以前書いた事がある。植物と動物には優しいです、と。 その変わり人様にはめっぽう強気なのですが。 昔から自分の回りには動物がたくさんいた。 特に小さい頃は犬がたくさんいて。大きい犬も子犬も。 生まれたばっかりの赤ちゃん犬の可愛さはもう殺人的で。 コロコロとしててよく食べよく遊びよく甘える。 何をするのもその子達と一緒。野球も一緒。 でも野球にならない。ボールはその子達の友達になってしまうから。 ある日大人の犬を散歩に連れて行った。いつも父に教えられてる道で 父が犬の首輪を外してあげてたのを思い出した。 兄と二人、父の真似をして首輪を外した。自由になった犬は 帰る時間になっても嫌がって、ついには威嚇を始めた。 完全に舐められてたんだと思う。いつもは可愛い犬が怖くて怖くて。 泣きながら父を呼びに行ったのを覚えてる。犬はあっさり…というか 当たり前のように父の前に屈した。いや、父に懐いていった。 誰が一番好きか分ってるその姿にうらやむより畏敬の念が先行した。 お父さんって凄い。父が格好良く見えた日だった。 それから初めて中学校で作文ではなく物語を作らされた時の 題材も犬。確か最愛の犬とのお別れの話。…暗い子だ…。 それは紛れもなく経験した事実で。そう、生きてるものの死に 真っ向からぶつかったのも動物が初めてだった。 確かひよこ。不注意で亡くしてしまった大切で可愛いかけがえのない命。 いろんな初めてやいろんな気持ちを彼らに与えられ、大人になった。 人間はとても若い生き物で。他の生命体からみたらそれは赤子のような もの。だからたくさんの事を他の生き物から学ぶのだ。 人同士。他人がいるからこそ孤独を知るのと同じように。 動物がいるからこそその命の尊さを知ったり、愛する事を知ったりする。 今は一番近くに猫がいて。野良の日向ぼっこしてる姿に笑顔を貰う。 この世に生きる全ての動物たちが愛おしい。 海の動物も陸の身近な彼らも鳥だって。何て命の神秘を思わせる。 可愛がってあげるなんて滅相もない。いつだって与えられるのは人間の方。 いつだって彼らに許され生きているのだ。 仕方ない。だって人間はまだまだ発展途上の生き物だから。 だからこれからもたくさん与えて。たくさん愛させて。 いつだって敵わないなぁって思いながら、その姿を愛でていたいのです。
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