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勘違いの結果・・・パート2
2006年04月21日(金)

季節は春ですね〜 春といったら春風! この風がかなりの曲者。 風により木などがゆれ馬が暴れる暴れる。 早く馬がゆったりできる環境になりませんかね〜




今回のテーマ 「勘違いの結果・・・パート2」


今月になってやってきた新人Aさん。 何かと鼻につく言動の多いこの人。 しかし、職場では多少の自己感情は抑えなければうまくいかないもの。 ということで、牧場のみんなで多少のことは我慢しようと話し合いうまくやっていこうと努力をしてみることに。

この新人Aさん、アメリカに修行に行っていたとのことなのでかなり乗れるはず。 ということで、さっそく馬に乗ってもらうことになりました。 普通新人が牧場で馬に乗るとき、うちの牧場では牧場で飼っている乗馬練習をする馬を使ってするのですが、アメリカ帰りのこの方には恐れ多いということで、いきなり競走馬に乗っていただくことに。



牧場夫B君 「あっ Aさん馬に乗るんですか? 足あげましょうか?」

足をあげるというのは、馬に乗る際に一人だと馬の横からジャンプをして飛び乗るのですが、足をあげるとは他の人に補助をしてもらう乗り方です。

新人Aさん 「いや、いいです 一人でのれますから〜」

「あっ そうですか・・・」

と、そっけなく断るAさん そこに立ち尽くすB君。 そんなB君にわき目も触れず馬に乗ろうとするAさん。 しかし、何度ジャンプをしても馬に乗れないAさん。 そんなAさんを冷ややかな目で見つめるB君にあっさりこう言いました・・・
















この馬大きいですよね






いや・・・




















馬の大きさは世界共通だぞ




江戸時代のころの馬ならいざ知らず、現代の日本の馬なんて海外の種牡馬や繁殖牝馬の導入で海外との馬体の差なんてありません。 この人・・・


















あやしいです







なにかいやな予感はしますが、とりあえず馬にのってもらうことになりました。 その時、私は自分の馬の調教に向かう途中でした。



私 「おっ 噂のアメリカ帰りが出てきましたよ」

牧場夫C 「あのビックマウスがどこまで本当かね〜」

と、牧場のみんなが固唾を飲んで見守っているなか、Aさん調教スタート

「おっ 調教始まったぞ・・・」

「ん〜〜 自分がいうのもなんなんですが・・・














つらそうですよね






そうなんです、Aさんものすごくつらそうに乗っていました。 牧場で最初に乗る馬ですから簡単な馬に乗っているはずなのですが、かなりきつそうです。



「Aさんなんかきつそうですよね〜」

「そうだな〜 しかも馬の反動についていけてないよな〜」

「でも、もしかしたら・・・































アメリカではああ乗るのかも





「たしかに、前々から思っていたけど、アメリカの音楽ってリズム感的にたてノリじゃん」

「あ〜 ラップとかそうですよね」

「アメリカ人とかは多分生まれた時にそのリズムが体の中に刻まれているんだよ」

「はぁ〜 じゃあ日本人は?」

「日本人は横ノリなんだよ 昔のフォークソングとか演歌のようにスローテンポの横ノリなんだよ」

「じゃあ、あのAさんの馬にあっていなそうなテンポもアメリカのリズムなんですか?」

「そうだよ そうなんだよ あの一見見た感じバラバラのリズムもアメリカ流なんだよ」

「ほぅ ならばあの一見バラバラの乗り方の説明がつきますね」

「そうさ あれこそが・・・













































アメリカンビートなのさ






「さすがAさん

































アメリカ帰り




と、牧場一同がAさんの実力をかってに想像していました。 牧場の一同がAさんの実力を量りかねているうちに、乗馬練習をしている馬で実力を見てみようということになりました。


パート3に続く






↑どうですか? 皆さんの職場にいる人は?

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勘違いの結果 パート1
2006年04月08日(土)

このごろようやく雪がふらなくなってきました。 しかし、この時期になると雪の変わりに雨が降ります。 これがまた馬乗り中には・・・















うざったい(怒)








気温は低いのに雨に降られ体が冷えてたまりません。 これならまだ雪のほうがましです。



今回のテーマ 「勘違いの結果 パート1」


前回の日記で書いたように、4月から新人が数人入社してきました。 その新人のなかで、かなりの逸材がいました。 今回の日記はその新人のお話をしていきます。

牧場の仕事は新入社員と言っても、馬の仕事をまったくしたことがない人と他の牧場で働いていた経験者に分かれます。 今回うちの牧場にはまったく馬に触ったことがない人間は二人ほど、それ以外の人は経験者ということになるのですが、その時問題になってくるのが新人さん達のウデ! ようするに騎乗の技術です。 前の牧場でどの程度の期間乗っていたのか、どのくらいのレベルの馬に乗っていたのか、そこが問題なのです。 そんななかで、今回の新入社員でかなりの技術をもっている人が入ってくる、と情報がありました。

私 「今回の新人の中にかなり乗れる人がいるんだって?」

牧場夫A 「なんかかなりうまいらしいよ」

「へ〜 そんなにうまいんだ〜」

「なんか面接の時にひっかかる馬でも、暴れる馬でも何でも乗れるって言ってたらしいよ」

「へ〜 すごいね〜」


そんな話で牧場は新人が入社するまで噂で持ちきりでした。 そんな中、噂の新人が4月の頭にやってきました。 その人は年齢が20代の後半、前務めていた牧場はかなりの有名牧場ときています。 しかも・・・













アメリカに修行にも行っ
ていたらしい











これは乗れる人がきた。 牧場のみんなはかなりの期待を持ちました。

私 「はじめまして〜 カロと言います」

新人 「はじめまして〜」

「聞きましたよ〜 アメリカに行っていたらしいですね すごいですね〜」

「まぁね、アメリカに比べたら日本は甘いよね」

「はぁ〜 そうですか〜」

なんかこの人やけに上からの目線で話してきます。

「ここの牧場の人は馬に乗るときにもっとハミを掛けないとだめだよね」

「はぁ〜〜」

この人かなりうまいのか、牧場のダメだしをガンガンしてきます。

「しかも、馬に乗っているとき鐙の長さがながいよね〜」

「はぁ〜〜〜」

この人の第一印象・・・





















こいつやな感じじゃね?













そんな感触を受けつつも仕事での付き合いですから、うまくやっていこうとみんながんばっていたようです。

パート2に続く






↑うちの新人ほんとにすげーの

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男の苦しみ
2006年04月03日(月)

ついに季節は春です。 東京のほうはもう桜が満開みたいですね。 しかし、私の牧場は・・・














まだ冬です














雪なんか降っちゃってます! もういい加減暖かくなってほしいものです。




今回のテーマ 「男の苦しみ」

気がつけば四月。 四月といえば新しい生活のスタートですね。 私の牧場でも新人さんが数人入社してきました。 この新人さん達はまだ調教にはでれないので、牧場で飼っている乗馬馬で練習をしています。 その乗馬練習を見ていて私が始めて馬に乗ったときのことを思い出しました。

私が本格的に乗馬を始めたのは大学でのことです。 大学に入る前から競馬界での仕事を夢見ていた私は、大学に入学すると同時に馬術部に入ることを決めていました。 私が入った馬術部はほとんどの人が乗馬経験のない人ばかりの部で、部の先輩達から一から教えてもらうといった部でした。 馬術部に入って馬の手入れや、厩舎の掃除などを一通り覚えたところで、ついに乗馬練習になります。 その乗馬練習で恐ろしい出来事がありました。

その恐ろしい出来事とは、速足を始めた時におこりました。 馬の速足とはトントントンといった感じで馬から反動があります。 この反動を体を柔らかくして、鞍の上に座ったまま速足を進めるのが正反動といわれるものです。 そして、この反動を軽く腰を浮かせることによって反動を抜くのが軽速足といわれます。 問題は始めての正反動での練習をしているときに起こりました。 
 初めての速足、まだ馬に乗ることにそんなに慣れていない自分は緊張もあり、馬の上でしがみつくように体がガチガチになっていました。 そんな状態で速足をするわけですから、当然のように馬からの反動を吸収できる訳もなく、鞍の上でドンドンと跳ね上げられてしまいました。 その時、私を教えてくれていた先輩は女性の人でした。 ここが重要です!

先輩 「カロ君初めての速足の感想は?」

カロ 「なんかものすごく跳ね上げられてますね」

「体が硬くなっているから跳ね上げられるんだよ〜」

「そうなんですけど、なんか落ちそうで必死になってしまいますよ」

「体を前かがみにならないで、体を起こしてリラックスすればいのよ〜」

「なかなかむずかしいですね〜」

と、そんな会話をしながら、必死に速足をすること数分・・・




















ハヮ!!!







鞍をまたがるようにして乗る乗馬。 ドンドンと跳ね上げられると自然に男の人は打ちます。 何を打つかというと・・・



























ゴールデンボール







またの名は・・・


















自分の息子










いや・・・






















もう一人の自分








と、そんな呼び名は置いといて、打ちます。 初心者の人はかなりの確立で打ちます。 そんなときは・・・





















馬なんて乗ってる場合じゃありません





しかし、当時の私はまだ恥じらいののこる10代の好青年。 この好青年には言えません




















先輩キ○タマ打ちました





















なんて言えませ〜ん




ということで、馬の上で前かがみになる私。 そこへすかさず先輩の激が飛んできました。





「は〜い カロ君前かがみにならな〜い リラックスリラックス」



















リラックスなどできるか〜〜〜






女の先輩には解らない痛みが、俺のゴールデンボールが































ゴールデンボ〜〜〜ル







そんな痛みを新人君たちの乗馬練習を見ながら思い出しました。






↑本当に困った問題ですよ

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