||〜*…clover…*〜||


There are all in one.


◆cloverに出てくる人々◇|*|◇エンピツ書きに48の質問◆


2012年11月21日(水) 窓から落ちたら終わる物語

大丈夫だと応える彼女の認識と現実と感覚には絶対的な温度差があって、其の差を埋める術を彼女は持たない。

大丈夫なわけがないというのは当たり前の話で、おかしいのは彼女がそれをなお覆してしまうだけの何かを持っていた。

其れだけの話である。



言葉にするのも馬鹿馬鹿しく
余計な地雷を踏むばかりで
崩折れるまでは失速も出来ないのだろう

本人が気付かない
周りも気付かない
それが痛みだと解らない
だから痛いと思われない



馬鹿馬鹿しすぎて
それじゃあ本当に殺すしかないじゃないか

或いは



















馬鹿馬鹿しすぎて
言葉にもならない

それでも
欠片を集めて彼女は呟く
世界には救いしかないのだと
悲鳴は幻想なのだと


あたしはこんなにも恵まれているのだと。


てめえが欲しいのはそれじゃないんだろう

というツッコミは聞き流されるだけで。

だから
世界は一言に終息されるだけで。





「つかれた」

と。


走っているその理由すら
わからなくなっているんじゃあるまいか。

窓から見える青空が
ああ
青い。



2012年11月05日(月) 「確約」


生温い事を言っていた。
生温い詭弁だと思っていた。

というのは総て嘘で、信じて信じて止まなかった。



「ばーか」
「馬鹿とはなんだ」
「ばーか」
「はいはい」
「ばーか」
「ばーか」


揶揄してやまない彼女はしかし仄かに上機嫌で、彼は不機嫌どころかどこか泣きそうな形をしていた。

加害者こそが俺は何をやっているんだと呟いて
被害者たるは礼を言う不思議





其れすら彼女が受け容れる事が不満で
其れすら
其れしかないのかと?

仕方ないよと彼女は笑った。
それがあたしなのだからと。




そんなことでしか救われない彼女を
俺はどうしたらいいのだ。

この一時しのぎが少しでも長続きするように



祈って。


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葉月れい [MAIL] [HOMEPAGE]