浅間日記

2011年01月28日(金) 出臼・エクス・マキナ

小さいYを膝にのせ、さるかに合戦のものがたり。

地球儀を悪い猿、その辺に散らかっていた長3事務封筒を蟹に見立てて寸劇スタイル。



猿は、蟹のもっているおにぎりと柿の種をだまして交換させる。
蟹は猿に言われたとおり、柿の種を土に埋めて育てる。

早く芽を出せ柿の種、と長3封筒が歌い舞い、いよいよ「松の廊下」。


さるは柿の木に登って、熟した実をむしゃむしゃと食べました。
蟹は、自分の育てた柿だからやめてくれ、と言いました。
さるは、それならお前にもくれてやろうと言って、まだ熟していない固い実を、蟹に向かってなげつけました。

やにわに小さいYが立ち上がって、小さな木の椅子を地球儀の上におしつけ、
「そこへうすがさるの上におちてきました。めでたしめでたし。」
とやらかす。

蜂も栗も馬糞も、舞台の袖で唖然としている。


思うに、Yはもう耐えられなかったのだろう。
かくしてさるかに合戦は、この小さな観客によって、デウス・エクス・マキナの手法が採用された結末となった。

はるか古代ギリシャ時代にもきっと、
Yのような「もうその状況に耐えられない人」がいて、
この演出技法は誕生したのかもしれない。


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