断食施設に来ています。場所は愛知県某市。暖かい季節になると毎年のようにちょっと遠くへ行ったりしますね、私。
今日は移動日。来るまでが長かった……。〇六二五時発電車に乗って二時間半、そこから高速バスに乗って三時間、更に電車に乗り換えて特急で三〇分、更に路線バスに乗り換えて七〇分、そこから施設の送迎車に乗せて貰って約三〇分。ようやく到着。
七時間以上移動していた訳です。路線バスに乗っているときに思わず呟きました。
「いい加減移動車両の座席にすわっているの飽きた」
一番長かった高速バスの中ではうとうと眠れたのであまり暇も感じず飽きずに済んだのですけどね。
途中、到着時間の調整のために鉄道駅にとどまったりもしたので、到着したのは一六〇〇時。それから施設の説明を受けて、宿泊する部屋にほっと腰を下ろしたのが一六三〇時。
くたびれた。
しかし、一ト息入れて断食食(下の写真)を食べると気持ちも落ち着いて、陽が落ちてきて涼しくなってきた山間の施設周辺は緑のさわやかな風が吹き、ほとほとくたびれたにもかかわらず散歩したくてならなくなり、でも日没も近いので遠出はしないで三〇分ばかりMBTで歩きまわりました。山の上だから勾配が多く、大腿筋に「効いてる〜っ!」って感じがひしひし。
断食施設に入ったのは肥えすぎた身体を何とかするとか、体質改善したいとか、そんな目的も勿論あるのだけど、夏が近づくとぼくの中に潜むあるくせが顔を出してくるのです。
自分を追い込んでみたい。
そんな欲求が湧いてきます。トレーニングをはげしくしてみたり、仕事を不眠不休でやってみたり、方法は幾らもあるのですが、今回は「飢える」ということをやってみたくなったので、インターネットで断食施設を調べて、交通費、施設利用費、施設ごとの断食プランなどを比較検討した結果、今日訪れた施設を選ぶことになりました。
なかなかゆるーい感じでよろしうございますよ、この施設。回復食などを摂る人のために「食事」の時間などが決まっていますが、断食中の人には関係ないから一日のほとんどが自由時間です。「起床」とか「就寝」なんてものも決められていません。
寝ていたければ寝ていていいし、ごろごろしていたければごろごろしていていいし、一日五〇〇円支払えばインターネット使い放題だし、何より「一〇〇年の森」が直ぐ傍にある(写真)のでウォーキングに出ないと勿体ないですよ!
萌え上がる緑緑緑、うつくしく啼く時鳥の声、緑の狭間をすり抜けて吹いてくるさわやかな風……普段ものぐさな人だってここにくれば歩きたくなりますって。
日暮れ前の時間を歩いて、気分よく部屋に帰ってきて、五〇〇円出せばインターネットは使いたい放題だけど「二一〇〇時まで」と制限があるし、携帯電話を使えばいいよね、と思って簡易携帯充電器をかねて用意し、荷物の中に入れたものと思い込んでやってきましたが持参した鞄の何処を探してもありません……出てくるのは「念のために」と追加して鞄に入れたスペアの乾電池ばかり。ああ、うっかりさん
おまけに「歩くぞー!」と意気込んで購入した歩数計(価格:一〇〇円也)はいきなりベルトから外れて地面に落ちたと思ったら砕けるし、電池もの関係ではうっかり踏んだり蹴ったりですが、これから八泊九日気分よく過ごせそうだとは思っています。