日々是迷々之記
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2004年11月22日(月) 夫婦はどうあるべきか

「夫婦はどうあるべきか」なんという壮大なサブジェクトだ。でも今日はそんなことを思った。

実は最近だんなさんによくキレられる。まぁ、私が遅刻したとか、布団カバーをどっかにやったとか、灯油の入れ物を棚の下段ではなく上段に入れていたから見つからなかったとか、予約したときの前金の領収書(これはスキーのやつ)を持ってくるのを忘れたとかそういうのが原因なので、元はといえば私が原因なんだが。

しかしまぁ、キレるにもほどがあると思う。先日スキーを引き取りに行く予定だったのだが、私が領収書を忘れたと分かったや否や、どわっと車をUターンさせる。そんなことしなくても、どうせ店の人も顔を覚えてるし、向こうにも記録があるから、ないならないでどうにかなるっしょと言うと、「段取り狂った。」と一言。段取りなんて狂っても死なないのに。

何というかおおらかさが足りないような気がする。御歳40。年のせいか?とも思うが、確認のためわたしら夫婦をよく知る人物二人に聞いてみた。「嫁さんにキレたことありますか?」

二人ともないと言う。どちらかといえばキレられるほうだと言う。で、どういうときにキレられるかと言うと、悪いけど笑ってしまった。

・風呂上がりにバスタオルをそのへんに放置したとき。
・トイレで座ってしなかったとき。

んなことどうでもええやないの、と私は思うが世間の夫婦はそのへんが問題になっているようである。風呂の話のついでに、うちのだんなさんはバスタオルやパンツを脱衣所に持って行かず、風呂上がりに裸でびしょびしょのままリビングを横切り、タンスまで毎回取りに行っていると言ったらあきれていた。

しかしこれは二つの意味であきれていたのだった。一人は、「俺も風呂には何も持っていかないけれど、入ると嫁さんがパンツとバスタオルを脱衣所に置いておいてくれる。」と言い、もう一人は「入る前に自分でタンスから出して持って行くのが習慣である。」と言った。

何が正しいのかよくわからないが、うちはお互いに学習しないし、相手のことを何も考えていないのがよく分かった。

「まぁええやんか。うまく行ってるんやから。」そう言われても一体何をもってうまく行ってるとするのか、よく分からない。でもまぁ、「そうですなぁ。」と言ってしまう私であった。

「夫婦はどうあるべきか。」それを考えると夜も眠れない。(かもしれない)


2004年11月19日(金) 秋の空。カブとカメラ。

最近日記をサボりがちだ。ネタがあるようでないような。

バイクにとっては今がいい季節だ。春も夏もバイクはバイクなんだが、周りが違う。夏のアウトドアは家族連れ、車キャンパー、などなどが多いので、私好みのわびさびの効いたキャンプは出来にくい。

一人でヘッドランプのあかりで飲みながら読書をしているときに、「あんたたち!さっさと寝なさい!」というお母さんの金切り声が聞こえるのが夏のキャンプ場なのだ。

でも、この時期は家族連れにとってはキャンプのオフシーズンなようで、たいていのキャンプ場は休場、物好きのバイク乗りや自転車乗りがちいさなテントを張っているくらいだ。

キャンプに行かなくても、日帰りも悪くない。秋の休日は名所ばかりに人が集まる気がする。こういうときはバイクの機動力を生かして無名の場所に行ってみる。すると、人出はほどほどでのんびりできたりする。

最近は写真撮影がマイブームだ。社員旅行に銀塩カメラの一眼レフを持っていったら、妙に女子に「すごーい!かっこいいですねー!」と褒められてしまったから。ではなく、気合いを入れて撮影することの楽しさを知ってしまったのだ。シャッターの切れる音、プリントを見たときの記憶の蘇り感。それらが遥かにコンパクトデジカメから得られるものを超えている。

土日は車のタイヤの履き替えや、スキーの引き取りなどなどで撮影ツーリングはお預けだが、火曜日の勤労感謝の日には撮影ツーリングに行こうと思う。

青空だったらいいなぁ。


2004年11月15日(月) サイコーに無意味な有給休暇の使い方

10日ぶりの日記である。その間、日常はずっと続いていて、何度か日記をしたためようと思ったのだが、力が出ない。毎日がくだらないのである。

まず恒例のマンションの点検だ。今回は金曜日夕方の4時である。この4年ほど逃げて受けていないので、今年は有給休暇を取った。最初は午後休にしていたのだが、ひまそうだったので休んだのである。10時くらいまでゆっくり休んで、昼前にコーヒーを読みながら本棚を整理していたらテキはやってきた。

「在宅でしたら点検をさせて欲しいのですが…。」まだ午前中である。夕方4時だっつうからゆっくり寝ていたのに。なんでこんなに早いのか聞いたら、他の家は不在らしい。こっちは休みをとってるのに、ざけんなよ!と思いつつしぶしぶ承諾する。あと10分でうちの番だとのこと。わたしはマッハの速さで行動を起こす。

まず水回りの片づけ。洗面所のシンク下のモノを全て出す。漏水してないかを見るらしい。出すのはいいが、こんなもんどこにしまえっちゅうねん!というほどモノが入っていた。他の家はどうしてるんだろうか?とりあえず、適当な段ボールに押し込んで別の部屋へ。

次はベランダの排水溝のゴミ取り。動物の毛が渦を巻いている。ったくどこの動物の毛やねん!と思いつつ、しょうがなく掃除。ここが詰まると、他で水が溢れるらしく小言を言われるのもうっとうしい。

ピンポーン!ここでテキはやってきた。大きなホースを引きずっている。これで下水管を掃除するようだ。まず洗面所方面へ。すると、「奥さーん!洗濯槽に水入れてもらっていいですかね?」と来た。忘れてた。排水の状態を見るのに水を入れとけと言われていたのだ。わたしはめんどくせーなと思いつつも「ハァハァ忘れてましたすみません。」と妙に腰低く、洗濯機に水を入れる。

さて、ベランダの続きだ。渦を巻いている動物の毛はどうにか集めた。が、ちりとりがない。そんなもの買った記憶がないのでなくて当たり前なのだが。洗濯物を干すときにしかベランダを使わないのでそんなものはないのである。しょうがないで手にコンビニ袋をはめて、ハンドボールくらいある巨大な動物の毛の固まりをぐわしっ!とつかみ、中表にしてくくる。ふぅ。

気が付くとテキはずるずるとホースをキッチンに引き込んでいる。まずい!ベランダより先にキッチンだったのだ。「奥さーん。シンク下のモノを出してもらえますかね?」来たよ、来たよ。うちのシンク下は型モノ入れなのだ。たこやきの型、回転焼きの型、ホットサンドの型、イカ焼きプレスにワッフルメーカー、一生に何度使うのかよく分からないものが突っ込まれている。すべてだんなさんの趣味なのだが。

ごろんごろんと鋳鉄でできたたこやきの型などをひっぱり出す。で、出すのはいいのだが、置くところがない。床に置くと歩くところがないし。しょうがないのでテーブルの上に積む。傍らにはiBook。隣に型モノ軍団。シュールだ。イカ焼きプレスとiBookの出会い。

ずごごごご!と音を立てて排水溝を掃除してくれる。するとテキは、終わりました、はんこを下さいと言う。あ、ベランダは?と聞くと、今回は偶数階だけです、とのこと。掃除して損をした気分だ。

嵐のようにテキは去ってゆき、部屋の中には段ボールに押し込まれた洗面所のブツ、出張の時ホテルからもらってきたシャンプー、もらいものの石けんの山、などが転がり、テーブルの上には型モノが並んでいる。ベランダから収穫してきた動物の毛の固まりはどうしよう?

そんなこんなで訳の分からないものに囲まれて、ボーゼンとなってしまった貴重な平日の休みであった。一生に一度くらいは有給休暇を使ってちょっとそこまでって感じで海外旅行でもしてみたいもんである。10日ぶりでこれかよ。


2004年11月05日(金) 若い子の世界・よい写真

「若い子の世界」それは若くないひとには理解できない謎の世界。そんなことを言ってしまっては我が身のおばさん化を露呈するようだがほんとうにそう思ったのでタイトルにしてみた。

会社の女子がかなりアレなんである。例の「くろしお」が新幹線だと思っていた彼女である。会話をするとすぐに話が進まなくなってしまうのだ。例えば映画の話をしていると、シネコンが何か分からなかったり、ソウルとペキンがなんでか彼女のアタマの中でごっちゃになっていて、話がとんちんかんになったり、異常な世界なんである。

が、彼女はバラエティ番組の街頭インタビューに出てくるいかにもな女子とは全然違う外見で、某外語大学を出て、ついでに留学経験もあり、ちなみに職業は翻訳家だ。

「英語が得意なだけでは翻訳や、通訳の仕事はできない。何か専門の分野があってこそ、英語力は生かされるのだ。」私は英語に携わる仕事をしてきて、何度となくそういう言葉を耳にしてきた。まぁ確かにそのとおりで英語さえできればいいのなら、英会話教室のCMに出ているこまっしゃくれたお子様でも翻訳ができることになってしまう。んなことない!わけで。

まぁ、彼女自体は明るいし、感じもいいので悪いヤツという気配はないのだが、何かの調査で20代女子の世界で同性に嫌われる女子とは「天然のふりをして男受けを狙う女子」らしいので、私には見抜けないが、彼女は「作られた天然」かもしれない。

どっちにしても会話すると疲れるのには変わりないが。

週末はいい天気なようなのでツーリングに行くことにした。が、例によってデジカメは修理に出ているので銀塩カメラの登場だ。結局社員旅行だけで2本のフィルムを使い、現像、プリント、CD書き込みで3000円くらいかかった。昔から考えれば安いが、デジカメだったら一円もかからなかったに近いことを考えると、根性が入る。

で、根性が入ったぶんだけ、良い写真も撮れた気がする。「きれいな写真ですね。もっと写してもらえば良かったです。」と言われると、でへへへへっ!となってしまうのが情けない。

それでは行ってきます。


2004年11月04日(木) iMovieでムービーを作る

こないだの社員旅行の写真を集めて、ムービー仕立てのスライドショーを作ることにした。

使うソフトはiMovie4。iBookに最初っから付いてきたソフトである。本来は動画を編集するソフトのようだが、写真のような静止画も取り込める。一枚当たりの表示時間を設定すると、その時間で自動的に切り替わるぱらぱらマンガができあがるのだ。

ドック内のアイコンをクリックする。が、iMovieは起動しない。そういえばiBookになってからiMovieを起動したことがなかったなぁと思い、いろいろ探しまくる。再インストールを試みるが失敗。結局グーグルで検索して見たところ、クラシック環境にインストールしてあるダイナフォント系のフォントが悪さをしていて起動しないのだという記述が見つかった。

確かに「DF勘亭流」(お相撲の星取り表なんかの筆文字みたいのん)とか入っているので、「フォント使用停止」というフォルダを作り、そこに移動させた。するとちゃんとiMovieが起動した。でもなんでダイナフォントがあったらだめなのかは不明。

気を取り直してムービーを作り始めるが、細かいところがよく分からない。マニュアルがないので本屋に探しにゆく。iMovieの本というのがあったにはあったけど、前バージョンの3の本である。アップルストア心斎橋店にはあるやろうと思い、めんどくさいけど行く。

そこで店員さんに聞いて知ったのだが、iMovie4の本というのは出ていないらしい。さわりを説明したムック本は多数陳列されていたが、私の知りたいことは書かれていなかった。結局前述の本屋に戻って前バージョンの本を購入。

そして作業をすること大体3日。やっと一日目の夕方までできた。分数にして2分。一枚の写真の表示時間が2秒前後なので、50枚ほど使ったことになるようだ。音楽のテンポと合わせたり、文字を入れたり、場面転換の効果をあれでもない、これでもない、と凝りだしたらきりがない。

今のペースで行くと、ムービーができるころにはみんなが社員旅行のことなんか忘れ去っていそうでちょっとコワイ。

ちょっとペースを上げなくては。


2004年11月02日(火) どっこい社員旅行【女子編】

前回は問題のある男子の話だったが、今回は女子の話。「名勝観光」を「なかつ観光」って読んだ若手女子社員の話は以前書いたが、今回はそれを上回るかも?と思われるキャラの登場だ。

昼休みに食後、行程表を見ながら話をしていた。ある女子が、「この『くろしお』って新幹線ですよねー。3時間もかかるってむっちゃ遠いんですねー。」と言うのだった。空気が凍った。いや本当に。「何言ってんねんなぁ。大体そこに新幹線は通ってへんやんか。」という古株の女性社員の一声で、ワハハハハ、と収まったけれど、本気で『くろしお』が新幹線だと思っていたのだろうか?

その他、トイレの手を洗う場所で、パジャマは持っていくか?とか、宴会の時は何を着たらいいのかとか、そんなの好きにしたらええやんか的なネタで盛り上がっていた。行きの服、宴会の服、寝るときのパジャマ、翌日の服で4セット持っていくと言った猛者もいた。私は手抜きなのでGパンを続けてはいて、下着とシャツだけ替えればいいやと思っていた。寝るときは宿の浴衣があるし。が、若手女子からすると、「シャツだけ替えてまあいいや。」というのは問題があるらしい。

結局その女子はエルメスのフールトゥを大きさ違いで2個。それにグッチかヴィトンかの肩掛けバッグという大荷物で現れた。なんでそんなに物いるねん?と思ったが、温泉の更衣室で見たら、化粧水はビンまるごと、B5サイズくらいの机に立てられる鏡などの大物を、A4サイズほどの巨大な化粧ポーチに入れていた。新聞の集金の人だってポーチはもっと小さい。

旅って一口に言ってもいろいろあるよな…。としみじみと感じつつ、私は手酌酒を飲み、例の女子は私の真後ろで若手男子とキャーキャー言いながら合コンモードに入っている。

はじめての団体旅行はそんな感じで複雑な思いを残して過ぎてゆくのだった。


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