だだ争論

だだの日記

2007年05月05日(土) 九州GWツーリング◆雨のち、心は晴れ pt2

目覚めてすぐに、雨が降ってることに気付いた。
それぐらい、ひどい雨。

ひとまず食堂で朝ご飯を食べる。
テレビではちょうどNHKの天気予報がやっていた。
部屋にいる人みんなが、テレビに釘付け。
予報では、午前も午後も、なんと降水確率100%!
その場にいる全員から、思わず溜め息が漏れる。
しかも、アメダスのレーダーによると、
阿蘇を中心に大雨が降っているようだ。
苦笑いするしかない。

当初の予定では、
今日は阿蘇山に登って高千穂まで行くことにしていたが、
阿蘇ユース連泊に予定変更。
そんでもって、阿蘇山は行けるとこまで行こーっと。
一応、ロープウェーがあるから、
多少の雨ならなんとかなるかと。
そうでなくても、ロープウェーの近くはミヤマキリシマの群生地で
5月にかけてがピークらしい。
まあ、それだけでも楽しめたらいいかな。

昨晩仲良くなった人を見送った後、
身軽な荷物で僕も出発。
さっきまで土砂降りだったのに、
今は思ったよりひどくない。
ロープウェーの駐車場に着く頃には、雨はやんでいた!

とは言っても、今日の天気予報からみれば
またすぐに降り出すのは明らか。
どうしようかな。
この期に及んでも迷っていると、
駐車場の警備員の人が話しかけてきた。
「山登るの? さっき2人組が登ってったよ」

この一言で心が決まった。登ってる人もいることだし、
雨がやんでるうちに、行けるとこまで行ってみよう!

自称アルピニストとしてロープウェーは使わず、
意気揚々と仙酔尾根を登り始める。
すると、どんどん霧が晴れてきて下方の景色がよ〜く見える。
眼下には水をたたえた田んぼが広がり、
キラキラ輝いてとてもきれい。
風もそよいでむちゃくちゃ気持ちいい!

雨はいっこうに降る気配がないし、景色がいいし、
信じられない、ツイてるとしか思えない。
登りながら次第に、今日の天気に興奮してきた。
その後も快調に登り続け、無事に最高峰に到達!

山頂からも視界は良好。遠くには草千里ヶ浜も見えた。
ちょうど他の登山客とも鉢合わせたが、
みんな今日の天気について、
「すごいですねぇ。信じられない」を繰り返していた。
ダメもとでここまで来ただけに感無量。

僕は今日、この日の山登りを、
恥ずかしげもなく“奇跡の登山”と名付けたい。
青空も太陽も見られなかったけど、
それぐらい、今日の天気には恵まれた。
朝の土砂降りと、絶望的な天気予報をはね除けて
よくここまでもったものだ。

山頂で昼食をすませて、別ルートで下山する。
途中、噴火口も見えた。
久しぶりに見たけど、迫力満点だね。
画材を取り出してお絵描きタイム!
気持ちよく描いてると、5分ほどで雨がぽつぽつ・・・
あー、天気もここまでがんばってくれたのに
ついに降り出したかー。
ていうか、なんで描き始めてすぐに雨が降るのさぁ。

カッパを着込んで、そそくさと下る。
休憩を兼ねてロープウェーの頂上駅に寄ったら
ちょうど吉本新喜劇が放映されてたので、
思わず30分ほど見入ってしまう。
いやいや、旅先で見なくてもと思いつつ、
ついつい一人で和んでしまったよ。

それでも途中で切り上げ、
引き続きロープウェーを使わずに最後まで下る。
充実した登山だった!!


いったんバイクにまたがり、草千里ヶ浜に向かう。
青々とした草を期待していたが、思ったより春景色。
雨が降ってたし、駐車場はお金かかるしで、素通りしちゃった。

いい時間になってきたので、次は温泉に入りに行くことにする。
阿蘇白水温泉ってとこ。
以前、同じく阿蘇の赤水温泉にも浸かったことがあり、
前々から気になってたのだ。
ここに行けば一応、阿蘇の紅白を制覇したことになる!

阿蘇白水温泉は、特にこれがすごいとかってのはなかったが、
水風呂があるのがうれしかった。
最近、水風呂というか、温冷浴にハマってるんで。
また、施設内にはクイックマッサージもあり、
時間もあったので、試してみた。
少し前から肩コリがひどくてね。。。
10分だけだったけど、肩が軽くなったよ!

ところで、ここ白水村は、湧水で有名な場所らしい。
帰路の途中、何ヵ所も湧水地を見かけ、試しに僕も汲んでみた。
あと、もうじき日本一長い駅名に返り咲くことになってる
「南阿蘇水の生まれる里 白水高原駅」(←22文字)にも寄った。
ログハウス風の待合所がある無人駅で、
誰もいなくてひっそりした感じ。
まだ「日本一」との看板もないし、少々味気なかったよ。

なんやかんやと、今日も“阿蘇”を満喫して宿に戻った。

思えば、僕が阿蘇に来るのは4回目。
これまでは、修学旅行、サークルの合宿、仕事の出張と
たまたま来てただけに過ぎなかったのだが、
今回何かに惹かれて、初めて自分の意志で阿蘇を選んだ。

今、自分がとても阿蘇を気に入っていることを感じている。
阿蘇の山容と周辺のロケーションがなんとも居心地がいい。
分かってもらえるか分からないが、
八ヶ岳と同じ雰囲気がある。

あちこち旅してても、
本当に好きな場所ってそうあるものではないが、
阿蘇は胸を張って「好き」って言える、そんな場所。
今日は、いっぱいの思い出をありがとう!


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