★ 夏海の日記 ★

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2002年02月05日(火) パソコン教室へ行き始めました

以前通っていた、パソコン教室に、今日からまた通い始めました。夜の部に。
その教室へは車で行くんですけど、その一番最期の信号では、いつも赤で止まり、そしてお腹の空いた鼻に、焼き鳥のいい匂いがしてきます。
その焼鳥屋さんこそ、『幸せの焼き鳥』と、夫とあだ名を付けている程、美味しく、店の雰囲気は良く、その空間にいるだけで、幸せになれる、ずーっとそこに居たいと思わせるお店なんです。
そして、以前3年ほど毎週通っていたパソコン教室への行き帰りに、憧れていた焼鳥屋さんだったんです。信号待ちすると、右側に『炭焼き』『牛タン』『牛ロース』の魅力的な文字と、胃袋を鷲掴みにする匂い....。行きたい。行きたいと、夫にせがんでは、隣町なので、なかなか機会がなく、一度も行ったことのないお店でした。

やっぱり信号待ちで止まった右側のお店を見て、
初めて行ったのは、まだ夫の友達が生きていて、3人で行ったんだったなぁ...。と感傷的になりました。

夫の幼なじみだったその友達と知り合ったのは、私が19歳の頃だったかな...。少しヤンキーがかっていて、そう...スマスマで中居君がやっている『マー坊』を大人にした感じの人でした。(実際、あんな自転車に乗っていたそうです 笑)夫と3人で日帰りの小旅行に行ったり、私の親戚の家に泊まりに行ったり、結婚してからも、一緒にゴルフの打ちっ放しに行ったり、ドライブやバーベキューなど、色々誘いに来てくれました。
新しいオーディオを買うと、夫に配線を頼みに電話を掛けてきたり、車にオーディオを乗せたと言っては、配線を頼みに電話を掛けてきたり...。面倒見の良い夫は、その度に頭をひねりながら、夜中まで掛かってでも、何とか使えるようにしてあげたりして、私を呆れさせていました。

一昨年の夏、工場に電話が掛かってきました。彼の父親からでした。
それは、彼の死を告げるものでした。

その1週間前に、夫と一緒にラーメンを食べにでかけたばかりだったので、事故?と聞いたのですが、病気とのこと。
何が何か判らず、とにかく喪服を新調しなければ...と、その夜に買いに出掛けました。
友達の彼氏を亡くした時も、私は友達と喪服を買いに行ったことがあります。悲しいのに、現実は事務的に買い物をしている。それは、とても奇妙な感覚です。
黒にも段階があって、この年齢なら、これくらいの黒なら、恥ずかしくないとか...。

夫婦ともども仲良しだったので、お通夜に出掛け、お葬式は夫だけ列席する予定でしたが、平日ということもあって、お葬式まで列席できる知り合いがいないと言うことで、私も列席しました。
とても奇妙な感覚でした。
とても元気だったのに。
列席しながらも、まだ「信じられない」が、本心でした。

彼の死の原因は、心臓に菌が入って、心臓を止めてしまったらしいのです。
朝、普通に 「行ってきます」を言って出掛け、会社で倒れたまま、1週間。意識が回復することなく、彼は逝ってしまいました。


弟も、友達も、友達の恋人も、夫の友達も
みんな みんな 突然に 逝ってしまった。
朝、「行ってきます」を言って、
夜、「ただいま」を聞けるのは、奇跡なんです。
どうか、最期に見る顔は、泣き顔じゃなく、怒った顔でもなく、笑顔で。
ケンカは、その日のうちに 仲直りをして下さい。
次に会えるとは 限らないんですから...。


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