紅い猫の落とす影
生きた記録夕方明け方


2001年10月31日(水) 自分を愛し愛を犠牲に

にくんでにくんで

ころしてしまえ

ぼくのまえで


くるってくるって

しんでしまえ

ぼくまえで











微笑む顔に狂気を感じ

少し後ずさった。


片手にナイフを持ち

「死んでみて」








君の言葉に初めて恐怖を感じ

僕は逃げた。


僕は死ねなかった。

「君のためなら何でもするよ。」

そう誓ったのに。













所詮僕は何も出来ない。

無力の僕を君は愛してはくれない。

誰も愛をくれたりしない。















淋しいよ。









2001年10月29日(月) 平和な世界を手にする方法

全てが狂ってしまえばいいんだ。

そうすれば

「自分は狂ってる」と

自己催眠をかけ

狂ってる役を演じる人間も

「お前は狂ってる」と

罵声を浴びせる人間も

いなくなり

皆が望む本当の「平和」が

僕たちに幸せをくれるだろう。











2001年10月27日(土) 嬉しくて寂しくて

素敵な夢を見ました。


あの大きな青空で僕はひとり泳いでいたのです。


どんな海なんかより真っ青で

どんな場所よりも暖かかった。



でも僕は地上の世界へ帰れなくなってしまった。


地面を泳いでいる人間に

どんなに助けを求めても

誰ひとり僕に気付かない。



そして空は夜を迎え

どんな場所よりも真っ暗で

どんな場所よりも寂しくかった。

凍てつくような寒さに囲まれて

僕は耐えきれず涙を流した。



涙だけは暖かかった。

僕はそこでも生きていたから。

















































とても悲しい夢を見ました。













2001年10月26日(金) 犠牲猫

猫が二人の前を横切った。

君は猫を指さして

燃やして

と笑いながら

だけど真顔で言った。



僕は猫に火をつけた。



君はもがく猫を見つめ

可哀想・・・

と嬉しそうに呟いた。

だから僕もとても嬉しかった。





君の役に立てましたか?









君が人間を指さし

燃やして

と言ったら

僕は人間にも火をつけるのでしょうか?
















2001年10月25日(木) 消すための方法

僕が嫌いなら

あなたがその手で

僕をけしてくれればいいのに。


そしたら僕は

よろこんで

この世界から

君の前から

居なくなるよ。







2001年10月24日(水) マゾヒスト

あなたは我が侭だから

僕は仕方なく

下部に成り下がってやる。


あなたはご機嫌なときだけ

僕の頭を撫でてくれる。

いつも僕を

焦らして焦らして・・・。


決して服を脱がない。

ただあなたの左手だけが

僕の手淫のお手伝い。

僕のいく顔が好きなんだって。

僕は嫌がらないよ。

君が好きでいてくれるなら・・・。


だけどやっぱり恥ずかしくて

あなたの微笑みから顔を背けると

優しい手が

僕の顔をあなたの顔へ導いて

そっと優しくキスをする。


そして僕は

ひとり喘ぐ。

















2001年10月23日(火) 綺麗なモノを僕だけの宝石箱へ

あなたを地下室に閉じこめて

僕だけのモノにして

僕を地下室に閉じこめて

あなただけのモノにしてくれたら

僕は幸せ過ぎて

あなたを殺すでしょう。


あなたが他人を地下室に閉じこめて

あなただけのモノにしたら

僕は悲しすぎて

あなたの手足に鎖をつけて

一生僕だけのモノにするでしょう。







大好きです。














2001年10月20日(土) 選択肢は好きか嫌いのみ

君がある人の悪口を言う。

そして同意を求める。

僕は口を濁す。

「嫌いじゃないけど・・・。」

すると君は言う。

「好きか嫌いかだったら?」



好きか嫌い

二つに分けなければいけない理由が分からない。

これは単に

悪口を言った人が仲間が欲しかっただけ。


人はすぐに群れたがる。































































僕は君が嫌いです。
























2001年10月19日(金) 過ぎてゆく瞬間、忘れられないモノ

全てを忘れてしまいたい。

自分自身のことも

家族のことも

友達のことも



いままで過ぎていった日々は

これから僕が生きていく日々に比べたら

半分にも達していないのだろう。


それなのに

何度辛いことがあった?

何度寂しいときがあった?

何度苦しいことがあった?



だけど


何度楽しいことがあった?

何度嬉しいことがあった?

何度笑って過ごせた?





生きる幸せ



こんな日があるから

僕はまだ生きていられる。









2001年10月16日(火) 僕が言い放った裏切りの言葉

人と人とを繋ぐ

「絆」というモノは

ガラスなんかよりも

ずっとずっと壊れやすい。


長い時間をかけて築いた絆

たった一度裏切った僕の言葉で

全て無くなってしまった。


欠片も拾い集められないほど

粉々に砕けてしまった君との絆

もう元の姿には戻らないの?







2001年10月13日(土) 僕は此処に居る・・・と思う

街で人とぶつかった

僕は謝ろうと振り返った

でも相手はそのまま行ってしまった。




僕を無視した


無視・・・

だったのでしょうか





僕はそこに居たのでしょうか

僕は此処に居るのでしょうか










2001年10月11日(木) 姿










































君に僕が見えますか?














2001年10月07日(日) 奇跡と奇跡が重なり合って僕らは親しくなる

たくさんの人とすれ違った


この中の何人の人が今日死んだのだろう。

この中の何人が明日死ぬんだろう。




すれ違った人



すれ違ったことだって小さな奇跡であり出会いのひとつ。



でも僕は彼らのことを何も知らない。


彼らも僕を知らない。





不思議な世界。










2001年10月05日(金) 手に入らぬモノ

あなたの優しい手が欲しい。

手をつないでいられるから。


あなたの髪が欲しい。

君の髪に僕の指を絡めて・・・


あなたの目が欲しい。

僕をずっとみつめていて。


あなたの口が欲しい。

声が聴きたいから。




























全部手に入れた。

手も髪も目も口も全部・・・。












でもいちばん欲しかったものだけ手に入らなかった。








































































心下さい。












2001年10月03日(水) 僕の絵の具

皆さんご存じですか?


あなた達がいつも利用しているあのトイレが


僕の最高の遊び場だということを・・・




あそこに付着した赤黒い絵の具は


僕の身体から流れてきたものです。





綺麗でしょ?







僕は良い子です。











2001年10月02日(火) 思い出だけは今も此処に残っているから

昔一緒に遊んだ場所


今はコンクリートで出来た

大きな怪物に変わった



あの頃には戻れないんだね




今は君の好きなシーソーも

僕の好きなお花の香りもしない


だけど君が来てくれるというのなら

僕はずっと待っているよ




この場所でもう一度

君に逢いたいよ












2001年10月01日(月) 秋の空に望むこと






空から枯れ葉が墜ちてきた



この世界も一緒に墜ちてしまえばいいのに






そうすれば全てが終わる

















傀儡

My追加