★ 夏海の日記 ★

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2008年06月02日(月) 普通

Date: Mon, 02 Jun 2008 14:05:43 +0900

teaは、普通であることを嫌悪していた。
『普通』という言葉は、生活環境によって大きく異なる。
teaは自分が貧乏だと思って育ったそうな。
私から見ると、ずいぶん幸せな環境で育ったと思うが。

ブラックバスという魚がいる。
キャッチ&リリースが原則で、食べることをしないスポーツフィッシングの為に釣られる魚だ。
teaは小学生の頃からバス釣りに夢中だった。
夏休みには琵琶湖まで自転車で遠征に行くくらい。
食べない魚を釣ることを趣味にできるなんて、貧乏だとは思えない。
ワームなどの擬似餌を掛けてある棒ごとザバーっと買い物カゴに入れて、「これちょうだい」とレジに持って行く小学生を貧乏などとは誰も思うまい。
teaの父親は『取締役』だった。
その前は、とても大きな会社の跡取り息子だった(倒産してしまったが)。
倒産してしまった会社ほどではないにせよ、貧乏だとは言わせない。

広告代理店の取締役だった父親は、息子たちを連れてアサリ刈りに行ったそうな。
家族旅行だと思ってたら、仕事の延長で、teaたち子供はモデルだったのだそうな。

『幸せな家族象』を演じるのが tea一家の『普通』だったのかも知れない。
letさんとテトを連れて、近所の公園に散歩に出かけている光景は、幸せな家族そのものだった。
(それは離婚前提で暮らしている今でも同じように『幸せな家族像』に見える)
現実味がない 生活感がない そう思っていた。
介護しないといけない人がいる家の悲壮感がないことが救いだった時期がある。
それは 私の思い違いだった。
悲壮感が発生するほどに 現実を生きていなかっただけだった。
うそ臭いと思ったことがあったが、その思いこそが正解だった。
『家族』を演じていただけだった。うそ臭い幸せそうな微笑ましい家族を。

teaは 時々貧乏の話をする。
貧乏の話をするteaに 私はいつもムカつく。
teaは ヤクザに追われて夜逃げしたことは なかろう?私はあるぞ?
お弁当を持って公園で食べるれるってことは、幸せなことなんだよねと したり顔で言う。
貧乏だった私の家では、公園にお弁当を持って出かけるなんて発想なぞ なかったぞ?
そんな心の余裕なんざ なかったが?

『普通』が ズレている。
そして teaは したり顔で 貧乏の中の幸せを語り、私をムカつかせる。

海外で見た 貧乏の中で逞しく生きている人たちのことを語るtea。
その人たちの為に 何かしている訳でもなく、衣服を送ることも、お金を貯めることも、フォスターチルドレンに登録することもなく、
その人たちの為に 何の努力もしていないのに、
いかに貧乏な人たちに対して夏海さんは幸せか!などと偉そうに語るな!!

最近は 海外逃亡生活をしていた時の話しかしなくなった。
同じことを ボケ老人のように 何度も何度も何度も。
話を聞けば聞く程 どんどん不愉快になる。

お前が『普通』を語るな!
『普通』であることを嫌悪しているお前が!!


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