ナツ日記
神経の切れた爪先




『地獄の奇術師』読了。

久々に読書してるわ、私!みたいな感じ。

これから二階堂黎人読む人にあれかなー。どうかなー。
二階堂黎人ファンは読まないで下さい。
めんどくさいんで反転もしません。
(ネタばれはしないです)



密室のトリックがやたら現実っぽくて奇抜さに欠けていて
読んでてあまり楽しくなかったんだよねー。
これは探偵じゃなくて警察の仕事だろみたいな。
奇術師のおどろおどろしさはやたら芝居がかってみえてアレだし。
何か冷めたというか萎えたというか。(……ああっ、つい!)
大体犯人なんて最も怪しい奴で、あたしは本読みながら
「こいつが犯人ならこのトリック全部説明ついちゃうじゃんかー」
「つか警察はそんなこともわかんねーのかよー」
「蘭子に言われる前にちょっとは考えろよー」
……悪態吐いてるし。えへ。
(何様のつもりですかあたくし)
(ナツさん警察好きじゃないんだよね……困った子)
最後の犯人の事件の動機とかはオマケというか無用だと思うな、私。



……あー、あたし本当に二階堂ファンに殺されるかもしれない。
同じような理由で島田荘司も最近ダメです。
御手洗に夢中になってたときはよかったんだけど。(あんた)
メルがあれだから本当は正面きって好きと言いがたいんだけど
ミステリ的には『翼ある闇』が私はかなり好きだと思う。
やたら凝り固まった演出には呆れるくらい大胆で単純な種を。
そんな理由です。
霧舎も『カレイドスコープ宮』は名作だった。
(よく考えたらどれも処女作ばっかだ……)
清涼院流水が嫌いだと思えないのは
もしかしなくとも龍宮愛しさからかもしんない。
(だってあの人、話に謎が多すぎる……問題)
二階堂黎人だってもしかしたら蘭子が単に気に喰わんとか……(遠い目)
萌絵ちゃんは好きだけどね。
永遠の心の師は京極と森で。
あの二人天才だよね。両極端の天才。

でも今まで『黒い仏』ほど絶望させた作品には出会ってないや。
オビに『究極の本格ミステリ!』とかって書いた奴出て来い。
確かに『ハサミ男』は秀逸だよ! あれはいいよ!
(また処女作だよ……)
でもあれはない。『美濃牛』まで普通だったくせに。おのれ。



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今日の日記はミステリトークオンリーでした。まる。