My Precious Memories

2007年01月31日(水) 弾き語り恋愛

弾き慣れないコードを押さえる指が
さっきまであなたの手の中にあった
冷たくて痛い想いをしなくちゃ
あなたに想いを届けられない

澄んだ夜空に歌声は溶けていくよ
闇が全てを飲み込むんだ
高音が上手く出ないけど
あなたへの気持ちは高まるばかり

冬の夜
寒くてもあなたは見ていてくれた
下手糞な弾き語りは心の積み重ね
上手に発散してあなたに欠片でも
どうか届いていて欲しいと想うの



2007年01月30日(火) rare species of butterfly

生まれ変わり約束通り
捕らえ籠の中入れたあなたは蝶
もう二度と離れないよう鍵をかける
あたしの中に閉じ込めたのいけないコトじゃないわ

餌なら甘い口付けを一欠片飲み干してみて下さい
覚えているかしらあたしの味を

あたしはあなたを殺めはしない
只心だけ飼い慣らしてく
空虚になったその抜け殻に
星・月・ネオン
光が響く

罪はすぐに追いついて罰を下す
逃げようなんて想わないけど何処までも駆けたい
現世で咎められても約束を果たし籠を手に
判ってくれなんて無粋なコト言わない

あなたはあたしを救いはしない
でもその羽で連れていってよ
無情な瞳で射抜いて欲しい
雨・風・迷路
闇夜が照らす

もっと傍に居たくてでも最期だね
ごめんね扉を開くよ
光が響く
闇夜が照らす
鍵を投げ捨てる



2007年01月29日(月) 消えた世界

重なる魂元に戻せなくて
太陽のように溶けていきたいだけ

冷たい雨も味方に加勢をして
この星を包む奇跡に愛されて

だけどもうあなたは遥か遠く彼方へ
気付けば過去の残像を抱いていた



2007年01月28日(日) 崩壊の奏で

窓から見える風景無常
稚拙な絵画は微動だにしない
眺めてる君は今日も歌を唄う
「滅びの呪文よ」と誇らしげに薄っすらと笑って

横たわるその細い
身体が何を求めてるか
知りたくてでも冷たい手からは判らない

君が本当に壊したいのは
此処から見える小さな世界
君が本当に崩したいのは
此処から見えない哀しい世界

見飽きた風景退屈凌ぎに
崩壊する街を想像して二人で笑うんだ

遠くを見つめる君の
視線は何を捕らえるか
揺れる枝か飛び立つ鳥の群れか

君が本当に壊したいのは
自分自身の身体と心
君が本当に崩したいのは
積み上げられた記憶と想い出

でも君が本当に守りたいのは
大丈夫判っているから
怖がらないで
好きな歌だけ
好きなだけ唄って



2007年01月27日(土) 虚ろな使者

距離を殺めてしまいたい
抹消出来無い空間が憎い

最短距離を線で結んでみたって
たったこれっぽっち。
自分にそう言い聞かせる為だけ

地獄から這い出した愚者の
戯言だと想って許してよね
天国に憧れてでも届かない
それを最初から知っていた
それでも想い続けるコトに
何の罪も無いと信じてたの

何も無くなって初めて
あなたが居たコトに気付いた



2007年01月23日(火) 不用な世界

殺して欲しいと懇願する貴方を前に
満面の笑みで刃物を振り下ろすのは
あたしなりの最高級の愛情表現なの

貴方の血を浴びて
一緒にバスタブに浸かる
流れ出すシャワー
その音だけが未来を示す

ぐにゃりと動かない貴方は
海に還して欲しいと言った
そうあたしは車を走らせる
港は静かで波だけが存在し
そこに大きな波紋を描いて
あたしと貴方は沈んでいく
きっと辿り着く先には
探し求めたユートピアが
あたし達をずっと待っている



2007年01月22日(月) 愛の花が咲く季節

饒舌に語れば愛なんて
誤魔化されて信じ込む
夢の欠片を育ててみて
そんなモノ無いと知る

サボテンに花は咲かない
シクラメンは夏を越せない
ソメイヨシノを手折っては
傷跡の処理もせずに崩していく

あたしの知ってる愛って
つまりはそういうコト



2007年01月21日(日) 鳥の影

物凄い速さであたしの頭上を駆ける
一瞬日陰になったアスファルト
黒い染みは動きを止めない
あたしを無視して通り過ぎていく
それでいい
自由に飼い慣らされて
一人で哀しみに暮れる
そんな鳥の本心をあたしは
きっと知ってしまったから



2007年01月20日(土) 悪い人

転げ落ちたくらいじゃめげない
その可愛い寝顔は絶対反則
あたしつい見惚れてしまって
時間が経つのを忘れていたみたい

おいでって言う癖に
あたしを追い出すのね
悪い人



2007年01月19日(金) Last Smile

あの日の笑顔は消えないままで
次の恋を探して揺れていた
心に生き続ける想いを隠しては
孤独から逃げられず怯えて

あの日の涙も拭えないこの指は
一番近い温もりを本能で求めた
心に逝き場所を造っては埋めて
暫くしてから静かに掘り返して

腐食した想い出が空に溶けていく
僕の想いもいつか天に還るのだろうか



2007年01月18日(木) カラフルジャンキー

カラフルなあたしを見て
全てのあたしを愛して下さる?
地獄絵図のような心中も
天使の梯子のような胸中も
全て全て抱き締めて下さる?

貴方を愛する資格が必要なら
あたしはそれを満たしているでしょ?
貴方を苦しめるコトが愛ならば
あたしは喜んであなたに我侭を言うわ
大切にしなきゃいけない
それも判っているのだけれど
安心感は一度得てしまうと
徐々に日常に溶けてしまうモノなのね



2007年01月16日(火) Starting Over

見上げればいつだって
星空は溢れているのに
いつだって君の無邪気な横顔が
邪魔をして星座を隠してしまうんだ

物語の最終話
地球に降り立ったメシア
そっと世界を終わらせて
そうして小さな種を撒く

肥大化した君の感情が
暴走して止まらなくなるのは
新しい世界への涙で
還る場所を探しているから



2007年01月15日(月) ギターと煙草と君

慣れないコード進行に戸惑う
初めて嗅ぐ匂いに酔い痴れる

もう君の温度を知る術は無くても
覚えている記憶の欠片で君を模る

その独特なコード進行は君の癖
苦くて情熱的な薫りは君の気配

まだ君の世界を覗いても良いなら
全力で見つけ出すよ小さな核心を



2007年01月14日(日) 憂いの果実

その手で腐らせたのよ
掴んでご覧よ
憂いの果実を

もう何もかも遅いのよ
潰してご覧よ
憂いの事実を

ずっと信じていたのよ
蝕してご覧よ
憂いの無実を

最後には落とすだけよ
消してご覧よ
憂いの果実を



2007年01月13日(土) 殺害嬉々

言葉より確かな距離で感じる
あなたの中の台風で壊して
低気圧はあたしを引き千切る
予感はしていたの昔からね

いつかは消え去る運命ならば
最期はせめて愛する人の手で

そうして選ばれたあなたに
この重役を押し付けるのよ
あたしの為に黙って殺して
愛してるなんて言わないで



2007年01月12日(金) trigger-happy

噛み付かれても痛くなんかないよ
君の負った傷に較べたら
凍える夜はどうか傍に来て
一緒に星を数えてみよう

吐き出されても逃げたりしない
君の嗚咽を抱き締めたい
毎日毎晩どうか傍へ
月の創り話を聴いて眠り顔

殴って打って蹴って罵って
そして疲れた君を抱くのが僕の使命



2007年01月11日(木) 定義序章

誰も見つけてくれない
誰も聴いてくれない
あなただけじゃ嫌

世界に愛される価値がある
そんな人間何処にも居ない
判り切った質問はしないで
でもあなただけじゃ嫌なの

大切な人に大切だと想われたい
形に見えないと不安になるのは
仕方の無いコトなの?

世界に愛されたい
あなたにも愛されたい
待って。
あなたがあたしの世界だから
つまり。
あたしは世界に愛されてる?



2007年01月10日(水) 我侭を聴いて

三曲あたしに書き下ろして
二人で奏でたい想いがある
一緒に音を紡ぎましょうね

あなたの生み出す音と
あたしの綴り出す言葉

衝突して融合したら
金木犀よりも馨しい
夏空よりずっと高い
雪解けに似た刹那に
やがて来る監獄の春

一番届かない世界に手解き
二組の靴下を揺らす風の中
三曲あたしに書き下ろして



2007年01月09日(火) 完成品

思考に邪念が雑じってノイズ
聞きたくも無い声に迷走
突発的に叫びたいパッション
誰とも逢いたく無い孤独
切り付けた痕にレジスタント
貴方の居ない世界は異常

喜んで差し出した両腕を
躊躇いも無く切り落として
そしたら翼を与えて下さい
この世界を脱して尚
あたしはようやく完成品



2007年01月08日(月) あなたへと、帰還。

涙より重い雫は無い
そう呟いたそのお口で
あたしの頬にそっと触れる

余計に涙が零れる

哀しくなんかない
淋しくなんかない

何故だか涙が溢れる

だからね
必ず流れて消えていくんだ
そう微笑んだその瞳で
あたしの夢まで食い尽して



2007年01月07日(日) 量産メモリー

精彩を欠く世の中じゃ
息をするのも苦しくて
只夢中に憬れていた
愛されていた偽りの記憶

遠くへ行かないで
首輪に繋がれたまま
此処から動けないから
君はそれを知っているのに
どうして笑って去っていけるの?

遠くへ行きたいよ
この鎖外して欲しい
此処から動けなくても
君はやっぱり手を下さずに
そうして笑って一言呟くだけだ

「何処へ行ったってこの空は
 此処で見るのと何も変わらない」

笑う君がほんの一瞬
淋しそうに見えたのは気のせいだった?



2007年01月06日(土) 表裏一体

世界中から見捨てられた
そんな気持ちになるから嫌い
大事な人に無視された
そう心がきしきし鳴るから嫌い

でも単純だから一言だけで有頂天

あの人の世界に触れられた
そう想えるから好きになる
あの子の言葉に癒される
そう涙が一雫落ちていく

不安定な要素しか無い訳じゃない
だってどうしてもやめられないもの
それでも不安になる夜は
あなたがあたしに綴って欲しいの



2007年01月05日(金) ひとつ

最後の最後まで
しっかりと抱き締めて
細い身体を壊すくらい強く
もっともっと強く抱いてくれたら
二人の心音が融合してひとつになれる
離れたくなくていつまでもしがみつく
誰の目も気にしちゃ居られない
あたしとあなたしか世界には要らない
心の中でそっと呟く

ねえ今度はいつ逢える?



2007年01月04日(木) コーヒーを一杯

延々と理由を羅列するあなたに
冷め切ったコーヒーを浴びせたい
ブラックじゃなくて
ミルクとシュガーをたっぷり入れた
甘くて身体が捩れるようなコーヒー

時が過ぎれば
あんなに好んで居た甘さにも
虚しさしか感じられない
信じるという行為を忘れた恋の終着点は
コーヒー一杯の狡さで喜んで迎えられる

あなたがもう少し早く来てくれたなら
まだあたしのコーヒーはあたたかく
この身体を溶かしてくれるはずだったのに


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