のづ随想録 〜風をあつめて〜
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【のづ写日記 ADVANCE】

2005年03月13日(日) 久々、更新

 久しぶりの更新です。こういうときはこのスタイルが書きやすい。

■人間ドック、その後
 昨年は長期出張やらナニやらで受診できなかった人間ドック、仕事の都合で4度スケジュールを変更したけれども、今年はなんとか無事受診することができた。で、先日その内容が郵送で送られてきたわけで、これがまた不健康を絵に描いてワックスで磨いて額縁に入れて柏手打ったような結果が。日々の運動不足と夕食が深夜に及ぶという不規則な食生活(――ツマの名誉のために言っておくと、彼女は俺の健康を気遣った食事をこさえてくれている)の影響が顕著に出ておりました。おかげで、近いうちに再検査しなければならないという、ちょっと笑えない状況でもあったりします。
「いやー、人間ドックの結果、再検査になっちゃいまして」
 昼食時、よく一緒になる女性の先輩社員に笑いながら言うと、彼女は期待通りの言葉を返してくれた。
「えー、どこが悪いって言われたの?」
「性格が悪いって言われました」
 ベタだけれども、軽い笑いは生まれる。「おまけに、“感じが悪い”とも言われました」と付け加えることで、もうひとつ小さな笑いが。しかし、上には上がいる。ウチの部署にいる派遣社員の女性、彼女は俺と笑いの感性が似ているところがあって、どちらかというとツッコミタイプ、というのも俺と似ている。ちなみに彼女は氣志團とか宮藤勘九郎がお好き。
「他に悪いところはなかったんですか?」
 持参した小さなお弁当のおかずを口に運びながら、そう彼女に涼しく言われると、俺は「参りました」と言うほかなかった。
 再検査の予約は、まだしていない。

■秋田料理といえば
 ちょっと前の『どっちの料理ショー』で取り上げられていた「きりたんぽ鍋」があまりに美味そうだった。今まで食べたことのなかった「切りたんぽ」、比内地鶏をふんだんに使ったダシ汁と具、この寒さがまだあるうちに「きりたんぽ鍋」を食べなければならない、と思い立ち、本当は鶏肉をあまり好まないツマを伴い、番組の中で紹介されていた新宿歌舞伎町の店を訪れた。
 本場秋田から取り寄せているらしい「切りたんぽ」が、鍋の熱々ダシ汁と比内地鶏の脂分を吸って、この上なく美味。ちょっと焦げ目があるところもまた香ばしい。ジューシーな比内地鶏は鶏肉好きの俺にはたまりません。こういう郷土料理にはまだまだ俺の知らない美味いものがたくさんあるのだなあと深く感心した夜となった。
 再検査の予約は、えーと、まだしていない。

■空耳アワー
 きりたんぽの翌日は、会社の上司から誘われて、夫婦揃って赤坂のライブレストランへ。過去には大雪が降ったりツマが風邪でダウンしたりと、延期に延期が重なったが今回ようやくの実現となった。
 この店はジャズはもちろん、和太鼓やら島唄やらといったあらゆるジャンルのライブを見せるレストランで、上司がずいぶん昔から通っているらしい。特に気に入っている若いフラメンコダンサーを子供のように可愛がっているので、このフラメンコをゼヒ見に来い、というのが今回の会食のテーマであった。
 生まれて初めてナマで見るフラメンコ。口に薔薇を咥えて、手にしたカスタネットを頭上で軽快に鳴らす、といったわかりやすいフラメンコのイメージとはちょっと違っていた。お店の客席はおそらく20坪(郊外にある平屋建てコンビニの売り場の半分くらい)もない位の狭い店内だったが、木製のデッキのような舞台があって、ベース、ギターが二人にパーカッションと女性の歌い手、というこれもナマの演奏をバックに、熱く静かな踊りが繰り広げられる。
 フラメンコ自体はとても興味深かったのだが、こう、俺の性格というか、どうも気になってしかたなかったことがあった。バックで唄われているカンテ(歌)、もちろんスペイン語で歌われているのだけれども、どこかで聞いたことがあるような気がしてならない。気がする、というよりも、もっとこう強い確信がある。こんな歌はちょいちょい聴いているはずだ。
 そうだ。『空耳アワー』だ。
「どうだ、のづ。たまにはこういうフラメンコもいいだろう?」
 得意気に俺たち夫婦に語りかける上司だったが、とても「空耳アワーで、よくこういう曲が出てきますよね」とは言えなかった。


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