ようやく風邪が治った。 ここ2週間の疲れも一気に来たらしい。 いやいや、健康って大切だなあ〜と、痛切に感じたな。 (また喉もと過ぎれば何とやら・・・かもしれないが。)
ライブレポートを書くという口約もまだ果たしていなくて、非常に心苦しいのだけど、それは申し訳ないがもうしばらく待ってもらわなくては・・・。 ちゃんとします。。。はい。
「生まれ来る子供たちのために」のニュースを見てからこっちオフコースのベストばかり聴いている。 『Three and Two』は私の大好きなアルバムで、今も全曲そらで歌えるほど聞き込んだものだ。 一番お気に入りでその頃ずっと歌っていたのがオープニングの「思いのままに」だった。
今も大好きなこの曲。 小学生のとき、この歌に出会わなかったらどんなふうに生きたんだろうなあ私は。 とても前向きな歌詞で、自分の夢を大切にするんだという感じの小田さんのメッセージが熱く語られている。 ここしばらく風邪で体調が悪かったせいもあってへこんでいたんだけど、久しぶりにこの歌を声に出して歌ってみたらなんかちょっと元気になったのさ。
私は音楽ってすごいなあと思い始めてからずっと、今日までその繰り返しで生きてきている。 自分にとって歌うことで気持ちを切り替えられる歌があることはとても幸せなことだと思っている。 そういう歌はたくさんあればあるほど、気持ちの切り替えがうまくいくような気もする。 悲しいときには思い切り悲しい歌を。 悔しいときには思い切り恨み言ばかり歌っている歌を。 寂しいときには心を慰めてくれる甘いラブソングを。 独りがつらいときには思い切り自己肯定してくれる歌を。
誰も入って来れない自分の心の中にすっと入ってきてくれる歌に出来るだけたくさん・・・もっとたくさん出会いたいね。 欲望は果てがないったら・・・。
「思いのままに」 WORDS & MUSIC BY 小田和正、PLAY BY オフコース
2005年10月27日(木) |
生まれ来る子供たちのために |
先日、TVを見ていたらスタジオジブリ作品「火垂るの墓」がドラマ化されるという話題をやっていた。 それだけでもちょっとした驚きだったんだけど、その主題歌がMr.Childrenの歌う「生まれ来る子供たちのために」だというのだ。 「生まれ来る子供たちのために」はジャパニーズスタンダードと言ってもいいオフコースの名曲。 それを小林武史とMr.Childrenでコラボレートするんだという。 しかも、11/1〜11/30まで期間限定で「iTunes Music Store」でそのカバー曲がダウンロード販売されるのだとか。
なんとな〜く変な気分になった。
よくよく調べてみると、このドラマのためにわざわざ取り直しはしたそうだが、元々BanK Bandというプロジェクトで演奏したものがこのドラマの制作サイドの耳に止まったらしい。
「生まれ来る子供たちのために」は1979年にオフコースが発売した『Three and Two』というアルバムのラストを飾っている。 少しキリスト教色のある歌詞が神秘的。 そのときからファンの間でも根強い人気があり、数々のミュージシャンがカバーしている。 もちろん小田さん自身もカバーしている。
こういういい曲がたくさんの人にカバーされ生まれ変わって広がっていくのは当時リアルタイムで聞いていたファンとしては嬉しい限りだ。
Mr.Childrenの桜井和寿さんの歌声もすでにジャパニーズスタンダードの域に達しているといってもいいだろう。 だから、彼がこの曲をカバーすることには特に異議申し立てもないわけなんだけど。
なんかちょっと釈然としない。 なぜだろう・・・?
11/1〜11/30まで期間限定で「iTunes Music Store」でそのカバー曲がダウンロード販売というのに引っかかってしまったんだ。
iTunesっていうのは、コンピューターメーカーのアップル社が運営するインターネットの音楽配信サイト。 iTunesで曲を購入し、アップル社が発売した携帯プレーヤー「iPod」というMp3プレーヤーにダウンロードしてそれをきくというシステムが確立しつつある。 私は新し物好きだが、なぜかこの手のデジタルプレーヤーには興味がない。 そんなわけで申し訳ないが、iTunesに関してはこれ以上の情報を提供できない。 私の付け焼刃の情報を鵜呑みにするよりはご自分で検索したほうが正しい情報を得られると思う。
1979年当時、私はまだ小学生だった。 『Three and Two』は珠算教室の進級試験に合格したお祝いにミュージックテープを買ってもらったという思い出のあるアルバム。 LPではなく、ミュージックテープ。(後にLPも購入したけどね。) 今もあるのかなあ・・・ミュージックテープ。
ああそうか。 私にとって超アナログな思い出のある「生まれ来る子供たちのために」が超デジタル機器にダウンロードされ広がっていく状況がなんだかとっても複雑な気分を生んでいるんだろうなあ。
小田さんはこんな時代をどう思っているんだろうね。 参考までに聞いてみたい気がする。
「生まれ来る子供たちのために」 WORDS & MUSIC BY 小田和正、PLAY BY オフコース
体調不良です。 急に寒くなったせいか、喉風邪をひいてしまいなんとなく気分がすっきりしない。 これからの季節、外出後のうがいはぜったいしなくては。
2年位前まで毎年2回はインフルエンザにかかるほど身体の免疫力が落ちていた私。 インフルエンザはかかった瞬間にわかるほど体になじみかけていた。 ・・・それはまずいでしょ?
会社の先輩にも「インフルエンザだけは、(うつったら)周りのみんなに迷惑がかかるから予防接種を受けて!」ととうとうお達しを受けた。 それに、そのたび5日は会社を休む羽目になるので、有給休暇も減ってしまう。
これではいかん! ・・・と6,000円をかけて予防接種を受けるようになった。
予防接種は受けていてもウィルスの型が違うとまったく効かないらしいのだが、幸い私は今のところ外れたことがない。 昨年からは会社の診療所で予防接種を受けられることになり非常に助かっている。 ここ2年くらいはインフルエンザにかかっていない。
一人暮らしを解消し自宅に戻って栄養状態が良くなってきたのか、ここ最近は風邪をひく回数もめっきり減った。 ダイエットのために行っているスポーツクラブ通いのおかげで基礎体力も回復してきているようだ。 まだ測定していないけど、基礎代謝も先月より上がっているだろう。 とにかく体を動かすことは必要なんだなと日々実感。
自分の健康はやっぱり自分で守らないと・・・ね。 とか言ってる私がまず風邪を治さなくっちゃ〜^^;
「本気がいっぱい」 WORDS BY Lucky E、MUSIC BY Eddy Blues、PLAY BY V6
2005年10月22日(土) |
「ヴァイオリン協奏曲 第5番」第3部 |
ライブレポートを楽しみにしていらっしゃる方々、まだちょっとまとまらないので日曜には何とかアップしたいと考えていますのでもうしばらくお待ちを。
映画の感想が続いて申し訳ないが、つなぎとでも思ってくださいませ(謝)
ということで。 今回は広島に行く前夜に見に行った映画「この胸いっぱいの愛を」の感想を。
この映画は特に見る予定ではなかったんだけど、「亡国のイージス」で気に入ってしまった勝池涼くんが出演していることを知ったので見に行った。
26年前の世界にタイムトリップなんてSF好きの私にはたまらないネタ。 どんな話なんだろうとちょっぴりわくわくしていた。
が、いきなりSF的タブーの連続。 ええ?そうなっちゃったら後どうするの?ということがしばし続いて、物語の途中でなんとなくオチに気がついてしまった。 そうなるともうなんだかな〜という状態になって、がっかりしてしまった。
見終わった後この手のネタ振りは「黄泉がえり」が一番面白かったなあと思ったんだけど、この映画「黄泉がえり」を製作したチームで作った作品だった。 まったく違うネタふりをしたほうが良かった。 それにこの映画の内容は、映画より連続ドラマ向きじゃないかな。 あ、でも、TBSがらみなのでそうする予定なのかも。
端的に言えば、これは「黄泉がえり」の逆バージョン。 何が逆なのかはあえて書かずにおこう。
宮藤官九郎さんがいいスパイスを効かせている。 彼自身のエピソードは後付け?という感じだったんだけど、前半の彼の役割は大きかった。 一番良かったなと思うのは、倍賞千恵子さんのエピソード。 思わず涙が落っこちそうになった。
期待していた勝池君は・・・。 見ていてはらはらするって感じだった。 あそこまで大仰な態度で喋りまくる役って初めてなんじゃないかな。 今後の成長を楽しみにすることにしよう。 彼のエピソードはなんとなく等閑(なおざり)にされてないか?と感じてしまった。
伊藤英明くんは、「海猿」からこっち役者として開眼したのか?というくらい演技の感じが変わったように思ったので、密かにちょっとだけ期待していたんだけど、やっぱりどうだかなあ〜。 とにかく彼がメインのシーンはなんとなくはらはらして物語り云々より彼の演技自体が気になって。 こういう包容力の必要な役柄は、まだちょっと彼には無理っぽく感じた。
伊藤くんの初恋の相手として出てくるミムラ嬢の演技は、ちょっと菅野美穂ちゃんを思い出させる。 なかなかいい味を出していたけど、やっぱり彼女の演技も見ていてはらはらし通しだった。
主役の二人を取り巻く熟練の俳優さん達はどの方もすばらしかったんだけど、その分、主役の2人の未熟さが目立ってしまったように感じた。
それが残念な映画だった。 ヒットするかな? それはちょっと微妙な気がする。
この頃のトレンドとして死んだ人が会いに来るだとか死んだ人に会いたい思いが募るとかそういうネタ振りの映画が多い。 「黄泉がえり」は何も知らずに見に行った分、ラストシーンは衝撃が大きく今も私の心に残っている作品だけど、後続作品ではそれを超えるものは見当たらない。
ファンタジーなんだからいいんだと言われればそれまでだけど、私は決して取り戻せない過去が死んだ人がやって来ることで清算されて未来に繋がるという非現実的なテーマばかりがもてはやされるのは少々我慢できない。 そんなの誰だって思い描いている悲願だもの。 そういう映画を見て自分の思い出の蓋を空けて涙が出るのは当たり前だ。 それに自己投影したって現実は変わらない。 無駄だとは言わないけど、希望は生まれないような気がするんだ。 ああ、いい映画だったなあくらいで終わりそう。
どうせファンタジーならもう少し現実的な設定で希望を見出せるようなものが見たい。
と、この映画を見た後不完全燃焼を起こしたわけだけど、それは翌日見た「メゾン・ド・ヒミコ」で解消された。 個人的な好みとしては「メゾン・ド・ヒミコ」を見た後に感じた希望のほうが私は今の世の中に必要だと思う。
原作は梶尾真治さんの「クロノス・ジョウンターの伝説」という小説で、こちらはタイムマシーンが出てくるSF作品なんだとか。(また読みたい本が増えてしまった。) 明確に過去に行くという目的をもった機械が出てくる分、原作のほうが純粋に楽しめるかもしれない。 ちなみに梶尾真治さんは「黄泉がえり」の作者でもある。 SF作家と言う看板を掲げている作家だ。 いまどき珍しい。その潔さに拍手!
「この胸いっぱいの愛を」 ジャンル : 恋愛 製作年 : 2005年 製作国 : 日本 製作:(C)2005「この胸いっぱいの愛を」製作委員会 配給:東宝 監督:塩田明彦 原作:梶尾真治 「クロノス・ジョウンターの伝説」 プロデューサー : 平野隆 音楽:千住明 出演:伊藤英明、ミムラ、勝池涼、吉行和子、愛川欽也、倍賞千恵子、中村勘三郎 (18代目)、宮藤官九郎、勝池涼 他
「「ヴァイオリン協奏曲 第5番」第3部」 MUSIC BY Johannes Chrysostomus Wolfgangus Theophilus(Amadeus) Mozart、PLAY BY 千住真理子
先週土曜日、わざわざ早起きして見た映画は「メゾン・ド・ヒミコ」 ここ最近見た作品(ドラマ含む)の中では絶品。 久し振りに優しくて安らかな気持ちになれた。
解説を読んだ時点で、絶対見に行こうと決めたんだけど山口県は上映予定がなかった。 普通なら、そこで諦めてしまうのに今回はなぜだかどうしても見たくて、ちょうど雄大さんのライブもあることだし・・・ということでめでたく見ることができた。
なんともいえない余韻が残って、未だにこの映画を見たほんのり幸せな温かい気分が残ってる。 なんだか知らないがとても前向きな気分。 映画はそんなに幸せいっぱいな内容ではなかったんだけど。 なんだか希望が湧いてくるような感じだったんだ。
ある日主人公のところに美しい男が尋ねてくる。 彼は、彼女の父親が死にかけているから会いに来てくれといった。 だけど、父親がいるのはゲイの老人ホーム。 つまり父はゲイで、その美しい男は父親の恋人なのだ。 彼は、恋人に何とか娘に合わせたいと会わせたいと願っているのだ。
主演がオダギリ・ジョー君だから見に行ったと言っても過言ではないこの映画。 オダギリ君はすばらしかった。 彼はとても美しい男だ。 ここ最近、男の人の後姿にどきどきしたのはソ・ジソブ君以来だな。 ただちょっとアップになると肌が気になるものの、立ち姿は完璧といってもいい。 彼が春彦役に選ばれた理由は、男性から見ても色気がある男だからだそうな。(監督談) 春彦は、主人公 沙織(柴崎コウ)の務める塗装会社専務の細川(西島秀俊)でさえ、興味をもつくらいの色気をもってる。細川は女子事務員を食いまくりの無類の女好きなのだ。
それとなくくどくシーンが出てくるが、なんだかとても滑稽でおかしい。 細川が本気にしたっぽいのが笑える。
対する柴崎コウ嬢は、眉間にしわを寄せた女の子をやらせたら、今、右にでるものはないだろうなあと密かに思っているんだけど、これまたぴったりはまっている。 適当に暗くて適当に純粋で適当にバカで・・・・。 つまりわりと野暮ったい女の子。
この野暮ったい女の子が、ゲイである春彦が近づくたびに意識して萎縮しまくりなのがなんだか可愛い。 ゲイなんて気持ち悪いと思いながらも心優しいゲイのおじさんと打ち解けてしまう。 父親を嫌いながらも眠る父親の前で別の男の話をする春彦をいさめたりする。
最後まで崇高な感じがするのが沙織(柴崎コウ)の父親である卑弥呼(田中泯)。 彼(あ、彼女だ)は末期がんでいつ死んでもおかしくない状態。 残る時間を心静かに過ごそうとする卑弥呼。 沙織が現れてもそれは代わらなかった。
ただ死ぬときをじっと待っている卑弥呼のそばで若い恋人春彦はそれを見つめることしかできずに絶望にとらわれかける。 父と母との秘密が沙織の知るところとなり彼女はショックを受ける。 そんな中ひょんな事から2人はお互いを意識するようになる。
2時間15分もあるこの映画、長さは感じたんだけど「え〜まだ終わらないの?」ではなく「まだ続くんだ♪」という印象を受けた。 とにかく物語はゆっくり進んでいくし、登場人物の細かい背景や気持ちの動きなんてものも懇切丁寧に語られたりはしない。 とっても不親切な映画だ。
でも、いわゆる行間を読む系の映画でありながら誰でも体験したことのある違和感が画面いっぱいに描かれている。 きれいなまま置いておきたいことと目を背けられない現実が同時にやってくる。 実際の生活なんてそんなものだ。 そういう部分になんとなく共感する。
画面の中にある人間関係はかなり極端で実際の生活ではありえないものなのだけど、人と人の係わり合いという部分においては、自分の生活にある人間関係でも同じことはあると妙に納得する。 客観的に見れるぶんみんな素敵な人に見える。 ゲイを馬鹿にして意地悪をする中学生も、妻子がありながら女子社員とエッチしまくりの細川でさえもなんだかとても可愛い人に見える。
ラストシーン。 お決まりのハッピーエンドには程遠いものだけど、みんなの笑顔が心の中に広がってとても温かい気持ちが生まれた。 希望をもつとはこんな感じなのかもしれない。
「メゾン・ド・ヒミコ」 ジャンル : 人間ドラマ 製作年 : 2005年 製作国 : 日本 製作 :「メゾン・ド・ヒミコ」製作委員会 配給:アスミック・エース エンタテインメント 監督:犬童一心 脚本:渡辺あや 音楽:細野晴臣 出演:オダギリジョー、柴崎コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門、青山良吉、柳澤愼一、井上博一 他
「母の教え給いし歌」 WORDS BY 、MUSIC BY Antoni'n Leopold Dvora'k、PLAY BY オダギリジョー、青山良吉、柳澤愼一、井上博一 他
まだまだ真冬の寒さには程遠いけど、今朝はめっきり冷たさが増していた。 昨夜、あまりに眠くて冬用の布団を探しても見つからなかったけど、今晩はきちんと探してかぶって寝ないと風邪をひいてしまうだろうな。
fukei20051020今朝、見慣れた風景の中に月が見えた。 昼間に青空に浮かび上がる月ってなんだか妙に気になる。 夜、太陽の光を浴びて黄色に光る大きな満月のなまめかしい姿からは想像できないくらい禁欲的な涼しげな姿になんとなく心打たれる。 特にこの時期の昼の月はね。
いつも写真に収めようとするけど、たかだか携帯電話に付属のカメラじゃ到底無理。 でも今朝はいつもより少しましに取れたのでお披露目。
月は女性のイメージが強くて、昔から昼の月のような女性になりたいなんて意味もなく思っていた。 変な話だけど。
車は長い列を作っていて、時間だけが車内で過ぎ去っていく。 こんな状況にいらいらしながらも、見上げた月のあまりの潔さにちょっと気分がよくなった朝なのだった。
ちゃんちゃん♪
「風を見たくて」 WORDS & MYSIC & PLAY BY 陣内大蔵
2005年10月19日(水) |
どうしてそうだったんですか |
午後お休みを取って映画へ。 その映画は1週間だけ、しかも昼間しか上映されていないのだ。
それに仕事が行き詰まってしまったからそれを脱出したかったのもあった。
映画館は異常な熱気。 館内はおば様たちが闊歩していた。 もしや、あのお方のあの映画のせい・・・?
見てきたのは「同い年の家庭教師」 クォン・サンウ君とキム・ハヌル嬢が主演の韓国映画。 ラブ・コメディーである。
この映画の鑑賞者もおおよそ製作国である韓国では足を運ばないであろう妙齢のおば様たちが多数お越しであった。
大学の学費を稼ぐために家庭教師をしているスワン(キム・ハヌル) ところが、短気で喧嘩っ早いことが災いしてどれも長続きしない。 次に首になったら生かしておかないという母親のお達しで、母親の友人の息子の家庭教師をすることになった。 行ってみると相手はなんと同い年の高校生ジフン(クォン・サンウ) これがまたとんでもなく不良で・・・。
実は1週間前には同じくクォン・サンウ君主演の「恋する神父」(共演は「バリでの出来事」のハ・ジウォン嬢)がかかっていたんだけど、こちらのサンウ君は彼が演じるキャラの中でも私の苦手なものだったので行かなかった。 私にとってのサンウ君は"永遠の不良高校生"なのだ。 あ、私はどちらかというとクォン・サンウ君は苦手です。 特にあのドラマやこのドラマでの彼はできればご勘弁願いたい。 ドラマでの彼と言えば「おいしいプロポーズ」(11月に衛星劇場で放送)、「ただいま恋愛中」(11月にKNTVで放送)がお勧めです。
おっと、余談が入ってしまった。
予想通り、この映画の彼は絶品だったね。 「ひとまず走れ」よりももっと不良度合いが高くわくわくした。
彼からケンカシーンを取ったら何が残るだろうというくらいケンカシーンが似合う。 もっとも、(再度確認していないので間違っているかもしれないが、)ロングで引いたり、顔が見えない距離の時は多分スタントマンがやっていたと思うよ。(一番のきめシーン)
まあ、サンウ君は予想通りとしても・・・・。
やっぱりキム・ハヌル嬢でしょう! 彼女はドラマでは打たれ強い薄幸のお嬢さんを演じることが多い。 可愛い顔をしているけど、いつも似たり寄ったりの役のせいかあまりぱっとしない。 それで顔は覚えているけど演技に関してはちょっと・・・という感じだった。
ところが! この映画での彼女ったら生き生きしているではないか! いい!いいよ〜♪この路線を続けるべきだ! チッと舌打ちをする表情なんか最高だね。 韓国でもこの映画での彼女の演技は評価が高かったらしいので納得。 この映画の後にカン・ドンウォン君と主演した「彼女を信じないで下さい」(女詐欺師の役)でもまたもやコメディエンヌの称号をほしいままにしたとか。 これもぜひかかって欲しいなあ。
脇を固める熟年俳優もいいとこねらってる(笑) 韓国ドラマファンにはおなじみの方々が多数出演。
スワン母はサムスン母(私の名前はキム・サムスン) ジフン母はヨンジュ母(バリでの出来事) ジフン父はユニ・テヒ祖父(ガラスの靴)
驚いたのは「メリーゴーランド」でめっちゃめちゃ健気で良い子を演じたキム・ジウ嬢がめっちゃめちゃいけ好かない不良娘を演じていたこと。 びっくりだった。 それから、今度フジで放送される「新入社員」でエリックの兄役でいい味出していたカンミンさんも出ていたと思う。(同じ人だと思うんだけどなあ。) 腰巾着よろしくジフンと番長(しかし、いまどき番長って・・・^^;)の間を行ったり来たりする2人組みの片割れを演じている。 この2人がなかなか絶妙なボケをかましてくれるんだなあ〜。 一部、韓国ドラマを知らないと笑えないボケあり(私は笑った)
韓国はこの手のコメディが得意だね。 CGやアニメが駆使されていて、しかもそれの元ネタもそれとなくわかるという。 そういう遊びのある映画は大好きだ!
ストーリーも適当にお馬鹿で適当にまじめで適当にしんみりしてという韓国コメディの大道。 緩急がはっきりして退屈する暇がない。 ちょっと気分が沈みそうな時に見るといいかも。 いや、ほんと予想通り面白い映画だったので大満足。
しかし、韓流ってすごいね。 これが日本映画なら、あの妙齢のおば様たちはきっとこの映画を見に来たりしないと思う。 でも、みなさんきゃっきゃ言いながら見ていたので、サンウ君主演というのを抜きにしても面白い映画はいくつだろうが楽しめるんだってことが証明されたようなもんだね。
この調子で日本映画にも足を運んで欲しいものである。
「同い年の家庭教師」 ジャンル : 恋愛 製作年 : 2003年 製作国 : 韓国 製作 :イ・カンボク、イ・ソヨル 配給:エスピーオー 監督:キム・キョンヒョン 脚本:パク・ヨンソン 原作:チェ・スワン 音楽: 出演:クォン・サンウ、キム・ハヌル、コン・ユ、キム・ジウ 他
同い年の家庭教師 ost
「どうしてそうだったんですか」 WORDS BY (--sorry unknown--)、MUSIC BY (--sorry unknown--)、PLAY BY チョン・ジュベ
土日は秋晴れのいいお天気だった。
土曜日。 私は、心の恩人 鈴木雄大さんのライブに行くために朝早くJR在来線に乗り込んだ。 ライブは夜なんだけど、ちょっと他にもやっておきたいことがあって朝早くに出発した。 事前に大阪の友人も来ることが決まっていたので、それなら!と今回は1泊旅行となった。 前日の夜に福岡の友人もやってくることが決まり、なんだかとてもわくわくした。
実は前日、レイトショーを見に行って帰宅したのが23時頃。 それからもろもろの用事を済ませてうだうだやっていたら3時を回ってしまったのだ。 慌ててベットにもぐりこむもあっという間に目覚ましが鳴り響いた。
新幹線なら40分くらいで広島に到着するんだけど、今回はなんとなくゆっくり景色を楽しみたい気分だったので、鈍行列車のショートトリップを選んだ。
ところが、前日の睡眠時間3時間が気になってしまい、なんとか眠っておかなくちゃならないと焦っていた。 焦れば焦るほど目がさえて、結局は眠らなかった。 でもまあ、そればっかり気にするのもばかばかしい。 きっと、それも後からいい思い出になるに違いないと開き直って広島駅に降り立った。
朝早く出発した理由は、山口県にはやってこない単館系の映画を見るため。 しかもその映画、朝1番で上映した後は、夕方17時まで上映しない。 だからどうしても朝いちでなければいけなかった。
cinetwin20051018映画館は、シネツイン2というなかなかかっこいい映画館。 八丁堀界隈の繁華街にあって交通の便はよい。 座席数148席と少し広めな館内は清潔で落ち着いた女性好きしそうな雰囲気だ。 フランス製の赤いシートは1人掛けのソファーと言ってもいいくらい。 朝いちの入りもあまり多くなくゆったりと過ごすことができた。
映画が退屈だったらここで睡眠時間を稼げばいいなんて思っていた。 が、映画は期待以上の作品で2時間15分という長さながら全然退屈することもなく見終わった。寝る暇なんてない。 できれば、もう1度見たいところだけど、きっと明日そんな時間はない。 ちなみに見たのは「メゾン・ド・ヒミコ」 これについては別にじっくりと語らせてもらうことにする。
映画の後、友人と合流してランチ、ぶらぶらウィンドウショッピングをして時間をつぶしてまた1人合流。デパートのソファーでしばしおしゃべり。 ライブの時間がだんだん近づいて、広島駅で合流した福岡と大阪の友人も到着。 そしてライブに繰り出した。
ライブ後は3:00過ぎにホテルに到着。 大阪の友人とだらだら喋っているうちに5:00(!)こりゃやばいぞ〜!と慌てて就寝。 が、あっという間にチェックアウト40分前。
福岡の友人も合流してパルコ前のスターバックス2Fの豪華なソファーに落ち着いて朝食。 案の定、私はふらふらで話している最中にもまぶたが落っこちそうな気配。 前日ランチをいっしょにした友人が合流し、福岡の友人は帰路につく(なんと、午後から仕事だった)
3人で連れ立ってお好み焼き屋へ。 お好み村の斜め前にあるへんくつ屋で大阪の友人待望(!)のお好み焼きを食す。 なかなかおいしいよ。(今回は眠くて頭が回らず写真はなし。)
それから広島駅前のデパートに移動してまたソファーで電車の時間までおしゃべり。
しかしなんでこーとりとめもなく私達は喋りつづけられるんだろう。 大阪の友人は7月に東京で会ったばかりだったけど、福岡の友人は4年ぶり2回目の再会。 ほかの2人だって1年以上あっていないんだよなあ。 なのに会うとなんのためらいもなく話し始めて、じゃあねって別れる。 まあ、友達ってこんなもんだんだろうな。
私のほうが大阪の友人よりも早い時間だったので、2人と別れを惜しむまもなく再び鈍行列車に飛び乗る。始発なので、早々とシートに座ることができた。
広島駅を出発したことは覚えているのだけど、気がついたらすでに山口県岩国駅。 1時間は熟睡していたことになる。 ちっとも景色なんてみなかったよ・・・苦笑
もう少しうとうとして最寄の駅にいよいよ近づいたら意識もはっきりしてきた。 がしかし、駅から乗り込んだバスは、自分の家とは逆方向に走り出し、慌てて飛び降りるはめに。 再度バスに乗り込むときには方向を確認した私である。 そしてやっと家に。
なんとも駆け足のショートトリップ。 その日、家に帰ってからちょっと横になるたびに眠っては起き、眠っては起きを繰り返した私なのだった。
そして今もまだ・・・眠いんだよなあ。
HOLY WORLD 「太陽の匂い」
WORDS & MUSIC & PLAY BY 鈴木雄大
毎日見ている風景。 渋滞の道路から何気なく、でも必ず見てしまう風景。 毎回不思議な気分になる。 工場の柵に沿ってきれいに咲いている花と発電施設の煙突、その向こうには海そして空。
私の現実と憧れが瞬時に目に飛び込んでくる風景。
この写真は私の勤める会社ではないんだけど、同じような製品を作っている会社。
私の勤める会社は、化学工業品を生産する会社の系列会社。 仕事のために工場の現場事務所に行くこともあるんだけど、行くには自動車が必要。 毎年12月には社内駅伝大会も開かれるくらいの広い工場だ。
敷地内には、たくさんのパイプやタンクがあって、その下を歩くときはヘルメット・安全靴(鉄の板の入った靴)が義務つけられている。 中学・高校の化学の授業で覚えた化学薬品が流れているんだけど、その量といったら授業で行う実験の比ではない。 常に危険と隣り合わせ。
プラントと呼ばれる製品を作り出す施設は、その化学実験で使う道具を何千トンも生産できるくらいに巨大化させたもので、その風景はなんとなく「ターミネーター」の廃工場などを連想させるのでわくわくする。 ただし、あの映画に出てくる工場は製鉄工場だけどね。
私がわくわくしてみているプラントでは、24時間運転員が働いている。 3交代でフル稼働のその巨大な実験器具を見回っている。 運転員の仕事は、夏は暑く冬は寒い。 夏の日の3勤ともなると寝るのは真昼間なので、寝不足も多いんだとか。
定年前で熟練の技をもつ運転員と、去年高校を卒業したばかりの青年が同じ時間同じ計器を睨んで仕事をすることもある。 とにかく動いて仕事を覚えるしかないので、若い人たちは一生懸命。 覚えることはたくさんある。
昔かたぎで自分の職場をこよなくおじさんたちがたくさんいて、彼らはとても温かい。 飲み会ともなると仕事の話で白熱。 課長だろうが部長だろうが自分の意見をわかってくれるまで粘る。 お酒が入って歯止めが利いてないとちょっと大変だけど・・・。 彼らは仕事に対しては厳しいけど、若い人たちを育てようと常に愛情を持っている。
私は会社に入ってすぐ、そういう現場事務所で働いていた。 いわゆるお茶汲みを含む事務系の仕事だった。 事務所には女性一人で、それゆえいろいろ面倒くさいこともあるにはあったけど、今では笑い話にしてしまえる程度のもの。 おじさんたちは厳しく優しく接してくれたから、居心地もよかった。 仕事もたくさん覚えて、仕事に対する想像力もそのとき身につけた。
今もう4つも職場を代わったけれど、いまだに一番最初に配属された職場のことを思い出す。 パソコンを覚えたのもその職場だったので、それが今に結びついていて思い出しては当時の職場の先輩方に感謝する。
今は8時間パソコンに向かう仕事をしている。 無機質な画面を見ていると、正直息が詰まってくる。 ここでも覚えることはたくさんあるけれど、全部机上で行われるのでなかなか身につかない。 こっちのほうが大変かも、なんて。
そして、私は今度、あの職場で動いているシステムの担当になった。 パソコンに興味をもったあの職場のおじさんたちに少しでも恩返しができればいいなと思う。
平凡で退屈な毎日を一生懸命生きているおじさん達に拍手を!
HOLY WORLD「限リナイ青ニナル」 WORDS & MUSIC & PLAY BY 鈴木雄大
ゴールデンウィーク前に読み始めた「旅の終わりの音楽」をやっとこさ読み終えた。 読んでいるとコラムで書いたので、報告しなくちゃね。 ということで、ちょっくら感想を書き残しておく。
完全にネタバレをしているので、これから読む予定の方はご注意ください。
タイタニック号で最後の最後まで演奏を続けた楽士団の話だということでわくわくしながら手にとった。
私はてっきりあの楽士団の史実を脚色した物語だと思い込んでいたのだけど、実は、まったくの作り話だった。 楽士団のメンバーの名前もすべて架空のもので、彼らの人生もまた作り話。 タイタニック号に乗り合わせ、沈んでいったことのみが真実。
上下巻のこの本、まとめて手に入れてしまうと安心してしまい読まない可能性があったので、まずは上巻だけを手に入れて読み始めた。 先入観なしで読みたかったので、作者についても内容についても調べずに読み始めた。 上巻にはあとがきもなく純粋に没頭して読み進んでいった。
作者はエリック・フォスネス・ハンセン。 ノルウェーの作家。なんと1965年生まれ。 読んでいる途中でそれに気がついて、びっくりしてしまった。 なんというか、文章の感じがもっとお年を召した方のような感じがしていたから。
この物語が作り物だということは、下巻を読み始めてすぐになんとなく読んだあとがきで知った。 実はその時点で興味をそがれてしまったのだけど、テーマとしては魅力的だったのでそのまま読み進めた。
作者はタイタニック号が沈むそのときまで演奏を続けた楽士団に思いを馳せた時、自分の中で生まれた彼らの話を書きたいと筆をとったのだそうだ。 だからこれは、歴史の事実を借りた作り話なのである。
それぞれの事情と人生を抱えて乗り合わせた7人の楽士。 そのうちの5人の人生を振り返る物語。 それぞれに故郷を離れざるを得ない事情があることがページを割いて語られる。 タイタニック号内での彼らの生活についてはその合間に語られる。 それぞれの物語はとても重厚で思わず身を乗り出してしまうような感じで読み進んでいった。
この物語はあらかじめラストシーンが決まっているので、この話がどのように終結に向かっていくのかわくわくしながら読んでいた。 本当に面白く読んでいたのに、ラストシーンはとんでもなくあっさりしたものだった。 え?それで終わりなの?という感じ。
楽士団が右往左往する人たちの中でゆったりと音楽を演奏しつづけるシーン。 映画「タイタニック号」の中で、唯一私が涙し、今も覚えているシーンだ。
そのシーンを思い浮かべながら最後の部分を読んでいたので、あまりのあっけなさに呆然としてしまった。 もしかして作者はそれぞれの物語に打ち込むあまり、ラストシーンは駆け足で書いたのではないかと思えるくらい。
ラストシーンのおかげでそれまでの面白さがすべて台無しにされた気分になってしまった。
でも、あのラストシーンは体験したことがなければその恐怖も不安もわからないのかもしれない。 映画の中でも楽士団のメンバーが右往左往する姿は映し出されなかったし。 沈んでゆく船に乗り合わせたことなんてないものね。 なんて、自分で納得しようとしてしまった。
とにかく、ラストシーンに至るまではとても魅力的な話が続く小説なので、読んでみるといいとは思うんだけど。 あらかじめがっかりして読んだほうがいいかも。
ヘンデルの「ラルゴ」は、小説の中で楽士団が最後に演奏した曲として出てくる。 これも作り話で、本当はどの曲を演奏したのかは諸説あってよく分かっていないのだそうだ。
旅の終わりの音楽 (上) (下) 新潮文庫 エリック・フォスネス・ハンセン (著), 村松 潔 出版社: 新潮社 ISBN: 4102155317 ; 上 巻 (2005/04) ISBN: 4102155325 ; 下 巻 (2005/04)
「 LARGO(Ombra mai fu)」 MUSIC BY George Frideric Handel、 PLAY BY The musician team of Titanic
季節の変わり目。 TV番組も編成変更の時期で、ここ2週間くらい特別番組が続いている。 昨日、新聞で豊川悦司さんが太宰治を演じる2時間ドラマがあることを知り夜じっくりと見た。
トヨエツ年取りましたねえ。 が、さらっとした色気は相変わらずでやっぱり目を引く俳優には違いなかった。 この人は年々人間臭くなる気がする。
太宰治の生涯は幾度となくドラマ化されていて私も数回見ている。 事実をもとに描かれるので、いつも起承転結は同じだが、今まで見たもので解釈がまったく同じだったことがないのが面白い。 中学生から短大までの間に結構な数の日本文学を読んだんだけど、その中でも芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫が特にお気に入りだったので、太宰治の生涯を描くときくとなぜだか気になってしまう。
これまで見た太宰治が主人公の作品では、こまつ座という劇団の「人間合格」が私の中で一番印象に残っている。 これはドラマではなく舞台演劇だったんだけど、私の中の太宰治のイメージをひっくり返してくれたので非常に心に残っている。 太宰を演じたのは、渡辺いっけいさんだった。 渡辺さんの演じた太宰は、他人に流されやすく流されるがゆえに苦しい選択ばかりする羽目になって自分の意志を通すことができなくて精神を病んでいる。 それが作品となって世間に発表され、誤解されまたまた苦境に立たされて最後は死んでしまう。 ヘビーな人生なのに結構軽くさらっと描かれていた。 井上ひさしさんの「人間合格」が原作。 太宰治という作家ではなく津島修治(太宰の本名)という人間が描かれている。 津島という男に起った事が時系列で描かれ、ついでに太宰治の作品が生まれるといった感じ。 この原作はいつか読みたいと思うんだけど、その前にもう一度「人間失格」読みたいな。
「人間合格」を見た後に一度太宰治について調べたことがある。 調べるうちになんだか渡辺さんが演じた太宰そのままの感じの人だったんじゃないかなあと思った。ちょっと自分も似ているところがあるような気がした。
もっとも、学生時代に読んだのもなんとなく自分の気持ちとよく似た部分があると感じたからだったんだけど、芥川も太宰も三島も自殺した人だったのでなんとなく人には彼らの作品を読んでいるとは言えなかった。 ヘンなやつと言われそうな気がしたので。
2度目に見た太宰の生涯は、彼と入水自殺した山崎富栄という女性の視点で描かれていた。 誰が演じたかは残念ながら覚えてない。 山崎富栄の悲しい最後を知ったのはこのドラマだった。
そして、トヨエツ版太宰。 これは少し「人間合格」に近い太宰像を描かれているように感じた。 でも、これはちょっと失敗だな。 焦点がうまくかみ合っていなかった。 なんだか全体的に中途半端。 太宰の人生をあまりにはしょり過ぎていた。 彼のことを知っている人が見るのが前提と言わんばかりに彼の背景が削られまくっていた。
だから、弟子がいきなり戦後、共産党員になっていたり、あっという間に伊藤歩の演じる山崎富栄が太宰のそばにいたりしてえ?もうそんなところ?なんてびっくりする始末。 最初は寺島しのぶ演じる妻とのことが丁寧に描かれるので、妻に焦点を当てて描くのかと思っていたら、後半はほとんど出てこなくなってしまった。 入水自殺もさらっと流されてしまってなんとなく消化不良。
それでも、トヨエツの演じる太宰はなんとなく渡辺いっけいさんの演じた太宰にちょっと似ていた。 彼は純粋で不器用なだけだったのかもしれないな・・・なんて思った。 ドラマが終わった後なんとなくそういう余韻が残った。
太宰治は、現実の生活を愛することに幸せを見出せなかった。 怖かったんだね。 誰も彼の孤独に共鳴できなかった。 それを不幸と呼ぶのは簡単だけど、自分の意志を貫いた彼はもしかしたら幸せだったのかもね、なんて思った。
しかし、そうは言っても・・・。 なんとなく残念なドラマである。 (だからなのか?TBSにはこのドラマ専用のサイトがない。)
「ドラマ特別企画 太宰治物語」 ジャンル : ドラマ 製作年 : 2005年 製作国 : 日本 製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS 脚本:田中晶子 プロデューサー:貴島誠一郎、三浦寛二 演出:平野俊一 出演者:豊川悦司、寺島しのぶ、菅野美穂、池内博之、伊藤歩、伊佐山ひろ子、小市慢太郎、佐藤二朗、西田健、田島令子、尾上紫、山内菜々、橋爪功
「斜陽」 WORDS & MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY 斜陽
2005年10月10日(月) |
平凡にして非凡なる日常(REPRISE) |
3連休の中日、昨日は秋晴れのとってもいい天気でした。
昨日は、職場旅行の日で、県内東部にある周防大島にリフレッシュしに行ってきました。 周防大島は海のきれいなところ。 数年前まで島に渡るためにかけられた橋が有料だったんだけど、今は無料開放されたので夏ともなると大賑わいらしい。
trip20051010-01
私もバイクに乗っているときは、よくこの島を走りに来た。 そうだ、今度車でまた来ようっと。
90分食べ放題飲み放題のバーベキューを楽しんだ後、それぞれテニスをしたりフリスビーをしたり・・・。
trip20051010-02私はのんびり座っておしゃべりを楽しんだ後、塩風呂という名前の温泉に浸かり、日ごろのストレスを癒しました。 島の高台にある温泉の見晴らしを大いに期待していたんだけど、期待はずれでちょっとがっかり。 それでもいいお湯をいただいて気分はなんとなく軽くなった。
さて、また明日から仕事が始まる。 気合いを入れてがんば・・・れるかなあ^^;
「平凡にして非凡なる日常(REPRISE)」 MUSIC BY 森 雅樹 、PLAY BY EGO WRAPPIN'
この間、TVを見ていたら槇原敬之さんが「生まれ変わっても自分が歌いたい歌をアルバムにしました」と喋っていた。 15周年記念として、カバーアルバムを発売したそうなのだ。
選曲はなるほどというものからえ?という曲まで結構多彩。 私は彼のファンではないけど、ちょっと興味が惹かれた。
日本でもカバーアルバムは普通に発売されるようになってきた。 アメリカやヨーロッパでは、自分に影響を与えた偉大なミュージシャンに敬意を払ってその人の曲をカバーするというやり方が昔から頻繁に行われていて、"誰々のあの曲"ではなく"あの曲の誰々バージョン"という言い方をよくする。
日本は、どちらかというと"誰々のあの曲"を好んで聴く傾向があって、カバーアルバムはあまりなかった。 だけど、この頃は今現在も現役で活躍中のミュージシャンに敬意を払って、オリコンチャートで常に上位に食い込んでいるミュージシャン達が集まってカバーするアルバムもちらほら出るようになってきた。 またそれが結構売れていたりもする。
そういう意味ではいい時代になったのかなと思うが、CDを選ぶ価値判断がオリコンチャートに頼っているという現状は私はあまりいいものとは思えない。 だから、オリコンチャートで常に上位に食い込んでいるミュージシャン達が参加しているからカバーアルバムも売れているという現状はなんとなく受け入れがたくもある。
まあ、それはそれとして。
槇原敬之さんは小田和正さんを大尊敬しているそうだ。 小田さんの歌詞は生々しくてなんかぐっとくると熱弁を奮っていた。 槇原さんという人は日頃からそんな感じなので、相変わらずだなあと思いながらそれを見ていたけど、私も彼が言うように小田さんの歌詞は生々しいなあと思っていたので思いっきり何度もTVにむかってうなずいてしまった。
私はリアルタイムでこの曲を聴いていた。 今は、小田さんがソロとしてリメイクしたので、TVからはそのバージョンがよく流れているけど、オフコースが大好きだった私は、どうしても小田さんのバージョンが耳慣れないでいる。
生命力のある曲は、何度でも蘇ってはるか未来まで歌いつづけられるものだと思っているのだけど、この「言葉にできない」もそういうふうに歌い継がれていく曲だと思う。 その中に槇原敬之バージョンの「言葉にできない」が生まれたことはなんだかすごく嬉しいことだなとTVを見ながら単純に思った。 すくなくとも槙原さんの歌うこの曲からは、小田さんへの敬意とこの曲への愛情を感じる。
そうやって自分の好きな曲がたくさん未来に伝えられたら嬉しいな。 想像するだけでわくわくするね。
「言葉にできない」 WORDS & MUSIC BY 小田和正、PLAY BY 槇原敬之
「SHERBET street」という絵本がある。 今現在は絶版になっていて手に入れるのは難しいんだけど。
その絵本にはCDがついていて、物語のサウンドトラックの役割なんだということだった。 そのCDの中に「ルワンダ」という曲がある。 ギターがはかなげで優しいメロディーを奏でるインストゥルメンタルの曲。 私はこの曲が大好きで、旅行に出かける時はいつも一番最初に聴くことにしている。 この曲を聴くとほんの少し勇気が出るような気がするんだ。
でも、「ルワンダ」っていったいなんだろうとずっと思っていた。 調べればすぐわかることなのかもしれなかったけど、必要ならいつかどこかでこの言葉の意味を知ることもあるだろうと思い、調べたりしなかった。
そして、この曲を初めて聴いてから数年たったあるとき。 何かの記事でルワンダがアフリカにある小さな国の名前だということを知った。 それからずっとルワンダという国のことが心の中にあるんだ。
ルワンダは何十年も内戦が続いていたアフリカの小さな国。 10歳にも満たない少年がゲリラに加わって銃の訓練を受ける国。 彼らは子供らしい笑顔でインタビューに答える。 でも、その手には体に不似合いなくらい大きな銃がしっかりと握られている。
初めて知ったルワンダはそういう国だった。 それだけで衝撃的だった。
10歳にも満たない少年が銃を持って戦うことは当然のことだと口にする。 必要なことだと。
子供にそんなこと言わせるのは社会が間違っていると叫ぶことはとても簡単なことだったけど、もう少しルワンダについて調べたらそんなことは簡単に言っていいことではないことが分かってきた。 私にとっては非現実だけど、10歳の少年の生きる毎日は地球のどこかで確実に存在する現実なんだ。 彼の力はおろか、彼らを育てるべき大人にもどうすることも出来ない現実がそこにはある。
それからルワンダという言葉は、確実な意味を持って私の中に存在するようになった。
2度目の出会いは今朝。
偶然目に飛び込んできた映画のタイトル「ホテル・ルワンダ」 ルワンダでは、10年位前に民族闘争で80万人もの人が大虐殺された事件があったんだということを知った。 この映画はそのとき1200人の人間の命を救ったホテル支配人の物語。 大虐殺の犠牲者数は、ナチスドイツの行ったユダヤ人の大虐殺や長崎・広島の原爆の犠牲者の数をはるかに超えているということだ。
10年だよ? 10年前、私は何をしていただろう。 10年前はおろか生まれて今日までそんな不安にかられたことなんて私はない。 でも、10年前ルワンダではそんな現実があったんだ。
朝起きて隣人に撲殺されたり、学校で先生に殺されたり、病院の先生に殺されたり。
昨日の常識が今日はまったく通じない。 昨日の信頼が今日はまったく存在しない。
そんな今日を私は体験したことがない。
ルワンダの事を知ったからといって私に何か出来るわけではない。 それに私には自分の現実が大切だからね。
でも、ルワンダを知る前とあとでは私は確実に変わった。 「ルワンダ」を聴くと相変わらず優しい気持ちになって勇気が沸いてくる。 でも、その一方で今日もルワンダで生きる10歳の少年のことも思い出すんだ。
そして、今日も何の心配も不安もなく目覚められたことを誰とはなく感謝してしまう。 生きているということはそれだけで価値があるんだということを実感する。
毎日退屈でしょうがなくても、何かしらきっと幸せな気持ちになれることはある。 どんな生活だろうと自分が今この時間に幸せでいられることが一番大切なことだと思う。 毎日頭の上を銃弾が飛び交っていても幸せな気持ちを持っている人たちがいるんだから。 命の危険がないこの国に生んでくれた両親にも感謝した。
今日、これを読んだあなたはルワンダを知った。 そして何を考えるんだろう。 どんな気分になってもそれはきっとあなたにとってマイナスにはならないと私は信じる。 その後何を考えるかが必要なんだ。 それがジョン・レノンの言う"想像する(imagine)"ということなんだと私は思っているんだ。
そして、次に旅行に行く時、やっぱり私は「ルワンダ」を聴くと思う。
ルワンダについて ルワンダ ルワンダの大虐殺
「Luwanda」 MUSIC BY 浅井健一、PLAY BY SHERBET
2005年10月01日(土) |
スモーク・オン・ザ・ウォーター |
今日は、1年半ぶりにサッカー観戦。
広島ビックアーチにサンフレッチェ広島 対 名古屋グランパスエイトの試合を見に行く。
実は、Jリーグ発足当時から名古屋グランパスエイトのファンなんだけど、ホームの試合はまだ一度も見たことはない。 いつも対サンフレッチェ戦をひっそりと応援していた。
ここ4年くらいは、大きな声で「ファンです」といえるような応援は一切していなかったので、大きな声ではいえないんだけど。 しかも、サンフレッチェサポーター席で小さくなって応援してきた^^;
結果は、2対1でグランパスエイトの勝ち。
今日のグランパスはパス回しが早くボールの支配率は50%以上だったと思う。 (ファンの欲目?) 攻撃回数は多かったけど決定力にかけていて、何年たっても弱点は変わらないものなのかなとちょっと思った。 でも、久しぶりに見たグランパスはなかなかよかったので、これからもこっそり応援する。
サフレッチェファンの友人が言うには、今まででお客の入りは一番悪かったらしい。 対戦相手のグランパスが地味なチームだったからかしら^^; 誰でも知っている選手と言えば、ゴールキーパーの楢崎くんくらいだもんね。
saccer20051001アウェイの応援席は写真の通りだったけど、応援の声はひときわ響いていた。 私もあっちに行って思い切り応援すればよかったなあ・・・と少し思った。
サンフレッチェの強力サポーター軍団の真っ只中で(多分)ただ一人グランパスエイトの応援をしていた私は、非常にさむかったっす^^;
選手入場直前にサポーター軍団が”お〜”で歌った「.スモーク・オン・ザ・ウォーター」には正直鳥肌が立ってしまった。
やっぱりサッカー観戦は生が面白い。
「Smoke on the Water」 WORDS & MUSIC BY RITCHIE BLACKMORE、ROGER DAVID GLOVER、JON LORD、IAN ANDERSON PAICE、PLAY BY Deep Purple
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