浅間日記

2008年01月13日(日) 消えていく理由

朝刊で、医師不足に関する特集記事。医療関係者が意見を寄せている。

安易に医療サービスを求める医療消費者が原因だ、という意見。
訴訟リスクも怖いし嫌だ、という意見。
診療報酬を何とかしてくれなければ、という訴え。

どれももっともだ。
しかしこれでは、何だか医師の労働争議みたいである。

信州大学付属病院院長のコメント。

平成12年の医師法、医療法の改正に伴う医師臨床研修制度の変更は、
現在の大学病院の医師不足の引金になっている、と言う。

臨床研修の場について、それまで大学病院のみであったのを、
一定の条件を満たした指定医療機関であれば実施できるようにしたのが、
この医師臨床研修制度のおもな変更点である。

だから大学に医師が少ない、というのは理解できる。
でも、医師全体が少ないことの理由としては、理屈があわぬ。

いったい、ハーメルンの笛吹き男に連れ去られた子ども達は、どこにいるのだ?



医師不足の問題は、もう少し構造的なポイントを知りたいと思う。

医師達が激務に晒されるのは、医師不足の原因ではなく、
政策の誤りにより引き起こされた結果と理解するのが妥当なのだ。

思惟的であるないに関わらず、政策の誤りがあったはずである。
もしくは、制度が変わった端境期としての現象なのかもしれない。
とにかく、その原因を知らなければ、話にならぬ。

2007年01月13日(土) 凍み上がり


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