Distortion
--気持ちの花--
やっとでた芽はすでに枯れていた
あれからどれだけ時間が経った
与えるだけの水も無かったから
避けられなかったことでしょう
わたしのこと
憎んでいる?恨んでいる?
殺したくなるぐらい
絶えさせた私をまだ覚えている?
感情は直ぐに朽ちるものだと
知らないあなたが幸せなだけ
私がふつう。
2005年10月31日(月)
--夢の隙間--
地面を叩く雨の音が 世界を黒く縁取る
空に咲く紅い月は
感情が凶器に変わる証拠
あなたが泣いている
気付いては居るけれど
あなたはずっと独り
私もずっと独り
いつでも傷をつけるから
その頬を伝う涙を拭えない
紅い月が笑う
愚かなあなたを
惨めな私を
2005年10月30日(日)
--オルゴール--
時間は止まらないし
私は元に戻らない
裏側には別の人間がすむの
私のことをいつも操って
私のことを泣かしてる
わたしは私で居たい
なのにどれだけすれ違って行った?
真向かいから歩いてくる自分を
引きとめようとも思わなかった
わたしは私にさよならをする
ぜんまいが止まる前
主導権を握られるより先に。
2005年10月29日(土)
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