天上天下唯我独尊

2013年03月16日(土) ばったり倒れ屋さん

うちの主人は、見かけによらず可愛い。
今日も何やら可愛かったので、
「我がオットの可愛さはァァァァァアアア! 世界一ィィィィィイイイ!!」
と叫んでチューしてみたら、
白目を剥いて、ぱったりと倒れてしまった。
一体何の真似かと問うたところ、こんな返事が。
「波紋を送り込まれて死んだゾンビの真似☆」

個人的には、チェブラーシカよりも可愛いと思う。妻の欲目か。



2013年03月15日(金) 一本松の呪い

私は海の近くにいた。
誰かの声を聞いたのか、何かを感じたのかは忘れたが、顔を上げると、海岸線に沿って立ち並んでいた杉の木が、向こう側から1本ずつ倒れるのが見えた。
倒れる木から、黄色い花粉がもうもうと、煙のように立ち上った。
逃げなきゃ。
うちの主人は花粉症だ。山に逃げたら症状が悪化する。
私は砂浜に走った。
そこを津波が襲った。しまった、山へ行くべきだった。
瓦礫に揉まれて、妹と逸れた。
探さなきゃ。あの子を家に連れて帰らなければ。

震災から2年、津波の夢なんて見た事無かったんだがなあ。
主人の花粉症を心配していた筈が、なんで妹を探していたのかとか、色々と突っ込みどころはあるが、まあ夢だから。
主人に話すと、こう言われた。
「嗚呼それは、一本杉の呪いだな。シオンが散々無駄遣いだの何だのと言うから」
「陸前高田のサイボーグは、杉じゃなくて松じゃなかったっけ?」
「……しまった、高田『松』原だったか! じゃあ」
と言って主人は何やら歌い出したが、私の知らない歌で、しかもこれまた松ではなく杉の歌だったという。
主人が珍しく外しまくりで調子の出ない日であった。



2013年03月14日(木) お手軽アンチ・エイジング

眉間の縦皺が深くなって来た。
男性なら兎も角、女性の縦皺は良くない。
独身なら性格がきついんだろうなあとか、既婚なら亭主に苦労させられているのだろうとか、要らぬ憶測を呼ぶものである。
どんな美人でも、眉間の皺はかなりのマイナスポイントになるのだから、美人でないなら尚更だ。
以前トーク番組で野際陽子が、美容の秘訣として、顔にセロテープを貼って寝ていると言っていたのを思い出した。
千里の道も一歩から。
一朝一夕は無理でも、数年後に差が付く筈!と早速貼ってみた。

帰宅した主人に
「どうしたの、その顔……」
と退かれたので、説明した。
「いやいや、気持ちはわかるが、ほうれい線のあたりが大変な事になってるよ。鏡見て来て御覧」
と言われて、洗面所の鏡を覗き込んでみると。
確かに大変な事になっていた。
細い線は無くなっていたが、代わりに大きく凹んでいたのだ。
「変だね……」
「でしょ? 大体シオンは肌が弱いんだから、かぶれる前にやめな」
と主人は言って、ぺりぺりと剥がしてくれた。

現在代替案募集中。



2013年03月13日(水) だいすきすぎ

指定ごみ袋のスペースに余裕があったので、この冬1回も履かなかったブーツを捨てようと思って、1年振りに箱から出してみた。
車の運転をするので、大抵どの靴も、ペダル操作をする右足の踵から擦れて汚れる。
このブーツも同じで、右の踵だけが黒く汚れているが、他は綺麗だし、どこも壊れていない。
そして何より、デザインが好きなのだ。
見ただけで気分がぱあっと明るくなる、大好きなブーツ。
ただ、こういうのは流行があるし、何より

この歳でこれを履いても大丈夫なのか?

という遠慮があって、今年は出さなかったのだ。
どうせ履かないのなら、場所を取るだけだから捨ててしまおうと思ったけれど、改めて見ると、好き過ぎて捨てるのは忍びない。
そして、再び箱に仕舞ったのだった。

玄関が狭くて置き場所が無いというのもあったな。特に冬場は、灯油缶のせいで余計狭くなるし。
でも、今より若くなる事なんて無いのだ。潰れるまで履かないと!



2013年03月12日(火) 欺瞞の卒業証書

いじめ自殺で全国的に有名になった滋賀県大津市立皇子山中学校で、卒業式が行われた。
式典には、自殺した生徒の両親が息子の遺影を抱いて列席し、証書を受け取ったと言う。
そのニュースを聞いて、非常に微妙な気持ちになった。

自殺生徒は当時2年生。中学校課程を修了していないのだから、卒業要件を満たしていない筈である。
仮令満たしていたとしても、死んだ子供に卒業証書授与って何それ。
そういや以前、似たようなケースがあったな。オウム事件で殺害された、坂本弁護士の親と子の話である。
殺害当時、坂本弁護士の息子龍彦君は1歳だったが、永い事生死がわからなかったため、行方不明扱いであった。
それは当然だとしても、学齢に達した時、弁護士の母親つまり龍彦君の祖母が、代理として入学式に出席したという。
しかも、ランドセルや学用品まで用意して、教室に机まで用意して貰ったとか。
祖母にしてみれば孫は可愛かろうが、そこまでする?
他人の私は、客観的に見てドン引きした。

誤解を恐れずに言えば、それってオナニーじゃん。
子供の小学校入学という記念すべき日に、そういう特別な事情を抱えた人がいたら、周囲の親はどう思うかね。
折角の晴れの日に、一点の曇り。真っ白な服に付いた一点のシミみたいな。(出典:ガラスの仮面)
周囲の父兄も教員も、すんごく微妙な気分になると思う。扱いにも困るし。割れやすい卵のように。(同上)
被害に遭ったのは気の毒だけれど、弁えようよ。
勿論、ばあちゃんが学校側に捩じ込んだ訳じゃなく、如何ですかと誘われたのかも知れないけれど(と思いたい。捩じ込んだのなら論外)、いい歳した大人なんだから、周囲がどんな気持ちになるかも考えるべきだと思うのだ。

今回の報道でも、それに似た違和感を覚えた。
ただ、入学式のケースが周囲は事件とは無関係だったのに対し、今回のケースは一応皆が関係者だ。
そして、卒業証書には番号は振られておらず、厳密には「証書」ではないらしい。
受け取った両親は、
「卒業証書を頂いたが、嬉しいと素直に喜ぶ事が出来ず、夫婦とも涙が止まらなかった」
「(卒業生の集団の中に)息子がいるような錯覚を起こした。しかしやっぱり息子はいない。卒業式の中に息子がいない現実は、やりきれない辛さを感じた」
というようなコメントを出したという。
そりゃ辛いよな。寧ろ何で出たし。
この夫婦に関してはオナニーとは露ほども思わないが、わざわざ出席せんでも、断っても良かったと思うのだ。誰も責めやせんよ。
何だか、誰もが不幸せだよね。



2013年03月11日(月) 白と黒との鯨幕

2年前の同じ日に比べれば、今日は随分暖かかった。

昨日からTVの番組は震災関連一色で、辛気臭いったらありゃしない。
一応被災県民なのにその言い方はどうなのと批難されそうだが、言論の自由だ。放っといてくれ。
震災は悲劇だし、忘れてはならない事ではあるけれど、「可哀相」から一歩も進まないのが、苛々してならないだけなのだ。
だからわざとその時間には銀行回りをして、帰宅してからは不必要に悲しみを煽るだけの地上波は避けてBSでワールドニュースを見て過ごしていたのに、アメリカの児童生徒向けニュースが終わったところで天気予報でもやってるかしらとNHK総合に戻してみたら、丁度!
「黙祷」
政府主催の式典の最中で、まさにその時間ドンピシャであった。
時間間違えてたよ私。
14時15分じゃなくて14時45分であったか。
これは何が何でも黙祷させるという、誰かの陰謀か。
仕方が無いので、ここは抗わずに、私も黙祷に参加したのだった。
その後に続いての安倍首相の原稿の朗読は、いつも通り発音が不明瞭で苛々したけれど、その反動もあって、今上陛下のお言葉は安心して聞けた。
しかしなあ、復興関連には苛々する。
思うところは色々あるけれど、とんでも長文になりそうなので今日は止めておく。

夕食後、デザートを食べながら主人が言った。
「2年前の地震の後、シオンはせとかばかり買っていたよね」
無駄遣いを責められるかと思いきや、
「せとか美味しいよね。また食べたいな」
ただの催促であった。この食いしん坊め。
「わかった、買っておくよ。どうせあの世には持って行けないんだし、お金は生きているうちに遣わないとね!」
「お金大好きなシオンがそれを悟る事が出来ただけでも、あの震災には意味があったのかもな」
一昨年を思い出した。
あの時私は、悔いが残らないように生きないと、と思ったのだった。
今年に入ってからグダグダと過ごしていたのを、一寸反省した。

ところで、東日本大震災にばかり目が行きがちだけれど、翌日未明に起きた長野県北部地震の事も思い出してあげて!
そして3月11日はパンダの日だという事も。



2013年03月10日(日) 堪えてけろ

今年に入ってから、BSプレミアムで、日曜日の午前中に「おしん」の放送をやっている。
1週間分を纏めて流すのだが、これが実に濃い。
近頃の朝ドラとはレベルが違う。観てないけれど。
本放送の頃は家庭用録画機なんて無かったので、夏休みに合わせてやっていた子供時代一挙放送は覚えているけれど、大人編を観るのは初めてである。

ドラマも勿論凄いけれど、やはりテーマ曲が素晴らしい。
何故か南米風なのは、おしんの父ちゃんがブラジルさ行こうと言ったからか?
俳優の田中健がケーナにのめり込んだのも、何だかわかる気がする。
しかしうちにはケーナが無い。あるのはフルート。(まだあるのかよ)
しかも息が続かないので、酷く疲れる。
動画サイトで探したら、ピアノのアレンジがあった。
しかし余り上手ではない。アレンジもそんなに好きじゃない。
でも、なるほどこんな感じで伴奏をつければいいのか、と勉強になった。
そんな訳で、久し振りに電子ピアノの蓋を開けてみた。

ミドレミファソラッ ジャーン

暫く練習していたら、主人が帰って来たので聴かせてみた。
「何の曲だっけ、これ」
ガーン! 知らないのかっ。
「『おしん』だよ! お正月の放送、一緒に観たじゃない。貴方は辛気臭いとか言って途中で離脱していたけれど」
「辛気臭いとは言っていない。気分が滅入ると言っただけ」
似たようなもんじゃないの。
再びピアノに向かって弾き出すと、「また同じ曲なの?」と言う……。
練習だから、繰り返さないと上手くならないから!と返して、主人に昼食を作らせている間、強引に同じ曲を聞かせ続けたのであった。



2013年03月09日(土) 餅は餅屋に頼め

夕食の後で、主人が遠慮がちに訊いて来た。
「シオン、前髪切った?」
「そうよ、今頃気付いたの? 昼間自分で切ったのに、貴方ってば何にも言ってくれないんだもん〜」
「いや、『自分で切った』のが丸わかりだから、どう声をかけて良いものやらと……」
と歯切れの悪い事。
「酷い! そんなに変?」
「変(即答)。ちゃんと美容院に行きなよう。うち、そこまで貧乏じゃないだろ? お金なら出してあげるから」
前髪だけ切りに行くのもどうかと思ったから自分で切ったんだけれど、そんなにおかしいのかよ!
髪なんてすぐに伸びるし、おめかししてどこかにお出掛けする予定も無いから、本人は全然気にしていないのだけれど、主人にそこまで言われるとは……と、一寸しょげた。



2013年03月08日(金) 米兵による事故だったら、もっと大々的に報道されただろうな

早朝ランニング中の高校生の列に、車が突っ込むという事故が沖縄で起こった。
被害者は東京の私立校の女子レスリング部の部員達だと聞いて、部活の遠征か何かかと思ったら、何と修学旅行中だったというので驚いた。
5時台に起きての朝練ってだけでも驚異的なのに、修学旅行中にも走るとか、どんだけ体力有り余ってんだよ……。
テレビ朝日の朝の番組では、五輪を目指す少女達が被害に!みたいな持ち上げ方で報道していたが、物凄い違和感を覚えた。
だって、ここまで教員の姿無し。

知り合いに訊いてみたら、修学旅行中のトレーニングは珍しくないという。
但し、必ず教員が付き添う。
そらそうだ。責任問題だもんね。
引率教員の中に顧問がいなくても、私が練習に付き合います!という熱血教師がいればその人に任せ、走れるコースかどうか事前にチェックするし、外での練習が無理なら宿のロビーなんかで許可を取って迷惑にならない程度のトレーニングをする事もあるそうで。
バレリーナ森下洋子の名言に、

「1日休むと自分にわかり、
 2日休むと仲間にわかり、
 3日休むと観客にわかる」

とあるように、日々の練習が大切なのも理解出来るが、私から見れば、こんな時ぐらい部活から離れて、修学旅行を満喫しろよ……メリハリの無い連中だなと思わんでもない。

報道によると「自主トレ」としか書かれておらず、付き添いの教員がいたともいなかったとも、どこにも見付からないが、事故だけでなく事件に巻き込まれる可能性だってあるし、生徒だけで放牧したらイカンと思うのだ。
子供達は無断で宿の外をうろちょろしちゃ駄目だし、学校側は生徒の行動にちゃんと目を配っておかないと。



2013年03月07日(木) 映画「テルマエ・ロマエ」

先日、興行収入58億円の割りに原作料はたったの100万円!と作者が暴露して話題になった、2012年の日本映画である。
今年に入ってからというもの、私は何に対してもやる気が無く、折角お金を払って加入しているわうわうの番組表も碌にチェックせず、
「あーあ、2月は面白そうな映画が沢山あったのに……シオンが録画係を買って出てくれたから、任せた気でいたのに」
と主人にがっくりと肩を落とされる始末。
その延長で、この映画も放送されていた事に気付くのが遅れたため、土曜日のチャンスを逃してしまい、日曜日の放送を慌てて録画したのであった。

原作未読だけれど、面白かった!
いいねー、こういう馬鹿馬鹿しくて笑えるの。
でも上戸彩は要らないわ……何だろうね、この子。
可愛いし演技も酷くないのに、何故か役に恵まれないよね。
この作品は大ヒットしたけれど、上戸彩は寧ろ邪魔。これは原作に無い役を無理矢理捩じ込んだっぽいな。
女優としてのプライドは無いのか!と言いたい。

主演俳優の裸を見ながら、
「凄いね、お腹出てないね。肩も丸くないし、ちゃんと体を鍛えているんだろうなあ」
と、ぼそっと呟いたら、主人が叫んだ。
「それは僕に対するあてつけか!」
えっそんなつもりは……あるけど(笑)。
「だってさー、寝顔がこんなに似ていて年齢も身長もそんな変わらないのに、どこが違うのかって言ったら、やっぱり体型かなあと。
これじゃあまるで貴方が『残念な阿部寛』じゃないの」
「それは違うよシオン。寧ろ彼が『完璧な僕』なのだ」
何、その逆転の発想……。



2013年03月06日(水) ひゃっほう!

主人からメールが入った。

題名:A
本文:転勤

えっまた引越し……?と一瞬混乱したが、題名は同僚のイニシャルで、困ったちゃんが転勤なのだと理解して、気分がパァっと明るくなった。
すぐに、今夜は祝杯よ!と返信したが、考えてみたら主人は酒が飲めないのであった。
ノンアルコールの酎ハイでも買って来るか。
麦酒だとノンアルコールと銘打っていても、製造過程でどうしても、僅かながらアルコールが生じてしまうそうである。
因みに主人で実証済み。ノンアルコール麦酒を飲んだら、ぽわ〜んとなったらしい。

兎に角、良かった。
人事グッジョブ!である。
先日トラブル処理で主人が恩を売った上司が、もしかしたら一枚噛んでくれたのだろうか。
それはそうとして、この前知り合いの奥さんから、ご主人大変だったんですって?と言われた。
そこのご主人はうちの主人と仕事関係の知り合いで、トラブルの内容は御存知らしい。
ご家庭ではお仕事の話は余りなさらない人なのだけれど、ぼそっと奥さんに「あの人達が1番大変だよなあ」と仰ったそうで。
ちゃんと見てくれている人もいるのね。
自慢の主人だが、奥さんが私だという事が彼の評判を落としやしないかと、それだけが心配である。


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