衛澤のどーでもよさげ。
2009年11月14日(土) 旅に見つけたる音律の。

「wanderer」という曲は私にとって特別な作品で、私はこの曲を生涯忘れないであろうし、明日には世界も自分も尽きるだろうという深夜にはきっとこの曲を口ずさむだろう。そうすれば如何なる暁が巡り来ようと怯まずに済むはずだ。
多少、大仰なことを言ってしまったが、平易に換言すれば私は「wanderer」が大好きなのだ。月が殊のほかきれいに見えるくらいに。



大好きな曲だから手許にある携帯プレイヤのすべてにすべからく入っている。勿論、最近購入したiPhoneにもだ。
iPhoneという機械にはiPod即ち音楽プレイヤの機能も備わっているから、電話としての機能を使用している時間以外は電池が切れない限り音楽を再生し続けることができる。私は専らiPhoneを音楽プレイヤとして使用している。

iPhoneには多種多様のアプリケーションが存在し、安価に或るいは無料で入手できるものも沢山ある。その中で、私は昨夜だったか一昨夜だったか、気紛れに楽器のアプリケーションを入手し、iPhoneにインストールした。iPhoneのタッチスクリーンを利用してピアノを鳴らせるものと、同じくドラムを鳴らせるものだ。
私には音楽の智識も楽器の智識もない。しかし秀れた音楽を聴けば心動かされるし、楽器を鳴らせば愉しいことは知っている。

ドラムのアプリケーションは「DrumMeister」という。無料で手に入る。シンバルが四枚(一ツはハイハットか?)、タムが四ツ、スネアが一ツ、バスが一ツ。素人がいじりまわすには充分なセットだ。音も結構いい。
でたらめに鳴らしてみてちょっと愉しくなった私は、思い立ってiPhoneの中のiPodを起動して或るプレイリストを再生し、更に改めて「DrumMeister」を起動した。そのプレイリストの先頭の曲が「wanderer」である。

「wanderer」という曲には、風来の年若い楽士が旅先で気紛れに奏でた曲に、その土地の音楽好きが思い思いに自分が鳴らせる楽器や楽器でないものを手にやってきて勝手に演奏に加わっていく、というイメージを私は持っている。
歌詞と曲調と、次第に増えていく音数と音色がそのような風景を私に見せたのだろう。特に終盤でポコポコ加わってくるパーカッション(ボンゴ?)には、若い楽士がうたい奏でる曲を聴いてうずうずしていたが何らかの理由で参加するのをためらっていた者が、いよいよたまらず駆け出して奏での一員となった、というような昂揚が感じられる。私はぜひその名もなきパーカッショニストになってみたかったのだ。

iPhoneにヘッドフォンをつないでタッチスクリーンを指で連打しているさまは傍目に余程奇ッ怪であったことと思う。だが、私は愉しかった。こんな昂揚感は何年振りであろうかというほど昂り、体温が上昇して汗をかいた。
三分少々の曲だが、たいした運動量だったように感じた。そして二〇年も以前のように、運動量は感じても疲れは微塵も感じてはいなかった。

ほんとうに、非常にとてもすごく大変甚だまったく、愉しかった。

この曲を私に与えてくだすった、神より運命より偶然より、F.Koshiba氏に心からの感謝を申し上げる。申し上げるったら申し上げるのだ。
そして、本記事を読んでくだすっているiPhoneユーザに申し上げる。やってみそ、愉しいぞ!

■これに参加しても愉しいかとちょっと思った。

2009年11月10日(火) 選んだのは、あなた。

鬱病患者歴15年以上になりますが、昨夜から今朝にかけて、これまで一度も経験したことのなかった希死念慮をはじめて経験した衛澤です。御陰で「きしねんりょ」が一発変換では「希死念慮」にならないことが判りました(ATOK15)。

■散々な夜を無理矢理眠ることでやり過ごして、何とか目を覚ました私がその朝一番に知ったのはF.Koshiba氏の新曲。

「星夜の騎馬・改」。今朝生きて目覚めたことに御褒美を頂いた気分です。



昨年六月五日に投稿された同名曲の修正版に当たる訳ですが、修正前の魅力はそのままに迫力が増し、音色は磨かれて、ヴォーカルは大人びて、最早や新しい別の曲を聴くような新鮮味です。
この一曲は、一本の音楽劇に相当する。
それくらいの聴き応えです。だからみんな聴くんだ。できるだけ性能のいいモニタスピーカやヘッドフォンを使って。耳が倖せだ。

■調子がよろしくない上に業務メールのやり取りだとかIllustratorで天地3センチメートル未満の図柄デザインだとかやっていて目が見えなくなるし目眩はするしやたら生眠いし、どうしてもお知らせしたかったF.Koshiba氏の新曲情報だけ書いたら、今日の記事はもうお終いにするつもりでした。
でも、記事にしようと思って随分寝かせすぎている話題もあるので、少しだけ続けておきます。

■先ず、本日の発見。



どう見ても醤油の「なんちゃってオレンジ」に続くチェリオの新作なんちゃってシリーズ「なんちゃってコーラ」。タバスコそっくりに見えるが実はコーラ。……なのだそうだが、コーラの味はしません。勿論タバスコの味もしません。
店頭で見つけた瞬間「要るか要らないか」ではなく「買うべきか否か」を考え「買うべきである」と即審判。こういうものには飛びついてひどいめに遭ってこそ愉しい人生だと私は考えています。
最近はこのような「如何にもネタ」っぽい商品が少なくなった上に、買ったことを後悔させてくれるほどまずい飲食物もなくなりましたね。良心的というか治安がよくなったというか。もっと危険なスーイサイドを免れ得ぬようなものがあってもいいと私は思う!(力説)

■続いて、数日前の発見。
たびたびこの記事でも申し上げておりますように、私はTwitterというものを嗜んでおりまして、そこで、この写真をプロフィール写真に使っている人を見掛けたのです。



私と同い年かそれ以上の年令の人で、かつ三〇年ほど前は和歌山県内で暮らしていた人、という著しく狭い範囲を指定してしまう写真ですが……懐かしいよね、その人たち!
南紀(和歌山県の南半分)勝浦町にあります「那智の滝」の辺りで採れる黒い石は碁石にもなる名産品なのですが、これを「那智黒」と言います。那智黒という石に似せてつくられたのが「黒あめ那智黒」です。

黒いおじさんがソウルフルに「黒あめ、なちぐ〜ろ!」とシャウトすれば、婆ちゃんが元気に「ヘイヘーイ」と踊るというとても微笑ましいCMで、当時の紀州人にこの婆ちゃんを知らない人はいなかっただろうし、この婆ちゃんを嫌いな人はまるでいなかったはず。
それほどまで和歌山県民誰もが知っていて和歌山県民誰もに愛された婆ちゃんとCMでした。湊組や松源やオークワも那智黒には遠く及ばなかったと記憶しています。
(参考:VOCALOIDによる、和歌山県民なら誰もがうたえるCMソング

私が小学生くらいの頃まで随分長い間流れていたCMでした。当時でさえ「このお婆ちゃんはもう……」と言われてはいましたが、上の写真を見つけた数日前の私は、「この婆ちゃんのことだからまだ元気かもしれない」と思ったということです。いまいったい幾つやねんな。

■先週の発見。
思い立ってiPhoneユーザになった私ですが、iPhoneに最初っから入っているアプリに、本日から一週間分の御天気と、最高最低気温を教えてくれるものがあります。気温は数字で、御天気は絵で教えてくれるのですが……。



この御天気絵が、怖い。これは多分「晴れのち雨」です。「晴れのち雨」だけが怖いのかと思っていたら、「晴れ」も「雨」も「くもり」も「晴れときどきくもり」も全部怖いです。小学生くらいだったら日没後にトイレに行きづらくなるかも、というくらい怖い。
それくらいの年令でなくてよかった。と思いつつ、御天気マークにヨコハマタイヤみたいな顔が付いてたらもっと怖いなー、と想像したらもう直ぐ四〇歳ですがトイレに行きづらくなりました。怖いよう。

■今日見つけた名言。
人生はクローズアップで見れば悲劇、ロングで見れば喜劇。
(C.チャップリン/英国/喜劇俳優・映画監督)

2009年11月05日(木) 「ありのまま、そして、そこにある」

眼精疲労やドライアイがひどいので目薬を買いにドラッグストアへ行ったところ、数ある目薬の中から「もう自分くらいになったらこれでしょ……」と「40」と商品名に入ったものを迷わず手に取った衛澤です。だからラムネ☆40とかU40とかは関係ないんですってばええいこのヲタクが!

■告知です。時間もないので(その割りに前説が長いですが)簡潔に。

今週末11/7(土)、和歌山市内で講演会を開きます。詳細は以下の通り。

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和歌山県人権啓発センター「民間団体への人権啓発委託事業」を受けて、「ありのまま、そして、そこにある――見て、聞いて、実感する講座――」と題して講演会を行います。
「セクシャリティ」を通して人が人としてありのままに生きることについて、土肥いつきさんにお話し頂きます。

                    日   程

  日 時   平成21年11月7日(土)午後2時〜午後4時30分(開場午後1時30分)
  会 場   和歌山県勤労福祉会館(プラザホープ)3階会議室
              (和歌山市北出島1丁目5番47号)
  講 師   土肥いつき氏
        1962年生まれ。京都府出身。MTF(Male To Female)。
        京都府立高校教員。
        全国在日外国人教育研究協議会事務局。
        セクシャルマイノリティ教職員ネットワーク副代表。
  定 員   100名

入場無料、事前申込がなくても参加可。途中入退場可。お気軽にお立ち寄りください。

※ 問い合わせ専用電話 : 090-6064-8721(担当:モリナガ)
※ 留守番電話対応の時間帯もあります。折り返し連絡が必要な場合はその旨をメッセージとして残しておいてください。

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■主催はこちら。
チーム紀伊水道
http://kii.gozaru.jp/

■講演会告知特設ページもあります。
http://kii.gozaru.jp/sp/sp.html

■チーム紀伊水道モバイルもできました。
http://kii.gozaru.jp/i/

■11/7近辺に紀伊半島周辺にいらっしゃる予定がある、またはその予定を組んでみようかなと言う方は、ざこば師匠の「子別れ」、志ん生師匠の「寝床」と並んで賞される土肥いつき師匠の高座を聴きにおいでください。その際、御希望であれば衛澤が穴の空いた腕を御覧に入れます。
きみもプラザホープで衛澤と握手!(あながちうそでない)

■今日見つけた名言。
教育とは、学校で習ったことを忘れたときに憶えているものだ。
(A.アインシュタイン/米国/物理学者)


エンピツユニオン


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