浅間日記

2007年07月10日(火) ここは自分の場所ではない

北の方へ。

長野県はむやみやたらに南北方向に長い。
だから、端のほうへでかけていくと、
太平洋の空気がしたり、日本海側の空気がしたりする。
失礼ながら、もうここは新潟県でいいんじゃない?という気配がある。



行政界という線引きに、実際の生活や人の感覚はそう簡単になじまない。
そういう場合がある。
その証拠に、違和感が高じて本当に岐阜県へ出て行ったしまった山口村という村もある。

自分達の住んでいる場所を「ながの」と表現するのは、長野市近辺の住民だけである。
それ以外のほとんど全ての県民は、ながのという言葉に郷土イメージをもっていない。

長野県はむやみやたらに南北方向に長い。そして色々な県に隣接する。
だから、自分はむしろ−暮らしと風土というくくりでいけば−、上州人や越後人や甲州人や遠州人かもしれないという人々の集まりで構成されている。

これにさらに、私のような外様が結構加わっているから、さらに複雑である。
実のところこの県は、合衆国みたいになっているのかもしれない。

自治体としてはそれでは困るから、なんとか県民として連帯感を保つために「信濃の国」という歌があって、これは県民なら誰でも知っているということになっている。
もちろん私はまったく歌詞を知らないし、ワンフレーズだって歌えやしない。



小さな島国でも、地続きの場所というのはこんな様である。
それでは、大陸という場所での、人種や歴史や文化の織り成すカオスというのは一体どんなになっているのだろうかと思うと、なんだか気が遠くなりそうである。

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