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「龍臥亭幻想 上・下」島田荘司
2006年09月30日(土)
龍臥亭に再び集まった面々の前に現れた死体。吹雪に閉ざされた村。地中深くから現れた死体の謎。首と足だけが残された死体。死体をつなぎ合わせる研究。
そして、土地に伝わる森考伝説のとおり、武具を身に着けた死体が再び歩き始める…。

という、おどろおどろしいアイテムを詰め込んだ本書。
さらに、龍臥亭再びであり、異邦の騎士再びであり、御手洗潔と吉敷竹史競演という、これでもかと詰め込んだ一冊…いや上下巻二冊か、だったのですね。

雰囲気の盛り上げ方はとてもうまい人ですから、それなりに楽しんで読みました。
終わり方は…まあ、こんなもんでしょ(笑) んなアホな、と言いたくなる時もなくはないですが…。
大掛かりで偶然に頼りすぎてるけど単純明快でわかりやすいトリック、が持ち味の人ですから、これはこれでね。
あと、社会問題なんかも自然に盛り込むのがうまいですよね。

ちなみに、私は石岡くんになんの期待もしてないので、特になんの失望もありませんでした(笑)
「けしからぬ話」TONO×うぐいすみつる
2006年09月23日(土)
タイトルどおり「けしからぬ話」がいっぱい詰まったエッセイコミックです。
いわゆる下のお話が主ですね…。しかしおもしろかった!
絵がやらしくないので、どろどろした話も妙に笑えてしまいます。

特におもしろかったのが、ストリップの話。
みなさん、ストリップではどんな催し物を公開しているのか知ってましたか? へーへー、こんなことしてるんだあ。や、どこでもこうじゃないのかもしれないけど。
女性って、経験を積むとこんなことができるようになるんだ、へーへー。と、驚くことしきり。
そして妙に感動的(?)。

子宮ガン検査の話もためになりました!
どんなことするのか、私は知らなかったのです。こんなことするんですねー、ちゃんとしたところに行かないとダメですねー。へーへー。

乳腺腫の話はちょっと怖かった。
痛くないとはいえ、どんなことされてるかわかったら、私貧血になるかも…。
この先、そんな状況にならないことを祈るばかりです。


今まで「しましまえぶりでぃ」しか読んだことなかったんですが、他の漫画もけっこうおもしろいなあ。他のも読んでみたいと思いました。
「時の"風"に吹かれて」梶尾真治
2006年09月18日(月)
今年6月に発売された短編集。
どれも味わい深かったので、1編ずつご紹介。

「時の"風"に吹かれて」
お得意の時間SF。久しぶりに出会った同級生からタイムマシンのことを聞かされた恭哉。彼の説明によると、「時の風」に追いつかれる前ならば、人は今現在の肉体と記憶を保持できるという。時の風に追いつかれると、その時間軸の時点での自分になってしまい、記憶も消える。
恭哉は、叔父が描き続けた、今は亡き女性を助けるために過去へ向かう。

いつものお話、といった感じですが、雰囲気作りがうまいので、何度焼き増ししてもいいなと思ってしまいます。
終わり方が、最初よくわからなかったんですが、つまりああなってこうなったから、その風が追いついたってことなのですね。でも、そうなると、あれはどうなるんだ? …やっぱりよくわからない。


「時縛の人」
これもタイムマシンもの。でも、意表をついたタイムマシンです。
シュールだけどなかなかおもしろい。語り方がうまいのかも。


「柴山博士臨界超過!」
柴山博士は、いくつもの特許を持つ発明王であり、天才的頭脳を持ち、女性にもてまくる、時の人。
フリーライターの沢野は、博士の謎の経歴を紐解くべく、インタビューを行うことに成功。博士の過去とは…。

うーん、シュール……。いろんな意味で気持ち悪い(笑)


「月下の決闘」
公園で助けた女性と付き合うことになったが、その女性は実は裏バレエの抜け舞い!?
「SFバカ本」に掲載されたというだけあって、バカですねぇ〜(笑) 闇エアロビがいいな。


「弁天銀座の惨劇」
見知らぬ男に頼まれて公衆電話で電話をかけることになった男の話。
これもけっこう「バカ話」だなあ(笑)
でもなんだか気の毒に思えて悲しくなってきちゃった(苦笑)


「鉄腕アトム メルモ因子の巻」
お茶の水博士の秘書として、ウラメシア共和国で開催された世界ロボット学会に参加したアトム。
そこで、ドクター・フランケン、そしてドクターのお手伝いロボ・ニーナと知り合う。メルモ因子ロボットを開発したドクター・フランケンは、何者かにさらわれてしまう。
というオーソドックスな話なのですが、メルモ因子ていうのがアレで、ああなってこうなって。いや、予想外に感動的でびっくりしました。

 
「その路地へ曲がって」
ろくでもない父親に育てられた少年。ある日、見慣れない路地を曲がると別れたきりの母親と出会い、夕食を共にする。それはとてもしあわせな夜だった。それ以来、路地を探し続けるがどこにも見当たらない。
やがて少年は大人になり、結婚・離婚を経験する。自暴自棄になった彼の目の前に、再びあの路地が現れる…。

幻想的なお話。こういう終わり方をする話は、珍しいんじゃないですかね。


「ミカ」
妻そして娘二人と暮らす男。女たちが飼うペットになんの感慨もなかったが、あるとき娘が拾ってきた子猫を見て目を疑った。それはどう見ても人間の幼女(もちろん裸)だったのだ。しかし、男以外にはちゃんと猫に見えるらしい。
それ以来、男はミカと名づけられた子猫を溺愛するようになる。

と書くと、なんだかアブナイ話っぽいですが(笑)、大丈夫です。
ちょっと皮肉だけど、私はけっこう好きな話でした。


「わが愛しの口裂け女」
臨終間際の父親の看病を続ける青年。父は、失踪したままの母との思い出を語り始めた。
公園での出会い、時折いなくなる彼女のこと、そして巷で騒がれていた口裂け女の噂…。

ヘンな話だけど、そのよくわからなさがいいのかも。
最後のシーンは、滑稽なのになぜだかせつなくてぐっときてしまった。


「再会」
ダムの建設によって沈んでしまうことが決定した廃校。かつての同級生達は、その最後の夜に集まる。
思い出話に花が咲くが、なぜか一人の男の子名前を誰も思い出せない。あの子はなんという名前だったのか…。
タイムカプセルを埋めたことを思い出し、沈む前に彼らは掘り出しに行く。その中にはあの子の入れたボールが入っているから、名前がわかるはず…。

テーマは好きなのだけど、イマイチ盛り上がりが足りない気がしました。惜しいなあ。


「声に出して読みたい事件」
ま、ショートショートですね(笑)
私はシャンソンショーが難しいと思います。

★★★
「永遠の娘」「オメガの空葬」若木未生
2006年09月17日(日)
ハイスクール・オーラバスターシリーズの新刊です。…えーと、私の中では(笑)
発売してすぐに買ったまま、読んでなかったんですね。2002年、2004年発売ですが(笑)

このシリーズが人気だった頃、私は高校生で、彼らと同世代でした。私は今じゃすっかり……ですが、彼らはほんの少ししか年を取らず。話もさっぱり進まないままです。
さっぱりおもしろくなくなったし。それでもシリーズは終わるまで読み続けなきゃ、と思ってしまうんですよね。

体調崩したのは知ってたんですが、あとがき読んだら、思ったより大変そうでした。
高尚なもの追い求めすぎてるんじゃないかな…。
研ぎすました言葉を並べた散文詩を読みたいわけじゃなく、わくわくするような物語を読みたいのに。
最初の頃の瑞々しさを思うと、とても残念です。
「パンドラの檻 クラッシュ・ブレイズ」茅田砂胡
2006年09月16日(土)
産業スパイ&強姦容疑をかけられたケリー。写真を見ると、確かにケリーの顔とそっくりなのだが…。

うーん、文句つけたいわけじゃないんだけど、どうしてこんなに釈然としないのか…。
前の二つのシリーズのときはそれほど気にならなかったんだけど、このシリーズになってから、彼らの論理とやり様に釈然としない気持ちに毎回なります。彼らの能力だとかが圧倒的に人と違うからでしょうか。違うのに、あくまでも自分たちの論理で行動するからでしょうか。
「GANTZ 1・3・4・5」奥浩哉
2006年09月12日(火)
地下鉄のホームではねられて死んだはずの玄野計と加藤勝は、気づくとマンションの一室にいた。そこには、死んだはずの人間たちが集められていた。
黒い球に表示された不気味な文章。「てめえ達の命は、無くなりました。新しい命をどう使おうと私の勝手です。」
スーツと銃が支給されると、星人をやっつけるようにという指示があり、彼らはわけのわからぬままに転送される。
そして、ねぎ星人を見つけ…。



はああ…。気持ち悪かった。グロい絵が苦手な人は要注意。私は、痛さに訴えるのでなければある程度は我慢できるので…。
でも、迫力あってすごく引き込まれる話でした。
読者は、主人公たちと同じように、「これはなんなんだ?」という状態に陥るわけで、その状態で繰り広げられる惨劇というかなんというか…。もうドキドキしながら読みましたよ。

あ、2巻はまだ読んでません(笑) ぶっちゃけ、中古で買いました…。
とりあえず1巻読んでみようーと思ったのに、止まらずに2巻飛ばして続き読んでしまいました。
3巻からは、もうちょっと様子がわかってくるんですね。グロ度は1巻が一番高いかも。
4巻の女の子(岸本さん)が健気で、かわいいですね。

さーて、続きを買ってくるか…。
「図書館戦争」有川浩
2006年09月11日(月)
昭和最後の年に成立した「メディア良化法」。検閲に対抗するために図書館は自衛するための武力を有する現代。笠原郁は、女性としては初の防衛員志望の図書隊員として、訓練に励んでいた。郁を目の仇にする(と郁は思っている)鬼教官堂上のしごきに耐えながら…。

図書館の本(と自由)を守るための組織、そして戦い、それが話の軸です。それに、郁と堂上教官とのロマンス(?)が絡んでくる形。
現代でありながら現代ではない架空の世界。うまく描けてると思います。
「図書館戦争」というタイトルを見たときには、もっとメタファ的なヘンな話なのかなと思ったんですが、すごくストレートでしたね。
ところどころ、うまくツボを押さえたつっこみ(というかボケ?)もあったりして、割とおもしろかったです。
ただ、期待ほどではなかった…。「空の中」「海の底」という本が話題になってたので、読んでみたいと思ってた作家だったんです。でもまー、もう1冊くらいは読んでみてもいいかな。
★★☆
「ティンク・ティンク 1」松本花
2006年09月10日(日)
海と空の間の小さな島。そこに住む双子の神様。闇色の瞳の陰の神と、空色の瞳の陽の神。巫女の少女に、人の王、花の精……などなど。

かわいいお話ですね〜。
こういうのを読むと、ほっとします。好き好き。
「レタス・フライ」森博嗣
2006年09月09日(土)
最初と最後の2編以外は短めの短編集。
短いのは、相変わらずよくわからんです…。散文詩のような。

最後の「刀之津診療所の怪」は、萌絵と睦子叔母さま、Gシリーズの3人が出てくる短編。早月の実家の旅館がある小さな島へみんなが遊びに行く、その島の診療所には怪談が…という話。
これはですね、アレなんですね。ラスト一行で、ああ〜……と。うーん、そうか。なんだか遠い目になってしまいますね。
「ハチミツとクローバー 10」羽海野チカ
2006年09月08日(金)
あら、この間9巻が出たばかりなのにもう新刊?…と思ったら、最終巻なのですね!
あー終わっちゃった…あっけなかった…。
でも、こういう終わり方でよかったのかもなあ。らしいんじゃないかと思いました。

森田さんがはぐちゃんのことを「強い女でさ…」って言うのが好きです。
彼女の選択は、確かに強いなと思いました。
で、野宮さんがいいなと思いました。いい人だあ。私なら野宮さんと一番付き合いたいよ!(笑)

番外編やその他の短編なんかも収録されていて、ドラえもんのひみつ道具を使った「星のオペラ」はすごく素敵なSF短編でした。使い方も、イメージも、とても綺麗でよかった。なんの道具を使ったのかは、お話を読んでのお楽しみ。泣かせる…。
「五つの箱の物語」「懐かしい花の思い出」今市子
2006年09月07日(木)
ソノラマの漫画文庫です。
短めのものが何本も入ってます。

「五つの箱の物語」の方は、ボーイズラブ系。箱をテーマにした5本の短編と、その他数本。
私は映画を見に行く「花曇り」が好きでした。

「懐かしい花の思い出」は、後半に入ってる異世界ファンタジー(?)がコメディ調でおもしろかった。
「夜の雫」も短くてありがちな話だけど、綺麗でいいですね。
「BAROQUE〜バロック〜 1」小川彌生
2006年09月04日(月)
子どもの頃は神童と呼ばれたが、現在は平々凡々な高校生である温。ある日突然、隣に引っ越してきた美少女翼に誘惑されたり、不思議な格好をした美女に命を狙われたり…。しかも美少女だと思っていた翼は実は男!?
パラレルワールドからやってきたトランスは、その世界での神であり、温を花嫁だと言うが……。

少年誌に掲載されているんですね。ファンタジック・ラブコメディってことで、異世界が出てきたりします。
うーん、悪くないけど、よくある感は否めない…。
もうちょっとトランス様が温のこと本気で好きだったらおもしろいんですが。
「文鳥様と私 愛蔵版2」「美しき獣たち」今市子
2006年09月03日(日)
文鳥様との暮らしを描いたもの。
文鳥の数がえらく増えて、十姉妹まで増えちゃって、すごいことになってます。でも、ちゃんとそれぞれに個性があっておもしろいですね〜。擬人化してるわけじゃないのに、表情豊かでほんとにおもしろい。
こんなにたくさんいるのに描き分けもされてるしすごいなーと思ったら、実際には区別するために足環をつけているそうです(笑)

しかし、文鳥はけっこう気の荒い生き物なのですね……。
そして、今市子さんは作風に似合わずワイルドな性格でいらっしゃるのですね……。

読む順番は、「文鳥様と私」→「美しき獣たち」が、○。(私、反対に読んでしまいました)
「ネジ式ザゼツキー」島田荘司
2006年09月02日(土)
記憶をなくした男が書いた童話「タンジール蜜柑共和国への帰還」。記憶をなくしているその時期に、彼はどこにいたのか。
キヨシは男に会い、「タンジール蜜柑共和国」がどこにあるのかの謎を解く。そして、童話の最後に書かれている、首がネジで留まっている人間の謎も…。

久しぶりに御手洗ものを読みました。(
昔は新刊を楽しみにしていて、出るたびにちゃんと読んでたのですが、最近ではすっかり遠のいておりまして…。でも、ある程度の厚さはあるけどハードカバーじゃなくて読み応えのある本が読みたいなと思うときには、お手ごろです。

作中に手記やらが挿入されるというのは、この作者はお得意ですね。独特の世界観が相変わらずうまいなあ。
生きたまま手足を切断されるという、かなり痛い場面があって、読んでて気持ち悪くなりかけましたが…。
謎の膨らませ方や、それが解けていく過程なんかはほんとにうまくて、おもしろかったです。やっぱり、この人の文章は好きですね。読みやすいし、世界に入っていける。

まだ読んでない御手洗ものがまだいくつかあるので、読みたい気持ちになりました。
★★★☆


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