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セキララな思考。
安井 文
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2005年12月26日(月)
シベリア

年末最後の3連休。
泊まりの準備をして広島へ。
毎年暮れは、ベンジー(浅井健一さん)率いるバンドのライブで締めくくり。
去年はJUDE(ユダ)だったが、今年は4年ぶり復活のSHERBETS。
BLANKEY JET CITYよりも先に私が知った浅井健一の音の世界。

客層もJUDEとはうってかわって年齢層がぐっと上がり、落ち着いた雰囲気。
だけど、内に秘めた熱をもつ人たちが多かった。
ライブの最中身動きもしていないのかと思っていたら実はずっと足でリズムを取りつづけていたり、頭でリズムを取りつづけていたりそんな人がたくさんいた。
じっと見つめて動かない人もその顔が紅潮していたんだ。

みんな今年最後のベンジーをずっと凝視していたわけなのさ。



SHERBESTのライブはメンバーが登場する時に「over the rainbow」が流れる。
(JUDEの時は「太陽がいっぱい」)
この曲が流れると会場からは歓声が上がる。
いよいよベンジーが登場し、マイクスタンドの前に立つとどの曲が流れるのだろうとみんな息を飲む。
たいてい一番新しいアルバムのトップを飾ってる曲かシングル曲なんだけど、今回はちょっと趣向が違った。
今年3月に発売された『Natural』のラストを飾っている「並木道」だった。
とてもゆっくりで優しいこの曲がトップにきたことは正直驚きだったけど、ファンはみんな好きな曲なんだ。
みんなステージをじっと見上げて彼の歌を聴いていた。

私は意味もなくこみ上げるものがあって、しょっぱななのにもう泣きそうだった。
なんでだろうね。
ベンジーは私にとっては唯一無二のアイドルなんだ。
だから姿を見るだけで涙が出てくるんだ、きっと。

静かな「並木道」の後はSHERBETSが今の編成になりまだTHE SHREBETだった頃の一発目の曲「HIGH SCHOOL」
めちゃめちゃご機嫌なナンバー。
思わず飛び跳ねずにはいられない。

バンドが冬眠に入ってから4年の月日が流れている。
3月に新しいアルバムが出たけれど、やっぱり目の前で彼らの姿を見ないことにはそれが信じられなかった。
今年何度かSSTVにバンド全員で生で出演して喋っているのを見たけれど、それでもまだ実感はなかった。
それが今、目の前で4人ががんがんに演奏してる。
その現実が嬉しくて飛び跳ねつづける。

SHERBETSのサウンドはどこかちょっと冷たい感じで、赤いライトも冷たくもえているようなイメージ。
今回のツアータイトル"SIBERIAN MADNESS"とはよくつけたもんだなと思う。
この4人になって一番最初に発売されたアルバムのタイトルが実は『SIBERIA』だった。
SHERBETSは何年経っても"シベリア"という言葉ががよく似合うバンドだと思う。
そのアルバムからの曲も何曲か盛り込まれていて、またそれが思わず鳥肌が立つような選曲。

ベンジーが新曲といった曲まではゆったりと激しい曲調が続いた。
SHERBETSのライブは、JUDEのライブしか体験してない人にとってはノりにくいだろうな。
独特のタイム感とスピード感があって、それがなんかうねってるんだ。
JUDE見たいにすぱっと切ったようなスピード感は少ない。
当然だが、このノリはこの4人でなければ出せない。

どの曲もメッセージは重い。
さりげない言葉のつながりなんだけど、頭を空っぽにして聴いていると徐々に重みを増してくる。
それをかみ締めながら1曲1曲に耳を傾けていた。

今回はゆったりと時間が流れていて、ライブの時間が長く感じた。
どの曲もしっかり堪能できて"ああっ!終わっちゃったよ〜涙"という感じではなく"終わった・・・。ベンジーありがとう!"という気持ちで心がいっぱいだった。

彼と私の乗っている船は相変わらず同じ船なんだと確認できたような感じというか・・・。
求めるものはきっと同じなんだと思う。
そんな抽象的な充実感を味わったひと時だった。

ライブに行ってそんな境地になったのは恐らく初めてだな。
この気持ちのまま歩いていければいい・・・歩いていけることを願う!

>>セットリスト<<(順不同)
01.並木道
02.HIGH SCHOOL
03.アンドロイドルーシー
04.カミソリソング
05.サリー
06.(新曲)トライベッカホテル
07.フクロウ
08.ジュース物語
09.トラベルセンター
10.シベリア
11.未来のマシーン
12.チャームポイント
13.タクシードライバー
14.シェイクシェイクモンキービーチ
15.JOAN JETT’S DOG
(アンコール)
01.わらのバック
02.君の肩にふれて
03.Merry Lou



2005.12.23(fri)SIBERIAN MADNESS GIGS(at 広島CLUB QUATRO)
「シベリア」
WORDS & MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY SHERBETS



2005年12月22日(木)
郷愁

fukei20051222-01今週は大寒波の連続。
ここはいったいどこなんだ?
瀬戸内海は暖かくて雪が少ないはずなんだが・・・。


気象予報士 岩谷忠幸さん(12月15日の項を参照)(2012.3.27現在リンク切れ)によると日本海の海水温度が高いので、上空の寒気と海上付近の気温差が大きくなることによって雲が発達しやすい状況になっているのだとか。

おかげで今日は会社に来るのも一苦労だった。



7:30頃家の外を見ると県道はすでに車の列。
動いてはいるようだが一向に進まない。
しかも、暗い空からは大粒の雪が降りしきっていた。
この時点で、私は一旦会社に行くことを断念した。

実は今、愛車SWIFTが修理中でおんぼろK自動車に乗っている。
いつもお世話になっている自動車屋さんから借りてるんだけど、タイヤが磨り減っててこわいったらありゃしない。
まあ、SWIFTだってノーマルタイヤなので、こんな日にゃ出せるわけはないのだけど・・・。

それでも8:40頃には車の列もなくなり道路も凍っているようには見えなかったので、無謀にも私はK自動車を走らせることにした。
会社にはフレックス出勤をすると連絡を入れる。
もしかしたら、午前年休になるかもしれない・・・と一応言っておいた。

県道は走りやすくこのままいけそうだと明るい気分になったのだけど、鉄鋼関係の工場辺りまで行くとやっぱり渋滞がひどい。
それでつい色気を出してわき道に入っちゃったんだな〜。

これがいけなかった・・・いや、むしろよかったのかもしれない。

車の通りが少ないため、道にはまだ雪がありどう見ても凍っている。
信号待ちでふと横を見ると、な、なんとフロントが無残に破壊された普通自動車が。
しかもその横ではファミリータイプのワゴン車にチェーンをはめているおじさん。

私にはそれが警告に見えた。
やっぱり引き返したほうが・・・そんな気持ちがふつふつと湧いてきた。
が、思い切りがつかず、強引にも私はそのまま進もうとした。
しばらくどきどきしながら走ったんだけど、ちょっとブレーキを踏んだだけでタイヤが滑った瞬間があった。
やっぱりだめなものはだめだっ!道はドンドン凍っている率が高くなる!
かなり恐怖心が強くなった私は、"もう家に帰って休んじゃおう"と思い、方向を一路家のほうへ。

とは言うものの、家に帰るのも憂鬱な気分。
そんな中、中央公民館が見えてきて、私はひらめいた。
"そうだ!ここに車を置いて電車に乗ればいいのだ!"

それなら最初から電車にすればいいじゃないかという声が聞こえてきそうなんだけど、私の家から最寄の駅までは徒歩30分の距離。
中央公民館なら道が悪くても10分くらいで駅に到着する。
急加速しないように注意しながら信号を曲がり、駐車場へ停車。
急いで駅を目指した。

駅に向かう途中の道も既にアイスバーン化していた。
その上を高校生が自転車で走ってゆく姿には思わず尊敬の眼差しをおくってしまった。
彼はこけずにあのアイスバーンを走り抜けられたんだろうか・・・?

そんなこんなで駅に到着すると、ラッキーなことに電車は19分遅れ。
電車の時間を確認しないでやってきた私には非常にありがたい遅れであった。
いつもは人が少なく閑散としている構内も今日はわりとにぎやか。

どこにいても寒いのは変わらないので、私はホームに降りることにした。
ホームの椅子に座って北のほうを見上げると、雪をかぶった山が見える。
なんかちょっと寂しい気分になってきた私の頭の中に斉藤和義さんの「郷愁」が流れはじめた。
この駅の下りホームの椅子に座ると、なぜか自然に「郷愁」が流れ始める。
電車通勤をしていた頃、この曲をいつも聴いていたからかもしれない。

そのうち電車がやってきた。
もう少し早い時間ならばもっと人が多かっただろうが、時間をずらしたのは大正解でやってきた電車の中も人が少なくゆったりとすることが出来た。

会社最寄の駅につくと、予想はしていたけど、タクシーがいない。
これまた徒歩では会社まで15分(どえらい田舎なんですわ)。
いつ来るのか分からないタクシーを待つのもばかばかしく感じたので、ゆっくりと歩き出す。

雪っていうのは音を吸い込むんだよね。
なんとなく歩くはしから音が消えていくような感覚がある。
あ・・・、そう言えば、『蟲師』にそんな話があったよなあ。
あの作者も雪が降るたびに同じことを考えていたのかも。

fukei20051222-02・・・ってなことを考えつつ、しっかり足を踏み出しながら会社へ。
想像どおり、道路はこの界隈のほうがもっと厳しい状況で無理しなくてよかったと安堵した。
通勤途中の風景が結構好きなので、ちょっと立ち止まって携帯電話のカメラでパチリ。
風が強かったので、ピントが甘くなってしまった。
寒さが伝わるだろうか?

そしてやっとこさ会社にたどり着いた。

会社で着替える頃には、大変だったけど朝からちょっとした冒険をした気分で、なんとなく得した気分になっていたことを付け加えておこう。

帰りは同じ市内に住む中央公民館付近を経由する会社の先輩の車に乗せてもらう約束を取り付けたので、とりあえず安心^^
車で家に帰るのがちょっと不安だけどねえ〜。



「郷愁」
WORDS & MUSIC & PLAY BY 斉藤和義



2005年12月21日(水)
ワーク・ソング

今日は、お掃除の職員の方がトイレでモップを洗う音さえ、昨夜のライブを髣髴とさせてしまう。
気を抜くとEGO-WRAPPIN'の「黒アリのマーチングバンド」が頭の中を駆け巡る。
プログラムをいじりながらマウスを触ってる右手でいつのまにかリズムを取ってるし・・・。
いやはや、ライブの威力はすごいね。

実は韓国から帰国してこっちしばらくブルーになっていたんだけど、昨夜のライブで気持ちが浮上した。



EGO-WRAPPIN'というと、数年前に日本テレビの今は無き月曜日のドラマ枠で放送されていた「私立探偵 濱マイク」の主題歌「くちばしにチェリー」を大ヒットさせたバンドだと言えばぴんと来る人も多いのではないかな。
私が初めて彼らの音楽を知ったのはスペースシャワーTVで「色彩のブルース」という曲のMVを見た時だった。
それはもう衝撃的な映像にサウンドだった。
青江美奈さんのブルースを髣髴とさせる渋いサウンドとしっかりした音感にリズム感もある歌いなれた女の声。
すぐにCDを買うために車を走らせたもんだ。

そのときEGO-WRAPPIN'はまだインディーズレーベルのアーティストでCD屋の店頭でそのCDを手に入れることが出来なかった。
数日後手元に届いたミニアルバム『色彩のブルース』はそのアルバムジャケットからしびれてしまった。
退廃的なムード漂うそのジャケットは日本の歌謡曲が確立される直前の猥雑な音楽世界を思い起こさせたんだな。

ネオ昭和歌謡というジャンルがここ数年確立されている。
クレイジーケンバンドや大西ユカリと新世界などがその台頭だけれど、当初、EGO-WRAPPIN'もその中に含められていた。
でも、彼らはそんな尺度が嫌だったそうで、次々と新しいサウンドを作り出した。

今回もSWINGにラテンの隠し味を使っていて、もともとの曲がなんだかわからなくなっていた「Room 1102」などとび切り刺激的。
『満ち潮のロマンス』『Night Foods』からの選曲が中心で、ご機嫌なダンス空間を作り出した。
とにかくリズムが早くてThe TRAVELLERSと同じくクラッピンヘンドもついていけないくらい。
うひょ〜の連続だった。
ステージにはボーカルのよっちゃんこと中納良恵さん以外に7人の男達がひしめいていたが、彼らは彼女の奔放なパフォーマンスのしもべといった感じ。
彼らは一様に彼女の次の行動に注視している。
彼女はそんなことはお構いなく自由奔放にステージを動き回り、客を煽りつづける。
あんなふうに誘惑されたら、男じゃなくたってその気になるって(その気っていったい・・・。)

実は私が立っている位置から今回はセットリストが見えてしまった!
そんなわけで、自分の聴きたい曲も見えちゃってて早くそれが聴きたいよ〜とわくわくしていたりした。
2曲目に演奏された「ワーク・ソング」は詩の内容が岡林信康さんの「山谷ブルース」を思い出させた。
曲調は全然違うんだけどね。
なんとなく彼女の声のもつバイタリティーが岡林さんのあの曲に通じるような気がしたんだよね。
8月に広島でライブをしたあと、ずっとレコーディングをしていたそうで、そのアルバムは来年2月頃に発売されるらしい。楽しみだ!
そんなわけでタイトルが分からない曲がちらほら。
どの曲もラテン系で明るいダンサブルな曲だったなあ。
あれらが並んでいるのなら、ますます新しいアルバムは楽しみだ!

EGO WRAPPIN'は中納良恵さんと森雅樹の2人のバンド。
その他のメンバーはサポートメンバーで、時々人が代わったりする。
今回はドラムスとキーボードが前回と違う人だったように思う。
キーボードの人はちょっと雑な感じで、それはそれでいいんだけどちょっと物足りなかった。リズムに関しては可もなく不可もなく・・・かな。
でも、おっそろしく早いリズムを刻んでいた。

実は、EGO-WRAPPIN'のサポートメンバーの中で一人だけお気に入りがいる。
今回もその人だったらいいのになあと楽しみにしていたところ・・・・やったね!同じ人だった。
その人とは、ウッドベース担当の真船勝博さん。
彼はちょっと浅野忠信似。(でも、彼よりはさわやかな感じである。)
ウッドベースを弾いているが、だからといってジャズ畑の人ではないんだとか。
彼の弦離れのいいタッチを私は気に入っている。
途中、曲の中でベースをくるくる回していて、その姿がなんとも粋なんだな〜。
ほとんど誰のことも気にとめていないふうに見えるよっちゃんがなぜか時々真船勝博さんのほうを見てはにっこりしていたのを私は見逃さなかった。
アレはいったいなんなのだろうなあ〜♪

残りはホーンセクション。
トランペット1本、sax2本、トロンボーン1本。
多分どこかのバンドメンバーなのだろうけど、残念ながらメンバー紹介までいられなかったので誰だったのか分からない。
彼らはやっぱりスーツにネクタイ、帽子までかぶって涼しい顔で最後まで演奏しつづけた。
粋だね〜♪

今回そればっかり・・・。

>>セットリスト<<
01.曲名不明(新曲?)
02.ワーク・ソング
03.Room 1102
04.5月のクローバー
05.あしながのサルヴァドール
06.曲名不明(新曲?)
07.黒アリのマーチングバンド
08.TOKAI(新曲)
09.PARANOIA
10.FLOWERS
11.くちばしにチェリー
12.色彩のブルース
(時間切れでアンコールは全滅)

EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)official web site

2005.12.19(sun) Quatro Meeting'05 冬編(at 広島CLUB QUATRO)
「work song」
WORDS BY 不明(おそらくEGO-RAPPIN')、MUSIC BY Nat Adderley、PLAY BY EGO-WRAPPIN'



2005年12月20日(火)
Black Cloud

私に音楽があってよかった。
昨夜、またもや実感した。
多少睡眠不足でありながらも今朝はまだアドレナリンが放出されつづけていて、いつになく仕事も前向き気分。
いつもこうだといいんだけどなあ。

週明け月曜日にもかかわらず、広島CLUB QUATROの「Quatro Meeting'05 冬編」に参戦するために会社が引けてから駅で友人と待ち合わせて新幹線に飛び乗る。
昨夜はThe TRAVELLARS、EGO-WARRING'という豪華取り合わせで、日本屈指といってもいいくらいのすばらしいライブをみせてくれるだろうという期待で胸はいっぱいだった。

友人の目当てはThe TRAVELLARS、私の目当てはEGO WRAPPIN'。



The TRAVELLARSは博多・久留米を拠点に活動しているJumpバンド。
Jumpという種類の音楽を正直、うまく文章でうまく表現できない。
普段、音楽のジャンルなど考えもせずにいろいろ聴いているのでわからないのだ。
The TRAVELLARSの音楽を聴いていると映画「アメリカン・グラフィティ」を思い出す。
あの中に出てくる音楽を思い出せないけど、あの映画を見たときの開放的でなんだかわくわくするような・・・普段遊んだことのない高校生が不良の世界を覗いた時の罪悪感と期待感の入り混じった心境・・・を思い出すのだ。

The TRAVELLARSのメンバーはきっちり仕立てられたスーツにネクタイも首まできっちりしめて、ポマードで頭もきっちりまとめている。
そんじょそこらのスーツを着慣れたサラリーマンとはまったく違う雰囲気でスーツを着こなしていて、それがめちゃめちゃかっこいいのさ。
靴までは見えなかったけど、きっとぴかぴかに磨かれているはず。

ロックンロール、ジャズ、ロカビリーなんかが混ざったようなThe TRAVELLARSの音楽。
ご機嫌なダンスナンバーばかりで、彼らの音楽を聴いていたらジャンルなんてただの後付けの分類でしかないんだなと思う。
ある曲はマンボみたいなリズムに感じるしある曲はまるっきりジャズだ。

ジャズと言うと・・・。
日野照正さんや渡辺貞夫さんのようなタイプのものや「ラウンドミッドナイト」のような感じのフリージャズっぽいものばかりを想像してしまい、そういうのが私は苦手なのでかなり及び腰になってしまう。
でも、The TRAVELLARSやEGO-WRAPPIN'が好んでカバーするような弾んだダンサブルなジャズならもっとたくさん聞いてみたいなあ。
ツイストのステップやなんかを覚えて、ライブ会場で踊れたら最高楽しいだろう・・・といつも思う。
思うだけでなかなか実践は出来ないんだけど。

The TRAVELLARSのライブに行くのは今回で2回目。
前回は勝手がわからず及び腰だったが、今回ははまってはまって腰振りまくってしまった。

ステージのメンバーはとびきり刺激的な悪い男達に見えた。
実際はどんな人たちか分からないけどさ。
音だけで別の世界に連れて行くことができるなんて、相当なワルだと思うわけ。
まいっちゃうね。

メンバーの年齢は30代以上とお見受けした。
リーダーの武田圭治さんは40代後半かもしれない。
寡黙な紳士で、ライブ中も決して目立つことなくサウンドの底辺を支える。
会場がノればノるほどリズムは早くなり、クラッピンヘンドもままならなくなったんだけど、決してそのリズム感が揺るぐことはなかったね。

その圭治さんの弟さんでサックス担当の武田真治(!)さんは背が高くスレンダーな人。
途中ドラムスと2人で掛け合いをする曲が2曲あったけど、楽器2つしかないとは思えないくらいのクオリティーの高さ。
名前が名前なので、間違えてかの武田君ファンが迷い込んだりするらしいが、比べるのはこちらの武田さんに失礼では・・・(武田君ごめん!)

その真治さんと絶妙のコンビネーションをみせたドラムスはハリー吉田さん。
The TRAVELLARSには決まったドラマーがいなかったようで、前回はアメリカ人が叩いていたし、LOSALIOSの中村達也さんなどもが叩いたことがあったようだけど、彼らのサイトを見てみると吉田さんはメンバーとしてクレジットされているので、彼は正式メンバーになったのか元々そうだったのだろうな。
これまた色気のある紳士で、柔軟でいてクリアなリズムにはひたすら脱帽。
ゆるいスピードの曲の中で突然走り出したりと演出も細かい!
メンバーいわく素敵な女性が注視しているといつも以上に頑張るんだとか。
サックスとの掛け合いの時にはベースラインが聴こえた。
すばらしい・・・!

そして、ギター&ボーカルの石原顕三郎さん。
恐らく彼が一番若いのではないかな。
他のメンバーとちょっと雰囲気が違う。
ちょっと童顔で、スーツも髪型もなんか可愛い感じ。
なのにギターを弾き始めると別人!
声もちょっと独特で、聴きやすく声のトーンも高くも低くもなく心地いい!
ものすごい色気のある声を持っている。
でも、MCにはいると途端になんかちょっと可愛い。

この4人がニヒルな笑顔を浮かべながら楽器を操る姿には鳥肌がたったね。
めっちゃかっこいいんだって!

思い出すだけで足が動きだしちゃう!

正直、月曜日からわざわざ新幹線に乗って広島までライブを聴きに来るなんて、正気の沙汰じゃあないよなあと少し自己嫌悪だったんだけど、彼らの音楽が流れはじめた途端にそんな考えははじけ飛んでしまった。

残念ながら、彼らの曲がよく分からないのでセットリストを起こせない。
お詫びに(!)かれらのサイトをリンクしておくので、興味があればのぞいて見て。

the TRAVELLARS Official Web Site

2005.12.19(sun) Quatro Meeting'05 冬編(at 広島CLUB QUATRO)
「Black Cloud」
WORDS BY(--sorry unknown--)、MUSIC BY(--sorry unknown--)、PLAY BY The TRAVELLARS



2005年12月19日(月)
夢見るストロベリー

ある日の夕暮れ。
私の会社のある街には丘の上に風車があるんだ。
時間を決めて風車を回して、なぜかそばを打っているらしい・・・。
日本人らしいっちゃらしいけどさ^^;

韓国旅行のアルバムはもう少し時間を貰いたい。
どんな構成にするか頭を悩ませているもんで。

年末もいよいよ押し迫ってきた。
今年もやっぱりあっという間だったんだけど、あまり代わり映えの日々だった。
とはいうものの、今年は海外旅行に2回も行ったし、ソ・ジソブ君を通じて新しい世界も広がったし。
実生活とはあまりかかわりのないところでの発展は多いにあったと思う。
それはそれで楽しい。
でもね。私は欲張りなのでそれだけではちょっと物足りないんだな。



私の毎日の最大の感心事は、平穏無事に毎日を過ごすことだ。
そのために日々試行錯誤を繰り返している。

物心ついたときから、自分の生活が妙にうそ臭く感じて生きてきた。
今ここにいる自分は本当の自分じゃないのかという疑問が常にあるのだ。
私の人生はありていに言えばいままでずっと自分探しの旅だった。
今流行りなんでしょ?

30数年生きてきて、いつもずっと自分の根本にあるものが変わらなかったので、私はきっとこのまま生きていくんだなあと最近は受け入れつつある。
高いところを見て歩いてきたので、足元には全然気を使わなかった。
だから、今現在の自分と言うものに注意を払わなかったのだ。
向上心は必要だけど、今を大切に出来ないのでは意味はない・・・最近やっと分かってきた。
そして、そのためになくしてしまったものもたくさんある。
それが悲しくて、いつまでも取りすがろうとしていた時期もあったんだけど、そういったものは自分に必要ならばいつかまためぐってくるものなんだと最近は考えられるようになった。
大切なのは今とこれから。
この歳になってやっと自分の足元をみながら、明日のことも考えられるようになってきた。

折に触れて偶然の再会をする年下の友人がいる。
彼女とは些細なきっかけで交流が始まったのだけど、いつもお互い必要な時に出会うようになっているらしい。
本当に突然再会する。
あるときはその日が最後の上映の映画を見に行った時だった。
またあるときは車を走らせていて後ろを彼女が走っていた。

そして、お茶をしたり食事をしたりしながら、お互い少しずつ生活に変化があることを報告しあう時間をもつ。
会うたび彼女は幸せそうで、それがとても嬉しい。

幸せというのは、今この瞬間にもわりと簡単に手に入れることのできるものだと思っている。
そして、それが積み重なってある日ふっと自分が毎日平常心で切迫した気分ではない状態であることに気がつく。
それが、"幸せな人生"なんじゃないかなと漠然と考えている。

そして、私はそれが喉から手が出るほど欲しいのだ。

周りの友人が一人ずつその時間を手に入れるのを見るたびに嬉しい。
なんとなく自分の順番が近づいているように感じるんだ。
その友人にそう言ってみたら「確実に近づいてるよ!だって、会うたびに(感じが)丸くなってるし顔が変わってるもん」と言ってくれた。

そうか、近づいているか・・・。

意味もなくその言葉を信じてあったかい気分になる私は、かなりお安い人間だなあなどとも思う。
でも、お安くていいだろう。
それがとても心地いいのだし。

居心地の悪い関係や場所はやっぱりある。
それに折り合いをつけられるようにもなってきた。
これはやっぱり歳を取った証拠なんだろうなあ。

なんとなくみんなそれぞれ"幸せな人生"のために毎日生きているんだなあと最近は感じられる。
みんなそれぞれ自分の方法を試しているわけだ。
やり方がみんな違うので、誤解や過ちも多いんだけど。
それもまたありということで・・・。

最近は日々の生活に没頭するのが楽しい。
自分の生活の中で疑問を感じていることもあるし、今のままでいいなと感じることもある。
それを時折手にとっては、解決できそうなことはやってみてそうできないことは適当にほおって置く。
そのうちになんとなく解決できたりもする。

そういうのがなんか楽しいななんて感じるのさ。



「夢見るストロベリー」
WORDS & MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY SHERBETS



2005年12月18日(日)
夢の生活

大寒波がやってきた!
今朝の風景。
私の住むあたりは山口県の東部で、比較的暖かい土地である。
そういう場所がこんな風景だったので、寒波がいかに激しいか分かるってもんだ。

我が家の南は交通量の多い県道に面しているのだけど、今朝7時はさすがに車の往来もかなり少なかった。
北には山陽本線があるのだけど、こちらも10時過ぎくらいまでは電車が走っていなかった。
私はなぜか、こういう日はなんかうれしくって、布団の中に丸まってしまう。
外に出なくていい絶好の口実に感じるようだ。

kanpa20051218-02こんな寒い日にマラソンがあって、暖かい家の中で同じ県内で行われたマラソン大会を見るのはなんとも申し訳ない気分になった。
昼過ぎには大方雪も解けたけど、問題は明日の朝だね。
凍って車を出せないかもしれないと考えるとちょっと不安だ。

「夢の生活」
WORDS & MUSIC BY 山木康世、PLAY BY ふきのとう



2005年12月15日(木)
異邦人

またまた旅のお話。
今回は旅で出逢った人たちについて。

soul20051215ちょっとSFチックな地下鉄ホーム。
電車が行き交う真中の仕切りの壁のところにな、なんと液晶モニターが。
たえずCMが流れていた。
モニターの音はほとんど聞こえず、雑踏の音だけが響いている。
ほんとうに「ブレードランナー」な気分だった。

今回の旅の同行者は隣県のソ・ジソブ君ファンの友人。
実は初めて会う。
インターネットでは頻繁にやり取りをしているのではじめてという感じはない。
でもまあ、いざ会うことになると本当は緊張した。



昔からの友人に初対面の人と海外旅行だなんてそれこそ大胆不敵と言われてしまった。
そうか、そうだよなあ。
でも、不思議にそういったことは全然気にならなかった。
なんとなくうまくいくような気がしたんだよね。

実際、旅の間、ケンかになることもなく初対面の人相手にあまり緊張することもなくすごすことができたのは私にしては上出来だ。
でもそれは、今回一緒に行くことになった友人が私に合わせてくださったからだろうと思う。
その心遣いに感謝しなくては・・・。

とりあえず行きたいところはいくつかあって、その中のほとんどは2日目に参加するロケ地ツアーで行くことが出来るので初日は2箇所だけ。
どちらも方向としては同じだったので無理のない行程だった。
ソウルはバスが便利だという話だけど、それはまだ上級コースだよなあと思ったので、今回は地下鉄を足にする。

ソウルの地下鉄は東京や大阪の地下鉄に乗れるなら充分便利に使える。
日本と違うので注意が必要だなと思ったことは・・・。

・チケットの自動販売機は先にボタンを押してからお金を入れる。
・両替機はあるところとないところがあり、ない場合は窓口にお金を差し出せば喋らなくても初乗り料金のチケットを出してくれる。
・駅によっては、逆方向に行く路線の改札口が別々になっているところがあるので、自分がどこに向かうのか把握しておく必要がある。
・呼び出しボタンを押しても係員はなかなかこない。

こんなところかな?
路線別に色分けがしてあり、乗換えがある場合も先にその分の料金チケットを購入しておけばほとんど問題なく乗り継ぎが出来る。
日本のように後で料金を足せるのかどうかちょっと分からない。
初乗りは900ウォン(¥90くらい)で、ほとんどの界隈はこの料金で行ける。

今回、両替機がなく困ってしまい「旅の指さし会話帳」を取り出して窓口で"両替"の単語を指差していたら見ず知らずのおじさんがやって来て「どこへ行くの?」と声をかけてくれた。行きたい駅の名前を告げたら窓口の係員さんに韓国語で通訳をしてくれてチケットを購入することが出来た。
振り返って「ありがとうございます」と告げると、にっこり笑ってそのまま立ち去ってしまった。
あまりのさりげなさに感激のあまり言葉のない私。
また別の駅では、乗り換えのホームが分からなくなり地図を広げて看板を見上げていたら、これまた見ず知らずの女性が「私が教えましょう」と言ってどこに行きたいのか尋ねてくれた。
行き先を告げると「あっちのホームですよ」と言って指差してくださった。
確認をして振り返ると私達がお礼の言葉を述べる前にもう立ち去ろうとしていた。
日本に帰ってから私も他国の旅行者にそういって声を掛けられる人になろうと心に誓った。

逆に韓国の方から道を尋ねられたのも2回。
そんなに溶け込んでいたのかなあとこれもちょっと嬉しかったりして。
でも、尋ねられても道が分かるわけでもなく喋れもしないので手を振って誤るしかなかったのは申し訳ないなあと思った。

2日目は友人と私以外に8人のジソブ君ファンに出会った。
同行した友人はツアーを企画してくださった方とメールのやり取りもしていたのだけど、私はまかせっきりで何もしていなかったため本当に皆さんとは初対面。
ちょっと人見知り気味の私はどきどきしていた。

皆さん恐らくご家庭のある身とお見受けしたのだけど、どの方も上品でしっかりした方ばかり。ジソブ君の話の中にごく自然にご家族の話も飛び交って、バスの中はなんだか不思議だけどあったかい雰囲気だった。
ガイドの方は、ドラマのロケ地専門のガイドをしていらっしゃるそうで、今回も要望のあったロケ地を調査して探し出してくださったそうだ。
移動の道すがらにもどのドラマの何のシーンはここで・・・と言う説明が飛び交っていた。
そのたび、おおお〜♪と叫ぶ私なのだった。

行く先々で写真に収めたいポイントはみな同じ。
現場に到着するたびに歓声が上がっていた。
みんなジソブ君演じるキャラクターと同じ場所に立ったり座ったりしてシャッターを切る。
自分以外のファンの方にお会いするのは初めてだったので、「ああ、ジソブ君の話ばっかりしても誰も白い目で見ないのだわ・・・」と別の意味でも感慨深かったりした。

なかなか会話に参加できなかったけど、最後のちょこっとかなり中身の濃い話をできることが出来て嬉しかった。
自分ひとりでは、こういった集まりに参加することもなかったと思うので誘ってくれた友人に足を向けてはねられないなあと思う。
本当にありがたかった。

ソウルはとても寒かったけれど、出会った方達はどの人も温かく素敵な人たちばかりで、思わず涙が落っこちそうになった。

出逢ったすべての方達に感謝したい。

ところで・・・。
今回宿泊したホテルにはちょっと雰囲気がソ・ジソブ君に似ていると感じたフロントマンがいた。
同行していた友人はそんなこと微塵も感じなかったようなので、私も黙っていたんだけど。
チェックインの手続きの間中、そのフロントマンをじっと見てしまった私である。
何を考えていたかというと・・・。
ああ、今目の前にいるこの人がソジソブ君だったらいいのになあ・・・。
勝手に妄想して舞い上がっていた次第。
あまりにじっと見つめていたので、「なんだこの人?」と彼は思っていたかもしれない^^;

ごめん、愛してる ost2
「이방인」
MUSIC BY (--sorry unknown--)、PLAY BY (--sorry unknown--)



2005年12月13日(火)
ある日曜の朝に遠くから雪が降る

週末、韓国へ行ってきた。
1泊2日という国内旅行並みの日程。
にもかかわらず、内容はこれでもかっというほどの濃さ。
ソ・ジソブ三昧の今回の旅はかなりミーハー度が高く、自分でちょっぴり恥ずかしかったりもしたのだが、楽しかったからいいのだ〜!

soul20051213-01写真は、宿泊したソウル・プラザ・ホテルの958号室から見えたツリー。
なんと、目の前は市庁。
ワールドカップの時に真っ赤に染まった広場を見下ろすことが出来る。
ちょうど、ツリーが飾ってあってクリスマス気分。



今年は海外旅行デビュー年ながら、2度も海を渡ってしまった。
我ながらなんという大胆不敵さだとびっくりしている。
今回の訪問で「もしかしたら1人でも大丈夫かも?」などという危ない発想まで生まれてくる始末。
韓国語、喋れないくせに。
海外旅行なんて行かなくてもいいなんて縮こまっていた数年前の自分のことを思い起こしてみると、そんなことまで考えられるようになった最近の自分をちょっぴり好きだったりする。

今回は、ソ・ジソブ君の気配を追う旅。
本当は開催されるはずだったイベントに参加するための旅の予約だったのだけど、それが中止になってしまった。
じゃあ、ロケ地でも回ってみます?という旅に変更。
詳細については、アルバムに詳しくアップする予定なので、興味がある方はそちらをご覧下さい。(近日公開予定、しばしお待ちを・・・)

soul20051213-02今回は、冬のソウルの印象についてちょっと書いておこうかな。
行く前から寒い寒いと聞いていたけど、本当に寒かった。
ただし、室内では外気の冷たさを忘れるほどの温かさ。
天気はすこぶるよくて、雨も雪も降らなかったのでものすごく乾燥していた。
これのせいで喉が痛い。
何が辛いって、これが辛かったなあ。

行く前に外はめちゃくちゃ寒いけど、中は汗が出るほど温かいと聞いた。
以前、真冬の北海道に行ったことがあるんだけど、そのときは厚手のセーターを着込んで室内で汗をかいてそのまま外に出て高熱を出してしまったので、今回は、毛糸を着込むのはやめてみた。

トップスは自分の体温で保温が出来、速乾性のあるインナー(タートルネック)の上に綿の長袖Tシャツ、フェイクスエードのシャツ、仕上げにダウンジャケット。
ボトムスも保温性のあるタイツに保温性のあるパッチ(!)をはき、コーデュロイのズボン、仕上げにくるぶしまでのブーツ。
ダウンジャケットの襟が立っているのでマフラーは必要なかったけど、指先の痛さは耐えられずもっていった中綿の入ったスエードの手袋を屋外に出るときは常につけていた。
とにかく手先がしびれるほどだったけど、ホッカイロを使うほどでもなかったな。

soul20051213-03転じて室内はこれでもかというほど暖かいので、冷気にさらされ疲れきった体にその温かさが染みて少しずつ眠りが誘われる。
帰りのリムジンバスでは乗った途端に眠くなり、またもや仁川空港を見ることが出来なかった。
ゆず茶みたいな少しすっぱくて甘い飲み物を冷たくしたものを飲むとなんとなく心地よかった。

今回は、ドラマのロケ地を回る旅。
ソ・ジソブ君が演じるキャラクターはなぜか生活に苦労している人が多く、ロケ地も自然にソウルの中でもこれから再開発される地域が多い。
そういう話は聞いていたけれど、ドラマに出てくるシーンというのは格別厳選されてデフォルメされたイメージになるようにしてあるはずなので、本当にそんな場所があるのかと少々疑ってかかっていたんだけど・・・、本当にあった!
おかげでソウルという町の別の一面を見ることが出来た。

ソウルってところは相当でかい。
どの界隈に行っても東京の表参道や札幌の大通りみたいな大きな通りばかり。
しかも坂がどこまでも続く。
ガイドさんの説明によると韓国は7割が山なのだそうだ。
だから、家の作りも非常に面白い。
日本みたいにわざわざ掘ってまで地下を作る必要がなく土地の上に家をまっすぐ建てると傾斜上地下室ができるんだとか。
そのせいなのか?自転車で走っている人はあまり見かけない。

soul20051213-04高層ビルは町の中心に集まっていて、お金持ちはみんな都心部に住んでいるらしい。
そこから離れればはなれるほど開発は遅れていて、だから不思議な光景が広がる。
道路をはさんで右手には高層アパートが林立しているのに、左手には今にも崩れそうな小さな家が丘の上に所狭しと並んでいて、所々に小さな畑さえ見えている。
どのくらいの人が住んでいるのかガイドの人に尋ねてみたところ、半分くらいしか住んでいないという話。
soul20051213-05開発の手が入るとそこに建てられる高層アパートの権利金を払う必要なくアパートに入れるそうなので、出て行くことができないんだそうだ。
出て行ってしまうとその権利が失われるので、みんな我慢して住んでいる。
もっとも、見た目と違ってオンドルがあるので小さなぼろ屋でも部屋の中はかなり温かく半そででいる人もいるとガイドさんは教えてくれた。

そう、オンドル。
韓国の冬といえばこれ。
昔は、竹を燃やしてその煙を床下に充満させることで温度を上げていたそうだ。
ドラマでは練炭を使っているのを見たことがある。
最近では、温水を循環させるタイプが普及してきたそうだ。
あれ?それって日本でいう床暖房だよね?
どちらがどちらの智恵を拝借したんだろうと少し興味が湧いた。
使える智恵はみんなで使いまわしにすればそれでよい!

soul20051213-06これは打ち捨てられた廃墟。
こういう家の隣では普通に生活している人がいたりする。

再開発地域では都市部ではまったく見かけない子犬をたくさん見た。
どんな血が混ざっているのか分からない雑種ばかりで埃まみれ。
奴らはみんな元気で、知らない人間にものすごく興味を示すんだけど、手を差し出すと怖がって飛び下がったりする。soul20051213-07 昔は私の家の近所にもこういう野良犬がたくさんいたんだけどなあ。
じっと見つめる目を覗くとなんだかとても切なくなった。

あっという間の週末が終わって日本に帰ってくるとなんと大雪。 聞いたところによると昨日は昼真っから大吹雪だったとか。soul20051213-08 帰りの高速バスの外では、牡丹雪が次から次へと降っていた。

それでも少し温かく感じられたのが妙な感じだった。







「ある日曜の朝に遠くから雪が降る」
WORDS & MUSIC & PLAY BY 鈴木雄大



2005年12月01日(木)
孤独なダンス

昨夜、寝ている間に録画しておいた「蟲師」を今朝ちょっとだけ見た。
なんかすごくいい感じ。
オープニングの曲がとても優しい曲なので少しばかり驚いたんだけど、この曲の効果でちょっと構えてた気持ちがほわわ〜んとなるのがなんとも不思議な感じ。
よく考えたら、音楽までおどろおどろしいと興ざめだろう。
だから、これでいいのだ。
ギンコの声もイメージどおり。楽しみが一つ増えたな。

ついでなので、もう一つ妖しい漫画の紹介をしておこう。
こちらは人間に悪さをする異形のモノ(妖怪など)がたくさん出てくるお話。
今市子さんの「百鬼夜行抄」



この作品は朝日ソノラマの「ネムキ」("眠れぬ夜の奇妙な話"の略なんだとか)というホラー漫画雑誌で連載されている。
現在は不思議少女コミック誌というキャッチフレーズらしい。
この間調べてびっくりしたんだけど、もうかれこれ10年くらい連載が続いているんだよなあ。

初めの頃はやたらめったらグロいスプラッタ漫画がたくさんあってその中にぽつんとこの作品があるので立ち読みも大変だった。
何が大変って、もくじでページ数を確認してからじゃないとどんな怖いシーンが飛び出てくるか分からなかったから。
最近はこの雑誌もスプラッタ漫画が減ったので、私も安心してぱらぱらめくられるんだけどね。
コミックスの発売が1年に1冊あるかないかのペースなのでどうしても立ち読みして次を読んでしまうんだな。
現在13巻までが発売されている。
文庫本版も出ている。

この雑誌自体はそれほど売れていないらしいんだけど、「百鬼夜行抄」に関してはNHK−BS2のマンガ夜話 で取り上げられたほどの人気作品。
なにせ、辛口で有名なこの番組の出演者全員が口を揃えて面白い、好きなんだよな〜を連発していた。
これはとてもめずらしいことだ。
ま、そんなオタッキーな業界人の評価はともかく、その番組でこの作品が女性だけではなく男性からも支持されているという事を知って、にやりとした私なのであった。

今市子さんはとてもきれいな絵を描かれる。
ぱっと見暗い感じで、キャラクターも内容もやっぱりちょっと暗いんだけど、飄々とした会話とすっとんきょうな出来事のせいで、くすくす笑いながら読んでしまうこともしばしば。
それに騙されて読み進めていくとラストはとんでもないことが起きたりする。
なかなか気の抜けない作品である。

主人公の飯島律は、子供の頃から普通の人には見えない異形ものたちが見えていた。
祖父もまたそういう能力をもっていた。
律はこの祖父の力を受け継いだらしい。
祖父は独学でそれら異形のモノを操る術を習得した人だったのだ。
律は幼い頃から祖父にそれらに見えていることを悟られてはならないと教えられてそだった。
律の父はその祖父のミスにより、律がまだ幼かった頃に死に至ってしまう。
それを悔やんだ祖父は、青嵐という名の妖怪をその体に住まわ、律を守るように言いつけて他界する。

そんなわけで、律の周りにはいつも異形のモノたちがわらわらと集まってくるのだが、彼にしてみればそりゃもう迷惑な話で、かかわりたくもない事件に毎回足を突っ込まざるを得なくなってしまう。
祖母や母にはそういう異形のモノは見えないようだが、時々分かっているのではないか?というくらい的を得た発言をしたり、行動をとったりもする。
道を歩いていて妖怪に出くわしたりすると、律は一生懸命見えていないフリをしたりする。
「最近頭が痛いのよねえ」という老婦人の頭の上に律を凝視する亀の妖怪が乗っていたり・・・。
彼が一番困るのは、自覚もないのにその手のものにあっという間に寄ってこられる従姉妹の司。
とろいくせにその手の感だけは鋭くいつも律は振り回されることになる。

律はとある事件を解決した時に尾白、尾黒というカラス天狗を(本意ではなく)子分にする。可愛い見た目をしているが、やつらが出てくるお話では妖怪らしく取り付いた家の家人を呪い殺したりもしているので、侮れない。
父の体に住み着いている青嵐はいわゆる龍。
いつも腹をすかせていて、律についてくる下等な異形のモノたちを丸呑みしている。
便りになっているようでなっていないのではないかと最近は律も疑っている様子。
それから、つい最近26年間美人の妖怪に拉致監禁されていた叔父も帰ってきて、飯島家はよりいっそうにぎやかになっている。

出てくる異形のモノは妖怪だけではなく生霊、悪霊など多種多様。
時代設定は限りなく現在に近い日本だと思われる。
物語のモチーフは、「蟲師」と同じく日本を中心にしたアジアの伝説や昔話などをベースにしているらしい。

恨みつらみが絡んでくるぶん「蟲師」よりはかなりおどろおどろしい。
それでも、律の祖母や母の天然系キャラクターのおかげでぎりぎりの線でコミカルな部分があり、楽しませてくれる。

この物語に出てくるキャラクター達は、どこか孤独な一面を感じさせる。
その孤独を飼いながら、それでも回りの人たちとかかわりをもって生きていこうとする姿がかっこいいと思う。



「They Dance Alone (Cueca Solo)」
PLAY BY STING