どこから来て
どこへ行くのだろう

確かにあったと思ったのに
つかまえようとすると
するっと手は空をつかんだ

僕から見れば
君が光で風で

君からすれば
僕が影で陽炎で

きっと僕等は
互いの姿をその目に映しながら

同じ夢を見る事無しに別れ

そしてまた短い邂逅を

こうして何度も
繰り返していくのだろう

忘れた方がいい事と
忘れちゃいけない事の区別がつかない

いやな気持で
ぐちゃぐちゃな感情で
そんな心を裏返して
表は笑っているの

忘れれば楽になる？
忘れたらまた繰り返す？
忘れなければ狂ってしまう？

終ったか終っていないのか
それすら分からないけど
終らせたいのは確かな事

忘れた方がいいですか？
忘れない方がいいですか？

他人の心は分からなくて
自分の心すら制御出来ない
辛いだけの日々ではないのは
知っているのだけれど
今のこの気持は
どうしようもない

明日になれば忘れられますか？
それとも三日経てば忘れていますか？
それまで心は耐えられますか？
それまで身体は引きずられませんか？

私はいつまで
問いを必要とするのですか？

綺麗というのは
強いということだ

それは
傷つかない強さであり
傷ついて尚も消えない強さである
傷ついて余計に強くなる強さでもある

傷だらけで
それでも微笑む横顔を
僕は誰よりも
美しいと信じます

みんな
自分のことでいっぱいいっぱいだけど
自分のことだけじゃ生きてられないから
誰かのことをいつの間にか思ってるんだ

おかしいよね
いっぱいいっぱいだったのに

だから
その分のスペースはどっかにあるんだよね

つまり
ひとは自分の中に
自分の分と
誰かの分と
二つ
スペースがあるんだと思うんだ

だから
自分の余裕がなくても
誰かのこと
考えていいと思うんだ