私はよく昔の事を思い出す。 まだ小さくて姉や兄に手を引いてもらっていた 頃の事を。長く付き合った親友と会った時。 たわいもない時間。相変わらずだとお互い笑って。 さして変わった事もなく普通に笑って普通に手を振る。 そんな帰り道、ふと一緒に黄色い帽子をかぶって 学校に通っていた頃のことを思い出してしまう。 家の近くでキャッチボールをしているお母さんと小学生。 いずれはうちの子も大リーガーに。 そうそのお母さんが思っているかどうか分からないけど。 その微笑ましい光景を。夕日が包んでいるその光景を 見て、自分が母について回っていた子供の頃を 思い出してしまう。なぜだろう、切なくなる。 悲しい光景でも淋しいことでもない。むしろ暖かい。 なのに、思い出して切なくなって胸が詰まる。 思い出も悲しみを運んではいないのに。ただのホームシックかな。 いつでもぬくもりが欲しい子供のようで、恥ずかしくなる。 まるで多感な年頃みたいに、見るもの全てに心が動いてしまう。 近しい人にいつでも子供と変わらないと言われてしまう理由が 簡単に見つかる。もしかしてずっとこのままかも。 いつだって何にだって心を動かされ、今だ自分を守る術も知らない。 少しはうまくなりたいと、そう願いながら。 きっとこのままの自分に嫌気が差しながらずっと付き合って 行くのだと覚悟もしている。大事なものはいつだって変わらない。 感じるままでいいのかもしれない。
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