Distortion


--本当の自分--


私の力は少しぐらい

人の役に立てるんだって

甘い夢は美味しかった


現実を見つめれば私が言う言葉に力はないし

ただの強がりでしかなかった


果てを見据えていた気で居たのも

ただ自分が強いと思い込むため。


2003年12月27日(土)



--心の渦--


心地よい音の渦から

重くなった身体を引き上げられない

だんだん侵される心

咎められない思考のズレを

誰が理解してくれるというんだろう

気持ちは気付かれることも無く

眩暈のなかに隠してしまった


何を言っても変わりが見つからない

きっと悲しくてももう笑えない

もう強いなんていいわけができないから

その目で私を見ないで


夜がふけて風が冷たくなると

既に手遅れの自分が居た

これから何処へ向かおうか


足の先が見えないほど暗い湖

私をこの場へつれてきた貴方は見当たらないから

ここから抜け出す術も無い


助けてなんて綺麗な言葉の

言い方は初めから知らないから

私の不安を背負って苦しまないで

辛そうなその目のまま


流れる時は早くて

私は取り残されるだけ

全てが音を立てて崩れていく

契りは忘れて 私も忘れて

記憶に無ければ幸せになれる

優しさの凶器で月を照らさないで

そんな目で私を見ないで



2003年12月22日(月)



--意識の奥の方--


体の奥で疼くものが

何なのか私に示してくれれば

受け入れることも

少し身近に成る筈なのに

そんな気配はすることも無く

妙な気持ちで呼吸が支配される


2003年12月16日(火)



--繋がり--


私の体と心と声と

どれが一番伝わるのかしら

きっと深いつながりができれば

どれも簡単な手段になるのだろうけれど


最高を示すちっぽけなきっかけを

探す方法は幾らでもあるのに

ここで留まってる私の臆病さを

両手で掬い上げてほしい


前に進む強さは要らない

一番伝わるつながりが知りたい


2003年12月14日(日)



--衣--


続けばとても美しい希望は

少しずつ私の中に取り戻される

この口から飛んでいった糸は

再び衣になって身に纏い


今なら寒空のした1人で歩ける

肩にもたれずに1人で

身に纏う希望が暖かいから。


2003年12月09日(火)



--希望するもの--


欲しいものは目の前

手を伸ばせば簡単に届く

誰かに待つように言われたわけでもないのに

ただ見るだけで満足してる

形が一緒でも中身が違うことを

どうもはじめから見抜いていたらしい


満足行くことはありません

ならば今すぐ捕まえればいい

満たされることへの怖さゆえ

手を伸ばすことがないのでしょう



不安が増大するのなら

今のままで私は構わない


2003年12月08日(月)



--夕闇--


偽り重ねて空まで駆け上がり

その姿小さくなるまで振り向かない

心が思えば体が動かず

思わなければ無意識に動く

このままではきっと手遅れになる


赤い空に溶ける私の傷は見えないだろうから

私の綺麗な外面だけ見てくれればいい

そのせいでこれから起こることが

後戻りできないところまで悪化したとしても

お互い満足できるでしょうから



2003年12月07日(日)



--夜--


体が触れ合ったときの悲しみの大きさ

気づいてとは言わないけれど

せめて離れていってほしい

この手でその優しさを潰す前に

想いばかりが募って時も壊して

なぜかしら こんなにも冷たい手は


偶然にめぐり合った懐かしい感情

ときにそれは武器に変わる

綺麗な飾りも綺麗な歌も

私にはお似合いではないの

同じ夜は繰り返しやってくる

愛されて傷つけて縺れて

思い出した こんなにも冷たい手を


昔との偶然の一致

果ての無い気持ちの数は

想像しきれないのにずっと

抱き続けた温度と同じ

重ね合わせるものは全て

私の目を覚まさせる


2003年12月06日(土)



--Look back--


今一度安全になった思いを撃ち落して

綺麗な流れ星に出来るというのなら

私の過去の潰された汚点の

開放をすることはきっと容易い

嘘の虹色の中で真実は息をすることが出来ずに

次第に闇の淵に落ちる


飛んだ記憶 つなぎ合わせた過去

その全てを赤く燃える星に

生まれ変わらせれば不要な連鎖も終わる


2003年12月05日(金)



--連鎖--


冬の匂いが私を遠くに連れ去った

やっと体が一緒になったのに

また1人に戻ってしまった

余った空間が私の孤独を大きくして

少し笑うだけの余裕も奪う


私は独りで生きていける

自分に信じ込ませながら

動かない足を動かそうとするのに

頭を覆う影に怯える


私は寂しくない

自分に思い込ませながら

今日も家路につこうとするのに

この奥から込み上げる

形に出来ない感情は

空に掲げたって何も変わらない

空間の拡大を招いて

また連鎖してしまう




2003年12月04日(木)



--奇麗事--


大切に守るといった約束と

ぼろぼろになった絆は

今もかろうじて残っている


ここまで来れたとしても

やがて綺麗な花は落ちてしまうから

そっと目を臥せて誤魔化さないで

全てを千切りとってほしい


大切な輝きは一瞬で光を失うから

私に投げかけた微笑だって

今はもう形しかない


2003年12月03日(水)


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