快賊日記「funnyface」

2004年05月11日(火) 短距離走者

剣を持つ。剣を振る。その手が震える。
いつか剣を振れなくなる日が来るだろうか。
その前にいつまで剣を振っていられるだろうか。
この世界から飛び出したいとずっと思っていた。
仲間や道場や。
大事で、名をつければ愛しいと言えるであろうもの達。
しかしそれは守り難く。
男ならば振り上げた剣を外へ向けてみたいのは必至。
笑って走って。その先にあるものは何か未だ知らない。
いつか鬼になる日が来るだろうか。
それもまた一興。今でさえ狼のような身の自分たちに
恐れるものがあるだろうか。
朝起きると剣を振る。その中でも一番になりたくて。
それでも一心不乱に振る剣に乱れが生じる。
それは江戸のしがない噂のせい。遠い地の乱舞のせい。
分かっている。いずれ自分たちもそこへ行くだろう。
そのために集まったような輩ばかりだ。
覚悟はいつだって出来ている。
明日を求めない。明日を探さない。
この命に繋がりを求めない。
頼みの綱はこの腕一つ。
嗚呼、いや違う。命に繋がりを求めずとも
そこにはあいつらがいる。それだけだ。それだけのものを
携えて、ここから先へと進んでいく。
オレノジンセイモヤットオモシロクナッテキタ…。

−走れ−
「Be Run Men's−べらんめぇ!−」より


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