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セキララな思考。
安井 文
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2002年06月30日(日)
彼女にとって

ある日、フィリップ23からメールが入った。
タイトルは”ブギに行こう!”

なかなかいかしたお誘いだ。

フィリップさんに会いたかったし、ここしばらくライブもご無沙汰なので足を運んでみることにした。

そういえば、Boogie Houseも久しぶりだなあ。

Boogieの重い扉を開くと、マスターと目が合った。
挨拶をすると、「久しぶり」と声をかけてもらってすごくうれしかった。

ドリンクを受け取ってフィリップさんの隣りに陣取る。
テーブルにはこれまた1年ぶりに再会のTEDDYさんが・・・。
TEDDYさんは、八千代さんと田川くんのバンド、Colorsでベースをひいていた人だ。
なんだか急速に気分が高揚してきた。
TEDDYさんの隣りには見かけたことがあるようなないような女性がひとり。
澄香さん?ん?なんかお名前には聞き覚えがありますよ〜。
感じのいい方なので、安心して馬鹿をさらしてしまう私。

久方ぶりに他愛もナイ話をだらだらと続ける。
こういうの大好きなんだよね〜。
フィリップさんとTEDDYさんのおもしろ話にくすくす笑いながら時間はゆっくり過ぎていった。

今夜はカツさんの歌が聴ける。
カツさんはとても味のある人でとてもいい声をしている。
バックには、TEDDYさんと、これまた久しぶりに会ったイチローさんがドラムスで参加している。
カツさんとイチローさんの取り合わせがすごくめずらしい感じがしたので、どんな感じになるのか楽しみ。

カツさんはオリジナルの曲で勝負する。
私がBoogie Houseに初めて顔を出した夜にもカツさんはいた。
もっとも、カツさんの方は覚えてないと思うけどね。

すごくオシャレで静かな感じの曲が続く
TEDDYさんとイチローさんのリズムが心地良い。
なんだかいい気分だし、時間もそろそろ遅くなっていたしで私はちょっとふわふわな気持ちになっていた。

「彼女にとって」という曲が気に入った。
あっという間にライブが終わり。
なんだかとても得した気分。

2002.06.29(SAT) 酒井勝章とその一味ライブ(at Boogie House)
「彼女にとって」
MUSIC & WORDS BY 酒井勝章、PLAY BY 酒井勝章とその一味



2002年06月29日(土)
DEAD STAR

その夜、私は眠いのに寝るのが面倒くさかった。
完全に座り込んで、風呂に入る気力も目の前に用意してある寝床にはっていく気力もなかった。
そういう時は意味もなくTVチャンネルを回してほんの少しの焦燥感にかられながら、ぼんやりブラウン管を眺めていることがある。
その時もそんなことをやっていた。

ふっとMTVにチャンネルが合った。
その瞬間、目が覚めた。
哀し気なギターの音色とメロディアスなベースになんかこう胸が締め付けられるような感じの曲が流れていたんだ。

私は手探りでマジックと紙切れを探した。
急いで書き留めたバンドの名前はMUSE。

ラッキーなことにそれから数曲、彼らのビデオクリップが流れた。
私は座り直してブラウン管に釘付けになってしまった。
突然、血沸き肉踊るような感覚に陥って、感覚が少々パニクっていたかもしれない。

翌日、インターネットで彼らのことを調べた。
頭の中は昨夜の音でいっぱいだった。

MUSEはイギリスの3ピースバンド。
UKロックの新鋭だそうで、メンバーはまだ20代前半。
何処へ行っても”21世紀のベスト・ライブ・バンドの呼び声高い”と歌われている。
実はすでにかなりの人気者らしい。
名前を聞いたこともなかった・・・。
洋楽にはとんと疎いのでしょうがないか。

彼ら初のライブアルバムが今度発売されることが紹介されていた。
最初に手に取るアルバムがライブ盤で損しないかなあなどと思いながらも、最新の音を聴きたいと思った私は、(それでも、数日悩んだ挙げ句のことだ。)、そのアルバム『HULLABALOO SOUNDTRACK』を手にとっていた。

聴いてびっくり。
粗悪なライブ音源を想像していた私は、その音の良さにびっくりしてしまった。
申し訳ないが私は洋楽のライブ盤は音が悪いという先入観を持っていた。
それをここで訂正したいと思う。

レコーディングスタジオで通常の手順を踏んで録音されたアルバムは、パート別に演奏し、後でトラックダウンするので、いろいろおもしろい仕掛けが仕込まれていることが多い。ギターパートは1人しかいないけどサイドギターが入っていたりするのは普通のこと。だから凝っていて面白かったりする。

ところが、それを期待してライブに足を運ぶとがっかりすることも多々あるもんだ。
なまじっかアルバムがカッコよかったりすると、すごく期待が膨らむもんだから。
実際ライブに行ってみると、ギターが弾けてなくて、ずっと同じ調子で(間奏の部分まで同じ調子で)単調になってしまって途中で飽きるなんてこともある。

3ピースバンドは、人数が少ないからそれがさらに顕著に現われる。
だからMUSEも、もしかしたら、ライブ盤を聴いてがっかりするかもしれなかった。
ところがどっこい!
彼らの音は私の期待を裏切らなかった。

全体的に激しいのにそれだけではない。
哀し気なコード進行に美しいメロディーラインがのっている。
ドラムスは激しいリズムを刻んでいるけど、その上にのるベースラインはメロディアスで単調になりがちなリズムに色をつけている。
ギターの色気のすごいこと。
ヴォーカルからは感情を叩き付けるような激しさと、寂しさをかみ締めるような静かさを感じる。
途中で生ピアノが出現するんだけど、これがすごく調和している。

言葉の意味なんか分からないが、MUSEのカッコ良さにはまいった。
とにかく、私はしばらくこのバンドに釘付けになりそうな予感がする。

「DEAD STAR」
MUSIC & WORDS BY BELLAMY MATTHEW JAMES、PLAY BY MUSE



2002年06月28日(金)
も〜ど〜にでもして〜

またもやCM界からいやし系音楽とキャラクターが誕生した模様(笑)

「うるるとさらら」というエアコンのCMで、ビビアン・スーに好きなようにされた挙げ句、波打ち際で漂っている水滴を見たことがないだろうか。
微笑を浮かべ漂っている姿になぜか毎回哀愁を感じてしまう。
私もあのCMは気になってしょうがなかった。

彼(どうもそうらしい。)の名前は、”ぴちょんくん”と言うそうだ。

ぴちょんくんの非売品キャラクターグッズが、オークションで高値で取引されているそうだ。このあいだ朝のニュースで紹介していた。
彼のグッズがほしいがために、「うるるとさらら」を買っちゃう人まで出てきているようです。

そういえば、我が家には非売品の”しろくまくん”があるな。
オークションに出してみようか・・・?
おっと脱線。

そして、なんと26日にあのCMで流れている曲が発売されたって言うじゃありませんかっ!・・・・帰りにCD屋よっちゃおうっかな〜。

ボサノバ調のさわやかなサウンドとエフェクトされた人工的な声がなかなかいい。「愛のうた」同様CMで流れている部分しかなかったらしいのだが、あまりにもCDの問い合せが多かったらしくめでたくCD化されたという。
おまけに、全国の幼稚園からぜひ振り付けをつけてほしいと言う依頼まであり、教則ビデオまで存在しているんだって。びっくり。
この秋の運動会では、全国の幼稚園であの曲に合わせて園児が踊るのだろうか・・・。

いや〜一般ぴーぽーはあなどれませんな〜。

「愛のうた」のほかにもスーパーの鮮魚売り場で流れていた「おさかな天国」だって、あまりの反響の多さに漁業協同組合でのみ発売されていたものが、大手レコード会社から発売されて大ヒットしたし。

いや〜言ってみるもんだね〜と思わず唸ってしまう出来事である。

ところでぴちょんくんはこの年末の紅白出場をねらうらしい。
人間より背の高いぴちょんくんなんて気持ち悪いじゃないのと思いつつ、でも見てみたいな〜なんて思ったりもする。

しかし。
なんと”癒し系”の多いこと。
自分がなにに癒されるのかは、自分で感じないと分からないんじゃないのかななんてちょっとだけ疑問に感じる今日このごろでもあるのだった。

「も〜ど〜にでもして〜」
MUSIC & WORDS BY (--sorry unknown--)、PLAY BY ぴちょんくん



2002年06月27日(木)
星のメロディー

最近は雨が降るので通勤にはもっぱら自動車を使っている。
今日は久しぶりに天気がいいので自転車に飛び乗った。

家の前はすぐ坂道で会社に向かうためにその坂を下る。
折畳式の私の自転車は車輪が小さいのでペダルを踏み込めばすぐにスピードに乗る。
結構な勾配なので帰ってくる時にはその坂道を避けて帰る。
だから帰り道は会社にいく時の倍の時間が掛る。
それもまた楽しい。

朝の空気はまだ少し冷たいけど、この梅雨が明ける頃には暑くてしょうがないだろう。
だけど、あの気持ちよさを体験してしまったらもう病みつき。
早く梅雨が明ければいいのにと思う毎日。

もう少し夏に近づいたら、夜、自転車をこぐのも気持ちがいいかもしれないなんて想像したりする。
その時はこの曲を口ずさみたい。
初めて聴いた時からどうしてだかこの曲は猛スピードの自転車をこぎながら聞きたいなあと思っていた。
バイクじゃだめ。自転車なんだよ。

うお〜とか言いながら、ペダルを踏み込みたい。
立ちこぎしながら。

「星のメロディー」
MUSIC BY ROSSO、WORDS BY チバユウスケ、PLAY BY ROSSO



2002年06月26日(水)
夏服のイヴ

梅雨の晴れ間。
真っ青な空に浮かぶ雲を見ていると突然涙がこぼれる。

その青を見た瞬間。
別に毎日がつらく哀しいわけではないのに、一瞬、胸の奥が針で刺したように痛くなり、迷子になった気分になる。

誰も見つからない。
何処にもいけない。
私はここで何をしているんだろう。

ああ・・・。
なんて小さいのかな。
こんな場所なんて飛び出してあの空の中に溶けてしまいたい。

そうすれば・・・・。
そうすれば・・・・?

空の青を見つめた一瞬の出来事。
目を離すともういつもの気持ちになっていた。

あふれる光の中で、私の心がさらされてしまう瞬間。
でも、誰もそれを知らない。

「夏服のイヴ」
MUSIC BY 日野皓正 、WORDS BY 松本隆、PLAY BY 松田聖子



2002年06月25日(火)
エンドタイトル/ブレードランナー

ワールドカップたけなわ。
試合もあと4つを残すところとなった。
さて、韓国は何処まで行けるんだろうね。

今回のワールドカップの公式テーマ曲「アンセム 2002 FIFA WORLD CUP TM 公式アンセム」は、ヴァンゲリスというギリシャの作曲家が作った。
ついこの間知ってびっくりした。

なにせ、この人は私の愛する映画の一つSF映画「ブレードランナー」の音楽を作った人で、すごくマイナーな作曲家だと勘違いしていたからだ。
実は有名だったのね〜。

この映画のサントラ盤はとてもオシャレでカッコイイ。
夜、ひとりで車を運転したい気分の時に選んでしまうんだな。
そういえばエンドタイトルはつい最近どこかの自動車のCMで使われていたので聞いたらすぐ分かるかもしれない。

映画は劇場公開版・完全版・最終版と3種類あり、私がお勧めしたいのは最終版。
監督が劇場版の編集に納得がいかず、2度3度と練り直した結果3種類の「ブレード・ランナー」が生まれたらしい。
新しくなるごとにストーリーがわかりやすくなっている。

私はSF小説が好きで、ウィリアム・ギブスンという作家の小説を学生時代読みまくった。と言っても、日本語訳されているものが少ないので、数は多くないんだけど。
サイバーパンクと呼ばれる部類のSFで、独特な世界観を持っている。
初めて「ブレードランナー」を観た時、私はギブスンの小説の冒頭を思い出した。
なんてったって、彼の作品の描写がそっくりそのまま映像化されたような感じだったから。後で知ったんだけど、ギブスン自身もこの映画を見に行って、あまりにそっくりなので青ざめて10分で映画館を出てしまったらしい。
当時のスタッフがギブスン小説のファンだったことから、あのような描写になったともいわれている。

主演は今はもう高貴な(!)俳優になってしまったハリソン・フォード。
とってもカッコイイです。

ブレードランナーというのは、レプリカントと呼ばれる(映画の中での造語らしい。)人造人間が不穏分子となり、人間社会に紛れ込んだ場合にそれを抹殺する暗殺者のこと。
ハリソン・フォードは腕利きのブレードランナーで、どっかの星から逃げてきたレプリカントを探し出す任を帯びて・・・というのが大まかなストーリー。

SFX技術が発達した今では、この映画の映像は古臭く感じるかもしれない。
今のようにコンピュータグラフィックが発達していなかったから。

ヴァンゲリスの曲は壮大なスケールを感じる。
広い大陸を地面ぎりぎりに風が駆け抜けていくような感じ。
ワールドカップの公式テーマ曲もそんな感じがするような気がした。

「END TITLE // BLADE RUNNER」
MUSIC & PLAY BY PAPATHANASSIOU EVANGHELOS PLAY BY EVANGHELOS SCREEN MUSIC OCHESTRA



2002年06月24日(月)
キリストは来ないだろう

子供の頃は、毎日たくさん歌を覚えた。
今みたいに苦労することなくスーっと頭の中に入ってきた。
そして、それはものすごく楽しいことだった。

この間、荷物を整理していたら小・中学生の頃、自分の好きな歌の歌詞を書き移したノートがたくさん出てきた。
中にはすでにメロディーを忘れてしまったものもいくつかあったけど、驚いたことにそのほとんどは、歌詞を見るとすらすらと歌えてしまうものばかりだった。

自分でなんだかうれしかったね。

あの頃はきっと、意味も分からずに歌っていたんだろう。
その中に「キリストは来ないだろう」も書き移されていた。

この曲はオフコースがまだ2人だったころ発売された3枚目のアルバム『秋ゆく街で』というライブアルバムにだけ収録されている。

このアルバムはとても貴重なものだと思う。
なんてったって、あのオフコースが他人の曲をカバーしてるから。
ビートルズやボブマーリー、当時流行っていたらしい斉藤哲夫さんの曲や井上陽水さんの曲。

私がビートルズの曲を聴いたのは多分、このアルバムが最初だったと思う。
当時はビートルズだなんて知らなかったけどね。

で、「キリストは来ないだろう」はそのアルバムの中で、実は一番好きな曲だった。

昨夜、ニュースでアルカイダが声明を発表したことを報じていた。
オサマビン・ラディンは死んでいないと彼らは言う。
そして、またアメリカに対して何か行動を起こすとも言っているという。

そんな報道を聞くたびに、私はこの曲を思い出し、どうしようもない気持ちになってしまう。。

「キリストは来ないだろう」
MUSIC & WORDS BY 小田和正、PLAY BY オフコース



2002年06月21日(金)
耳に残るは君の歌声

大好きな映画「タンゴ・レッスン」(「リベルタンゴ」を参照)の監督、サリー・ポッターの映画が来るというので、わくわくしながら映画館に行った。(彼女はイギリス人だが、ハリー・ポッターとは何の関係もない。念のため。)

サリー・ポッターは彼女自身が作詞もする歌手でおまけにダンサーだ。
「タンゴ・レッスン」にはみずから主人公として出演し、タンゴを踊りまくっている。
音楽監督も自身で行なっていて、全編にタンゴの名曲がちりばめられている。
音楽にあふれた映画だった。
その彼女の新しい映画が来るとなれば、やはり期待してしまう。

今回はキャスティングが割と派手だからなのか、私のいつも行く映画館でも1週間のみの限定上映が行なわれた。
もっとも、東京に比べるとほぼ1年遅れらしいけど。

主演は、クリスティーナ・リッチ。
「キャスパー」や「アダムス・ファミリー」に出演していた可愛い女の子。
だけど、その後「バッファロー66」や「スリーピー・ホロー」では、恐いほどの色香を振りまく女優に変身していた。
共演は「スリーピー・ホロー」でも相手役を演じたジョニー・デップ。
ハリウッドのキャッチーな映画に出ることを嫌い、インデペンド作品ばかり選んで出演している。「ショコラ」がお勧めだ。

物語は1927年のロシアから始まる。
ユダヤ人の暮らす小さな村で父と娘が森で戯れる。
父はすばらしい声の持ち主で村一番の歌い手らしく何かのパーティーでビゼーの「耳に残るは君の歌声」を歌ったりしている。彼の小さな娘は瞬きもしないでその姿をじっと見詰めている。
ある夜、村の男達が集まり、アメリカへ出稼ぎに行く話し合いをしている。
小さな娘はその雰囲気に脅え目を覚ますが、父は子守り歌を歌ってなだめてくれた。
それから程なく父は単身アメリカへ渡った。後で必ず迎えに来るつもりで。

だけど、小さな村は戦火に包まれ、小さな娘は年上の少年達と村を後にする。
彼女のその後を案じた祖母は、彼女に金貨を数枚と父の写真を託す。
その少年達とも引き離された少女は、イギリスに渡りいつか父に会うためにアメリカへ行くことのみを信じて独りで生きていくようになる。
そして・・・。

冒頭からすばらしい歌声が流れる。
多分、名のあるすばらしい歌い手なんだろうなと感じさせる。
残念ながら、私には、オペラの知識なんてほとんどないので、それが誰の歌なのかは分からなかったけど。
だけど、もう一度聴きたいと思う歌だ。

今回も音楽はサリー・ポッター自身が担当している。
彼女は音楽が大好きなんだなと映画を見ていて感じる。
もしかしたら、歌詩からイメージを膨らませてストーリーを考えているのかもしれない。ミュージカルではないんだけどずっと音楽は流れ続けていて、誰かしら歌っている。
今回はオペラが中心。
そういえば、役者の喋るセリフが極端に少なかったように感じる。
それなのに全体のストーリーが見えているのは、たぶん、劇中で折りに触れて歌われる歌達が、それを物語っているからなのかもしれない。

登場人物はどの人も生々しくて現実的。オブラートに包んだ表現はほとんどなかった。
歌の透明な美しさとそのギャップが余計に心を揺さ振るような感じがした。
オペラは、飾っておく音楽じゃないのかもしれない。

物語の終わり、少女はやっとの思いで父親に再会する。
そこには、少し切ない現実が待っているけど。
そして、ベッドに横たわる父に、今度は娘が子守り歌を歌う。

「JE CROIS ENTENDRE ENCORE // THE MAN WHO CRIED 」
MUSIC & BIZET GEORGES、PLAY BY SALVATORE LICITRA(TENOR) & OCHESTRA of The ROYAL OPERA HOUSE



2002年06月20日(木)
一年生になったら

山本直純さんが亡くなった。
私の持つ山本さんのイメージは髭面でワイルドな松本零士さんの漫画に出てくる三頭身キャラみたいな作曲家。
いつもオーバーアクションで指揮棒をめちゃくちゃに振っている(としか見えなかった)おじさん。楽しそうに舞台の上を走り回っている。指揮者なのに。
あれは多分、小学生の時、時々見ていた日曜日の午前中にやっていた「題名のない音楽会」っていう番組だったんじゃなかったっけ?
すごくおもしろいおじさんだったことは覚えている。

寅さんのテーマ曲を作った人だったんだね。
あと「大きいことはいいことだ」ってのも。
どんな仕事をしているかよく知らなかったけど、すごい人だったんだ。
ただ、おもろいだけのおじさんだと思っていたことをちょっと反省。

どんな曲を作曲した人か知らなくても、聞いてすぐ思い出せる曲をたくさん残している人はすごいと思う。
だって、みんなが歌い続けたり流し続けたりするって事は、その人がいつまでも生きているに等しいことだと思うから。

私自身は「一年生になったら」って歌はあまり好きじゃない。

友達100人できんやつはだめなんかい??

と捻くれて解釈するような小学生だったし。
この歌の作詩をしたのがまどみちおさんだということも、はずかしながら山本さんが亡くなったというTVニュースで初めて知ったくらいなのだ。
世間的にはポピュラーな曲だけど、私にはちっとも身近じゃなかったなあと改めて思う。
だけどねえ。
どんなすごい人かはよく知らなかったけど、山本さんの楽しそうに舞台を走り回る姿は、今でも鮮明に思い出すから不思議だ。

ご冥福をお祈りいたします。

「一年生になったら」
MUSIC BY 山本直純、WORDS BY まどみちお 、PLAY BY EVERYBODY



2002年06月19日(水)
ひょっこりひょうたん島

なんかのお茶のCMで流れてる。
今流れているバージョンはかつてのオフコースみたいなさわやかな声の男性デュオ。
誰が歌っているのか公表されてないのかな?
ちょっと調べてみたけど分からなかった。

でも、いいですね〜♪
なんかだか肩からすっかり力が抜ける感じがする。

世の中のスピードが速すぎて少々息切れぎみの私にはぴったり。
私のテーマ音楽にしようかしらなんて思ったりして。

ほんとのところTVを観ている限りでは、世の中は私が子供の頃とはすっかり変ってしまったかのように見える。
だけど、みんなの中にある時間の流れとか物の感じ方というのは、どんなに時代が変っても本当は変らないものなんじゃないかなと思ったりもする。
みんな流行なんかに目を奪われてそれを忘れてしまっているだけなんじゃないかなって。
なぜかそう思うかというと、私が子供の頃歌っていた歌が相変わらず歌われてたりするから。私の基準はどうしても音楽なので、本当に人々が変ってしまったら誰も昔の歌なんか歌わなくなると思うんだよね。

子供の頃大きな声で歌っていたような歌を誰かが歌っている機会が多くなってきている。世の中のスピードが落ちてきているのかもしれない。

もっともっと落として、速すぎて見えなかったことに気がつく機会が増えればいいな。
あなたも私も。

「ひょっこり ひょうたん島」
MUSIC BY 宇野誠一郎、WORDS BY 井上ひさし、山元護久、PLAY BY --sorry unknown--(ORIGINAL PLAY BY 前川陽子)



2002年06月14日(金)
アイーダ

サッカーワールドカップなんだか盛り上がってるな〜。
やっぱり日本チームが勝っているからなんだろうか、この国全体の体温も上がっているような気がする。
この国にもまだそういう熱意が残っているんだなって少しばかりうれしい今日このごろ。
アルゼンチンの応援歌として「島唄」が選ばれていることをこの間書いたけど、それを受けて日本チームの応援歌にも選ばれたそうだ。
だけど曲調が静かなので試合前や試合後に歌われるらしい。
この間、TVで国立競技場でみんなに大合唱されているこの曲を聞いた。
やっぱりすごかったね。

じゃあ、試合中選手の士気を高めるために歌われているあの歌はなんなんだろう??

よく聴くメロディーなんだけど・・・と思っていたら、朝ニュース番組でその話をしていた。なんてタイムリー♪
さすがTV、オンタイムの情報ははずさないね。

みんなが競技場で大合唱している曲の名は「アイーダ」
よく聴くタイトルだなあ・・・。

イタリアオペラの超メジャーな作品らしい。
みんなが歌っているのはその「アイーダ」というオペラの中でも、第2場 凱旋の場で流れる凱旋行進曲なのだそうだ。
この曲は、戦いに勝って帰還した人達をみんなでたたえる場面で流れるものだそうだ。

歌詞はなく崇高なトランペットがいいらしい。(本物はまだ聴いたことがない。)

初めにこの曲を応援歌として使ったのはヨーロッパの国らしい。
それでみんなの士気が高まっていい成績を出したそうで、それからいろいろな国で使われるようになったんだそうだ。
日本もそれにならったと言うわけだね。

この曲が選ばれた最大の理由は歌詞がないこと。
でも、みんな1度は耳にしたことのあるメロディーだから誰でもすぐ歌えるようになる。たとえ初めて聴いたとしても試合中何度も聴いているうちにくちづさめるようになるから結果的にはみんなが一体となって歌うことが出来るだろうということらしい。

なるほどね〜。

確かに、TVの前で見ていてもずっとみんなの歌が聞こえていた。

元Jリーガーの人の話では、フィールドでその大合唱を聞くとなんだか知らないがやっぱり気持ちが高揚してくるらしい。

すごいことだねえ〜。

それって、ライブ会場でみんなが歌っているのと同じだなと思った。
あるミュージシャンのライブでのこと。
その人にナイショでライブに来ていた人達で1つの曲を事前に練習しておいた。
ライブ当日のアンコールで、練習した曲をリクエストしてその人が歌いはじめたらみんなで大合唱をした。
ハモリの部分もちゃんと練習しておいたんだよね。

何も知らないその人は、感激して声を詰まらせてしまいました。
そしてライブの終わりに、「また一緒に歌いましょう。」と嬉しそうに言って下さいました。
きっと、その時誰がいたのかは覚えてはいないと思うけど、一緒に歌ったことはそのミュージシャンの心の中に残ると思う。同じ思い出をその場にいた人達は忘れない。
それはちょっとしたことだけど、すごいことでもあるんだよね。

客席で立ち上がって声を大にして歌った人達のことを代表選手の人達は忘れないだろう。みんなそれぞれのことは覚えられなくても、感動したことは忘れない。
それって実は、すごいことなんだよね。

勝っても負けても、精一杯やったことはきっとその人達の糧になるだろう。
誰かに勇気を与えることもあるかもしれない。

私もTVの前でいっちょ歌うとしようかな。

「GRAND MARCH THE AIDA」
MUSIC BY ERDI GIUSEPPE 、PLAY BY EVERYBODY



2002年06月13日(木)
いとしのエリー

ネプチューンが司会をやっているバラエティー番組の中で、ハモネプというコーナーがある。アカペラのボーカルグループを組んで全国大会を目指すという単純な企画なんだけどこれが大当たりしてものすごいブームになった。
最初は対象が高校生だけだったけど、今は社会人までいいみたい。
その番組が切っ掛けでデビューした人達もいる。

やっぱりね〜みんな歌うの好きなんだよね〜。

地方大会なんかでは、とにかくTVに出たいがために即興で練習したと思われる人達もいたりする。だけど、あんまりうまくないけどTVに出るために一生懸命練習してきたのが伝わってきて見てても楽しくなってくる。
専門的に練習している人達はもちろんすごいなあと思う。

歌うって事は、音楽を楽しむ一番簡単な方法だと思う。
極めて行こうとすると難しいけど。
楽しく歌えるならそれが一番だ。

この間たまたま久しぶりにその番組を見ていたら、博多で暴走族をやっていた若者達が出ていた。
彼らはTVでたまたまハモネプを見て感動し、自分達もやってみたいと思ったそうだ。
だけど、最初、彼らの歌はてんでためだったようだ。
それでもやってみたいと思ったメンバーは、がんばったんだな。
練習のために暴走族も引退したという。
グループのメンバーのお母さんに10年もママさんコーラスをやっている人がいてその人にレッスンも受けて週4日3時間ずつ半年間練習を積んできたんだと説明された。

彼女は心から彼らの更生を喜んだという。

九州・沖縄大会に出場した彼らの選んだ曲は「いとしのエリー」
お世辞にもうまいとは言えなかったけど、一生懸命練習したのはすごくよく分かった。
もちろん全国大会出場メンバーには選ばれなかったけど、彼らは次を目指してがんばると強く頷いていた。

よくある安い話かもしれないけど、私はすごいなあと思った。
音楽ってすごいなあって。
だって彼らが感動した歌は、大手レコード会社からデビューしている超人気歌手の歌ではなく、その辺にいる普通の人達が歌っているものだったんだからね。
そういう人達の歌が彼らを歌わせたんだから。

そういえば・・・。
昨日だったかニュースでワールドカップが始まってから韓国では犯罪が劇的に減少したという統計が出たと言っていた。
みんなで一体となって熱中できるものがあるからだろうとコメントされていた。
日本での統計は週明けに発表されるらしい。

ハモネプに出ていた彼らは歌うために暴走族をやめた。
熱中できることが見つかったからもう集まって大騒ぎする必要がなくなったからだ。

きっと、熱中できるものが何もないのはよくないことなんだね。

歌うって行為はとても単純だけど、一番熱中できることかもしれない。
そして、同志を見つけるのも意外とたやすいことだとも思う。
一番小さな自己主張の方法にも思えてくるし。

音楽を楽しもう!
歌うのはとても楽しいことだから。

「いとしのエリー」
MUSIC & WORDS BY 桑田佳祐、PLAY BY サザンオールスターズ



2002年06月01日(土)
惑星にエスカレーター

LOSALIOSがステージから去って、会場はひときわざわめきだした。
みんなROSSOのチバユウスケが出てくるのが待ち遠しいのだろう。

ROSSOのデビューアルバムはすばらしい出来だ。
音楽雑誌がこぞってカッコイイロックンロールバンドの誕生を喜んでいる。
私もアルバムを聴いてすぐにはまってしまった。
それだけにライブへの期待が大きく膨らんでしまっていた。

私にとっては、約2年ぶりの照井利幸さんのベースプレイを目の当たりに出来る機会でもあるので、わくわく感は一層高まっている。

ROSSOは3ピースバンド。
3ピースは地上最小規模のバンド形態にして尤もバランスの難しい人数だと私は思っている。BLANKEY JET CITYを知ってからこっち、この編成のロックバンドが気になってしょうがない私なのだ。

ボーカルのチバユウスケ、ベースの照井利幸はビックネームなので今更プロフィールをひも解く必要もないけどドラムスは知らない人だった。
ASSFORTというバンドのドラマーでMASATOというらしい。
まだまだ知らないバンドの方が多いわけだから、初めて名前を聞く人がいたって別に不思議ではない。要は出てきた音がすきか嫌いかだけ。
で、MASATOさんの音はというと、結構私の好みだった。
ちょうどいい重みとタイム感を持っているって感じかな。
ROSSOのアルバムを聴いているとMASATOのドラムスが心地いい。
私には、チバの歌よりもMASATOのドラムスの方がインパクトがあった。

会場が暗くなり「アルハンブラ宮殿の思い出」が流れる。
これはもしかしてチバの選曲なのだろうか?(ちなみにthee michell gun elephant のオープニングでは、毎回「ゴットファーザーのテーマ」が流れている。)
ひときわ歓声が高くなったのがその証拠だろうか。

暗闇の中メンバーがステージに現われる。
開場のボルテージは最高潮だ。
私は、ベースアンプの前のシルエットに目が釘付けで鼓動が早鐘を打っていた。

1曲目は・・・・「惑星にエスカレーター」。
そりゃ、これしかないだろう。
アルバムでも1曲目を飾っているこの曲のイントロのインパクトといったら。
照井利幸の本領発揮という感じなのだ。
照ちゃんのへヴぃめなベースにMASATOのドラムスがからむ。
その絶妙なバランスがたまらないっ!

少し腰を落としてベースを弾く姿がステージに浮かぶ。
照ちゃん自身のブランド、ケルト&コブラの黒いつなぎをきた照ちゃんが最高に色っぽい。(そういえば、達也も同じつなぎを着ていた。)

ステージ前はもうすでに大変な状態になっている。
みんながチバの前に押し寄せダイブが始まっている。
人が波打ち一ヵ所に集まろうとするそのパワーのすごさに私は圧倒されそうだ。
なのに、スピーカーから出てくる大音量は熱をはらんでいながらクールだ。
千葉のはき捨てるようなボーカルが会場を余計に煽っているように見える。

チバはグレッチを持っていた。
彼がギターを弾きながら歌うのはみたことがある。
確か、テレキャスターを弾いていたという記憶がある。
グレッチはピカピカで、もしかしてこのツアーのために手に入れたのかなと私は邪推してしまった。
彼が1ステージ丸々ギターを弾きながら歌うのを観るのは初めて。
アルバムではなかなかすごいリフの嵐だったのでかなり期待してしまっていた。

しかし、チバはアルバムほど変化に富んだギタープレイはしなかった。
その所為なのか私は途中で飽きてしまった。でも、それがとても悪いことのように感じていたので、何とかその気持ちを打ち消そうとライブ中は苦心していた。
照ちゃんのベースとMASATOのドラムスがいい感じにリズムを刻んでいたから、私としては、千葉のギターがカッコイイリフをぐりぐり弾いてくれたらいいのにと後半思ってしまった。

ROSSOのライブ終了後、なんだか私は疲れてしまった。

あれだけ大騒ぎしていた前列の方は、ROSSOのライブが終わると疲れ切ったようにアンコールがとぎれがちになる。
るび〜さんと私はそれでもアンコールの拍手をしたけど、むなしくライブはそこで幕切れになった。
もし、アンコールがあったなら・・・。
中村達也と照井利幸のセッションも見ることが出来たかもしれない。
そう考えるとなんだか後味の悪い幕切れになってしまった。

2002.05.30(THU)Weekend Lovers(at 広島CLUB QUATRO)
「惑星にエスカレーター」
MUSIC BY ROSSO、WORDS BY チバユウスケ、PLAY BY ROSSO