◆透明の螺旋◆

2008年10月18日(土) 「ウツセミ」のはなし。

「ウツセミ」発売から一ヶ月近くたって
自らの興奮も落ち着いてきたところで感想をば。

私の個人的な好みとしては「メルト」「バルーン」「テトリス」辺りで、
「メルト」はイントロのうつうつとした俯きがちな
重たい空気をはらんだベースラインから
サビ部分で一瞬間をおいた後に一気に高音に持ってくとこが、
うつむいて目の前だけ見て歩いていて、
ふいに澄み渡った星空を見上げたかのような
目の前がパーッと広がっていくような感覚を覚えました。
竜太朗さんのサビ部分での澄んだ高音の歌声がとにかく綺麗。

最近の曲は太朗さんの歌声が、
フワフワーッとした歌い方ではなく
力入れてウワーッと声を出す力の入った太い感じに
変わってきたような気がしていたけど、
今回のアルバムに入ってる「メルト」での歌い方とかを聴くと
以前のフワフワした歌い方とグワーッと腹に力入れて歌う歌い方と
使い分けてるんだなーとか思いました。


「バルーン」は先日のJCBホールで曲だけは聴いて知ってたけど
改めて歌詞カードを見ながら聴くと、
「片隅にたったひとつ、恋しさだけが残ってた」の部分とか
胸をグッとえぐられるような思いにかられました。
つぶやくような歌声もせつない。

「テトリス」はプラの曲では異色な雰囲気だなーと最初思ったけど、
(イントロの「ハイ」とか)聞き込んでくとくせになる曲。
歌詞カードに羅列された単語の一つ一つがパズルのようにくっついて
積み重なって行って、意味が二重三重にも増幅されていくような
不思議な感じ。単語の選び方と配置がうまいなー。

今回のアルバムはなんとなく「うつせみ」とか「GEKKO OVER HEAD」とか
和っぽい歌詞が珍しいなと思いました。
余談ですが、「月光蝶」という歌詞を先日LIVEで聴いたとき、
♪月光町はいいとこだっピー!(byおじゃる丸)の方の
「月光町」だと思っていてお恥ずかしい限りです(苦)

最近のアルバムは、作詞は竜太朗、作曲は正…というコンビだけでなく、
メンバーいろんな組み合わせで作った曲が多いけど、
明さんの歌詞はけっこう冷静で客観的な視点から
書かれた歌詞が多いなと思ったり、
あと「〜なのか?」とか問うような歌詞とか
どうも明さんの声で歌詞が再生されるぜ。
リーダーの書く歌詞は繊細で優しい雰囲気で、
「Q」での「〜じゃないかな?」という語尾の歌詞とか、
こちらもそのまんま正さんの声で歌詞が再生されました(爆)
曲の作り方もやはり各々のパートの音にこだわって作ってあったり、
個性出てるなーと思います。

あと、今回のアルバムはコーラスが
張り切り屋さんな感じで入っているので、
「テトリス」とか「うつせみ」とか「斜陽」とか
ついついコーラス部分を歌ってしまう〜。


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