moonshine  エミ




2002年08月02日(金)  詳説:FB9ライブ

 先週に味をシメて、またフラッシュバック9のライブに行くことに。
 ライブハウスJAJA。
 ひっっっっっさしぶりに行った。
 ごちゃごちゃした西新の、なんかタイとかベトナムっぽい(行ったことないけど)、狭くて車はおろか自転車すら乗ったまま通れやしない、それでいてハンパじゃない数の人が行きかう路地に小さな階段が伸びている。
 なんだか不思議だなあ、と思った。こんなこと、前は思わなかったけど。
 地下鉄を降りて家路につく人、買い物袋手にいっぱいぶら下げたおばちゃん、制服の学生、あらゆる人が肩ぶつけあうくらいすごい密度で通る場所に口をあけたライブハウス。
 いろんなライブハウス知ってるけど、こんなところ珍しいんじゃないかな。1970年からやってるんだって。

 24時間仕事をやってるようなイメージさえあるゆうきちゃんも何とか合流して、まりちゃんと3人で踏み込む。
 うけつけのみわちゃんが全然変わらない雰囲気で座ってた。「もう卒業してるよね?」と尋ねられて、みわちゃんと初めて会ったのは大学に入学して20日目くらいだったはずだなあ、と思い出す。

 そして久しぶりに行ったJAJAでは司会がなかった。ナルトさんは当たり前みたいにいたけど、司会がいるライブハウスってのが一つのウリだったJAJAなのにね。

 一組目の合田裕子さん。事前知識は、東京の人ってことと、いろんなイベントに参加しているみたいでかなり歌がうまいらしいってこと。

 大きな男たちが4人も出てきて思いきり重い音で演奏はじめて、セミプロぽい、と思ったらボーカルの合田さんが出てきた。
 あたしとドッコイドッコイ?!みたいに小柄で、金色でまっすぐな髪で、お化粧は薄くて白いTシャツにジーンズで裸足だった。
 楽器4つでものすごい音、鳴らしているのに歌は全然負けてなくて、力強い。
 あんまりしゃべらないで、どんどん曲やってく。演奏陣はおそろしく正確で、サウンドはかなり激しいロックで、ボーカルはエモーショナルだった。
 怒涛のように6曲くらいやって、30分くらいで終わった。本当に嵐みたいだった。

 対バン良かったときってやっぱり嬉しいんだけど、どうも、この合田さんたちを見に来てた人々、終わったらすぐ帰っちゃってたみたい、みんな。(合田さんバンドも含めてだ!でも、私の気のせいだったらスマン)
 それが何か、力抜けた。対バン見ようなんて気、ないのかなァ。

 そいで嵐の余波をあさめるためか、フラッシュバック9ショーが始まるまではけっこう間があって、メンバーは常連さんらしい女の子や男の子とおしゃべりしてた。私らはその間に、お菓子食ってた(笑)

 DJの音が止まって、暗幕の中で初期のサンタナみたいにエロく妖しいギターが鳴り出して、ナルトさんの影が怪しく躍りだしてひとしきり続いて、幕が開いたら先週とおんなじ衣装の3人組。赤、青、黄。
 先週の2倍くらいの音でオープニングテーマが始まって、両手首に衣装とおんなじ青いポンポンつけたナインさんも思う存分叩いてる。
 あっという間にフラッシュバック9の雰囲気に巻き込まれてく。と思ったら、フラッシュさんの弦が切れてた。1曲終わって弦はりかえるフラッシュさんを待ちながら、スポーツ狩りにしたバックさんが低いテンションでぼそぼそしゃべっておかしい。
 
 あんな曲、こんな曲、おなじみの曲に懐かしの名曲とやらも披露された。
 ポップに弾けるけど全然軽くない、ピシャリのリズム隊と伸びいいボーカル。
 きちんと歌詞が聞こえて伝わってくるのもこのバンドの特徴で、甘い印象だけどピリリと山椒がきいてるような詞の世界も魅力の一つ。
 詞の音への乗り方も絶妙だから、
「宇宙船の曲」
「眠れないのに目ェつぶってる曲」
「ビールの曲」
「チュッチュしたい曲」
「メガネの曲」
 とかいうふうに、タイトルとか知らなくても、ちゃんと印象に残る。

「いい夢を見たいのなら トイレはすませておきましょう
 けっこうこれは肝心よ」
 という憎らしいほどにかわいい歌詞で始まる『いい夢を見たいなら』でこの日のライブは終わりで、この曲を聞くとほんとに、「いい夢見たなァ」と幸せな気持ちになる。
 明るく楽しく心に響く。
 そんなシンプルな形容詞がぴったりのバンドだなあと思う。

 
 ゆうきちゃんとまりちゃんとおいしいお酒を飲みながら、近況について話す。話すことで新しく気づいたり、うなずきあったり、深まっていく感じが好き。たくさん話しても、もっと話したいような気持ちになるのが好き。
 タクシーに乗って、運転手さんに褒め殺しにされながら帰宅。
 
  
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