★ 夏海の日記 ★

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2007年08月15日(水) 母のひとこと

15日 実家のお墓参りに行こうと思って実家へ行った。

母の説明では パパ(伯父)の容態が全然分からなかったので、手術に立ち会った母の妹に電話をした。
解り易い長い説明を聞き、母に電話を代わった。
母が叔母と話し始めた時、母が言った。

「ここ最近 なぁんにも やる気がないんやわー
 せやから、仕事から帰ってから 一日 ゴロゴロしてるんよ。
 CH(妹)も一緒になって ゴロゴロしてるねん。
 私『も』うつかなぁ 思てぇ ^^(うふ)」

愕然とした。
私の病気を知り、私がどれだけ苦しんだかを見ていた母は、結局何も見ていなかった。
母は 最初から最後まで 部外者だった。
私を 何も見ていなかった。
母にとって、この何年間の出来事は、『何もなかった』ことになっているらしい。


あなたの 何もやる気がなく 体が重くてゴロゴロしているのは、太っているせいです。
決して うつではなく。
それを証拠に、何もできない自分を責めない。
うつかも知れへんって 笑ってなんていられない。
バカにするのも いい加減にしろ!と思う。
私の目の前で その台詞を言える厚顔さに吐き気がする。


前出の叔母と話していた時、母の実家に住んでいる 伯父の奥さんとその息子(私のイトコ)の話になった。
イトコを虐待していた義叔母だった。
子供心に、義叔母は気が狂っていると思っていた。
その叔母に育てられてしまったイトコは、指のつめが殆どない。
ストレスによって、噛み切ってしまったのだろうと思う。
心の傷を治せないまま大人になり、結婚をして借金をしこたま作り離婚をし、
再婚したものの、未だ定職に付いていられない。

義叔母のことを「病気だから」と言った私に言葉を詰まらせ、少し間を空けてから叔母が言った。
「まぁ人のこと よく分かるからねぇ」
言外に 「あんたこそ病気やん」という言葉が聞こえた。

私は正常だから、病気になった。
イトコを病気にしたのは、彼を助けられなかった周囲の大人たちだと思う。
イトコは病気だと思う。
でも、イトコだけが悪いのか?

イトコは何も言わない。
誰も責めない。
何をどうされても言い訳すらしない。
ただ 流されて生きているだけで。

自分の人生を生きない。
それが イトコの自己主張なのかも知れない。
(まぁ、実際は 何も考えちゃいないんだろうが)


冷静に考えると、みんな病んでいる。
病んでいる人は 病気にならない。
その毒を貰って、私は病気になってしまったんだなぁって改めて思った。





●夏海(831) 題名:たぶん... 投稿日 : 2007年8月15日<水>21時36分

パパ(伯父)は 大腸ガンでした。
手術は無事終了し、でも転移していました。
本人は 全部取り除けたと信じており、なので病室は明るい雰囲気だそうです。
転移は 肝臓とリンパ。
抗がん剤を投与して、しばらく様子を見るそうです。

パパとママ 二人でワンセットとして ずっと暮らして来た仲良し夫婦で、
夫に頼りきって生きてきたママ。
その姿をみて育った私は、
『憎しみの目で』夫を見、『小ばかにした目』で妻や妻の親族を見ている私の両親の間だけで育たなかった幸運を感謝しています。
冷え切っていても 夫婦でいる不思議な夫婦の間で 『寝室を共にしている』嫌悪感を感じて だけで育たなくて幸運でした。

伯父一家の 家族の支えとなる伯父が もしかしたら いなくなってしまう。
私にとって『父親』であっても、実際は伯父であり、
だから 病気のことも手術の事も知らされずにいました。

たまたま私が実家へ行ったから、明日お見舞いに行くことになったんだけど、
実家へ顔を出さなかったら 私は蚊帳の外でした。

『私の知らないところで』話が進み、
何もできないまま 『また 間に合わなかった』と思い、
誰とも悲しみを共有できないまま 伯父を亡くすこと...


たぶん 一番恐れているのは、
何度も味わった、誰とも悲しみを共有できずに 一人ぼっちで お別れすること。
大勢人はいるのに 一人ぼっちで 心がシンとする感情を また体験しないといけないこと。

抗がん剤治療が始まって、まだ何も始まっていない。
未来の別れを考えて、『今』私が元気をなくす訳にはいかない。
頭では分かっているんだけどね。
ツライ...


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