私はわりと出来事で、ああ夏だなと思ったりもします。
6月23日は第二次世界大戦時中、唯一この日本で地上戦が
起こった沖縄の終戦の日です。
この日は毎年慰霊祭が行われ、遺族の方たちが戦争で失った
家族をいつもより、より強く思う日なのです。
ああ、夏が来たなと私はこの日になると思う。
口に出して夏なんだ、とかみ締める。
そうする事に意味があるように思えてならない。
悲しい出来事はこの真夏に訪れる。そしてそっと消える。
心の深い所に痛みを、その記憶を、水面のように広げて。
そっとそっと。夏は暑い方がいい。
思いを深く深く焼き付けるように。暑い夏がいい。



2005年06月16日(木) 歩く

自分が求めるものと得るものは違う。
自分の価値観と他人の求めるものが違うように。
微妙にずれてるそれをそれでも受け入れ
時には拒絶もして皆生きている。
追い求める夢は一から十まで同じ。
ただひたすらそれに向かって前へ進むだけ。
それは形のないもの。
だけどはっきり自分にはわかっている。
間違った道はひとつも選んでいないはず。
では人が成長する道はどんなものなのだろう。
好ましい自分以外もある。嫌な、嫌いな物言いもある。
それを受け入れそれすらも自分と思える事が、
そしてそんな自分を一人の個人として愛せる事だろうか。
それとも受け入れがたい自分を省みて決してそれを
許さない強い心をもつ事だろうか。
いくつもの選べる分基点があって、私はいつも私の
思いに忠実に生きている。それだけで精一杯で。
傷つけたり傷ついたりして人生という道を
前に前に進んでいる。誰もがそうするように一歩ずつ。



2005年06月15日(水) ビロード

季節が通り過ぎる瞬間がある。
何時の間にかこんなに時が過ぎていたのだと
ほんの少しの間なのに感じて、何だか感慨深いものが
ある。特殊な仕事をしていると時代や時間や今現在
そして季節に置いていかれる事があるから、
だから余計に感じるのかもしれない。
すこし淋しいような楽しみなような気持ちがするのも
毎度の事。それなりに持て余しそうな気持ちを
懐柔して、受け入れて、そして次を探す。
夏は少し時が早い。紫陽花のしずくが落ちたら
もう照り返すような日々が続く。もうほんのすぐの事。



2005年06月07日(火) 天。

どうやったらこの声は届くのだろう。
遠くへ行ってしまった人へ届けるには
どのくらいの声で叫べばいいのだろう。
いつだって忘れてはいない。
忙しいから別の事を考えるだけで。
ふとした時に必ず思い出す出来事がある。
それは大事な事であり、もうどうでもいいと
投げ出してしまいたくなるような事でもある。
背負ったものは自分が思ったよりも
もっと大切で大変で。逃げたい思いではないけれど、
同じ日がくれば心をさらっていく。
会いたい人がいる。懺悔をして許されたいわけではない。
それでも謝って、そして出来るならやり直しをしたい
空白の長い時間がある。
一人で声を殺して泣いた後、私は明日の為だけの
自分になる。本当は何度も浮かぶ思いがあって
浮かぶ人がいるけれど。それは今日だけにすると誓う。
そうして明日になればもう違う自分になる。
もう会えないその人の為、誰かの為に生きようと
同じ日にもう一度誓う。そして、真っ白な一日が終わる。


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