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2004年02月19日(木)  ひかるへ。



この日。



ひかるがこの世に誕生しました。








ひかるは2週間も前から
「もう、何時生まれてもおかしくないよ」
って言われ続けてました。

でも、わたしが
「予定日までは待っててね。お父さんがひかるに会えるようになったら
 出ておいでね」
って言ってたのをちゃんと聞いてくれてたのかな。
ちゃんと、お父さんがお仕事の休みを取って、私の家にきてくれるまで
待っててくれました。

ありがとう。

お父さんとお母さんはひかるがうまれる前の日の夜、
病院にいきました。
全然お腹が痛くなかったのに、破水して
入院したと同時にお腹が痛くなって、その後は一度も寝られませんでした。

お父さんがね、隣にいてずっとおかあさんの腰をさすってくれてたんだよ。
おかあさんのお腹の痛みが強くなると
おかあさんより落ち着いて、楽になるように呼吸を教えてくれました。

おかあさんは、ひかるをとにかく早く体の外に出したかった。
早く会いたいという気持ちが強かったというのもあるけど
この辛さから早く開放されたい、って言う気持ちが会ったのも事実です。

たまに看護婦さんが来て、ひかるの心臓の音を聞かせてくれました。
ドックドックというよりは、ゴソゴソと言う感じの音だけど
ひかるが今頑張ってるんだということを実感できました。
お腹が痛いのは全然治らないのに、なんだか嬉しくてたまりませんでした。

あなたが生まれてきたのは結局次の日の夕方でした。
2月の一番寒いはずの時期なのに
外はお日様がさんさんと輝いていて、まるで春みたいでした。
暑くて、窓を開けたくらいだったから、よほど春めいてたんだと思うよ。

そんな素敵な日に、ひかると初めて会えてよかった。
あなたが出てくる瞬間、じつはお母さん反射するガラスごしに見えたんだよ。
小さな頭が出てきて、体全体が出てくるところが見えたとき
なんとも不思議な気持ちがしました。
そして、あなたはとっても控えめに2回泣いて、そして静かに眠っていました。
生まれてきた赤ちゃんって、もっと激しく泣くのかと思って心配だったけど
看護婦さんの「幸せそうに眠ってる」って言う声を聞いて安心したのを覚えてます。

そうそう、あなたが生まれた瞬間、分娩室では小さい子供向けの音楽が流れていました。
痛みが激しい間は全然聞けなかったけど、
ひかるが生まれたときに偶然にも、おかあさんの好きな「believe」が流れていて
感動しました。







ひかる。
あなたは、私の希望の光です。


苦の中に光あり


その言葉からあなたにひかると名前を付けたけれど

あなたはまさに私の光です。

生まれてきてくれて、どうもありがとう。













2004年02月11日(水) 過去日記+++12/12 家出をした日のこと+++

ここにこんなことを残していいのか、ちょっと迷ったんだけど
これから書くことは、去年の話。
あわただしい毎日に追われて忘れてしまう前に
印を残しておきたいと思った。

その日の分に書けばいいのだろうけど、
やっぱり多少忘れてしまっていることもあるし、
落ち着いてる今だからこそ感じることもあるので敢えてここで。

+++++++++++++++++++++++++

12月に入ってから、ずっと仕事。
来る日も来る日も朝から晩まで働き続けた。
体力的にも、精神的にも
もういっぱいいっぱい。
当時書いた日記(**12/4 「余裕」** )を読み返すのも辛いほど。

疲れもあったし、ストレスもたまっていた。
何より、変化していく自分の体を、成長していくお腹の中の命を
省みることなく流れていく時間が怖かった。
忙しいことが理由になって、何度か定期健診に行けなかったことや
だんだん思うように動けなくなっていく自分にいらだってた。
でも、だからってお店を抜けることもできなかった。
なんだか、義両親に足元を見られるような気がしたから。


そんな時。

プチッと何かがはじけた。


珍しく、予約が入っていなかった12月12日。
私は朝早く家を出た。
やすくんは私を止めようとしたけど
私が部屋を出るのが一瞬早かった。
義父にも義母にも気づかれず、家を出られた。
足早に、でも出来るだけ平静を装って駅までの道を歩いた。
始発の電車に乗るために。

近所のおばさんたちの何人かとすれ違った。
でも、誰も私が「家を出た」ということに気づかなかったと思う。
自分でもびっくりするほど穏やかに朝の挨拶を交わしたから。

駅に着いて、初めて足が震えた。
誰もいない待合室。


ゆっくり電車が入ってきた。

これに乗れば、今の辛い状況から逃げられる。
辛くても、「辛い」といえないあの世界から出られる。
でも、取り返しのつかないことをしているような気になった。

電車の扉が開いた。
私のことに気づいた駅員さんが不思議な顔してこっちを見てた。
扉の中に入ってしまえば、すべてが終わって楽になる。
そう思うのに、足が震えて前に進めなかった。
そして、一瞬よぎるお店のこと。



・・・電車の扉が閉まってしまった。



情けなかった。
私は、飛び出せなかったんだと思ったから。
まだ、見えないしがらみにこだわってるような気がした。



次に向かったのは駐車場。
でも、私の車の鍵は義父が、
やすくんの車の鍵はやすくんが持ってる。
一度、家に戻らなくちゃいけない。

足早に、やすくんの眠る私たちの部屋に戻った。
また、義両親には気づかれなかった。

やすくんは何がなんだかわからなかったようだ。
朝早くから起こっている色々なことが。
私は鍵をとって、車に向かった。




・・・やすくんは、追ってこなかった。




目的地は決まってなかったけど、とにかく車を走らせた。

でも、このときの運転ほど怖いものはなかった。
たまりにたまった疲れが眠気を誘い、注意力を散漫にさせた。
妊娠したことによって変化してた心身がそうさせてたとも言える。

それでも、何処か遠くへ行きたかった。













++++++++++++++++++++++++++++++++++

ゴメンナサイ。続きはまた今度にします。


2004年02月09日(月) 久しぶりの感覚。


今日のは、昨日分からの続き(**コチラ** )です。

どうぞそちらから。




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昨日送った荷物が、早速今日届いたようだ。
お店のオープン時間が近かったせいもあって

メールで一言
「今来たよ」

とあっただけ。






中見てくれたかな


マドレーヌはどうだったかな


マフラー気に入ってくれたかな


たった一切れのガトーショコラなら
入れなかったほうが良かったかな








なんだか今更かもしれないけど
初めて好きな人にチョコレートをあげた時みたいな
久しぶりのドキドキ感。(笑)


でも、電話するわけにもいかず
ドキドキした気持ちは夜まで続いた。







結局、電話があったのは午前1時。
あんなにドキドキしてたくせに
電話がなる直前にうつらうつらしていたせいで
届いた荷物のことはすっかり忘れて
いつもと同じく、今日のお店の様子などを聞いてた私。




「あ、そうそう。ありがとう。美味かったよ」

そう言われて、急にさっきのドキドキが復活。

「な・・・何が?」
「あの、チョコレートみたいなやつ。
 荷物届いてすぐ中身を見たんだけど
 マドレーヌはさ、ちゃんと袋に入ってたでしょ?
 チョコレートみたいなやつは、ラップに包まれてただけだから
 その場ですぐ食べちゃったんだ。
 もうちょっとゆっくり食べればよかった(笑)」

電話の向こうで笑ってるやすくん。
ドキドキしながら、よかったぁ・・・という気持ちと
やっぱり、もう一度作って送ればよかった、せめてラッピングをちゃんとしておけば・・
っていう恥ずかしさが一度に押し寄せる。


「あとね」

やすくんが続ける。

「マフラー、すごく嬉しかったよ。
 あれ、時間かかったでしょう?」





電話なんだけど
なんだか恥ずかしくて、ドキドキして
そしてすごく嬉しかった。



離ればなれは淋しいけど

これは、離れてるからこそ感じられる喜び。

こんな楽しみ方もあるんだな。


2004年02月08日(日) 届くといいな。

マフラーが編みあがった。
ダークグリーンのマフラー。

編み始めてからは一気だったな。
これまでのスローペースがウソみたいに、どんどん長くなっていったマフラー。
ちょっと難しい編み方も取り入れつつ(笑)
それでも、それなりに見えるマフラー。



ちょっと早いけど、バレンタインデーのプレゼントとして
やすくんに送ろう。
今年の冬は、なんだか暖かくて
もしかして、もう使わないかもしれないけど
でも、やすくんに会えない代わりに
私の気持ちが届くような気がするから。

午後、ガトーショコラを焼いた。
簡単なレシピだから、分量さえちゃんとすればすぐに出来る。

でも。

チョコレートの甘い香りは、どうやら皆をひきつけるようで(苦笑)
焼きあがったケーキを冷ましている間に「試食予約」が入ってしまった。
仕方ない。これは、うちで食べることにしよう。

夜、マドレーヌをたくさん焼く。
試食予約が入っても大丈夫なくらいたくさん。
昔は良く焼いたなあ。
やすくんにも、もう何度も作ってる。
「うまいよ」って言ってくれたときのことを思い出した。






小さなダンボールの中には、マフラーとたくさんのマドレーヌと
焼き上がりから見ると1/4になってしまったガトーショコラ。
それに、やすくんの仕事の参考になりそうな本数冊。


・・・それと。
私の気持ち。


届くといいなあ。


2004年02月06日(金) 子として 親として

なんだか、かたっくるしいタイトルだけど(苦笑)

時間がたくさんある分、やっぱり色々なことを考える。
これからのことはもちろん、これまでのこととかも。




もうすぐ「親」になる私。
正直言って、待ち遠しいと言う気持ちより
私に子どもを育てるなんて本当に出来るんだろうか
って言う不安のほうが大きい。

それに、正直言って
もうちょっとやすくんとの2人だけの生活を楽しみたかったなあ
って言う気持ちのほうが強かったりする。

もちろん、
それは、お腹の中の命に対して愛情が湧かないわけではない。
これまでに経験したことのない毎日が始まるということに対する不安や
お腹に新しい命が宿ったことと、お店を始めたことによる生活の変化が
ほぼ同時期だったことで
なんとなく、「前は良かった」みたいな気持ちがあるからだと思う。







私が親として、生まれてくる子にしてあげられること。
そして、私がしてあげたいと思うこと。
それはきっと、私が子として両親にしてもらったことがベースになってる。
いい意味でも、悪い意味でも。

こんな子に育ってほしい、こういうことはさせたくない
とか
いろんなことを考えると
結局自分がそのように育てられたからということに繋がってる。
そして、その中でのいくつかに残る
あまり嬉しくない出来事や事柄については
違うやり方でやってみたいなあって思ったりする。



親としてはまだまだだけど、
子としては、経験豊富なはず。


慌しく働いてただけではきっと気づかなかった
いろいろなことを
私は今
こうしてのんびり生活しながら
感じています。







ちょっと太りそうで怖いけどね(笑)


2004年02月05日(木) 実家生活。


やすくんを見送ってからずっと
昼間は家で一人。

去年の夏以降、1人で、しかも特別何もしなくてもいい時間が
こんなにたっぷりあるなんてことがなかったから
何をどうしたらいいのかわからず、
家の中をうろうろする。
掃除や洗濯なんかも、一応全部引き受けてやってはいるけど
そんな時間はたっぷりある時間のほんの一部分が費やされるだけだ。

「暇があったら、編もうかな」

そう思って、荷物に忍ばせてきた毛糸玉。
編みかけのニット帽と、マフラー。
向こうにいるときはたった1段を編む時間がなくて
つい製作途中で止まってしまっていた。

コタツに座って、久々に編み棒を手に取る。
去年なんとなく始めた編物。
こんな時に役に立つなんて(笑)
はっきりいって、細かい部分はお恥ずかしい限りの仕上がり、だけど
全体を見てみると、初心者とは思えない(自画自賛・笑)出来上がり。

マフラーに飽きたら帽子を、帽子に飽きたらマフラーを、と
交互に編み進めていく。


やすくんが
「俺にもマフラー作ってくれよ」って言った
去年の冬のことを思い出した。

このマフラーはやすくんに送ろう。
去年作ったのより、今年作ってるこれのほうが
上手に出来てるし。

そんな風に思うと
有り余って持て余していた時間が
とても大切で、短い時間に変わった。


きき MAIL

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