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セキララな思考。
安井 文
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2007年01月29日(月)
ウエディング・ソング

忘れていたのだけど、先週斉藤和義さんの新しいCDが発売された。
去年から結婚情報誌『ゼクシィ』のCMで流れている曲で、まだ彼の名前がクレジットされる前から声で気が付いていてファンとしてはとても嬉しく早く名前が出ないかな〜と思っていた曲。
去年最後に行った彼のライブの中でこのCM曲に問い合わせが多く1月に発売が決定したと話していた。
作詞は斉藤さんではなく、コピーライターの一倉宏さんという人。
いやいや、さすがにコピーライターが作っただけあってなかなかつぼを抑えた歌詞です。
これに斉藤さんの曲がぴったりはまっているんだなあ。

"ここにいる人々 ここにいない友達も 
 きっと君の名前呼んでるだろう その胸に灯すだろう"
(「ウェディング・ソング」抜粋 作詞:一倉宏)

CMではこのサビの部分しか流れないのが残念。
この後に"おめでとう それだけ言えばこみあげる"と続く。
ここがいいんだけどねえ。



CMのそこだけ聴いてもなんだか心がほんのり暖かくなってくる感じがする。
斉藤さんの声は高くも低くもなく丸い声。じわっと染みるような声というか・・・・。
声を張り上げてもキーンと響いたりしない。
うまく説明できないんだけど。
なんとなく耳が安心してしまうような声質をしているので、こういうやさしい曲がよく似合う。

アコースティック・ギターメインのやさしい曲なのではじめて聴いても歌詞が充分に聴き取れる。
CDにはこの曲の「ゴンザレス斉藤とチチ和義バージョン」(斉藤和義ギター多重録音バージョン)が収録されているが、これがまたいい感じです。
こちらのほうを結婚式のBGMで使うっていうのもいいかもね。(最後に手紙読むとことかさ。)

やさしさと愛に溢れた曲なのでぜひ色々な人に聴いて欲しいと願わずにいられない。
結婚する女性に向けた詞になっていて、結婚式で歌うのにはうってつけの曲でしょう。
歌っている人がその女性にとってどんな関係の人なのかちょっとわかりにくくしてあるから、女性男性だれでも歌っていいんじゃないかなあ。
私はぜひ友達に歌ってあげたいと思った。
(そんな機会があれば)

CDはまだ購入していないんだけど、auのLISMOでダウンロードしてそこはかとなくハードローテーションしている。
CDには弾き語り用の楽譜がついているようなので、きっと買ってしまうだろうな。

聴くたびに斉藤和義さんの声に癒されているので、書きかけのコラムをそっちのけでこの曲を紹介したくなった。
ぜひ、どこかで視聴してみてほしい。

「ウエディング・ソング」
WORDS BY 一倉宏、 MUSIC & PLAY BY 斉藤和義



2007年01月09日(火)
悪いひとたち

BLANKEY JET CITYの曲に「悪い人たち」というのがある。
初めて聴いたときの衝撃は忘れられない。
BLANKEY JET CITYとの出会いはアーカイブで既に書いているので興味のある方はこちら「不良少年のうた」をよかったら読んでください。

  "悪い人たちがやってきて みんなを殺した
  理由なんて簡単さ そこに弱い人たちがいたから"
     「悪い人たち」より引用 (作詞:浅井健一)

こんな1行でこの曲は始まる。

"悪い人たち"って誰なんだろう?

初めて聴いた時から、私はずっとその疑問を抱えている。



作詞した浅井さんの頭の中には具体的なイメージがあったのかもしれない。
それについて彼が発言したものを私は見たことがないので、彼が持つイメージは分からない。
でも、知ったところであまり大きな影響も受けないだろう、なぜなら、そういう影響を受けるほど私はもう若くないから。

私はこの曲をはじめて聴いた時、具体的にどこの国のことだというイメージは持たなかった。
目の前のことにしか興味がなかったので、世界でどんなことが起きているのかは良く分かっていなかったからかもしれない。もちろん、日本のことも例外ではない。

冷静に歴史を見ることは難しい。
いろいろ知るにつけ感じている。
いろいろなことを知れば知るほど、嫌悪感や恐怖心や憤りが生まれてきて、それらにどう折り合いをつければいいのか・・・私は今、路頭に迷っている。

世界は複雑に絡み合っている。
日本のことを中心にいろいろ知る内にどこか一つの国が悪いんだと決め付けることのできる時代はもう終わってしまったと感じるようになってきた。
私から見て、つまり日本人から見て"悪い人たち"もいるし、日本人が"悪い人たち"だという外国人もいる。
国単位で"悪い人たち"がいるところもあるし、もちろん、個人個人でも"悪い人たち"という概念は違う。

今の世界は一つの大きな流れから始まっていて、そのシステムは破綻をきたしつつあると私は思う。
あらゆる国と人々がそのシステムに飲み込まれ翻弄されている。
日本もそのシステムの中に組み込まれてしまっている。

そのシステムは普通に生きている私たちの知らないところで確立され、ある目的のために確実にあらゆる手を使って世界に浸透しているような気がする。
世界史を冷静な目で眺めた人の書いた本を読んだらそう感じられるようになった。

このまま行くと世界はどうなってしまうのだろう?
20年以上前に読んだSF小説や漫画で、世界が統一され人々が管理されている世界が出てくるものをよく読んだ。
そして、管理体制に反発している人たちがいたるところで"狩られて"いる。
もしそんな世界が来るとして、世界を統一するのは誰なのかな?

映画『マトリックス』に描かれている世界はまさにその究極の姿だった。
人間が楽するために作られたロボットたちが人間を管理する姿は人間から見ると支配しているように見え始めた。その流れを止めるべく取った人間の最終手段のせいで電力を失ったロボットたちは、人間を培養し育て"夢"を見せることで、その生命エネルギーを利用して"生き続けて"いる。
人間世界を取り戻そうと電脳世界から救世主として現実世界にやってくるのがネオ・トーマス・アンダーソンだ。『マトリックス』は彼が目覚めるところから始まる。望んだわけでもないのにちょっと可哀相だ。
もっとも、今の世界を見ているとそうなる前に破綻がやってきそうだけど。

でも、もしかしたら。

究極の"悪い人たち"は世界のどこかにいるのかもしれない。
もしもそんな奴らがいるとしたら、どんな国の人にも分からないんじゃないかな。
きっと奴らは入念な計画を立てて世界を動かしているに違いない。
もしもいるんだとしたら、奴らに尋ねたい。

お前達の思い通りの世界を作れたら、その後は一体どうするつもりなんだい?
その時きっと、何も残ってないと思うんだけど。

私には、世界中の人たちが手を繋いで平和な世界が作れるなんて夢は見ることが出来ない。
生まれたそのときから受けている影響があまりにも違いすぎるからだ。
だけど、自分だけの優劣価値観でそれ以外のものを推し量り、押し付けることさえしなければ争いは今よりかなり少なくなるだろうと思う。
その努力は残念ながらあまり行われていない。
その努力が行われれば、あるいは世界中の人たちが手を繋いで平和な世界を作ることも可能かもしれない。
どこかでそう思いたい自分がいるのも確かだから。

生まれ育った国がどこか知らない国の利益のために蹂躙されるところを想像したことがあるかな?
そこには日本で通用する正義も秩序もない。
切り取られたニュースだけ見て自分の世界の価値観だけでその善悪を判断するのはとても危険だ。

平穏無事に毎日を過ごしたい。
これは多分、どの世界の人にも共通な願いだろう。
そのために自分がどんな風に生きればいいのか・・・その方向性は人の数だけ存在する。
だから衝突は必ず起きる。
衝突をできるだけ避けるために、適度な距離を保つことが出来ないものなのだろうか。

「悪いひとたち」は私にそんなことを想像させる力を持った音楽だ。

興味があれば、ここで「悪い人たち」を試聴できます。
国境線上の蟻- Best Of

"BLANKEY JET CITY"、"悪い人たち"、"歌詞"で検索すれば歌詞も読めるかもしれません。



「悪いひとたち」
WORDS BY 浅井健一、MUSIC BY 浅井健一、照井利幸、PLAY BY BLANKEY JET CITY



2007年01月04日(木)
宙船(そらふね)

あけましておめでとうございます。

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年末年始6連休だったにもかかわらず、結局一度もコラムアップが出来なかったのでかなり焦っております。
自発的に遊びに行けたのは元旦の朝、映画を1本見たきり。
最終日の昨日は休み中の雑多な生活に精神的限界がきてしまったようでプチ引きこもり状態になりベッドで一日丸くなっておりました。
その間、暇をぬっては本だけはなぜか読んでいたなあ。
休み中に3冊の本を読み上げようと思っていたが、結局1冊。
歳を感じてしまった・・・。

この休みの間に分かったことは、私という人間は強制的にパソコン前に座らされていない限り自発的にパソコンを開くのは困難な性格だということ。
パソコンの前に座るとなんとなく無下に時間が過ぎていく感じがして時間がもったいなく感じてしまうのだ。
つまり、ネット向きの人間じゃないってことなんだろう。

そんなわけで、今年も忘れた頃のコラムアップとなりそうな予感。
亀のごとく歩みでも今年も読んでやるぜ!という奇特な方はどうぞ本年もよろしくお願いします。



さて、年末は恒例の『紅白歌合戦』をな、なんとハイビジョンで鑑賞。
といっても前半はほとんど何がなにやらわからぬ人たちが出場していたので、親戚一同が会する新年会の料理の準備をしつつ斜め見の状態。

ほとんどヒットチャートをチェックしないので、私にとってはこの『紅白歌合戦』は、その年ヒットした曲を聴くことのできる最初で最後の機会だったりもする。
”今年はこんな曲が売れてたのかあ・・・”って感じ。

新年1本目のコラムは、『紅白歌合戦』で印象に残ったものについてぐだぐだ書いてみることにしたい。

やっとTOKIOの「宙船(そらふね)」から腰を据える。
むむむ、この曲!中島みゆきさんの作品だったのか!
ものすごいメッセージ性に瞬時に心臓を打ち抜かれてしまった。
なぜか毎年出場しているTOKIO。
私は『THE!鉄腕!DASH!』ファンなので、彼らのことは結構好きなのだ。
この曲はいいわ〜。
たくさん若い人が聴いたんだろうか?
もっともっと聴いて欲しいなあ〜と思った。

それから、実は今まで過小評価していたのだけど、今回改めてなぜ彼らがみんなに支持されるのかがよく分かったのがコブクロ。
申し訳ないけど彼らの曲を最初から最後まで聞いたのは今回が初めてだった。
「風」はそういう曲だったのか・・・。
やられました。
だめだよ、こんな歌作っちゃ・・・。
改めて聴いてみたいなあと思った人たちだった。

逆にいいかげんにしろよと思った人たちも何組かあった。
全世界に放送されているのを分かっていて品位を貶める確信犯な奴もいたなあ。
あえて誰とは書かないが(書くものいや!)、何であんな奴選んで出したのかね。
選考者の品位を疑ってしまった。
案の定、苦情の電話がすごかったらしい。
そりゃそうだろうよ!

歌い終わったその表情に彼の心情が伺えた徳永英明さん。
「壊れかけのRadio」はカラオケに行くと誰かが必ず歌う。
ヒットしていた当時はその心情が私には合わずにあまり真剣に聴かなかったけど、今回は染みました。
徳永さんの苦難の音楽活動を考えると目頭が熱くなってしまった。

それから、今年は出ているかなあと毎年わくわくしながら待っている人が一人だけいる。
派手にクレジットされないが実はここ数年毎年出場しているその人は、私の尊敬するギタリストである石川鷹彦大先生!
私が小学生の時に一番最初に手にしたアコースティックギター指南書の作者。(今も持っているその本は、そのうち先生のライブに持って行ってサインしてもらおうと固く誓っていたりする。)
今年はさだまさしさんの「案山子」でその歌声も披露していた。
去年は確か名前がクレジットされたはずだが、今年は出なかったなあとプチギレしそうになってしまった。
画面に向かってさださんの左後ろでギターを弾いていたのが石川鷹彦大先生だ!

やっぱりドリカムはすごいエネルギーをもってるなあ。
「何度でも」はサビのところはちょっと聴いたことがある程度の曲だけど、サビの歌詞がすごくいいなあ。
「LOVE LOVE LOVE」はすでに名曲といってもいいでしょう。
年末を飾るのにはとてもいいと思った。

昔、メッセージソングは嫌いなんだと言っている人がいた。
感じ方は人それぞれだからその意見そのものには反論もないけど、その人が、わざわざそんなふうに言うのには何か理由があったのかもしれないなと今思ったりする。

私は、歌は生まれた瞬間からすでにメッセージを持っていると思う。
作った本人にはそんな意図がなかったとしても、口から出て誰かの耳に入った瞬間にメッセージになる。
どんなメッセージが自分に届くのかは分からない。
だから音楽は面白いしすごいなと思う。

今回の『紅白歌合戦』でいくつかの曲からは同じメッセージを感じた。
直接的な表現ではないけど、たった一人でもいい、そのメッセージが届けばいいなと願ってしまった大晦日であった。
もちろん、私自身もかみ締めたんだけどね。
とりあえず、年始1発目に心に響いていたのは覚えたばかりの「宙船(そらふね)」

"おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな!"
(「宙船(そらふね)」より)

自分のことは自分でなければ決められない。
当たり前のことだけど、そのこと事態も自分で気がつくしか強くなれる方法はない。

なんて、『紅白歌合戦』を見てそんなこと考えてたのは私くらいのもんか(苦笑)

「宙船(そらふね)」
WORDS & MUSIC BY 中島みゆき、PLAY BY TOKIO