気まぐれ日記
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2005年06月30日(木) ヨーグルト、賞味期限26日

 のもの、2パック。この間間違えて頼んでしまい買い取ろうと思っていて職場におきっぱなしにしていた。
 実は、26日に使用したんだが……。
 賞味期限ギリギリの持ってきやがってえー!
 でも、食べますよ。そういうものに関しては、うちの腹は鈍感だから。(なのにもかかわらず、ちょっと食べ過ぎたりすると下ってしまうデリケートなおなか)


 塔 十四階

 ちょうど、十三階の世界の真上あたりにある扉を開けると、その世界は浸水していた。
 「なんだ! なんだ!」
 水はダノの腰の辺りまで来ている。しかも、一歩踏み出すとずぼっと足が沈み一気に肩まで浸かった。
 「湖があふれて、大変なんだよー!」
 声が聞こえた。子供の声だった。今にも溺れそうだ。
 「あたし、泳げないの。どうしよう」
 と、女の子の声。オードはその子を塔の入り口そばまで連れて行った。
 「ここで少し待ってな」
 「猫さん、ありがとう」
 「いいってことよ。しかし、こりゃどうなってんだ?」
 「うえーん、たかしくんがやろうって言ったんだよう」
 他にもまだ子供がいる。ここは子供の世界らしい。
 「たかし?」
 「あそこにいるよ。たかしくんがゴミを湖に捨てたの。そしたら水があふれてきて……」
 湖があるそばへ泳いで見ると、子供が泣いていた。泳ぎながら泣いている器用な子だった。
 「お前がたかしか?」
 「うん」
 「もう、ゴミなんか捨てんなよ」
 「ご、ごめんなさい」
 「今、もぐって取り除くから、みんなで塔の入り口で非難してろよ」
 「うん、ありがとおじちゃん」
 「ああ? なんか言ったか?」
 ダノの目が鋭く光った。たかしと呼ばれる子供は何かを悟り言い直した。
 「あ、ありがとおにいちゃん」
 タジュトがダノをつつく。
 「あんな小さな子供、脅さなくてもいいじゃない。大人気ないわね」
 「あのクソガキ、お前のことまでおばさんって呼ぶぜ」
 「っんもう、それよりゴミ取りよ」
 ダノはもぐる。水はかなり澄んでいる。あまり深く考えないことにした。水はきれいだ。それで十分だ。底には、ゴミ。紙のようだ。
 『名前 たかし  12点』
 テストの答案用紙だった。
 「たかし、あったま悪!」
 そんな束が何枚も何枚も出てきて……。

 ごぼっ! 
 
 何か、音がした。

 ごごごごごごごごごごっ……! ざざざばあー!

 「わーい! 雨だ雨だー!」
 「ごっくらく、極楽うー!」
 そこは、タコの住む世界だった。
 「あ、あんたさっき塔から来た人だね。ありがとう。雨が降らせてくれたんでしょ」
 「おかげで干からびることなく雨にありつきました」
 「よかったよかった」
 ダノたちは決して言わなかった。この世界が赤点テストのために危機に陥っていたことを。そして、
 「これじゃ、降りすぎだろ!」
 ということを。
 
 


2005年06月29日(水) 絵本展に行ってきました。

 ロシアの絵本、1920年代〜30年代の絵本。
 ほのぼのあり、教育ありで絵柄も様々。
 でも、子供の本でありながら時代を投影しているので戦争の奨める話もある。一方で、イギリス人の黒人差別を訴える絵本もある。なんだか考えさせる中、日本を題材にしたものは、井戸に落ちた子供が長い名前のためにおぼれ死んでしまったといったもの。ただ、第二次世界大戦中になると物資も意欲もなくなり、絵本も豆本になってしまう……。(泣)
 「火事」という復刻本を買った。消防士クジマ、かっこいい!


 塔 十三階

 扉を開けると、見渡すだけの狭い世界があった。太陽がさんさんと輝いている。
 「暑い」
 ダノはつぶやいた。地面は乾ききってひび割れている。
 「み、み……みず……」
 彼らは武器を手に取ろうとした。しかし、すぐにやめた。タコが地面で干からびかけていたのだ。
 「お兄ちゃん」
 ダノはうなずいて、水筒の水をタコにかけてやった。塔内のあちこちに飲み水がある。そこから汲んだ水だ。何かのためになるべく汲んでいた。
 「あ、ありがとう……しかし、われわれの仲間は水不足で苦しんでいるのだ……雨が降れば。このところ雨がまるっきり降らない。どうしたらいいのかわからないのだ」
 「雨ねえ……」
 「雨乞いすればいいんじゃねえか?」
 「あ、雨乞いはダメだ。焚き火はダメだ。われわれは火が嫌い。火をおこすものもいない」
 他のタコも水を求めてダノの周りにやってきた。
 「み、みず」
 「ミミ、ミズ」
 「みず、ミズ、水」
 「水をくれ〜」
 きりがない。ダノたちの水は空っぽなのにもかかわらず、タコは寄ってくる。
 「仕方がないわね。ブリザド」
 タコたちがつぎつぎに凍る。
 「これで干からびることはないでしょ。さ、ダノさん、行きましょ」
 「シルア、大胆だね」
 「タジュトさんにはかなわないわ。多分、この上で何かあるのよ行きましょ」
 彼らは十四階へ急いだ。


2005年06月28日(火) 急なお休み

 また、美術館でもいこうかと思ってます。
 「幻の絵本」ってどんなのだろう?


  塔 十二階

 そこは、白い雲海の世界だった。ただし、先ほどの世界のミニサイズ番である。
 「ここ、なにかあるかな?」
 タジュトは白い雲に足を踏み入れた。そして、
 「きゃあああーああああ……!」
 タジュトはダノたちの視界から消えた。
 「どうした! タジュト! うぉわおおおおおお……!」
 「風!」
 「なんてこった! 二人ともどこへ」
 「私たちも風に乗りましょ! そうすればダノさんたちに追いつくかも」
 強い風が吹き荒れる中、シルアはダノたちのあとを追うように風に乗った。
 「おい、待ってくれ!」
 オードは風に乗らずに留まった。オーガの身体は重くて飛ばない。彼は、ひとり残された。
 
 数時間後、タジュトは塔のそばに戻ってきた。
 「やっと戻れた……」
 続いてダノとシルアも。
 「同じとこ、ぐるぐるぐるぐると回ってたよな」
 「そうね……」
 三人はぐったりと塔に入ろうとした。が、近くに黒猫がいた。虎ほどにも大きい黒猫が……。
 「こんなところに、何故!」
 シルアが驚く。ダノも思わず武器を構えた。ここでは見なかった魔物だった。そして、知る限り強力な魔物でもある。
 「待ってくれ! 兄貴」
 黒猫が叫ぶ。
 「あなた、オードね?」
 と、タジュト。ダノは武器を収めた。
 「これが、魔物の特徴ね」
 「ああ、兄貴たちを待っていたら、ハーピーが襲い掛かってきてな、腹いせに喰ったら虎族になっちまったんだ」
 「へえ……」
 「わからないで、すまんかったなオード」
 「でも、変わりすぎだもの」
 「しっかし、妙な特徴だよな」
 「へへっ、兄貴どんななりをしていても俺は兄貴について行きますぜ」
 三人は、その世界をあとにした。
 「えっへっへっ、なんか拾っちゃった」
 「またなんか拾ったのか?」
 「でも、これなんだろ?」
 「いいからとっておけよ」
 タジュトはガラスの小瓶を眺めから、そして鞄に入れた。兄に言われたとおり、とっておくつもりなのだ。


2005年06月27日(月) ちょっと一休み

 パソコンで、「びゃっこ」と打っても変換は、「百個」。「せいりゅう」と打っても「清流」とかしかでないので、「しろとら」「あおりゅう」と打って出してました。なんだかお間抜け。

 知らない方へ(その2)

 いろいろ脚色してますが、ストーリーはほぼゲームどおりです。ただ、ミレイユは私の中では悪女で終わっちゃってます。最後の最後で改心するパターンです。
 レジスタンスと白虎との抗争は、きっと酷いものだったんだろうと思われるが(「ほとんどのレジスタンスが殺された」と町の人から聞ける)、そこまで書き込むのが面倒なんで、やめました。つーか、ゲームでも出てこないし。
 昔(?)のゲームは、想像力を膨らませますよね?
 
 遅い登場、四人目。最初はギルドで仲間を、と思っていたけれど、ストーリーにするなら、入れどころがあるだろうというか。
 ちなみに、タジュト、シルア、オードはなんとなくつけた名前。ダノはヨーグルトかも(なにゆえ?)


2005年06月26日(日) いたスト スペシャル

 中古で購入。
 今はゲームについては何もいいませんが、一言。
 「リノア、口悪すぎ」(怒)
 
 
 神殿がある場所はすぐにわかった。浮遊城が近くにとまっている。グライダーから降りるとすぐに神殿に駆け込んだ。
 中は、簡素で床は石畳、四隅に柱が四本だけで屋根がない。その真ん中で白虎はクリスタルを手に入れご満悦である。
 「ついに手に入れたわい。これで塔をも制覇することができる」
 「遅かったか……」
 ダノは舌打ちする。その隣には妹のそばで座り込んで呆然としているジャンヌがいた。
 「これで、お前らの役目が終わったな」
 と、白虎は姉妹をにらんだ。
 「約束よ、白虎様。姉さんは自由にして……」
 「役目が終わったんだ、二人とも消えろ!」
 「そんな、約束が違うわ」
 「そんな約束をした覚えはない。聞いただけだ!」
 白虎の冷気が氷の塊となる。それをミレイユに向かって投げつけた。
 「ミレイユ! 危ない!」
 ジャンヌが飛び掛りミレイユを突き飛ばした。ジャンヌに巨大な氷が直撃する。そして、下敷きになった。
 「姉さん!」
 返事はない。オードがその塊を持ち上げ、白虎に向かって投げつける。白虎はそれを避けた。
 「お前らか。ちょうどいい一緒に片付けてくれるわ!」
 白虎が剣を振りまわす。ダノがそれを刀で受け止めた。力の差があるためか、ダノがじりじりと押される。シルアがブリザドを放とうとしてやめる。
 「どうしたの、シルア?」
 火縄銃を構えながらタジュトが聞いた。
 「白虎に冷気は効かないわ。どうしよう」
 シルアが持っているのは、ブリザドとデスの書、一応本を試したが効果はない。そのとき、

 ぎん!
 
 ダノの刀が折れた。
 「くそっ! タジュト、なんか武器もってないか?」
 「これ、短剣っぽいけど……」
 タジュトは短い剣を取り出す。
 「なんでもいい、早っうわっ!」
 白虎の攻撃を危うくかわす。オードが代わりに相手になる。
 「タジュトさん、それ! 私にください!」
 シルアは、待ちきれずにタジュトから短剣をもぎ取る。そしてそれで白虎に向かって切りかかった。
 「ぐおっ!」
 見た目、それほど強い攻撃には見えなかった。しかし白虎は大きくのけぞる。
 「どうなってんだ?」
 オードも不思議そうに見る。
 「すごいわ、タジュトさん。やっぱりこれサイコダガーよ。魔力が高ければ高いほど攻撃力が高いの」
 「じゃあ、シルア用の武器だね」
 その後、圧倒的な有利の末、白虎が倒れた。そして、クリスタルも消えた。
 「げっ! クリスタルが!」
 「そんな場合じゃないでしょ!」
 オードの足をタジュトが踏みつける。
 「姉さん、姉さん……」
 ミレイユがジャンヌを抱きかかえている。シルアが駆け寄ってジャンヌを診る。しかし、すぐに首を振った。
 「ごめんなさい。姉さん。もっと姉さんの言うこと聞いていれば……私が馬鹿だった!」
 「ミレイユ、ありがと……あなた、皆のために……」
 「姉さん!」
 ミレイユの涙がジャンヌの血に触れる。それが光輝き白く光るクリスタルと代わる。
 「これが、お父さんが残した秘密……」
 「これを、ダノさんに……魔界塔士に……ミレイユ、幸せに、なってね……」
 
 ミレイユはしばらく泣いていた。姉の亡き骸を抱きしめて泣いていた。ダノたちは、ただただ見守るしかなかった。
 「なんだ、タジュト。お前も泣いているのか」
 と、小声でダノ。
 「だって、私だってお兄ちゃんが死んじゃったら泣くよ。それ思うと……」
 「縁起でもないこと言うな」
 「何よ、たたかないでよ」
 「いて、足踏むな!」
 「髪ひっぱんないで! この、この!」
 「やめて。二人ともここは喧嘩するところじゃないでしょ」
 シルアが止める。いつの間にかミレイユが側にいて赤い目でにらんでいる。そしてつっけんどんにクリスタルを差し出す。
 「うるさい! それもって帰って! 一人にしてよ! 場も読めないなんて最低!」
 ダノはクリスタルを受け取った。
 「それだけ元気があれば大丈夫だろ」
 「それには姉さんの命が入っているんだからね! 頂上に着く前に死んじゃったら、承知しないからね!」
 その後も、ミレイユはジャンヌを抱きしめて泣いていた。
 ダノたちは、ミレイユとそのまま別れて塔に向かった。封印された扉の前にクリスタルを掲げる。十一階への階段が開かれた。 


2005年06月25日(土) お休みの日に

 地元ハンバーガー店で売出し中の曰く付き「くじらバーガー」をお昼に食べた。くじらの竜田揚げが入ってレタス、マヨネーズとシンプル(?)なものに仕上がっている。なんか筋張ってるけどこんなもんかな、と。
 今日の夕刊で、イギリスの国際捕鯨なんとか会が「結局食材としかみていない」とほざいて怒っている。その昔、ドレスのスカートを膨らませるためだけにくじらを獲っていた国々には言われたくないわい。
 ちなみに、三百八十円也。


 ダノたちの脱走により、親衛隊が動き出している。見つからないように歩くのは容易ではない。
 「いたぞ!」
 「あっちへ行った!」
 「お前は向こうを見張れ!」
 と、声の掛け合いが続いている。何人かの親衛隊を倒して出口を進む。
 「お兄ちゃん、ここ武器庫みたい」
 見ると、箱が幾つか並んでいる。そこで武器を調達。すぐに出る。グライダーのある部屋の前に着いたが鍵がかかっていた。
 「くそっ、ここも鍵がかかってやがる」
 「兄貴、これじゃねえか?」
 オードが倒れた親衛隊のポケットを探り、鍵を見つけた。
 「オード、やるじゃん」
 グライダー保管室を開ける。すぐに乗り込む。
 「お前ら! こんなところに!」
 声がする。
 「お兄ちゃん、早く早く!」
 「エンジンがかかんねえ! あっちのは!」
 「ダメ、ガソリンが入ってないわ!」
 「んじゃ、こっちのだ!」
 エンジンがかかる。ガソリンも満タンだ。ダノは急発進させ、大空に飛び出す。
 「いやああ〜! やっぱりいやあ〜!」
 シルアが叫ぶ。しかし、ここで降りるわけには行かない。
 「追ってこねえよな」
 「大丈夫みたい」
 「うっひょ〜、俺空を飛ぶのは久しぶりだ」
 「オードも元親衛隊?」
 「いや、俺はこの間までハーピーだったんだ」
 「へっ?」
 「魔物は魔物の肉で進化も退化もするんだ」
 「へえ〜」
 ひとまず、ジャンヌの家で一行は降りた。家に入っても誰もいない。やはり遅かった。
 「行くべき場所は、北の神殿だな」
 「そうね……」
 シルアが具合悪そうにしている。
 「シルア、もうちょっとだからがんばって」
 「うん。ごめんなさいね。心配かけて」
 「気にしないで、あたしたち仲間でしょ」
 「行くぞ、お前ら」
 「うん」 


2005年06月24日(金) 二週間ほど前まで

 気温が低いと嘆いていたのに、今じゃ気候も良くなり霧の季節。
 霧といえば、競馬の季節。(去年も言っていた)
 海は真っ白で水平線も見えない。職場が少し高いところにあるが、町が少し霧がかっていて幻想的。でも同時に烏賊の季節。


 薄暗い牢獄。三人のほかに、二人ほど牢に押し込まれている。
 「お兄ちゃん、大丈夫?」
 「うう、まだびりびりする」
 ダノはまだ動けないでいた。
 「ごめんなさい。麻痺止めは買ってなかったの」
 と、シルアがうつむく。
 「シルアが謝ることじゃないだろ。それにもうそろそろ痺れがやむだろ」
 ダノは一つしかない石製の台をベッドにしていた。
 「お前たちは何やらかしたんだ?」
 人間の男が話しかける。
 「あんたこそ、何をやったの?」
 「俺は盗みを少々な。で、お姉ちゃん方は?」
 「あたしたちは罠にはまったのよ。あのミレイユっていう人に騙されて」
 「ミレイユって、あのレジスタンスの?」
 「そう、お姉さんまで裏切ろうとして……」
 「それは、ないな。ミレイユは優しい子なんだ」
 男は否定した。その言葉の続きを三人は待っている。
 「きっと、渡すものは渡して、みんなを助けるつもりなんだよ」
 「でも、この城で暮らすって……」
 「自分が犠牲になっていいと思っているだ、きっと」
 「……そうか」
 ダノは起き上がった。体操するように身体を動かす。痺れはだいぶ取れたようだ。鉄格子に手をかける。
 「やめれって。無駄だよ」
 こじ開けようとする彼を男は止めた。
 「でもよ、あのミレイユだって、ジャンヌだって……二人で一緒に暮らすのが幸せだろ!」
 「兄貴じゃ無理だ。まだしびれも完全にとけていないんだろ」
 今まで壁を背にして眠っていたオーガがむくりと立ち上がった。
 「話は聞いていたぜ」
 オーガは鬼族の魔物だ。太い腕で鉄格子を掴む。一気にひん曲げる。 
 「すげっ!」
 「どうだい、兄貴。俺もあんたらについて行きたいんだが」
 「でもよ、俺たちは魔界塔士だぜ?」
 「魔界塔士? 兄貴たちは塔からきたのか? ますます面白い! 一生ついて行くぜ」
 「お兄ちゃん、慕われちゃったね。オーガに」
 「心強いわね。頼りになりそう」
 「そうだ、あんた名前は?」
 「オード。兄貴は?」
 「ダノ、で妹のタジュトにシルアだ」
 男は牢獄に留まっている。
 「あんたはここに残るのか?」
 「ああ、足でまといだからな。もし、行く先にミレイユがいなかったら、北東にある神殿に向かうといい。そこがクリスタルの開放場所だからな」
 「ありがとうよ」
 「いや、いいんだ。ミレイユを助けてやってくれ」
 ダノたちは新しい仲間を連れ、城の出口へ向かった。


2005年06月23日(木) がちゃポン

 キングスライムが出てきた。
 「やまびこの帽子」と「かんむり」がセット。そして……ちょっと肥えたスライムが……! ちがうって。
 
 最近とても暑くなってきてます。そういう日に限って仕事です。でも、もう少しと思いながら出勤してます。

 
 浮遊城に入るとまっすぐ白虎の元へ向かった。しかし、謁見の間にはいなかった。
 「お兄ちゃん、宝箱!」
 部屋の奥にひっそりと置かれた箱を開けると鍵が入っていた。それを持ってさらに階段を上る。その頂上の扉は鍵がかかっていた。
 「で、これを使うんだな」
 部屋に入ると、ジャンヌそっくりの女性が、やはり親衛隊に囲まれていた。
 「いや、こないで!」
 と、その女性……ミレイユは叫んでいる。
 「クリスタルはどこだ」
 「知らないわ。そんなの!」
 「しらばっくれるな! もうすぐお前の姉も来るはずだ!」
 「それまで、可愛がってやろうか」
 「いやあ!」
 ダノたちが割り込み、親衛隊を片付ける。
 「乙女のピンチってやつ? 全く、部下の教育がなってないわ」
 「大丈夫? ケガない?」
 「あんた、ミレイユだよな。あんたの姉さんが待ってるぜ」
 ミレイユは、礼を言ってダノに抱きついた。
 「よせよ」
 ダノがミレイユを引き剥がす。
 「ごめんなさい。怖かったの……」
 ミレイユは自分の肩を抱いた。そして、彼に尋ねる。
 「姉さんは? 姉さんは無事?」
 「ああ、森の隠れ家にいるよ」
 「そう……。だそうよ、白虎」
 「えっ!」
 背後から冷気を感じる。振り向くとそこに白虎が現れた。
 「罠……だったのね」
 「騙されたの?」
 信じられないと、シルアとタジュトはミレイユを見る。
 「お前たちが玄武と青龍を倒したことは知っている。泳がせておいて正解だったな」
 「ミレイユ、どういうことだ!」
 ダノが振り返る。とたん、体がしびれた。地面に伏せる。
 「お兄ちゃん!」
 「どお? 痺れ針の味は?」
 さきほど、ダノに抱きついたときに仕込んだのらしい。
 「あなた、お姉さんを裏切るの?」
 「裏切るわけじゃないわ。でも、あたしは強いのが好き。逃げて隠れての生活なんてまっぴら。それならクリスタルなんか白虎様に渡してしまった方がいい。白虎様はあたしに約束してくださったの。ここで何不自由ない暮らしを」
 「お前たちはすぐに殺さん。町で公開処刑がいいな」
 三人は、城の地下の牢獄に落とされた。 


2005年06月22日(水) やっと希望の兆しか

 申込者、一名いるらしい。
 どうか、受けてたってください。お願いします。まだ見ぬ人。


 ジャンヌは木々に囲まれた小さな家に住んでいた。ダノたちが訪れたときには、白虎の親衛隊が彼女を囲っていた。
 「探したぜ、お嬢さん」
 「おとなしく来てもらおうか」
 「お前さんの妹もこっちにいるんだ」
 じりじりと彼女を追い詰める。
 「なあ、こういう場合は……」
 「もちろん、女の人を助けるのが常識でしょ、お兄ちゃん」
 「正義の気取りはやらないじゃないの? それに信用を買いたいんでしょ?」
 「シルアって、時々シビアね」
 「そうかしら。でも、人間たまに熱くなってもいいと思うわ」
 「うん、ガルガル野郎よりは美人だよな、やっぱ」
 「……お兄ちゃんって素直ね」
 三人は顔を見合わせてうなずいた。ダノが親衛隊の一人の肩に手をかける。振り向いた瞬間で殴る。
 「お、お前ら新入りだったな。早速裏切るとはどういうことだ?」
 「俺は、俺のやりたいようにやるだけさ」
 武器を手に彼らは親衛隊に襲いかかる。勝負はすぐにつく。
 「くそっ……」
 親衛隊ジャンボにんにく、サーベルタイガー、毒けむしはその場で倒れた。それを見届けるとジャンヌはダノの前に駆け寄った。
 「助けてくれて、ありがとう」
 「あんたが、ジャンヌだな」
 「ええ、元レジスタンスの長の娘、ジャンヌです」
 「あんたを探していたんだ」
 「クリスタルが欲しいのね。じゃああなた方は塔から来たの?」
 「そうだ。俺たちがクリスタルを持っていればあんたも妹も白虎に狙われることないだろ」
 「そのはずだけど……もう白虎に反抗する人なんかいないのに、白虎はクリスタルを手に入れて塔すらを制服しようとしているの。それにクリスタルは妹のミレイユと一緒じゃなければ封印を解くことが出来ないの。お願い、ミレイユを助けて」
 「わかった、ジャンヌはここで隠れていろよ。必ずミレイユをつれてくるから」
 「ありがとう、魔界塔士」
 ジャンヌと別れると、ダノはため息をついた。
 「俺たちの目的って、結局人助けしないと達成できないようになってんのか?」
 「まあ、いいじゃない」
 「今度はミレイユさんね。浮遊城に向かいましょう」
 三人は、グライダーに乗って再び浮遊城へ向かった。


2005年06月21日(火) 辞めたいのに、辞められない

 辞表出して一ヶ月と十日。面接日六月一日。それ以降、受ける人来ない。
 本当に不況で仕事のない日本なのだろうか、と。

 人のことは全く言えません。正社員で働いている身の癖に責任押し付けられるのが嫌だから気楽なパート勤めをしたい気持ちでいっぱいな私なので。
 でもそれだけじゃないから辞めると決めたのですが。
 やる気もないのに、「仕事せい」と言われてもねえ。本来ならとっくに辞められるはずなのに……。


 「うっしゃー、はっやーい!」
 タジュトはご機嫌である。しかし、シルアは恐怖で固まっていた。
 「まずは、どこへ行けばいいんだ?」
 「町で聞いたんだけど、隠れ里があるみたいだよ」
 「よし、そこだ。で、どこにあるんだ?」
 「わかんないよ。だから、隠れ里なんだよ」
 「……」
 「隠れ里は雲の中に隠れているらしいわ。雲の中を探せばいいのよ」
 シルアの助言で一行の行き先は雲の中となった。彼女はそれを後悔した。前が見えず、真っ白な中を闇雲に走る羽目になったのだから。
 「ないな……」
 空は広い。方向感覚を失う。
 「ここ、どこ? あの浮遊城からどの位置になるの?」
 「うう……」
 「ダノさん、あの雲……。さっきから動かないわ」
 北西に見える小さな雲を指してシルアは言った。ダノはその雲に入った。
 「本当に雲の中に町がある」
 町は霧状にガスがかかっている。まず表からは町があるようには見えない。
 「おや、お前さんがたは? 白虎の手のものか? ここには奴が探しているものはないぞ」
 町の老人が話しかけてきた。
 「いや、俺たちは塔から来たんだ。あんたらに危害を加えるつもりはない」
 「なんだ、そうか。で、ここには何用だ?」
 「ジャンヌっていう女を探している」
 「やれやれ、封印のことか」
 封印? と聞きかけたがシルアが抑えた。ここからはシルアが受け答えする。
 「この町は……レジスタンスの隠れ家だったの?」
 「そうだ。だったのだ。今はもうほとんど残っておらん。この場所も割れている。シャルルの娘たちはこの町から逃がしたが……」
 「シャルルの娘って?」
 「ジャンヌとミレイユのことだ。あの双子にはクリスタルを得る秘密がある。白虎に取られるよりは、お前たちにやる方がいいだろう」
 「クリスタルに力があるの?」
 「そうだとも。あれは全てを得る力の元だ。神にすらなれるだろう。それならば、塔の扉を開くために使う魔界塔士にくれてやる方がましだ」
 「魔界塔士……?」
 「あの塔は魔界だ。その頂上を目指して登る馬鹿は塔士だ。今度誰かにそう名乗ればよいだろう。ジャンヌならここから南東の広い雲海の真ん中あたりの森の中に隠れているだろう。お前さん方、信じてるぞ」
 「わかったよ、じいさん。ジャンヌを見つけたら必ず助けるよ」
 雲の中の隠れ家を出て、三人は早速教えられたところへ向かった。


2005年06月20日(月) ああ、なんだか……

 人生は何が起こるかわからないと思わざるを得ない日。
 利用者の身内の人が自殺したらしい。
 理由はわからないけれど、真面目でおとなしい方だったらしくいろいろ内側に貯めていたのでないかと、おばちゃんたちに言われていた。
 
話は変わるが、新聞の本紹介記事に、「がんばらないと思うと、ほっとして副交感神経が活発になり免疫力が高くなる」つまり、がんばって生きるよりは、がんばらないで生きる方が病気にならない(長生きできる?)、という。今の世の中、がんばるよりも力を抜いて生きた方がよいのだろうか? 

 そういう私も、今日はなんだか疲れが続いていてダメっぽいです。
 すいません、もう寝かせてください。

 ああ、勘違いしないで欲しいのですが、「がんばらない」で生きるのだけど、条件として「あきらめない」こと。
 「がんばらないけれど、あきらめない」というのがその本の教えらしい。

 では、おやすみんさい。


2005年06月19日(日) ちょっとお疲れ

 なので、ささっとやります。


 「お前たちが、入隊希望者か」
 白虎にはすぐに会えた。意外にあっさりと。
 その名の通り白い虎。ただし上半身は人間のように、下半身は虎の胴体だった。まるで人馬のように。しかし、その顔はもちろん虎そのもので、鋭い目をダノたちに向けている。
 「早速任務を与えようじゃないか。初仕事にしては大役だ。ジャンヌという女を捜せ。この世界のどこかにいるはずだ。おっと、足が必要だな。グライダーを使うといい」
 「わかった。しかし、その女が何かしたのか?」
 「要らぬことを聞くと命がなくなる。覚えておけ」
 「ああ、肝に銘じておく」
 「あと、裏切るなよ」
 ダノたちは、謁見の間を出た。ここは浮遊城。白虎が構える城だった。かなり広く複雑に入り組んでいるが、入り口から謁見の間まで一本道でいけるようになる。
 「あーはっはっはっ」
 出るなりタジュトが笑った。
 「なんだよ、タジュト」
 「なんでって、お兄ちゃん、さっきからかっこつけすぎ」
 「そうね、いつものダノさんらしくないって言うか、ほんとどうしちゃったの?」
 シルアまで笑う。
 「出来るだけ、白虎の信用買うために演技しているだけだ」
 「あれ、演技なの〜」
 「馬鹿、声がでかい」
 「とにかく、信用を買いたいのなら、ジャンヌさんという人を捜しましょ」
 グライダーは城の出入り口にある。エンジンをかける。
 「操縦わかるの?」
 「なんとなく」
 「なんとなくって……やめて〜!」
 シルアが叫ぶ、しかしグライダーは走り出し加速し、雲の中を突き進むように飛び上がった。


2005年06月18日(土) ただ今

 「THE BLACK MAGES」というFFシリーズの戦闘シーンのサウンドをアレンジしたCDを聞いてます。中古屋でめっけました。
 そんな状態で書けるかって? 大丈夫でしょ、サガも作曲は植松伸夫氏ですから。


 空中世界

 雲の上を歩いたのは、おそらく三人にとって初めてだった。
 「雲って、綿菓子じゃなかったの! お兄ちゃん」
 タジュトが掴もうにもつかめない雲に驚いている。そんな妹にダノは一言、バーカと言った。
 「でも、雲は水蒸気のはずよ。一体どうして」
 「シルア、考えるな」
 それを考えたとたん自分たちは陸も見えないこの高さから落ちてしまうのでは、と思い彼は黙らせた。
 「考えたってわかるはずないだろ。多分。それより、あそこだ、あそこに街がある」
 彼の指差す方に確かに街がある。
 「白虎はどこにいるのかしら?」
 「案外、すぐに会っちゃったりして」
 「シルアの言うとおり、とりあえず白虎の傭兵をするからな。タジュト、大人しくしとけよ」
 「はーい」
 街に入る。なかなか活気付いている街だった。大きなパブが入り口からでも見える。
 「また、レジスタンスが……」
 「白虎に楯突くから、殺されちまうんだ」
 「もう、ほとんど残っちゃいないだろうね」
 人々の噂は、レジスタンスという白虎に対抗する組織のことばかりだった。噂に聞き耳を立てていると、ダノたちに気づいた一人が話しかけてきた。
 「お、あんたたちどっから来た?」 
 「と……」
 タジュトの口をダノがふさいだ。
 「ああ、そうか。元レジスタンスだな。白虎に殺されたくなかったらお前たち、傭兵になるといいよ。自分の仲間になれば白虎も殺しやしないさ」
 「そうだな。でさ、どうしたらその傭兵になれる?」
 「酒場に行けばいいのさ。そこからはお前たち次第さ。幸運を祈るよ」
 「サンキュ」
 言われたとおり、酒場……パブに入ると、中は傭兵ばかりがうろついていた。
 「何か飲むか?」
 「はーい、あたしはクリームソーダ」
 「オレンジジュースを」
 「じゃあ俺はコーラ」
 注文を済ますと、傭兵の一人が声を掛けてきた。
 「おい、ここは白虎様の傭兵専用なんだ」
 「命あるうちにママのところに帰りな。もっとも姉ちゃんたちは残ってていいぜ。可愛がってやるからよ。ぎゃっ!」
 タジュトが足を踏んづけた。シルアの腰に手を回そうとした傭兵は手をやけどする。「触るとやけど」というエスパーの能力が発動したらしい。
 「この野郎!」
 「よせよ、せっかくの酒が不味くなる……」
 「何言ってんの? お兄ちゃんが飲んでるのはコーラじゃない」
 「一度、言ってみたかったんだ」
 「うっが〜! 馬鹿にしやがって!」
 傭兵が襲ってくる。ダノは足払いをかけてパンチをお見舞いした。その傭兵が壁まで吹っ飛んで衝突、気絶する。
 「お、お前ら!」
 他の傭兵がダノたちを囲む。やる気は満々のようだ。
 「よせ!」
 中年の男が止めた。
 「それ以上、騒ぐなら代わりに俺が相手するぜ」
 「隊長! そ、それは……」
 「おい、お前たち。なかなか出来るじゃねえか。どうだ、白虎親衛隊に入らねえか?」
 ダノは待ってましたというような顔をこらえて、あくまで無表情で少し笑みを作った。
 「いいだろう……」
 「何かっこつけてんの、お兄ちゃん」
 タジュトにつっこまれたが、三人は白虎の元に案内された。


2005年06月17日(金) 今日知った、とんでもないこと

 「悪魔狩り」6巻を読んでいなかった。5巻を読んだあと、7巻を読んでいた。まったく気づかなかった。7巻しばらくそのままにしておいて、本棚に入れようとしたとき、6巻がないことに気づいた……。6巻読んでない(購入もしてない)。どうりで(7巻の)始まりがあいまいだと思った。
 は、恥っずかしい〜
 余談・ケロロ軍曹10巻まで集まりました。(笑)ちなみにお気に入りキャラはモアちゃんです。

 近所のリサイクルショップは『人生は気合だ! リサイクルショップ』という看板だった。そうか、人生は気合なんだ……。つーか、そんな面白(い看板の)ショップがうちの近所にあったんだね。こいつはアレ(面白い看板とか広告とか集めてる本)ものだね。


 塔 10階

 十階のフロアに着くと例のシャチホコが並んでいる。ただししゃべらない。
 「また塔の雰囲気が変わりましたね」
 「そうだっけ?」
 しばらく進むと、開かない扉を発見する。
 「これもクリスタルがないと開かないってか」
 「今度は白のクリスタルね。白虎ね」
 シルアは封印された扉を見ながらつぶやく。
 「まあ、相手が何であれ、俺たちは突き進むしかねえ」
 「そうだね、お兄ちゃん」
 「そういうことで、今日はここで休むぞ」
 「うん」
 「えっ?」
 二人はいそいそと準備すると、うとうとと眠ってしまった。シルアを残して。
 「どうなっているの?」
 九階で、病院がありゆっくりやすんだばかりだった。自分が知らない間にもう一日のサイクルが来てしまったのだろうかとも考えた。でも、彼女の感覚はまだ半日もたっていない。
 「こんにちは、お姉さん」
 子供、少年だった。シルアに話しかけている。
 「こんなところに、子供? 一人で?」
 「心配ないよ。それより今度は白虎が相手だね。白虎は傭兵を集めているんだ。あいつは自分で手を下すより、人を操る方が好きだからね」
 「何故、あなたはそんなこと知っているの?」
 「それはね、ぼくだからさ。でね、もし……もしだよ、白虎に近づきたいんなら傭兵になるのが一番の近道だと思うんだ」
 「どうして、私たちにそれを教えるの?」
 「教えたいからさ。じゃ、寝ている二人にも教えてあげてね」
 少年は走ってどこかに行ってしまった。追いかけようかと思ったが寝ている二人をここにおいておくわけにはいかなかった。
 「もしかして、故意に眠らされたの……」
 彼女にそういう疑惑が生まれた。そして、気づいた。今までなかったところに扉があることに。


2005年06月16日(木) 十四度の世界

 本日の一時頃の気温(職場付近)十四度。
 寒いっつーの!
 厨房は暑いので裏口の玄関を網戸にするんですが、休憩室(私の仕事場)は日が入らず風だけが入ってくる。冷風直撃。寒すぎでシルバー派遣でお掃除に来ているオバちゃんからもらったカーディガンきました。爪が青くなります。
 今、本当に六月(中旬)か?

 
 塔 十階の前に

 「玄武を倒し、青龍までも……なかなかやるじゃん」
 彼は、模型の塔を見てつぶやいた。三つの光がゆっくりと動いている。そのずうっと上で今、光を失った駒が砕けた。
 「あー、こっちは駄目になったのか……」
 彼は酷くがっかりしたのち、大いに笑った。
 「君たちは、どこまでいけるかな。この上には更に強いのがいるよ。せいぜい楽しませてくれ」
 彼は、ふと気づいた。
 「いけない、助言するんだった」
 彼は急いで用意をするとそこから消えた。彼が消えてもブロックで積まれて作ったような塔が静かに立っていた。


2005年06月15日(水) 夏は来るのか?

 去年の今頃は暑かったことを覚えている。
 が、今年はどうだ? 冷夏になるのか?


 ベッドには数人の患者が寝込んでいる。症状が重いらしく口もきけない様子だった。その中に悪魔系の魔物もいる。
 「良かったら休んでいってください。塔の中じゃ休むに休まれないでしょ? 食事とベッドは提供できますから。でも有料ですからね」
 「あ、ああ」
 料金も良心的な値段である。ダノは料金を支払った。医者は、好きななところで休んで、という。
 「なんなんだ、ここは」
 「でも、こうして安全なところで休めるのだから」
 「そうそう、最近はベッドで寝れるだけでも幸せ感じちゃう」
 タジュトやシルアが納得してるようなので彼はもう言うことはなかった。彼も、ゆっくり身体を休めるところは歓迎する。
 「おい、お前ら」
 悪魔系の魔物が声を掛けてきた。
 「どこから来た? まさか一階からか?」 
 「ああ、そうだぜ」
 「……そうか、一階からか。じゃあ、玄武と青龍を倒してきたんだな」
 「うん、あのおっきい魔物ね」
 「まだ、上に行くつもりか?」
 「そうよ私たちは、頂上を目指すの」
 魔物は少し黙ってから再び口を開く。
 「そいつらは全部で四匹。そしてそれをまとめる奴がいる」
 魔物はそういって口を閉ざした。そして、どこかへ行ってしまった。
 「と、いうことは四匹のうち、二匹倒しちゃったんだね」
 「そういうことになるな」
 「油断はできませんわ。塔は階数があがるたび魔物も強くなります」
 「私たちも強くなってるわよ」
 「それでも……」
 「ストーップ。もう、今日はやめよう」
 それからダノは必要時以外、口を開かなかった。食事をしたらすぐベッドに入った。二人もそれにしたがった。

 「朝でっすー。皆さん朝の診察が始まりまーす」
 医者が太鼓をたたいて起こしている。そして、朝食を配り歩いた。ダノたちの前にもそれが置かれる。
 「おはようございます。なんだか体の調子がいいです」
 「おはよ、シルア。私もいい。お兄ちゃんは?」
 「ああ、いいぜ。俺も」
 食事を終えるとすぐに出発した。塔の中は明るくも暗くもない。やはり、昼も夜もない世界だった。
 「昨日はたっぷり休んだし。それに考えたんだけどよ」
 「お兄ちゃんが? なに考えてたの?」
 「ああ、やっぱり俺はここで立ち止まるべきじゃないって。どんな奴が現れてもな」
 「でも、お兄ちゃんってさー、楽園が目的じゃないんでしょ?」
 「うーん、何でかなあ」
 「きっと理由なんかないのよ、ダノさんには」
 「じゃあ、お前たち二人は理由のない俺についてきているわけだな、こんな危険な塔に」
 「私、お兄ちゃんについていくもん。一人はいや」
 「私には目的があるからかまいません」
 タジュトはドアを見つける。開けると十階への階段がある。三人はそれを上った。


2005年06月14日(火) 送別会

 を開いてくれるとゆってくれた職員さんがいる。でも、新しい人はいってこない限りはできなのだよ……。


 塔 九階

 塔の中にいると、昼も夜もわからなくなる。それに増して、魔物は強くなり彼らは限界が来ていた。
 「もう、何日もここにいるみたいね」
 少し休憩をとろうと、シルアは座り込んだ。それほど複雑ではないのだが、各フロアの間取りは違う。そして広い。まだ、七階の小世界を出て半日も経っていないだろう。
 「まあ、そのうち慣れるだろ」
 「ここに入ってから会うのは魔物だけ」
 「タジュトは女の人に会ったって言ったけれどな」
 「一階にいる人たちとは何故会わないのかしら?」
 「……」
 あれだけ開けろと騒いでた塔の町の住人たち、彼らとは一階で別れたままだった。
 「案外、シルアの世界で暮らしていたりして」
 「そうだと、いいのだけど……」
 シルアは苦笑いをしてうつむいた。ダノは彼女が何を思っているのか悟ることは出来たが口にはださない。
 「お兄ちゃん、シルア。いいとこ発見! 近くに宿屋あるよ」
 「へえ、じゃあそこに行こう」
 「でも、なぜこんなところに?」
 「何でもいいから行こう」
 タジュトは扉を開けると、そこにはベッドが無数に広がる光景があった。
 「どうなってんだ? ここ?」
 ダノが不審ながらそこに足を踏み入れた。
 「急患ですか?」
 白い服を着た女性が話しかける。彼女は薬を手にしていた。
 「急患? いや、病人はいないけど」
 「そうですか。でも、皆さんお疲れのようですね。ここでお休みしてはどうですか?」
 「ここはなんなんだ?」
 「病院です」
 「病院?」
 「宿じゃないの?」
 「ええ、病院です。私はここで看護兼お医者しています」
 女性は、にっこり笑って答えた。 


2005年06月13日(月) 睡魔との戦い

 疲れた日の後は、疲れてます。今日は職場で睡魔と闘いました。
 私の負けでした。
 発注書を書いていたときに襲われ、字もヨレヨレ、数もぐちゃぐちゃ。
 もちろん、書き直しました。

 
 青いクリスタルと掲げると、六階へ通じる扉が開かれた。
 「よし、進むぞ」
 ダノはまた一歩踏み出した。
 

 塔 七階

 七階には小世界があった。塔から出ると海に囲まれていた。
 「また海だね」
 タジュトが周りを見渡す。北の方角に陸があるのが見えた。後の方角は海が広がっているだけだった。
 「行ってみよ、お兄ちゃん」
 「うーん、でもよ。海だぜ?」
 「私、泳げないから……」
 「えー、でも、なんか陸にきらきらしたものがあるんだけど。私だけでも行ってみる」
 「おい、タジュト!」
 タジュトはばしゃばしゃと海に入った。その姿はいっこうに沈まない。とうとうそのまま陸に着いた。
 「ずうっと浅いよー!」
 陸から彼女は叫ぶ。
 「なんか変な像がいっぱい置かれてるー!」
 浅瀬であれば、と二人も浅瀬を渡っていった。タジュトの言うとおり、金色の魚のような生き物をかたどった像がずらりと並べられていた。この世界は、これしかないようだ。
 「なんだろうね、これ?」
 タジュトは少し近づいてそれを眺めた。
 「これは、シャチホコです。お城の屋根に飾るものみたいです」
 シルアはそう言ったが、ダノとタジュトは信じられないといった顔をする。
 「でもよ、見たことないよな」
 「うん」
 「お城といっても、ナゴヤ城というところにあるらしいの。私も詳しくは知らないです」
 「でも、なんか珍妙なものだよな、これ」
 「そうだね」
 タジュトはシャチホコの頭の部分を撫ぜた。
 「珍妙とは何事だ」
 「きゃあ!」
 「しゃべった!」
 シャチホコがしゃべった。タジュトが飛びのき、ダノが刀に手をかける。
 「わしはここから動かん。何もせん。しゃべって悪いか!」
 ダノは刀を納める。シャチホコは安心したように、よろしい、と言った。
 「ここに人が来るのは、久しぶりだな」
 シャチホコは語り始めた。
 「あんたは何でここにいるんだ?」
 「そういうさだめだからだ。お前たちがどこから来たのか知らぬが、この塔のことをどのくらい知っている?」
 「どのくらいって、てっぺんに楽園があるんだろ?」
 「楽園か。まあそれもそうだが……時間の流れがおかしく思ったことはないか?」
 「そりゃ、こんな塔の中にいたら時間の感覚もおかしくなるな」
 「それだ。例えば今日は六月十三日とする。しかし、お前さんたちが住んでいた世界では六月十三日とは限らない。ここは時間の流れが一定していないのだ」
 「それはつまり……」
 「この塔の中では時間は意味がない。あの方が時間は必要ないとおっしゃって……おっと、話が長くなったな。青年、この下を掘ってみろ。わしからの餞別だ」
 ダノは言われたとおり掘ってみた。瓶が手に当たる。ハイポーションだった。
 「ありがとよ、シャチホコ」
 「達者でな」
 三人は浅瀬を渡り、塔へと戻った。その後、そのシャチホコが消滅したことを知らない。


2005年06月12日(日) では、

 はじめますか。


 老人はにこにこと三人を向かい入れた。
 「大したものだ。あの青龍を倒してしまうとは……。わしももう少し若かったら応戦できただろうが……なにしろこの年ではなあ」
 「あの、おじいさん。この玉、何かに使えるのかな?」
 「ほほう、お嬢さん。それをちょっと見せてくれんか?」
 タジュトは赤い玉を老人に見せる。
 「ふむ、赤い玉だ」
 「見りゃわかる」
 「お主ら、頂上を目指すのか?」
 「ああ、もちろんだ」
 「楽園のためか?」
 「……」
 ダノはしばらく黙った。
 「いや、探究心のためだ。今はそれだけだ」
 「そうか、ならこれをやろう」
 老人は押入れから何かを取り出した。それは、青い玉だった。赤い玉と同じ大きさの玉で、二つは共鳴している。ダノは受け取ろうと手を伸ばした。
 「と、思ったが只ではつまらん。なぞなぞじゃ。元気な人には痛い。痛い人には気持ちいいものをもってこい」
 「痛くない人には痛くて……」
 「痛い人には気持ちいい?」
 「マゾ?」
 「馬鹿もん、もってこいとゆうとるのじゃ。物じゃ物」
 老人は三人を追い出す。
 「なんだろうね」
 タジュトは悩みすぎて目を回している。
 「うーん。痛い人には気持ちいいか……」
 「私はわかったわ」
 シルアはにっこりと笑った。
 「確か、港町で見たの。行きましょ」
 「また、あっちまで戻るのか……」
 
 シルアは金の針を買って戻ってきた。金の針は石化治療に役立つアイテムだが、今のところ石化攻撃をしてくる魔物は出てこないので買うことはなかった。
 「さ、おじいさんのところへ行きましょう」
 またまた老人のところに戻ると、老人は喜んで金の針を受け取った。
 「おお、まさしくこれは金の針。ようやったようやった」
 「でも、なんで答えが金の針なの?」
 「ああ、そうか。針治療ってあるだろ。だから元気な奴には痛くて痛い奴は気持ちがいい」
 「あ、なるほどね」
 老人は庵から出ると、ダノたちが乗ってきた動く島の前に立った。
 「あやつも倒れたというし、お主も元に戻りたいだろう」
 「じいさん。何に向かって言ってんだ?」
 「お主らは、この動く島がどうして動くのか謎に思わんかったのか?」
 「そりゃ謎に思ったけど、行きたいとこに行ってくれるしめちゃくちゃ役に立ったからな」
 「そうかそうか。お主、石だけに意志があるのか。どれどれ戻してやろう」
 老人は金の針を島に刺した。島はしばらくそのままだったが大きく揺れ始めた。水面が揺れる。揺れがあ大きくなって、

 ザバッ!

 頭が出てきた。
 動く島は、大きな大きな亀だった。
 「わしの友だ。あの青龍に石にされとったんだ」
 三人はあんぐりと口を開けていた。
 「さてと、約束だ。受け取れ」
 青い玉をダノは受け取る。赤い玉と共鳴、そして強い光を放つ。ダノの手には一つの青いクリスタルがあった。
 「クリスタル。それがあれば更に塔の上にいけるだろう。お主、すまんがもう一度、この英雄たちを塔まで送ってやってくれんか?」
 もちろん、と言うように一度ゆっくり頭をさげる。ダノたちは亀に乗るとゆっくりと動く出した。
 「ありがとよ、じいさん。でも、俺は英雄気取りにはなりたくないんだ」
 「まあ、ここではお主らは間違いなく英雄だ。受け取っておけ。この先はまた辛いことがあるだろうが、そういう覚悟はあるのだろ?」
 「もちろん」
 老人は、友人が乗せた者たちを見えなくなるまで見送った。


2005年06月11日(土) 結婚式

良かったです。懐かしい先生にも会えたし。友人にも久しぶりに会ったら、すっごいお母さんしてて驚いた。


2005年06月10日(金) 明日は

 付き合いが長かった友人の結婚式に出席するため、一泊旅行してきます。
一泊といっても専門学校行っている妹のとこで泊まるんだけどね。
 そういうわけで、出来たら携帯で更新します。(大した更新はできないけれど)

 
 「ええーい」
 タジュトが思いっきり青龍に何かを投げつける。投げつけては爆発が起こる。
 「なんだ、タジュト。それ……」
 「さっき拾った手榴弾」
 誰がそんな危険なものをおいていったのか、ダノはくらっとしたがそういう場合でもない。むしろ、感謝すべきだ。青龍がひるんでいる。
 「じゃ、俺も」
 ダノが岩を投げつける。なぜか、店で売っていたので買ってみたら、やっぱりただの岩で、とても損した気持ちになっていた。
 こうして、青龍に稲妻を呼び出さないように絶え間なく攻撃を続け、ついに青龍を倒した。
 「終わったか……」
 「でも、どうやって帰ろう」
 三人はへとへとでとても帰れそうもなかった。アイテムも尽きている。
 「くそっ、このままここで野垂れ死にか」
 ダノは赤い玉を持ち上げる。これを手に入れるために、ここで命を落とすとんだ無駄なばかげた話だ、と思いながら。急に、赤い玉が光りだす。部屋全体を照らしたかと思うと彼らを包み込んだ。
 目を開けると、渦潮の真上だった。どういうわけか、海底側は、渦は海面に向かうようになっているらしい。動く島に乗ると彼らは、海面にいた。
 「これ、どこに持っていくんだ?」
 「そんなの……、あ、あのおじいさんとこは? なんだか一番怪しそうだし」
 「そんな言い方しなくても……でも、会ってみる価値はありそうね」
 三人は、再びあの小島に住む老人に会いに行った。
 

 


2005年06月09日(木) 主任がケガした話

 いや、もう怪我しちゃったんですよ、主任。利き手なんで、いづそうでいづそうで。利き手が使えないって大変だと。頼むから休んでいてくれと思った。そのほうが早く治るし。


 シルアの言葉がいけなかったのか、タジュトがはやし立てたのがいけなかったのか、ダノが赤い玉を見つけたのがいけなかったのか、怒り狂った青龍は長い尾を巻きつけてきた。寸でのところでそれを交わす。
 「いくわよ! 雷よ!」
 サンダーの書を掲げてシルアは叫ぶ。光が轟音が青龍を包み込む。
 が、青龍は傷一つなくぴんぴんしている。
 「効かぬわ! この私をなんだと思っておる!」
 今度は青龍が雷を呼ぶ。
 「食らえ!」
 ダノたちに稲妻が襲いかかる。
 「きゃー!」
 「うぉあ!」
 「ひん!」
 何とか息が出来る。しかし、瀕死だった。
 「ポーション使え、ポーション」
 「ポーションじゃ間に合わない。ハイポーションだよ」
 「いやしの杖よ」
 なんとか、体制を保つ。
 「だけど、も一度食らったら最後だぜ」
 「回復アイテムもうほとんどないしね」
 「ええ」
 もう一つの本、クラウダの書を手にしてシルアもうなずく。
 「今度はこっちから行くぜ、でっかい蛇!」
 ダノの言葉が青龍の逆鱗に触れた。


2005年06月08日(水) まず、何から話せばよいやら

 今日、事故起こした日より、丸一年たちました。これで、私の免許の点数が戻ります。あのじじいは健在です。自分が一番悪いのはわかっているつもりですが、本当に呪い殺したくなるじじいです。なんと、いまだに保険金払っています。(保険会社が)
 あの、ぶつかったかどうかもわからず、普通なら保険会社の力で示談で済むような事故でここまでひっぱられるとは。本当に馬鹿みたいな人間というのは結構いうるものだと思わざるを得ないです。
 これを読んだ皆様、万が一、事故を起こした場合は大したことなくとも相手を引きずってでも病院(信用の置ける病院、決して悪徳外科と呼ばれるところへは行かせないこと。これ重要ポイントです)へ連れて行ってあげてください。あと、保険会社もすばやく正確に対応してくれるところを!
 でないと、じじいのような奴が保険金を悪用します。
 ほんと、いい教訓になりました。


 ちょっと早い怖い話。
 怪談好きですが、私のまわりはのってくれない。何故なら皆嫌がるから。
 今日、どうゆうわけかパートのおばさんたちと病院の話になり、元市立病院では電源の落とされたエレベーターが夜中動き出す、という結構ベタな怪談話をしていた。もう取り壊されてないのですが、その取り壊し最中も多くのけが人がでて、市(ここがポイント)が霊媒師に見てもらったところ、「一回では除霊しきれない」と何度も来たそうです。

 うちの家系では霊感を持っている人はいないと(少なくとも母、妹、私)思いますが、母の今の職場(認知症老人のグループホーム)は毎夜出るそうです。
 その職場ではっきりと見える人がいて、同じ職場の人の当時亡くなったお父さん(らしき人)を見たそうです。あとは、物音を鳴らす、カーテンを揺らすなどをする霊がでて、普段鼻で笑い飛ばす母も、寝たふりしたくなる状態だったらしい。
 でも、今は利用者が増え、夜な夜な歩き回る利用者を見ているほうが大変で霊にかまってられない状況。
 「霊よりも、(利用者が)夜中歩き回って転ばれる方がよっぽど怖い」というのが母の談。
 そんな母の友人の中には、急に「あっちへ行きなさい。ここはあなたの来るところじゃない」と空間に向かっていうので、「なしたの?(*どうしたの?)」と聞くと、「いや、幽霊がついてきたから」という人がいるらしい。

 そういえば、うちの利用者にも「お化けをみた」という利用者がいるが、これは精神的なものらしい。いるという噂も聞いたことがある気がするが。 中学のとき、出るといって清めの塩を持ち歩いている生徒もいたなあ。

 しかし、自分自身の霊体験はゼロです。(いや、ないほうがいいよな)


2005年06月07日(火) ある意味バッドタイミングな話

 職場で、電話をかけよう(もちろんお仕事の電話)として、受話器をとり、外線ボタンを押し、番号を押した。つなぎもなくいきなり、
 相手「もしもし○○ですが、××(職場の名前)さんですか?」
 私 「はあ?……はい」
 つまり、ベルがなる瞬間、私は受話器をとり番号を押したってこと?
 「なんで、取ったの?」と事務に言われたが、知ったこっちゃない。こっちはかけようとしていたんだから……。


 「かによ。お兄ちゃん。かに。今日は豪勢だね」
 タジュトは喜んで、サーベルで切りかかる。
 「まて、タジュト」
 ダノが止めようとしたが、彼女はとまらなかった。
 かきん! 
 あんまりダメージがなさそうだった。
 「やっぱり甲羅が硬かったか」
 「そうね、かにですものね」
 シルアがファイアを使った。かには、湯気を出して倒れる。
 「かにさん、かにさん、たーてに歩いても横歩きー」
 一匹で十分おなかいっぱいになった。
 「でもよ、この中で本物は多分一つだよな」
 「もう、食べられないよ」
 「タジュトさん、そういう問題ではありません。私のファイア、もうないですから」
 「また、能力変化?」
 「いえ、パワー不足です」
 「ともかく、だ。無駄なく本物を見つけることが肝心だ」
 線が交わったところ……。線?
 ダノは、昆虫人から聞いた話を思い出していた。何か、引っかかるが線が良くわからない。
 「線? せん? セン?」
 「お兄ちゃん、あれ、意味あるのかな?」
 タジュトは前と前々の部屋を指差した。縦に並ぶ赤い玉、横に並ぶ赤い玉。交わるところ。
 「そうか! ありゃ、位置を表しているんだ」
 ダノは部屋を行ったりきたりして確認してから、赤い玉が並ぶ部屋で一つを選んだ。げんしかには出てこない。本物の赤い玉だった。
 「これ、生まれないね、かに」
 「本物確実だ」
 「でも、これをどうするのかしら」
 三人が帰ろうとすると、目の前に青龍は、現れた。
 「わたしの大事な赤い玉に何をする!」
 「あなたは、青龍ね。東方の」
 「そんなことは知らんが、青龍とは確かに私のことだ。人間どもよ、その玉をどうするつもりだ?」
 「どうするもこうするも、先へ行くために必要なんだ。それに、あんた、結構悪いことやってんだろ?」
 「そうね、龍王を追い出したそうね。街でうわさになっていたわ」
 「いーけなんだー、いけないんだー」
 「やかましい! 覚悟せい!」
 青龍が襲い掛かってきた。
 


2005年06月06日(月) 結局

 この間面接した人は、断ってきました。事務職で夜勤手当ついて手取り18万(ばらしちまえ)もらってたような人が、契約社員扱いできつくてサービス残業で11万じゃあ、断りたくなるよな……。それにしても、学校出たばかりの栄養士なんかごろごろいるはずなんで、ハローワークでなく直接学校に求人出したらどうだ? 職場。


 海底に、城はあった。街があったのだからそうなのだろう。派手なつくりの竜宮城は、街から海底洞窟を抜けたところにある。
 「タコ焼きーたこ焼きー、青海苔多めにするとー」
 タジュトは歌いながら踊りタコに切りかかる。
 「にって笑うと危険だねー」
 「どうゆう歌詞だそりゃ?」
 ダノもタコに切りかかる。タコは足を切られておたおたしている。あと、三本しか残っていない。
 「タジュトさん、たこ焼きが食べたいの?」
 シルアは能力変化で得たファイアを放つ。タコは身を焼かれ香ばしいにおいを発して倒れた。
 「シルア、たこ焼きはちょっと違うの。でも、これはこれでおいしそう」
 「それにしても、タコが多い」
 それほど複雑なつくりはしていない。入り口付近の個室には鍵が置いてあった。龍の彫刻がついた立派な鍵である。
 「これは、お借りした方がよいですね。もしかしてこの先、鍵がかかっているところがあるかもしれないですから」
 「じゃあ、俺が持つな」
 どんどん進んでいくと階段が見える。
 「登っちゃえ」
 そんな調子で進むものだから、すぐに一番立派な扉が見えた。もちろん鍵がかかっている。
 「おし、こいつの出番だな」
 ダノは鍵を差し込んだ。

 がちゃ

 広いフロアに横に一列、赤い玉が並んでいた。
 「なんだ、これ?」
 赤い玉は特に何の変哲もない。動かそうにも動かせない。手をかけようとしたら、すり抜けた。
 「お兄ちゃん、こっちは縦に並んでるよ」
 その先には、縦に一列、赤い玉が並んでいる。こちらも手をすり抜ける。
 「なんの意味があるのかしら?」
 「線が交わったところ?」
 「お兄ちゃん!」
 タジュトが叫んだ。急いで次の部屋に入ると、一面赤い玉だった。それは規則正しく並んでいる。
 「こいつは触れるみたいだな」
 ダノはその一つに手を触れた。赤い玉が動き出し、二つに割れる。中から、げんしがにがかに特有のハサミで襲ってきた。


2005年06月05日(日) お気づきのかたは疑問に思っているはず

 今書いている、(自分勝手に書いている)サガの話。

 「四人目は仲間にしないのか?」
 
 まだするべきじゃないと考えてます。(偉そう)
 決して入れ忘れたわけじゃないです。本当はタイミングを計っていたら入れ損ねただけです。
 だから、あそこ(ヒント・牢屋)で入れるつもりです。

 ちなみにゲームを知らない方へ。
 
 海賊退治は完璧作り話です。
 あの世界の住民は、「海賊が多くて海に出られません」とほざいて何もしない連中です。「かいぞく」はエネミーとして通常戦闘に普通に出てきます。
 
 では、また明日。


2005年06月04日(土) あれをつけてみようかと思う

 あれとは、何とかっていうやつ。名前が出てこない。「拍手ウェブ」ってやつ。でも、どうやるんだろう?

 
 街を歩いていると、昆虫人が歩いてきた。酔っているらしく千鳥足でふらふら歩いている。こちらに向かってきてダノにぶつかった。
 「おいおい、大丈夫か? あんた」
 「へへへー、らいじょうぶだよ。あんちゃん。心配かけたな。へへ」
 「ほんとに大丈夫か?」
 「へーきへーき。家はあそこだからだらいじょうぶ」
 昆虫人はそこで寝てしまった。丁寧に家を指差しながら。
 「お兄ちゃん、どうする? このグロテスキーな虫を家まで送るつもり?」
 「タジュト、そういう人種差別はよくないぞ」
 「でも、ムシ嫌い」
 「そうね、私もちょっと」
 「じゃあ、お前たち。先に宿に行ってろよ。俺はあとから行くから」
 「お兄ちゃん、またこの展開?」
 「前も同じこといってましたわね」
 それでも、ムシ嫌いな二人は宿にさっさと行ってしまった。ダノは昆虫人を送るためにそれを抱えた。
 「よっと、大丈夫か?」
 「み、みずくれ……」
 台所を探ると、かめに水が入っている。適当な入れ物に水を入れて渡す。
 「あ、ありがとよ。あんちゃん。そーだいいこと教えよう。俺の先輩がよく言っていた言葉さ。『へへへ、線が交わったところだぜ。交わったへへへへ線だぜ』だと。へへ、よくわからんけど覚えておいて損はないはずだ」
 昆虫人はベッドに乗るとグースカと寝てしまった。


2005年06月03日(金) ちょっと雑談・ガラナって?

 とあるところで「ガラナとはなんぞや」という記述があってそれにお答えしようと思う。(そもそも発端は私なので、その責任ということで)
 ガラナとは、ブラジルだかどこかの実である。(だったはず)
 その昔、日本でコカコーラが普及し始めた頃、コカコーラに対抗するものはないかと、他ドリンク会社はガラナを使った似たようなジュース(コーラもどき)を造った。しかしコカコーラはすでに広まりつつあり、ガラナは広まらない。それでまだなじみの薄い北海道で売ろうということになった。(あくまで私が聞いた話だが)今でも普通にスーパーで売ってます。
 ちなみに味は数年前、期間限定で売り出された「ドリンクスマップ」と同じ……。


 気づいたら、海底だった。
 空気の実のおかげで彼らはいることが出来た。
 「大丈夫か、二人とも」
 「うん、なかなか心地いいねここ」
 「ほんと、息が出来る状態で水の中にいるって……水圧とかどうなっているのかしら」
 「細かいこと気にしてても、始まんないぜ」
 「細かいことで済ますあなたたちがうらやましいわ」
 それでもシルアはもう水圧のことは気にしていなかった。意外と浅いところにあると思い込んだ。
 「あ、お兄ちゃん。あそこに建物が見えるよ」
 タジュトが指差す方向に、街らしきものが見える。
 「よし、どんなところか行ってみようぜ」
 街は、普通だった。しかも、そこは地上と同じく空気がある。
 空気の実を口から出しても息が出来る。
 「どうなってんだ、これ?」
 もう、水圧どころではない。普通に武器屋があって道具屋があって酒場があり宿屋があり。
 「こんにちは、旅人さん」
 エスパー種族もいる。
 「外から来た人なんて久しぶりだよ」
 「こんにちは。どうしてここは、息が出来るの」
 「竜王様のお力のおかげなんですよ。この街に暮らすものは、海の中では暮らせない者が多いですからね」
 「なあ、この海底に城があるって聞いたんだけどよ」
 「ああ、それは竜宮城です。今は青龍が治めていますが……ここだけの話、青龍は横暴で困っているんです」
 エスパーの青年は声を潜めた。


2005年06月02日(木) 代わりのお人

 私の代わりが来なければ、今の仕事を辞められない。決まってくれないと楽観できない。昨日一人面接。もう二人は来なかった。

 
 シルアは不機嫌だった。何故ならファイアの書が置いていなかったのだ。仕方がなく、サンダーとクラウダの書を買って店から出てきた。
 「ほんと、魔法書くらいちゃんと置いて欲しいわ」
 その不機嫌は、宿の食事で治った。海賊がいなくなり沖まで漁に出れるということで、新鮮な魚介類がテーブルに並んだのだ。さすがのシルアも顔がほころんだ。
 「お兄ちゃん、これもいっちゃっていい?」
 「おお、食え食え。明日は体力使うぜ」
 「そうね。明日からしばらくこんなおいしいもの、食べられないかもしれない」
 三人は満腹になるまで食べ。良く寝て、明日に備えた。

 渦潮は、その街から北に進んだところにあった。
 「本当にこれに飛び込むの?」
 と、シルア。
 「でも、この島。どんどん引っ張られていってるわよ」
 動く島は渦潮に巻き込まれかけている。
 「よーし、空気の実を口に入れとこうぜ。飲み込んだりすんなよ」
 三人は実を口に含んだ。島はどんどん吸い込まれぐるぐると回りだす。
 「いやあああ!」
 「これはこれで楽しいかも」
 「振り落とされるなよ!」
 そして、三人は島ごと渦の中に消えていった。
  
  


2005年06月01日(水) 祝・三年目! 

 それが、どうしたのといわれればそれまで。
 それでも三年目も、わけわからないのとか、自分勝手なことを書いていきますので、何とぞよろしくお願いします。


 海賊のアジトはすぐに見つかった。何故なら、海賊旗が堂々と立っていたからだ。
 「よっしゃ、やるぜ」
 「お兄ちゃん、殺しちゃいくらなんでもまずいよね」
 「いいか、良くて半殺しだからな」
 「それもダメなような気がするけど」
 海賊たちは留守のようだった。居眠りしていた見張りを張り飛ばして、お縄につかせる。
 そして、親玉の帰りを待った。
 「こ、これは、どういうことだ?」
 帰ってきた海賊船長と、その船員。見張りが縛られて転がっているのを見て驚く。
 「やっと帰ってきたか、悪党」
 ダノは刀を抜いた。
 「あんたらはこの俺が成敗してやる……なんてな。俺は正義の味方を気取るわけじゃねえけど、あんたらがいると俺たちにしても迷惑なんだ」
 「くそガキが、やっちまえ!」
 手下、子分、船員たちがダノに向かった。
 
 ダダダダダダダダダダッ!
 
 タジュトのサブマシンガンが火花を散らす。シルアのブリザドが地面を凍り付ける。
 「足止め足止め。これ以上は行かせないんだから」
 「おとなしくしてくだされば、凍傷した足はケアルで治します」
 動けるのは、船長だけのようだった。
 「ちっくしょー、ガキのクセに生意気な! こうなったら、先生、お願いします」
 先生と呼ばれた男は、入り口から現れた。 紺のスーツにマント、本を抱えて厳かに登場。
 「なんでしょう? 私は今、魔術の研究をしていたのに……」
 「先生、頼みます。あいつらを!」
 「わかりました」
 ダノは刀を振り上げ、本を真っ二つにした。
 「まだ、やるか」
 「……いえ、きょ、今日は気分が乗らないな……さらば!」
 逃げようとする先生の襟首を掴んでダノは縄で縛った。
 「これ、スリプルの書だ」
 真っ二つにされた本を見てタジュトが叫んだ。
 「この人の魔力は大したことありませんよ、ダノさん」
 「だって、私はまだ見習いなんです。見逃してください」
 それまで格好つけていたのが、今では涙と鼻水で顔を汚している。
 「だとよ、船長殿」
 「くっうぬぬぬぬ」
 ややして海賊一団は、解散された。団員は全て最初の港町の役所に頼み、牢屋に入れられた。
 「これで、すっきりしたな」
 ダノは礼金を受け取って満足げだった。
 「今度こそ、海底ね。レッツらゴー!」
 「でも、水冷たそうね。ファイアの書買っていきましょか」
 シルアはそう言って店屋に入った。


草うららか |MAIL

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