『夏海さん　愛してるよ！！』
２日の夜、望から来た最後のメールの内容です。

「ぶぁぁぁぁか！まったくぅ！」と思って、微笑ましく読みました。私は。

望から「就職内定しました」とメールを貰い、就職祝いにランチしましょうとランチに誘ったら、このメールが返信されて来たのです。

望は　お調子者で、よく他の人と映画など行った後に『その人宛』のメールを私に送って来たりして、
その内容を見ると、本当に愛すべきお調子者だよなぁと呆れながら、「出す相手また間違ってるよ」と返信してあげてました。

同じクラスにとてもテキパキしている４０になる？のかな？女性がいて、
その姉御肌の人と　子供で弟タイプの望は　付き合ったら良いカップルになるだろうなって以前から思ってましたが、
女性の方に　心に傷があり、過去に　付き合った人がストーカーになった　という怖い体験をしたので、
男とお付き合いするよりも　仕事に重きを置きたい　と　最初に牽制けんせいされていたそうです。
望も「俺も　良い友達だけど、付き合う気はないし」と言ってました。

望の悪い癖は、すぐ『死ぬ』『死にそう』『死んでたかも』と言うことで、
彼女宛に送るはずだった　私に届いたメールにも　『死にそうなくらい○○』とそう書いてありました。

私は望は　そういう（お調子者な）人間だと知っているので、また言ってると思うのですが、
会った後には毎回そんなメールが届いたら、「自分に気があるかも」と思い、
自分にその気がない場合「重い」「ヤバい」「怖い」と思ったとしても不思議ではないと思います。

で、
アモーレ・シスターズがからんで　引っ付けようプロジェクトだか、かき回そう思惑があったのか　は判りませんが、
彼女と望の仲がこじれ、とうとう着信拒否＆メールも拒否リストに入れられてはじかれるようになってしまったそうです。

「女って　そこまでするのか？って思ったよ。
　俺って、そんなデリカシーない？って聞かれました。
　確かにさ、色々送ったけど、喜んでもらえるかなって思って送っただけなのに。」だってさ。
うーん．．．。人を見て言葉を選んで伝えないとね。文字だけのメールなら、なおさら。

望に言いました。
じゃぁさ、昨日「愛してるよ」ってメール送ったでしょ？
私は　そんなキャラじゃないから、また〜とか思って本気にしないけど、
夫と上手くいってない、今すぐ家を出たい、誰でも良いから助けが欲しいと思っていたら、
愛してるの？助けてくれるの？じゃぁ、今から行きます！！って家出して望んちに来られたらどうする？

「えぇぇっ！そんなん困る！！」だってさ。

じゃぁ、もっと相手を見て慎重にメールすることだね。
私はそんな状態でテンパっても、適当な相手に逃げないけれど、
３０過ぎの独身の女性は、「自分に気があるかも　→　結婚　→　結婚相手としてどうか」と『結婚』に直結して考える人が多いからね。
これからは　そう覚悟して送ることだね。
そう助言しました。


話は変わって。
望のお姉さんが　精神系の病院に通っていて服薬中と聞いていたので、『ためしてガッテン』で仕入れた知恵を話しました。
（私が『情報』として　ＨＰで紹介するように、身近で辛い思いをしている人も助かって欲しいと願っているから。）
で、友達の彼が統合失調症で、同じ話を友達にしたって話をしました。
そしたら、びっくりしたことに、
それって、『男』なんだよね？
ちゃんと『性欲』はあるんだよね？
じゃぁ、俺と３日もいたら、合コンでもして『楽しいこと』を覚えたら、そんなの治るよ！って
本気でそう思って　本気で『俺と一緒に３日いたら治る』　そう言いました。
それってさぁ、『病気』『病気』って、病気のせいにして、周りが気にし過ぎなんじゃないの？だって。
をいをい！おねいさん、びっくりさ。

うーん．．．そんなんじゃないんだよね〜　そんなレベルじゃないんだよねって言うと、
本気で驚いて　目を見開き、「えっ？！俺そんなにデリカシーがないこと言った？」って聞くので、「うん」と思いっきり肯定してあげました。
そうか。
お姉さんが　治らないはずだな。
そんな周囲じゃ　死にたいと思うはずさ。
ＤＶ夫と同じレベルで、あんたも加害者の一人だよ。

以前　一緒に食事をした後、食後の薬を飲んだら、「薬漬けだなぁ」と望に言われて酷く傷ついたことがあります。
食後に　たった１錠の薬を飲んだだけで、『薬漬け』と言われたことに。
ここまで来るのに　どれだけ大変だったか、ここまで薬を減らすことができるまでに何年かかったか、
この量で済んでいるまで回復することができて、どれだけ助かっているか　を知らず、
去年鼻を焼く手術をして花粉症を治療した望に、
手術をしたいと思う程　酷かった花粉症を卒業した望に、
手術をして花粉症を卒業できた幸運な望に、
そして、今まで私にいたわりの言葉を言い続けてくれた望の口から　『薬漬け』の言葉は　聞きたくはなかった。
（『薬漬けだな』と小声で視線を合わせず吐き捨てるように言った言葉に
　軽蔑のニュアンスが含まれていたことにもびっくりし、ショックを受けました。）

楽しいはずの昼食を食べながら、
『うつ』の講座をし始め、自律神経失調症の説明をし、
高血圧で薬を飲んでいる人は　薬を飲むことを責められはしないし、飲むのを止めろとは言われないこと、
糖尿病の人に薬を飲むなと言い、「そんなの気の持ちようだ」って言いながらケーキを勧めたりしないし、
肝臓の悪い人に　酒飲んで陽気に騒げば治るって！とは　言わない。
あなたは　それと同じ言葉を言ったんだと説明しました。

胃液を出すなと　どれだけ言われたところで、自分で念じたところで　出すぎる胃液を止めることなどできないから、薬の力を借りることは悪ではない。
４０度の熱を出している人に　これ食べたら元気になるからと　ステーキを食べに連れて出たりしない。

あなたは　それを無理やりさせようとしている　と説明しました。

実際４０度の熱は出ていない。
周りは　気が付かない。
体は健康体であり、本人さえ　自分が本当はどういう状態なのか　解っていない。
４０度の熱を出している人が、新聞を読む？ＴＶを見て笑う？歯磨きしようと思う？料理を作ることができる？
できないね？
でも　体は４０度の熱など出ていない。
でも　それと同じことが　体の中で起きていて、実際何もできない。
甘えているのか？何もできない自分は怠けているのか？と自分で責めてたりする。
自分にさえ、判らないから。
一番困っているのは　辛いのは　当の本人なのに、「気のせい」だ「気の持ちよう」だと言われてしまう辛さを力説しました。

望は　何も解っていなかった。
お姉さんは　どれだけ辛い思いをしていたんだろう？
どれだけ辛い思いを　一人で戦っていたんだろう。

『無知』というものは　恐ろしい。
『無邪気』というものは　恐ろしい。
「喜んでくれると思って」掛けた『軽い』言葉たちが　どれ程の重さでもって　彼女を追い詰めたのか。
望は　言葉の重さを　大切さを　何も解っていない。


美味しかったんだか　楽しかったんだか判らない食事を終え、
本屋で本を物色中に望が内定を貰った会社から電話が入った。
．．．．．内定取り消しとなった。
（結果的にラッキーだったかも知れない。仕事内容が信用できない会社だったから）

「夏海さんが一緒にいてくれて良かった。もし一人だったら死んでたかも知れない」

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

私が力説した（と思っている）　あの時間は　一体何だったんだよ？
３０才をとうに過ぎた　イイ大人だろ？
ちったー考えて　言葉を出せよ！！

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