衛澤のどーでもよさげ。
2005年06月07日(火) 年寄りくさい。

インタビューなどを受けているときに、時折「いまの若い人たちの一部には……」という話しはじめ方をしてしまうことがある。ぼくからみて一〇歳代や二〇歳代前半の人たちは「若い人たち」になってしまうのでそういう言い方をしてしまう(せざるを得ない)のだけど、「こういう言い方をすると何だかとても年寄りみたいですけど」と予め付け足しておくくせもついているところを見ると、まだぼくは若者ぶりたいようだ。
とは言え、ぼくがまだまだ若造であることは間違いない訳で。

そう言えば、先日某研究会が終わった後で講師先生と少し御話したときに、T井講師が或る人の衣服を見て「サイケな感じでいいですね」と発言なさったところ、別の人が「サイケって懐かしい言葉ですね。サイケデリックっていまどき言いませんよね」とツッコんでいましたが、ぼくはそのツッコミを耳にするまで「サイケ」が「懐かしい言葉」であることに気付かなかった。まだ現役の言葉だと思っていたのだ。
ぼくの感覚は現代という時代から少しずつずれてきている?

そして今日のことに。
実家に立ち寄ったところ、母が「あんたはこんなのが好きでしょう。貸してあげる」と一枚の音楽CDを差し出してくれた。その表題は「懐かしの戦後歌謡選集 Vol.2」。
「湯の町エレジー」(近江俊郎)、「誰か故郷を思わざる」(霧島昇)、「イヨマンテの夜」(伊藤久男)、「東京ラプソディ」(藤島一郎)etc.etc.……という錚々たるラインナップ。確かに好きです。
でも、ぼくと同年代の人はこういう系統の曲を好んで聴きませんよ?

そんな風に年寄りじみてきたかと思うと、たまたま一緒に食事をした人に「口許、ついてるよ」と口の周りについたソースを拭って貰うという子供じみたことをしてしまったりもして、もっとしっかりしろよオトナなんだから、と自分でツッコんでしまう三十路なのでした。


【今日のどうにも】
「終戦のローレライ」(福井晴敏/講談社)文庫版全四巻をようやく読了。あの「切り離し」の部分は映画だけでなく原作でもそうだったんだ……「それはないやろ」と一番強くツッコみたい部分が原作から生きていたとは(悶)。
結び方には「福井氏はやはり『富野の子』世代だな」と実感させられました。


エンピツユニオン


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