moonshine  エミ




2001年11月23日(金)  ベルベッド・ゴールドマイン。。。忍ぶ川。。。

 何となくだるくて、もう寝よう、とベッドに入るとなぜだか目が冴えてきた。こういうことって、たまにあるねえ。

 やりたいことがいろいろあって、どれからどうやってけばいいか判らないあせりとか、
 明日久々のサークル同窓会へのわくわくとか、
 単に今日やすみで寝ダメしたからとか、
 いろいろ原因は考えられるのですが。

 妙に胸がいっぱいになったので、起き出してパソコンも起こして、書き始めた。
 
 今週・・・仕事がぜーんぜん、進まなかった。あたしってやっぱりアホなのか・・・と自問する日々。
 頭は使わないと退化する。

 水曜にしんちゃんと夕食。
 ファミレスでワインのボトルあけてしまった。
 木曜は会社の同期会。
 だんだん社会人らしくなってきた気がする、私たちも。
 
 ビデオを見た。
「ベルベット・ゴールドマイン」
 わざとらしく「フィクションです」と銘打ってはいるが、デビッド・ボウイとイギー・ポップと、この作品の監督の話。
 見てる間はハラハラドキドキというわけでもなく、つらりつらりと進んでいって、何となくしくしくと痛い感じをずっともっていて、終ったあとで考え込んでしまった。
 この映画は、70年代グラムロックの時代の、退廃的で毒々しい雰囲気を味わうためだけに見てもいいと思う。
 ボウイやあの時代について良く知ってる人は、また違った楽しみ方ができるでしょう。
 私は、その中間といったところの人間です。
 心に残るセリフやシーンがいくつかあった。「人生はイメージで決まる」「世界を変えようとして、自分を変えてしまった」
“ジギー・スターダスト”も、これからはまた少し違った聞き方になりそうだ。
 イメージ、演出、快楽、狂乱、挫折、堕落。

 三浦哲郎『忍ぶ川』新潮文庫。
 うつくしい話だった。ものすごい暗さがあるからこそ、光をあてた部分が輝いて心に残る。
 私小説的な作品らしいので、こんなに美しく描かれた筆者の奥さんて幸せ者だなあ、と思った。
 深川という街の描写も、すごく好きだった。
 私は生まれてから住んだ町は、団地と今のうちの二つだけだ。
 なのに、町の描写がうまくいってる小説が、妙に好き。
 この小説は連作短編集のようになっているが、「恥の系譜」には泣かされた。抑えた書かれ方が哀しすぎる。もう最近はこういう話が他人事とは思えない。

 そして、もう一つ特記すべきなのは、この文庫に収録されてある作品解説。
 過不足なく、偏りなく、素晴らしかった。文庫の解説を読むのって、大好き。
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