| moonshine エミ |
| 2003年07月08日(火) グリーンピースって発音しないよね | ||||
| 「グリンピース」という短編を読んでいた今。 無理にキリをつけてガバッとベッドから起き上がった。 あまりに面白い! 日記を終えて、落ち着いて一気に読みたい。 吉田修一という作家、わたし、好きだ。確信。 一年ほど前に『最後の息子』という短編集を読んだときも わけのわからない好きさを感じて興奮したものだったが、 やっぱり私この人が好きなんだ。 「グリンピース」の前に収められている『熱帯魚』(表題作。文春文庫)も大好きだった。 特に後半。たたみかけられる。 文学だなあ。難しくないけど、娯楽じゃない。 明るいとも暗いともいえない作風。 そして新しい風が吹いてる。21世紀文学だ!! このひと、これからもたくさん書ける人だ。 これからもいい作品をいっぱい書く人だ。 角田光代の中編集『みどりの月』(集英社文庫) これも日曜日に読み終わった。 初めて読んだこの人の小説、少し驚いた。 もっとサラリとしているものだと勝手に思っていた。 まあドロリというよりはサラリ、といえばそうだけど、 イライラや不快感というものをちょっと怖いまでに丁寧に書く人だった。 ほんの少し肩の力が抜けるラストに、心底ほっとした。 どうしてサラリだと思い込んでいたかというと、 「みどりの月」というなんとなく涼やかなタイトルもそうだけど、 文庫本の装丁だ。 薄い色合いの写真、飾り気のないフォントに白い背表紙。 文庫本の装丁も、最近はほんとに凝っててしゃれてるなー、と思う。 装丁に目が留まって手に取ることって、絶対、あるもんな。 でも、ほんとは、昔の新潮文庫のような、そっけない装丁も好きだ。 文庫、って感じがするから。 安くて薄っぺらい、紙の少し黄ばんだ文庫、 そんなものに感じる限りない愛情と畏れ、 コマコマ本なんて読む人間にふさわしい小さな歪みじゃないですか。 レコードやCDのジャケットはアートでいいけど、 本、それも文庫本に限っては、装丁なんかなくたっていい、 むしろ、ないのが真の姿じゃないかと思ってるんです。 いや、どうしてこんなこと急に書くかっていったら、 2ちゃんねるで本の装丁に関するスレッドを読んだから。 ほかにも、国語教科書スレッド、時代小説スレッド、銀色夏生スレッドなども、読んだ。 久しぶりに見たけど、やっぱ2ちゃんは面白いねえ。 帰宅途中にHMVに寄る。 探していたものはナシ。ネットで頼むか。 クレイジーケンバンド?のニューアルバムを試聴。 ケータイかなんかのCM?でクリスマスがすかんとかなんとか? の歌がヒットしてブレイク?とか聞いてるけど、 テレビっ子でない私の耳に入ったことはなし。 やんちゃなファンクを勝手にイメージしてたら、 なんのなんの、大人の音楽じゃありませんか。 ハイクオリティーなのね。 先週の試聴タイムにはエヴァネッセンスに一撃くらったけど、 今日はオーシャン・カラー・シーンとやらに聞き入る。 やっぱ、好みって、あるよねえ。 どちらも買ってないけど・・・。 今日も通勤は、騒音寺。 家ではアレステッド・デベロップメント。 これ、買ったばかりというわけでもないのに、 最近になって「どーした?!」て勢いで聞いている。 浅野ゆう子・・・。 「大奥総取締役、瀧山でございます」 すわ、極道の女だ。 時代考証なんてなんのその、の破天荒ぶりに磨きがかかっている第二部。 かなり風呂敷が広がっている・・・ すごい勢いで最後に収拾つけるんだろうな・・・。 すっかりムシムシのにっぽんの夏ですが、 帰り道に「はーーーー」と大きく息を吐き、 続いて「ふーーーー」と大きく息を吸い込んだらその拍子、 蚊(と思しき小虫)が一直線に喉奥に飛び込み、 それきり出てきませんでした。 |
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