ある男は訪問販売員だった。 ある男は毎年家を回っては販売しようとした。 一軒目では門前払いをくらった。 二軒目では玄関先に上がったものの、買ってもらえなかった。 三軒目でようやく話を聞きたいと、応接間まで案内された。 ある男は喜んだ。「ようやく売れる」と。 しかし、商品について話せば話すほど家主は興味を失った。 ある男はそれでも語り続けた。これはすばらしい物だと。 しかし、家主はとっくに応接間から立ち去っていた。 ある男はあきらめかけ、その家を去ろうとしている。 また新しい扉を叩くために。
分かる人にしかわからない詩。
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